団地リノベ、気になるメリット&注意点。購入前に押さえておきたいポイントとは 【カウカモジャーナル】
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団地リノベ、気になるメリット&注意点。購入前に押さえておきたいポイントとは

2025/03/23

 

団地リノベーションとは?

 

 

団地リノベーションは、レトロな雰囲気や手頃な価格、緑豊かな環境といった特徴から、関心を持つ人が増えています。一般的な中古マンションと比べて購入しやすく、自分らしい住まいを作る選択肢として注目されています。

 

 

団地には「分譲」と「公営」がある?その違いとは

 

団地と一口に言っても、購入できる団地(分譲団地)と、購入できない団地(公営住宅)が存在します。

 

分譲団地個人が購入できる団地で、分譲マンションと同じように売買が可能。修繕積立金が設定され、管理組合が運営している場合が多い。
公営住宅都営住宅、市営住宅、県営住宅など自治体が管理する賃貸住宅。低所得者向けの住宅として提供されており、一般の個人が購入することはできない。
UR(都市再生機構)賃貸住宅かつての住宅公団が提供する賃貸住宅。民間とは異なり礼金や仲介手数料が不要。基本的に購入は不可だが、過去に分譲されたケースもある。

 

団地リノベーションを考える際は、リノベーションできるのは「分譲団地」のみという点に注意が必要です。公営住宅やUR賃貸住宅は原則として購入できず、リノベーションも自由に行えません。

 

 

団地リノベーションのメリット

 

 

団地リノベーションにはいくつかのメリットがあります。

 

 

それぞれのメリットを見ていきましょう。

 

 

価格面での魅力

 

団地は、集合住宅の一形態であり、分譲・賃貸の両方のタイプが存在します。高度経済成長期に多く建設され、現在は中古住宅として流通しているものもあります。築年数が経過しているため、一般的なマンションと比べて手頃な価格で購入できるケースが多いのも特徴です。

 

購入費用を抑えられれば、リノベーションの自由度が高まり、自分好みの空間を作りやすくなります。

 

 

団地ならではの住環境の魅力

 

団地の多くは、敷地内に公園や緑が整備されており、子どもが遊べるスペースや散歩がしやすい環境が整っています。特に、昔ながらの団地は広い敷地に間隔を開けて建てられていることが多く、マンションのように隣接する建物が少ないため、風通しや日当たりが良い傾向があります。

 

 

また、駅から近い団地や、造成当初からスーパーや商店街が整備されている団地もあり、生活に便利な環境が整っているケースもあります。緑に囲まれた環境と利便性の両方を求める方には、団地リノベーションもひとつの選択肢になるでしょう。

 

 

カスタマイズ性が魅力

 

団地物件は築年数が経っているため、設備や内装にレトロな雰囲気が残っていることがあります。そのため、リノベーションによって大胆な変化を加えられる点が魅力です。

 

たとえば、和室をなくして広々としたリビングにしたり、間取りを工夫して収納を増やすなど、ライフスタイルに合わせた住まいを作りやすい特徴があります。また、団地の天井は現代のマンションと比べて低めですが、それを活かして照明を工夫したり、家具の配置を最適化したりすることで、シンプルでミニマルなデザインを実現できます。

 

最近では、分譲マンションを手がける企業が、古い団地をリノベーションし、現代的な設備を備えた住まいとして販売するケースも増えています。たとえば、テレワークに適したワークスペースの設置や、最新の水回り設備の導入により、現代のライフスタイルに対応した住まいへと改修されています。団地ならではのゆったりとした敷地や住環境の良さを活かしながら、新たな住まいとして生まれ変わる事例が増えています。

 

 

管理費や修繕費が抑えられる場合も

 

分譲団地は、一般的な分譲マンションと比べて管理費や修繕積立金が低めに設定されているケースが多く、同じ築年数の中古マンションと比べても月々の支出を抑えられる場合があります。ただし、築年数が経過した団地では、大規模修繕が予定されていることもあるため、将来的なコストを考慮する必要があります。

 

また、管理組合がしっかり運営されている団地では、修繕積立金が適切に管理され、計画的な修繕が進められていることが多いです。購入を検討する際は、修繕計画の有無や過去の修繕履歴、管理費や積立金の適正性を確認することが大切です。特に、修繕積立金が適切に確保されているか、今後の修繕計画が実行可能かどうかを管理組合の資料でチェックするとよいでしょう。

 

 

団地リノベーションのデメリット

 

 

団地リノベーションにはいくつかのデメリットがあります。

 

 

それぞれのポイントを見ていきましょう。

 

 

築年数が経過した物件が多い

 

団地の多くは、1981年に導入された新耐震基準以前に建設されており、耐震性能が気になる場合があります。ただし、耐震補強工事が実施されている団地もあるため、購入を検討する際には耐震診断書や補強工事の履歴を確認しておくとよいでしょう。

 

また、築年数が経過した物件では、給排水管や電気配線などの設備が劣化していることも考えられます。リノベーションを予定している場合、設備の交換が必要になる可能性があるため、追加費用を想定しておくことが大切です。事前に物件の状態を確認することで、購入後の計画をスムーズに進められます。

 

 

防音や断熱性の課題

 

団地の建物は、現代のマンションと比べると防音性能が十分でないことがあります。特に、壁や床を通じた生活音が気になりやすい傾向があります。

 

また、断熱性が低い場合、冬場は室温が下がりやすく、夏場は室温が上がりやすいといった課題もあります。ただし、これらはリノベーションによって改善することが可能です。たとえば、窓を二重窓に交換したり、壁や床に断熱材を入れることで、住環境を向上させることができます。リノベーションの際には、防音・断熱対策を検討するのもよいでしょう。

 

 

間取り変更、どこまでできる?

 

団地では、建物の構造や配管の関係で、水回りの位置を大きく変更するのが難しいことがあります。たとえば、キッチンや浴室を移動するには大がかりな配管工事が必要で、その分コストが高くなる傾向があります。また、柱や梁の位置によって、間取りの自由度が制限されることがあります。

 

そのため、リノベーションを検討する際は、事前に専門のリノベーション業者と相談し、希望の間取り変更が可能かどうかを確認しておくと安心です。事前に確認しておくことで、購入後の計画もスムーズに進められます。

 

 

共有部分の制約や生活上のルール

 

団地では、専有部分だけでなく、共用部分の管理規約にも注意が必要です。たとえば、エレベーターがない団地では階段のみの移動になるため、日常の利便性に影響を与えることがあります。

 

また、バルコニーの利用ルールや、共用スペースの使い方に関する規約がある場合もあります。購入前に管理規約を確認し、生活スタイルに合った物件かどうかをチェックしておくとよいでしょう。

 

 

購入前に確認すべきポイント

 

購入前に確認すべき以下の5点について見ていきましょう。

 

 

 

 

耐震性

 

団地の多くは1981年以前に建設されたものもあり、耐震基準が現在と異なる場合があります。耐震補強工事が実施されているケースもあるため、購入を検討する際は、耐震診断報告書や補強工事の履歴を確認しておくとよいでしょう。

 

また、給排水管や電気配線などの設備が経年劣化している可能性もあります。リノベーションを考えている場合は、これらの交換も想定したうえで、予算を検討しておくと良いです。

 

 

修繕計画と管理状況の確認

 

団地では定期的に大規模修繕が行われることが一般的です。事前に修繕計画や管理状況を確認し、計画的に修繕が進められているかを把握しておくことが大切です(不動産会社を通じて管理費や修繕積立金の状況、過去の修繕履歴、長期修繕計画の有無を確認するなど)。

 

管理組合が作成した長期修繕計画を確認し、具体的な計画が立てられているかをチェックしましょう。また、管理組合の運営状況を知ることも重要です。管理がしっかりしている団地では、修繕が適切に行われている傾向があります。

 

また、修繕積立金の残高や過去の積立金の値上げ履歴を確認すると、将来的な費用負担の見通しを立てやすくなります。

 

 

管理費・修繕積立金の確認

 

団地は一般的な分譲マンションと比べて管理費や修繕積立金が低めに設定されている場合がありますが、築年数や管理状況によって異なります。

 

毎月の支出としてかかるコストのため、管理費・修繕積立金の現状と、将来的に値上げの可能性があるかを確認しておきましょう。

 

また、修繕積立金が適正に積み立てられているかを管理組合の資料で確認し、大規模修繕に向けた準備ができているかもチェックすると安心です。

 

 

リノベーションの制限

 

団地をリノベーションする際、どの程度自由に改装できるかは、建物の構造や管理規約によって異なります。

 

特に、水回りの移動や間取りの大幅な変更は難しいことが多いため、事前に不動産屋を通じ、リノベーション業者と確認しておくとよいでしょう。

 

 

周辺環境や住民コミュニティ

 

団地の住みやすさは、周辺の環境や住民コミュニティにも左右されます。

 

購入を検討する際は、スーパー・病院・学校などの生活に必要な施設が近くにあるかを確認し、実際に現地を訪れて、生活のしやすさをイメージしてみるのもおすすめです。

 

また、住民同士のコミュニティの雰囲気も、暮らしやすさに影響します。管理組合の活動が活発な団地は、修繕計画がしっかりしていることが多いだけでなく、日々の暮らしの安心感にもつながるでしょう。

 

 

団地リノベーションで理想の住まいを手に入れるために

 

 

購入前に気になるポイントを事前に確認することで、「思っていたのと違った…」といったギャップを減らし、納得のいく選択がしやすくなります。 団地リノベーションは、手頃な価格や住環境の良さを活かしながら、自分らしい空間をつくれる魅力的な選択肢のひとつです。ただし、築年数や間取りの制約など考慮すべき点もあるため、一つずつ確認しながら理想の暮らしに向けた準備を進めていきましょう。

初回投稿日
2025/03/22
執筆者
カウカモジャーナル編集部

中古・リノベーションマンションの流通プラットフォームに関する知識をわかりやすく提供するため、カウカモ(cowcamo)で日々勉強中。築古マンションの魅力とリノベーションのメリット・デメリットについて深く学び、読者の皆様が最適な選択をできるようサポートしたいと考えています。最新の住宅トレンドや資産価値の維持に関する情報も発信していくので、ご期待ください。

監修者
1級建築士、宅建士、FP2級Yang

琉球大学大学院理工学部卒。環境建設工学を専攻し、大学院卒業書、建築設計事務所に勤務し、住宅や公共施設など様々な建物の設計に携わる。現在は建築デザイナーとして不動産開発の企画・設計から運営まで行うコンサル会社にて、オフィス設計やリノベーションなどを中心に手がける。趣味は街歩きと珈琲焙煎。空き家を活用して設計事務所と珈琲屋さんを開くことが目標。

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