中古マンション購入の流れ
購入の流れは、理想の住まいをイメージすることから始まり、資金計画、物件探し、内見、申込、売買契約、ローン契約、引渡しの順に進んでいきます。各ステップでの注意点を抑えることで、後悔のない購入を実現しましょう。
STEP1 人生設計と理想の住まいをイメージする
住まい探しは、単なる「物件選び」ではなく、あなた自身のライフプランに寄り添った大きな決断です。まずは、自分がどんな暮らしを理想とするのか、そしてその暮らしがどんな場所で実現できるのかを考えてみましょう。
たとえば静かな環境でゆったり過ごすのが理想か、都心で活発に過ごすのがいいのか?今後のキャリアプランや家族構成、趣味や余暇の過ごし方まで、長期的にどういったライフステージを歩むのかを見据えた上で、住まい選びは進めていきましょう。
理想の暮らしが明確になれば、物件選びの基準が自然と定まってきます。「未来の自分はどんな環境で、どんな生活をしているか?」そんな視点で自分の未来を描いてみると、住まいが持つ「価値」をよりリアルに感じられるはずです。
おすすめのエリア
目黒区
山手線や東京メトロ、東急線など複数の交通機関が利用できるため、渋谷や新宿、品川など主要エリアへの移動がスムーズです。また、都立大学や自由が丘などのエリアは閑静な住宅街が広がり、静かな環境を求める人々にも人気があります。
世田谷区
世田谷区は東急田園都市線や東急世田谷線、小田急線、京王線など、複数の路線が利用でき、都心へのアクセスも快適。また、大型スーパーや商店街が点在しているため、日常の買い物にも便利です。
特に、三軒茶屋、下北沢、自由が丘といったエリアには、人気の飲食店やカフェが多く、外食やカフェ巡りが好きな方には嬉しい環境です。さらに、スポーツや健康に関する施設も充実しており、駒沢オリンピック公園にはランニングコースやテニスコートなどが整備されていて、アクティブな生活を過ごしたい方にもぴったりです。
江東区
東京都心へのアクセスが便利で、なかでも清澄白河や東陽町、門前仲町は、生活の利便性が高く、落ち着いた暮らしが楽しめるエリアとして注目を集めています。
特に清澄白河は、「カフェの街」として注目されており、特にサードウェーブコーヒーの人気スポットとして知られています。地元の個性的なカフェやアートギャラリーが点在し、散策するだけでも楽しめるエリアです。特にクリエイティブな雰囲気が好きな方にはピッタリの街です。
広大な「清澄庭園」では、都会の中で自然を感じることができます。池や四季折々の植物に囲まれた庭園は、散歩やリラックスにぴったり。また、隅田川や小名木川沿いの遊歩道も整備されていて、ゆったりとした暮らしを求める方にもおすすめです。
STEP2 資金計画
マンション購入時には、住宅ローンを活用するのが一般的ですが、手付金・頭金、諸経費が別途必要になります。
手付金・頭金とは
マンション購入における手付金と頭金は、購入時に支払う金額ですが、その性質と目的に大きな違いがあります。
手付金は、売買契約時に支払う金銭で、契約の成立を証明し、その履行を担保する役割を果たします。契約時に現金で支払うことが多く、契約が成立すれば最終的に購入代金の一部に充当することも可能です。
一方、頭金は物件価格や諸費用の一部を自己資金で支払う分であり、ローンの借入額を減らし、総返済額を抑える効果があります。頭金は必ずしも必要ではありませんが、準備することで様々なメリットがあるため、可能な範囲で用意することが望ましいとされています。
諸経費とは
諸経費には仲介手数料、登記費用、ローン手数料などが含まれ、物件価格の6%から10%程度が必要です。これらの費用を事前に計算し、資金計画に組み込んでおくことが重要です。
今後のライフプランをもとに、ローン金額を検討
月々の返済額が生活費に影響しないように計画し、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。子供の教育費や親の介護などライフイベントに備えて、予備費を確保しておくこともおすすめです。
住宅ローンの主な種類
金利タイプ
固定金利型 | 借り入れ時に決められた金利が返済終了まで変わらないタイプのローンです。 |
変動金利型 | 金利が市場の動向に応じて変動するタイプのローンです。当初の金利は低めですが、将来の金利上昇リスクが伴います。 |
固定金利選択型 | 一定期間(例: 3年、5年、10年など)固定金利が適用され、その後に変動金利に移行するローンです。選択した固定期間終了後に再度固定期間を選び直すか、変動金利に変更するかを選択できます。 |
返済方式
元利均等返済 | 毎月の返済額(元金+利息)が一定になる返済方式です。返済期間を通して、毎月の支払い額が同じなので、計画が立てやすいのが特徴です。 |
元金均等返済 | 元金均等返済方式は、毎月の返済額のうち、元金部分が一定となり、その上に利息が加わる方式です。つまり、返済が進むにつれて利息が減るため、毎月の返済額が徐々に少なくなります。 |
ローン形態(ふたりで組む場合)
ペアローン | 夫婦やパートナーがそれぞれの名義でローンを組むことで、より高額な借入が可能になるとともに、住宅ローン控除を2人分受けられるメリットがあります。ただし、連帯保証のリスクや初期費用が増える点に注意が必要です。 |
リレーローン | 親と子どもが協力して1つのローンを返済していく形態で、親の年齢に関わらず長期ローンが組めるのが特徴です。借入額を増やしやすい反面、親が返済できなくなった場合、子どもに負担が大きくなる可能性があるため、家族全体でしっかりと資金計画を立てることが大切です。 |
収入合算(連帯保証型・連帯債務型) | 主たる申込者の収入に加え、配偶者や家族など近親者の収入を合算することで借入可能額を増やすことができます。 |
住宅ローンをどこで組む?
銀行 | 銀行の住宅ローンは金利が比較的低く、条件が良いことが多いです。 |
信用金庫 | 地域に密着したサービスが特徴ですが、金利がやや高い場合があります。 |
ネット銀行 | ネット銀行は金利が低いことが魅力です。しかし、対面での相談が難しいことがデメリットです。 |
住宅ローンの注意点
下記のチェックリスト項目に当てはまる場合、通常よりも審査に時間を要する場合があります。また、借り入れ 希望額に対して減額の回答となったり、借り入れに対して条件がつく可能性も。もし、一つでも該当する項目がある方は、必ず事前に担当エージェントに相談してみてください。
- 奨学金を返済中である
- カードキャッシングの利用経験がある
- 自動車、そのほかローンを返済中である
- 結婚の予定がある
- 転職の予定がある、または転職したばかりである
- 2年以内にクレジットカードの延滞経験がある
- 持病や障害がある(過去、現在問わず)
- 過去3年以内に手術を受けたことがある
- 最近3ヶ月以内に医師の治療(診察、検査、指示、指導を含む)を受けたことがある
- 2週間以上にわたり医師の治療(診察、検査、指示、指導を含む)を受けたことがある
STEP3 物件を探す
ポータルサイトの場合、注意するポイントは
ポータルサイトで物件を探す際には、最新情報を確認し、価格や条件の比較を行うことが大切です。掲載されている情報は必ずしも最新ではない場合もありますので、気になる物件があれば、問い合わせて最新の状況を確認しましょう。
エージェントに希望を伝えることで未公開物件も?
エージェントに具体的な希望を伝えることで、未公開の物件を紹介してもらえることも。専門知識を持つエージェントのサポートを活用し、自分では見つけにくい物件も探し出しましょう。信頼できるエージェントを選ぶことが成功の鍵です。
なお、カウカモでは未公開の物件を含め、お客様の条件やライフスタイルに合った物件選びをサポートさせていただきます。まずはお気軽にお問い合わせください
STEP4 内見する
内見のチェックポイント
内見時には、建物の状態や周辺環境、日当たり、騒音などをチェックしましょう。可能であれば、異なる時間帯や曜日に複数回訪れてみると、より正確な情報を得ることができます。また、水回りの設備や収納スペース、セキュリティの確認も重要です。
STEP5 物件を申し込む
「住みたい物件に出会えた! 」というときは、まずその物件に対して申込みをしていきます。申込書には契約希望日、引渡し希望日、住宅ローンの借入予定額などを記入し、最後にご自身のご署名・ご捺印が必要です。この書類を提出した後で、いよいよ売主との交渉がスタートします。
お申込みをしたからといって、その物件を必ず購入できるわけではありませんので注意が必要です。お申込みはあくまでもご契約へ向けての第一歩。人気物件の場合は同時に複数の申込みが重なるケースもあります。無事に売主と合意できた場合のみ、次のステップへと進むことになります。
並行して住宅ローンの事前審査を受けておくことで、購入手続きがスムーズに進みます。必要な書類を準備し、審査に臨みましょう。事前審査に通過することで、他の検討者に先を越される心配も減らせます。審査には時間がかかることがあるため、早めの準備が肝心です。金融機関との連絡を密にして進めましょう。
ローン事前審査 必要書類チェックリスト(一般的な例)
- 給与が証明できるもの
- 会社員の方 …… 源泉徴収票 1期分
- 確定申告をしている方 …… 確定申告書全ページ 3期分
- ※会社経営者の方は上記に加え決算書全ページ 3期分が必要です。
- 印鑑(認印可)※シャチハタ不可
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカード)
STEP6 売買契約
不動産の売買契約のことです。通常は仲介会社の事務所に売主・買主・エージェントが集まり、「重要事項説明書」の説明から始まります。なお、重要事項説明書は宅地建物取引士にしか読むことが許されていない重要な書面ですので、説明の前に必ず顔写真入りの免許証を提示してもらいましょう。
すべての内容の確認後、契約書に所定の収入印紙を貼付(電子契約の場合は印紙は不要)し、売主・買主それぞれの署名・捺印、最後に手付金の授受を行なって契約は完了です。
必要なもの一覧
- 手付金:売主さまにお支払いする売買価格の一部
- 印鑑(認印可)※シャチハタ不可
- 身分証明書:顔写真入りの運転免許証もしくはパスポート
STEP7 住宅ローン契約
金融機関から資金を借り入れる正式な契約を指します。住宅ローン契約は「金銭消費貸借契約締結」とも呼ばれ、省略して “ローン契約” や “金消契約” と呼ぶことが多いです。
ほとんどの場合、平日の営業時間内に銀行まで足を運んで手続きをする必要があります。つまり、お仕事をいったん抜けていただくケースが多いので、事前にスケジュールの調整が必要になります。土日にも対応してくれる銀行がありますが、非常に混み合うので早めに予約を入れておく方がおすすめです。
契約の際には、金利や返済条件を再確認し、納得した上で契約を結びます。長期的な視点で計画を立てることが重要です。
必要なもの一覧
- 住民票:家族全員記載、本籍地・マイナンバー非記載のもの
- 印鑑証明書
- 実印
- 銀行届出印:すでに該当の銀行に口座がある場合は登録済みの印鑑を、口座を新たに作成する場合は登録予定の印鑑を
- 通帳:すでに該当の銀行に口座がある場合のみ(新規に口座開設が必要になる場合があります)
- 収入印紙:金額は借入額に応じて決定されます
- 身分証明書:顔写真入りの運転免許証もしくはパスポート
STEP8 物件引渡し
売主に残代金や清算金のお支払いをし、鍵のお引渡しを受ける日です。決済当日は振込みや現金の引出しを行ないますので、銀行の営業時間内、つまりこちらもローン契約と同じく平日に時間を調整する必要があります。(ローン契約は土日も対応可能な場合がありますが、決済は100%平日です。)
売主・買主・エージェントのほか、登記を担当する司法書士が集まり、諸々の手続きを進めます。まず司法書士から本人確認の手続きがあり、資料が揃った段階で銀行に融資の実行を依頼します。
物件の残代金や管理費・固都税などの清算金、登記費用、仲介手数料などを振込んだり引出したりしますので、それぞれの伝票へ記入し、伝票と一緒に通帳を銀行に提出します。金額に間違いがないか、しっかりと確認をしていきましょう。
銀行側の手続きが完了するまでしばらく時間がかかりますので、その間に「取引完了確認書」や、マンションの管理組合・管理会社に 物件の所有者が移ったことを伝える「区分所有者変更届」などの書類に記入していきます。
お金のやり取りが終わると売主から鍵のお引渡しがあり、決済は無事終了です。後日「登記識別情報通知書」が自宅に郵送されてきますので、大切に保管してください。
必要なもの一覧
- 実印
- 認印
- 通帳
- 銀行届出印
- 身分証明書:顔写真入りの運転免許証もしくはパスポート
楽しい住まい探しが今始まる
マンション購入は、これからの暮らしをより豊かにするための大切なステップです。各プロセスをしっかりと理解し、楽しみながら計画を進めることで、理想の住まいに近づいていきましょう。エージェントや専門家のサポートを活用すれば、安心して物件選びができるはずです。自信を持って楽しい住まい探しを始めてみてください。
中古・リノベーションマンションの流通プラットフォームに関する知識をわかりやすく提供するため、カウカモ(cowcamo)で日々勉強中。築古マンションの魅力とリノベーションのメリット・デメリットについて深く学び、読者の皆様が最適な選択をできるようサポートしたいと考えています。最新の住宅トレンドや資産価値の維持に関する情報も発信していくので、ご期待ください。
中古・リノベーション住宅の専門エージェントチームとして顧客の理想の暮らしを実現するため、物件選びからリノベーション、インテリアまで幅広く提案。ITツールを活用しつつ、一人ひとりに寄り添ったコンサルティングで、住まい探しから購入後までを一貫してサポートします。顧客志向と専門性を重視し、理想の住まいとの出会いをプロデュースします。