水面を眺めるリバーサイドマンション。やさしい光に満たされるワンルーム。空間の境界線は、フロアの素材やレベル差でゆるやかに表現する。開放的で、効率的。少しだけ覗いてみませんか。
墨田区錦糸(錦糸町駅徒歩5分)
1R
/ 47.85㎡
/ 4,780万円
売主さまのご紹介
Nさま
空間設計の会社でデザインに従事する売主さま。自邸のリノベーションに至ったのは、賃貸ではできない間取りや素材の空間で暮らしたかったから。そして、次の人につながっていくことも想定しながら、住み心地にこだわって造られたそうですよ。
cowcamo
ワクワクは行き道から
今回の舞台は「錦糸町」。マンションに続く道の途中には、自然豊かな「錦糸公園」が。
赤い帽子の レトロマンション
駅から歩くこと7分。横十間川沿いに建つ、赤い帽子を被った可愛らしいマンションが今回の目的地です。
上・取材日は、七夕の笹の葉が飾られていたエントランス。/左下・宅配ボックスを完備。管理人さんは週7日間勤務で安心感があります。/右下・住戸が所在するのは地上8階。内廊下ですが、両面に窓があり、風や光が抜けていきます。
cowcamo
1978年竣工・総戸数170戸のビッグコミュニティ。スケールメリットを受けて共益費が控えめながら、2023年2月時点で修繕積立金の資産総額は約1.8億円。比較的費用のかかる玄関扉やサッシの交換工事を行うなど適宜メンテナンスをしており、良好な管理体制と言えそうです。
売主さま
ペットは合計2匹まで飼うことができますよ。
それではお邪魔します
扉を開けると、広々としたエントランススペース。壁のニッチの一輪挿しに、ほっと癒やされます。
cowcamo
ふわっとやさしい自然光が出迎えてくれます。漆喰の壁や天井、突板の壁に浮かぶ陰影が、なんとも美しい……。
廊下を抜けて
東向きの窓に面した、約17帖のワイドスパンな空間。床にはこっくりとした色味の無垢材が使われています。
ベッドスペースとダイニングスペースを隔てる壁はありません。床のレベル(高さ)によってゆるやかに境界線が引かれた、開放的な造りです。
売主さま
食事する場所・くつろぐ場所といったように、ひとつの空間の中で居場所を変えながら過ごしています。
天井高は高いところで2380mmほど。一層広く感じられます。
コックピット型キッチン
L字のキッチンと、ラックを置けるスペース。中心に立てば、効率よく手が届く “コックピット型キッチン” に。
売主さま
キッチンは2013年頃に交換済みのものをそのまま流用しました。もともと状態がよかったので、気持ちよく使っていますよ。
キッチンからはこんな景色。料理中もゲストとの会話を楽しめます。
売主さま
広さ約47㎡ほどですが、以前はゲストを10人ほど招いたこともあるんです! ある人はリビングスペースにいたり、ある人はベッドスペースの縁に腰掛けたり……境界線が曖昧なぶん、拡張して使えるのが気に入っています。
風がそよぐ リバービュー
地上8階からの眺め。正面とは距離が取れており、とても開放的。
売主さまはバルコニーで過ごすこともあるそうですよ。うーん、気持ちよさそう!
cowcamo
サッシが交換済みなこともあり、室内では車の音が軽減されていました。ぜひ現地でご確認くださいね。
室内に戻って
ベッドスペースにも一工夫。枕元のふかし壁や隣のラックには、小物をサッと置くことができるんです。
cowcamo
質問です!小物や家具をゆったり配置しているなど、こんなにスッキリ暮らせるのってどうしてですか?
売主さま
ありがとうございます(笑) 実は収納がいたるところに隠れているんです。二人暮らしでも十分足りるほどの容量を備えているんですよ。
物の居場所
ダイニングスペースのこちらの棚は、すべて扉付きの収納。内側には可動棚が仕込まれています。
オープンラックの下部は扉付き収納。開口の先には、ウォークインクローゼット(WIC)。
水まわりへ
カーペット敷きの廊下を進み、玄関土間を曲がると、水まわりにつながっています。
左・ミニマルな洗面台。/中央・トイレは駆体表しで無骨に。/右・シンプルな浴室。
売主さま
水まわりが土間とつながっている設計を、やや不便に感じられる方がいるかもしれません。ただ、“居住スペースには汚れを持ち込まない” という意識が生まれるので、心地よく暮らせています。それに水が飛んでも気になりませんし、機能的でもあるんですよ◎
cowcamo
トイレと浴室は既存利用です。使用感は現地で確認くださいね。
夜の顔
こちらは2023年7月の竣工時の写真。間接照明に照らされる夜の顔もまた、見応えがあります。
利便性と ちょっとした下町感
上・舞台は総武線・東京メトロ半蔵門線「錦糸町」。再開発により新旧の建物が入り交じる、個人的推しエリアです。/左下・近くには「オリナス錦糸町」(徒歩5分)をはじめ、大型商業施設がズラリ。ショッピングや映画まで楽しめる環境です。/右下・スーパーも数多く点在しています。徒歩2分の「コモディイイダ」は特にお世話になりそう◎
左上・冒頭でご紹介した「錦糸公園」は、春はお花見スポットに。(徒歩2分)/右上・「亀戸天神」前に佇む、自家製粉手打ち蕎麦屋「江戸そば にし田」。(徒歩8分)/左下・2020年8月にリニューアルし、幾度となくメディアに掲載されている老舗銭湯「黄金湯」。言わずもがな、サウナが人気です。(徒歩10分)/右下・銭湯といえばこちらも外せません。映画に出てきそうなレトロな銭湯「押上温泉 大黒湯」。男女入れ替わり制なので何度も訪れたくなりますね。(徒歩15分)
売主さま
これまで東京都の西側で暮らしてきましたが、東京の文化を色濃く残す下町での暮らしに憧れ、この街を選びました。利便性も十分で、老舗の銭湯や居酒屋が豊富で、街歩きの楽しみが尽きません。
cowcamo
自転車を使えば「押上」や「清澄白河」などにも気軽にアクセスできますよ。街の境界線も忘れて出かけたくなるような立地です。
カウカモ編集部より
設計会社でデザインに従事する売主さま。設計の動機に "より良い生活は何かを模索し”とあるように、見た目の美しさだけではなく、自身の住み心地を重視して設計されたことが何よりの魅力。
住戸には境界線があるようで、ない。どこで過ごしてもいいし、ゲストが来たら使い方を変えてもいい。ワンルームにおけるひとつの正解を見た気がします。
なにより素材感は現地で楽しんでいただきたいです。無垢材や突板、漆喰など、写真ではなかなか伝わらない本物ならでは風合いを味わえます。特に漆喰の有機的なやわらかさは、重たくなりがちな濃色の内装の雰囲気を中和してくれています。
なお、マンションの管理のよさも魅力です。街も魅力です。どれだけ書いても推し足りないようなこの住まい。やっぱり現地で見てください!
2023年10月に完成したばかりのきれいな住戸です。経年変化を楽しめる自然素材がふんだんに用いられていますので、将来を楽しみに住み継いでくださいね。