売主さまのご紹介

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Kさま

ファッション関係のお仕事をしている売主さま。ご紹介する住まいには、アパレルショップのストックルームのような、広々としたウォークスルークローゼットを備えています。“家はリセットする場所” というコンセプトで、2018年にフルリノベーションを実施。こだわりと思い入れの詰まった住まいですが、ライフスタイルの変化に伴いお住み替えです。

“池田山エリア” に佇む 低層レジデンス

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左上・ご紹介するのは、総戸数11戸の低層マンション。各国の大使館や立派な邸宅が建ち並ぶ高級住宅街 “池田山エリア” の一角に立地します。/右上・建物の奥にパティオへ上る階段があり、中央に駐車場へ下りる階段がある造り。/左下・地下駐車場へ続くスロープの途中に、グレーの格子扉が。こちらがご紹介する住戸のメインエントランスです。/右下・スロープの先にある地下駐車場と自転車置き場。写っていませんが、左手前にゴミ置き場があります。

売主さま

住戸には地下駐車場の専用使用権が2台分付帯します。こちらは、月額4,000円の管理費のみでご利用いただけます。

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建物奥のポーチ側からも出入りできますが、今回は格子扉のメインエントランスからお邪魔します!

中庭が見えるアプローチ

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左・格子扉を開けると階段があり、その先に大きな玄関扉が。/右・階段途中で左手に視線を振ると、住戸専用の中庭スペースがチラリ。

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左・丸いポーチライトが可愛い玄関。グレーに塗装された大きな玄関扉を開けると……/右・土間の先にLDKがあります。ここからのアングルだけでも、すでに胸が高鳴ります!

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靴を脱ぎ顔を上げると、自然光の入り方に配慮され、コントラストを抑えた穏やかな空間が広がっています。

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この物件、ただならぬ気配を感じますね。心拍数が上がってきました……

自然光のみのお姿

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取材に訪れたのはお昼過ぎ。降り注ぐ光の陰影が内装の一部となり、照明では実現できない美しさを叶えます。

売主さま

光と影のコントラストを大切にしたかったので、内装はグレーやベージュといったニュートラルな色味に統一しました。心地よい自然光が長い時間届くので、夕方まで照明を使わずに過ごすことが多いです。

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天井には小さめのダウンライトが点在するのみ。この優しい明るさが癖になりそうです。この先は、照明を点けてお送りしますよ。

窓辺のリビングスペース

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一段上がったリビングスペースは、吹き抜け構造で天井まで窓が続いています。窓のスチールサッシも内装にあわせてグレーに塗装済み。造作のソファに身を預けてくつろいだら気持ちよさそう……ウトウト。

売主さま

このリビングに出会ってから、雨の日が好きになりました。ソファに寝転んで、雨垂れが窓の上を滑る様子や、雨音を感じながら読書をする時間が至福です。

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売主さまにとって、家は “リセットする場所” なんだとか。感情の波をスッと鎮めてくれそうなトーンと陰影がとても印象的です。リビングの全貌はというと……

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左上・ライトグレーのベンチとローテーブルはどちらも造作。床にはオーク材の無垢フローリングを採用しています。右奥に見えるスチール製の引き戸を開けると……/右上・引き戸の先は、ワークスペースにしてもよさそうな約6帖のアトリエ。右手にはスチール製のハンガーポールとコの字型のディスプレイ棚が備わっています。/左下・アトリエを背にリビングをパシャリ。壁は温もりを感じるグレージュのスエード調塗装。統一感がありつつ、異なる質感によって表情豊かな仕上がりに。/右下・引き戸を開けてアトリエからリビング側を見たカット。左手の窓から、玄関アプローチと中庭が見えます。

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LDKとアトリエは床暖房を設置済み。お次は、ダイニングキッチンへとご案内します。

高低差を味方につけて

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LDK全体の広さは約29帖。キッチン側の天井高を約2mとあえて低めに設定することで空間にメリハリが生まれ、約7mの吹き抜けがあるダイニング側の開放感が際立ちます。

圧倒的存在感

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お料理好きな売主さまがこだわった、圧倒的な存在感を放つアイランドキッチン。紐解いていきましょう!

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キッチンカウンターの下部は、面材を框(かまち)が付いたオーク材の突き板で統一し、家具のような佇まいに。内引き出しには、食器類や調理器具をサイズ・用途ごとに収納できます。そしてなんと、特注のレンジフードを天井にビルトイン! ステンレス製のカバーを付け、生活感を削ぎ落としています。

売主さま

シンクにはデンマーク・VOLA(ボラ)社のシャワー水栓を採用しています。また、ドイツ・AEG(アーエーゲー)社のビルトイン食洗機を設置済みです。コンロは付帯しませんが、そのほかの家具や設備はそのままお使いください。

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こちらは2018年12月にフルリノベーションされた住まいです。写真の通り、大変きれいにお住まいですが、使用感については現地でご確認くださいね。続いては、正面の壁にすっかり馴染んだ引き戸の方へ進んでみましょう。

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左・引き戸の左手にビルトインされているのは、ドイツ・GAGGENAU(ガゲナウ)社製のオーブン(上)と、LIEBHERR(リープヘル)社のワインセラー(下)。/中央・引き戸の先はパントリーと冷蔵庫置き場。LIEBHERR社の冷蔵庫も、そのままお使いいただけます。/右・パントリーには可動棚を完備。目隠ししたいダストボックスやかさばりがちな食材などをスッキリとしまうことができます。

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写っていませんが、パントリーの奥には勝手口があり……

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ジャン。ポーチ付きの勝手口前に来ました。冒頭でご紹介した、建物奥の階段からアクセスできますよ。ゴミ出しや食材を買って帰った時に便利な動線です。

ダイニングに戻って

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中庭を望む、吹き抜けのダイニング。テーブルは耐水性に優れ、コンクリートのような風合いを持つ「ARTTEX(アートテックス)」という左官材仕上げ。ゆらぎのある照明が食卓を優しく照らしてくれます。

売主さま

ダイニングの照明は、ガラス作家であるピーター・アイビー氏の作品です。流通量が少ない中、根気よく探して揃えました。とっても気に入っているのですが……こちらもぜひお使いください!

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ありがとうございます……! 次は奥の通路へ進みます。

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左・オークの突き板が並んだ壁面の内部には、手洗いスペース付きのトイレとマルチ収納、大容量のシューズクローゼットが潜んでいます。/右・突き当たりまで進むと、約2帖の和室が。着物や書道を趣味とする売主さまのライフスタイルに、設計者がインスピレーションを受けて設けたスペースなのだそう。

売主さま

和室ではお昼寝をしたり、何もせずにゆっくり過ごしたりしています。ここも自分を “リセット” してくれる空間のひとつで、造っていただいたことに感謝しています。

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こちらの住戸は、建築家の谷尻誠氏らが率いる建築設計事務所「SUPPOSE DESIGN OFFICE(サポーズデザインオフィス)」によるリノベーションです。

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右手には、繊細なカーブを描く螺旋階段が。こちらも綿密にデザイン・設計された造作のものだそう。それでは、上階へ歩を進めます。

約8帖の洋室

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階段の先には、カーペット敷きの温もりある空間が。アールを描いた壁面が、空間にやわらかさをプラスしています。

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アール部分の扉を押すと、内部には大きなウォークスルークローゼット(WTC)があります。ファッション関係のお仕事をされている売主さまなので、その広さや内部の可動性は圧巻……! 都合上内部はお見せできませんが、どうぞ内見時のお楽しみに。

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吹き抜けに面した、幅約2.3メートルのデスクスペース。窓を開けると、下階のリビングを見下ろせます。

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洋室奥から見ると、窓いっぱいに中庭のグリーンが♡ 森の中にいるような気分で目覚められそうですね。階段手前のガラス扉を開けると……

ルーバルです!

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扉の先には、約21㎡のルーフバルコニーが広がっていました。南東側は隣接する建物の屋根が見える位置ですが、視線が気になる印象は受けませんでしたよ。日差しがたっぷり注ぐので、寝具などもしっかり乾きそう。

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スロップシンクが備わっているので、ガーデニングをはじめさまざまな使い方を楽しめそう。緑たっぷりの中庭が見えるので、テーブルセットを出してテラス席にしても◎

売主さま

ルーフバルコニーに設置済みのガス給湯器は、ガス乾燥機などにお使いいただけます。

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洋室に戻ってきました。スチール製の引き戸を開け、水まわりを拝見しましょう。

心休まるバスタイムを

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左上・洗面室とトイレは一体型。奥の扉はWTCとつながっており、身支度や洗濯家事の動線がスムーズです。/左下・WTCの扉を背に見ると、洗面台の対面にはキッチンと同様の面材を使用したカウンター収納がズラリ。ドイツMiele(ミーレ)社の洗濯乾燥機を設置済みです。/右・開閉可能なスチールサッシを設置し、奥行きある景色を眺めながらくつろげるバスルーム。給湯器のリモコンは壁内に収まっており、使っていない時は壁の一部に。

売主さま

水まわりにこだわってよかった、と暮らしてみて改めて感じました。大きな窓を開け、視線を気にせずに緑を眺められるバスタイムは、本当に心が休まります。

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お邪魔しました!

緑ある道のりを

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左上・最寄りはJR山手線、都営浅草線、東急池上線を利用可能な「五反田」駅(徒歩5分)。賑やかな駅前から脇道に入ると、しんと静かな石畳の坂道に出ます。春には桜のアーチがかかるこのルートが、物件への最短の道のりです。/右上・JR山手線ほか複数路線が使える「目黒」駅からは徒歩14分。勾配が緩やかなため、売主さまはこちらのルートもオススメだそう。帰りがけのお買い物は、駅直結のショッピングモール「アトレ目黒」が便利です。/左下・「gicca(ジッカ)池田山」はレストラン、デリ、グローサリーなどを併設するイタリア料理店。世界の家庭料理やケーキのほか、珍しい調味料や雑貨なども販売しています。(徒歩4分)/右下・朝から地元マダムで賑わうベーカリーレストラン「Bread&Coffee Ikedayama(ブレッドアンドカフェ イケダヤマ)」。自家製パンと自家焙煎コーヒーに定評があります。(徒歩6分)

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ゲストを招く際など、美味しいおもてなしをサポートしてくれるお店が近所にあるのは心強いですね。日々のレパートリーも広がりそうです。

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カウカモ編集部より

さまざまな物件に出会ってきましたが、ここまで魅せられた物件があったでしょうか……。胸の高鳴りがピークに達し、終始心地よい高揚感に包まれながら取材させていただきました。


「目に映る情報が多ければ多いほど、脳が休まらない」と仰る売主さま。その言葉どおり、ミニマルな照明計画やビルトインされた設備は空間と一体化し、照明用の小さなトグルスイッチはプレートを付けず、ソファの下やカウンター横などに配置。視界に入る物が厳選されています。


海外のデザイン家電を愛する筆者からひとこと、言わせてください。よくここまで調べ尽くし、各社の強みを活かした家電をビルトインしましたね……と。ここに住まう方はぜひ、歴史ある各社のマスターピースをご堪能ください。


可能な限り削ぎ落としたデザインが、“美” という設備を実現した住まい。この空間そのものが、まさにマスターピースと言えるかもしれません。


ぜひ、カウカモを愛してくださる方に射止めていただきたいと思います。

writer/editor : 守田 可愛