不動産売却時の注意点を解説!手順に沿ってポイントを理解しよう
上手に売るコツ
不動産の売却は大きな金額が動く取引であるため、売却時に注意すべきことはあるのかと不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
不安や疑問を抱えたまま不動産売却を開始するのはストレスがかかることに加え、金銭的に損をする恐れもあります。
そこでこの記事では、不動産売却時の注意点を売却の手順に沿って詳しく解説します。不動産売却時の注意点がわかり、スムーズに売却を進められるでしょう。
この記事は、不動産売買&リノベのサービス「cowcamo(カウカモ)」が提供しています。カウカモでは、中古マンションやリノベーションマンションの売却・購入をお手伝いしています。
不動産売却の基本的な手順
不動産の売却は基本的に以下のような手順で進みます。
- 不動産会社に査定を依頼する
- 不動産会社を選び媒介契約を締結する
- 販売活動を行う
- 売買契約を締結する
- 引っ越しをする
- 決済、引き渡しをする
- 確定申告をする
まずは、不動産売却の全体像を把握して、どのような流れで進むのかをイメージしましょう。
なお、不動産売却の手順は大きく3つに分類されます。
- 売却前:査定、媒介契約
- 売却中:販売活動
- 売却後:契約、引き渡し、確定申告
3つのステップに分けて注意点を把握しましょう。
関連記事:不動産売却の基礎知識と流れを解説!成功させるために知っておきたいポイントも紹介
関連記事:不動産売却の流れとは?時系列と仲介不動産会社を選ぶポイントも解説
不動産売却前に確認したい注意点
不動産売却前に確認したい注意点は以下のとおりです。
- 不動産を売却する目的からスケジュールを立てる
- 不動産売却にかかる費用から手残り金額を考える
- 相場の勉強をしておく
- 査定のマイナス要素を減らす
- 不動産会社の得意分野を見極める
- 可能な限り書類を準備しておく
- 媒介契約の違いを理解する
それぞれを詳しく解説します。
不動産を売却する目的からスケジュールを立てる
不動産を売却する際には、目的から逆算してスケジュールを立てましょう。
不動産の売却が思うようにいかず、売却が遅れる、希望価格で売れないなどの事態に陥ると、売却の目的が達成できなかったり、余計な手間や費用がかかったりする恐れがあります。
例えば、不動産売却の目的が子どもの学区や転勤であれば、いつまでに売却しなければならないなど、期限が定まっているでしょう。そのような状態で売却が遅れると、新生活の準備ができないことや、新居の費用と売却中の物件のローン返済の2重払いになることも考えられます。
また、高値での売却が目的であれば、売却期間よりも価格を重視して売却する必要があります。相場よりも高値での売却を希望する場合、買主が現れるまでに時間がかかってしまう可能性があるため、売却へのストレスも大きくなるでしょう。
不動産が売れるまでの期間の目安は3〜4か月ですが、販売期間の長期化もあり得ます。まずは不動産を売却する目的を明確にして、目的から逆算してスケジュールを考えましょう。
不動産売却にかかる費用から手残り金額を考える
不動産売却では多くの費用がかかるため、手残り金額を踏まえて売却価格を決める必要があります。
いくら手元に残るかが明確でなければ、買い替え物件の選定など売却後の計画が立てにくくなるでしょう。
仮に、新居の購入費用が手残り金額を上回る場合は、自己資金やローンも検討する必要があります。売却価格がそのまま手元に残るわけではないため注意しましょう。
不動産売却では以下のような費用がかかります。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 登記費用
- ローン返済手数料
- 譲渡所得税
それぞれの計算方法などは以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:マンション売却にかかる費用とは?仲介手数料や税金などの計算方法を解説
関連記事:マンション売却にかかる税金を徹底解説!計算方法も紹介
関連記事:不動産売却の手数料はどのくらい?相場や計算方法を解説!
関連記事:不動産売却の仲介手数料とは?上限と計算例を紹介
相場の勉強をしておく
不動産会社に査定を依頼する前に、相場の勉強をしておきましょう。相場の勉強をせずに不動産会社に査定を依頼した場合、その査定額が高いか安いかの判断ができません。
相場よりも明らかに高い場合は、売却に時間がかかる可能性があります。一方で、相場よりも明らかに安い場合は金銭的に損をする恐れがあります。
不動産ポータルサイトや国土交通省が運営している土地総合情報システムを見ることで、大まかな相場がわかります。
土地総合情報システムの「不動産取引価格情報検索」を利用して、売却を検討している不動産の近隣の取引価格を参考にしてみましょう。
更地であれば「土地」、一戸建てであれば「土地と建物」、マンションであれば「中古マンション等」に絞って検索すると、近隣の売却情報をチェックできます。
査定のマイナス要素を減らす
査定のマイナス要素を減らすためにも、査定に影響が出そうな箇所で直せる部分は事前に直しておきましょう。
修繕箇所の有無によって査定額が極端に下がるわけではありませんが、印象はあまりよくありません。販売活動中も購入希望者の第一印象に関わる部分であるため、直して損はないでしょう。
具体的には、壁紙の剥がれや建具の不調などが査定のマイナス要素になり得ます。リフォームが必要と判断されると高値売却の機会損失にもつながるため、マイナス要素はできる限り減らしておきましょう。
また、査定額はあくまでも不動産会社独自の見解です。明らかに高い査定価格を提示して売却を任せてもらおうと考えている不動産会社もあるため、査定時には価格だけでなく価格の根拠が明確で納得できる不動産会社に依頼しましょう。
不動産会社の得意分野を見極める
不動産会社にはそれぞれ得意分野があるため、見極めることが大切です。
- マンションの売却が得意
- リノベーション物件の売却が得意
- 一戸建ての売却が得意
このようにさまざまな特徴があるため、その不動産会社がどんな不動産を扱っているかチェックしましょう。
物件の特性と合わない不動産会社を選ぶと、成約につながらない可能性もあります。スムーズに売却するためにも、売却する不動産を得意としている不動産会社への依頼が大切です。
中古マンションやリノベーションマンションの売却を検討している方には、カウカモの売却サポートのご利用をおすすめします。カウカモ中古マンションやリノベマンションの売却を得意とした不動産会社です。
築年数や広さ、リノベーションの価値だけでなく、眺望や立地、内装などの数字には表れない価値も価格に反映させる多角的な査定を実施しています。
売却される物件にプロのライターやカメラマンがお伺いして、内装デザインやこだわり、暮らし方について取材し丁寧に作り上げる物件紹介記事を制作するなど、購入検討者にアピールすることが可能です。
中古マンションやリノベーションマンションの売却を検討している方は、ぜひカウカモにお問い合わせください。
関連記事:不動産売却を売却するならどこがいい?依頼先を決める4つのポイントと選び方を紹介
カウカモへのご相談はこちら
可能な限り書類を準備しておく
不動産をスムーズに売却するためにも、可能な限り書類を準備しておきましょう。
- 謄本
- 権利書
- 購入時の契約書
- 管理規約(マンション売却の場合)
- リフォーム時の資料
とくに購入時の契約書やリフォーム時の資料は不動産会社が入手できない書類であるため、ご自身で事前に準備しておくことで適切な査定や売却プランの提案を受けられるでしょう。
関連記事:不動産売却の必要書類とは?リストを使ってわかりやすく解説!
媒介契約の違いを理解する
不動産を売却する際には、不動産会社と媒介契約を締結します。
媒介契約には3種類のタイプがあるため、それぞれの違いを理解しましょう
- 一般媒介契約:複数社に売却依頼が可能
- 専任媒介契約:売却依頼は1社のみ、自己発見取引が可能
- 専属専任媒介契約:売却依頼は1社のみ、自己発見取引は不可
それぞれ異なる特徴があるため、自分に合った媒介契約を選びましょう。
各媒介契約の特徴は以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:マンション売却はどこに頼むべき?成功させるための不動産会社の選び方を解説
不動産売却中に確認したい注意点
不動産売却中に確認したい注意点は以下のとおりです。
- 購入希望者へ好印象を与えるように心掛ける
- 不動産会社とこまめに連絡を取る
- 近隣物件の動きに注目する
それぞれを詳しく解説します。
購入希望者へ好印象を与えるよう心掛ける
購入希望者の第一印象は不動産売却の重要なポイントであるため、内覧時には好印象を与えられるように心掛けましょう。
- 内覧前に掃除や換気を行う
- カーテンを開けて明るい印象にする
- 適度にコミュニケーションを取る
室内のきれいさや明るさは第一印象に直結します。また、内覧に来た購入希望者の中には緊張している方もいるため、適度にコミュニケーションを取りましょう。
実際に住んでいて感じることや、普段の買い物はどこを利用するかなど、住んでいる人にしかわからないことを伝えることで、購入希望者の参考にもなります。
なお、内覧時の注意点は以下のふたつです。
- 不具合は必ず伝える
- 口約束はしない
設備の不具合がある場合は必ずその旨を伝えましょう。不動産会社から伝えてもらう方法もあるため、売主として説明する必要があるかは事前に不動産会社と打ち合わせをすると安心です。
また、不動産の引き渡しまでに設備を直す、などの口約束はしないようにしましょう。
約束と異なることが生じた場合、トラブルの原因になります。こちらも不動産会社と事前に打ち合わせを行い、購入希望者に何を伝えるかを明確にしましょう。
不動産会社とこまめに連絡を取る
販売期間中は、不動産会社とこまめに連絡を取りましょう。不動産の売却は売主と不動産会社が協力して行います。広告を出したあとの問い合わせ状況の確認や掲載写真の変更など、販売戦略を一緒に考えましょう。
また、どのような紹介を行っているのか、他社からの問い合わせ状況はどうなのかを細かくヒアリングすると、囲い込みの防止にもつながります。
囲い込みとは、不動産会社が他社に不動産の情報を渡さない行為です。囲い込みは禁止されている行為ですが、正当な理由なしに内覧を断ったり、申込みが入っていると偽ったりする不動産会社もあるため、囲い込みをされていないかを確認しましょう。
近隣物件の動きに注目する
販売期間中は、近隣物件の動きに注目しましょう。
新たに販売した物件や成約した物件を確認すると、どの価格帯の物件に動きがあるのか、どのような広告や写真が魅力的に見えるかがわかります。
また、競合物件でご自身が売却している物件よりも安い物件が出てきた場合は、不動産会社と相談しながら価格変更を検討する必要があります。
売買契約時およびその後の注意点
売買契約締時およびその後の注意点は以下のとおりです。
- 契約書は必ず読み込む
- 銀行への連絡など手順を確認する
- 売却した翌年は確定申告を行う
それぞれを詳しく解説します。
契約書は必ず読み込む
売買契約では契約書をしっかりと読み込みましょう。
契約内容に相違はないか、住宅の不具合はしっかりと記載されているかを確認すると、トラブル防止につながります。
契約内容の相違は、引き渡し後に契約不適合責任を負うことになるため、可能であれば契約前に契約書の草案を受け取り、時間をかけてチェックしましょう。
銀行への連絡など手順を確認する
売買契約後もやるべきことは多く残っているため、銀行への連絡など手順を確認しましょう。
不動産に抵当権がついている場合は、引き渡しまでに抵当権を抹消しないと違約になることもあります。抵当権とは、住宅ローンが返済できなくなった際の担保として、金融機関が土地と建物にかける権利のことです。
また、購入時から住所が変更になっている場合は住所変更登記が必要なため、住民票や戸籍の附票を取得する必要があります。
銀行へ連絡するタイミングや必要書類の準備は不動産会社や司法書士と連携しながら進めましょう。
売却した翌年は確定申告を行う
不動産を売却した翌年は、確定申告をする必要があります。
なお、確定申告は不動産売却で利益が出た方だけでなく、損失が出た方も行いましょう。損失が発生した場合は損益通算できる制度があるため、制度を活用すると税金を抑えられます。
譲渡所得税の計算方法は以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:マンション売却時の取得費を計算する方法!スムーズに売却を進めるコツも紹介
関連記事:不動産を売却したら確定申告は必要?提出方法や相談先をご紹介!
中古マンションを売却する際の注意点
中古マンションを売却する際の注意点は以下のとおりです。
- 同じマンション内の売却情報を逐一チェックする
- 管理組合の決定事項などは不動産会社と共有する
それぞれを詳しく解説します。
同じマンション内の売却情報を逐一チェックする
マンションの売却は、同じマンション内の部屋が競合物件になるため、売却情報を逐一チェックしましょう。
違う階数で同じ間取りの部屋が販売に出ていることも多いです。場合によっては、販売時期をずらしたり、すでに売却を開始している場合は価格変更をしたりと対策を考える必要があります。
不動産ポータルサイトの新着情報を定期的にチェックすると売却情報を入手できるため、売却期間中は定期的に確認しましょう。
管理組合の決定事項などは不動産会社と共有する
管理組合の決定事項は、不動産会社と共有しましょう。
不動産会社は管理規約や総会の議事録をもとに情報を得ているため、実際に住んでいる方のほうが情報を得る速度は早いです。
具体的には、管理費や修繕積立金の値上げ、大規模修繕工事の決定などです。
総会の議事録は話し合いが行われてから数か月後に作成されるケースが多いため、購入希望者に影響があると考えられることはすぐに不動産会社と共有しましょう。
不動産売却の注意点を理解して計画を立てよう
本記事では不動産売却時の注意点を売却の手順に沿って解説しました。
不動産の売却は、しっかりと計画を立てて行動することが大切です。大きな金額が動く取引であるため、不動産会社と相談しながら慎重に進めましょう。
不動産の売却時には、目的から逆算して時期や価格を考える必要があります。適正な価格を知るためにも相場の勉強を行い、査定価格を適切に判断できるようにしましょう。
売却を開始してからは、不動産会社と協力して販売戦略や購入希望者への対応を考えましょう。
無事に売買契約を締結すると一安心ですが、不動産の売却はまだ終わりではありません。抵当権の抹消や引き渡しまでの準備があるため、不動産会社や司法書士と一緒に進めましょう。
不動産売却は売却の検討から引き渡しまで、長い期間不動産会社と協力して進める必要があります。安心して進めるためにもまずは信頼できる不動産会社に相談しましょう。
カウカモは、中古マンションやリノベーションマンションの売却を得意としています。さらに買い替えを検討している方は次の住まいの決定までワンストップでサポート可能なため、お気軽にご相談ください。
カウカモへのご相談はこちら
関連記事:不動産売却の相談はどこにするべき?お悩み別に詳しく解説!