一級建築士である売主さまが計画したお住まい。歴史を刻んだマンションは大きく育った木々に囲まれ、室内から望む桜の枝葉を一番美しく切り取れるよう設計されています。専用駐車場付き、倉庫付きなど推すべきポイントはたくさんありますが、まずはこの美しい住まいをご堪能ください。
中野区白鷺(鷺ノ宮駅徒歩12分)
2LDK+DEN
/ 78.76㎡
/ 7,140万円
売主さまのご紹介

Oさまファミリー
ご主人が一級建築士、かつ現在は不動産業に従事。ご自身で中古マンションの設計・監理をするため、2023年11月にこちらの物件を購入+フルリノベーションされました。
大きな木々に囲まれて

広い敷地に4棟が建つ、大手ゼネコン鹿島建設施工、1970年築と歴史あるマンション。刻んできた時と呼応するように、建物を取り囲む木々は大きく枝葉を伸ばしています。

左上・桜の花びらで彩られた駐輪場。/右上・うれしいことに、今回ご紹介する住戸には平置き駐車場の専用使用権が付いてきます。月額2,000円の補修費のみで利用できますよ。/左下・階段を上って2階まで。/右上・玄関ドアは新しいものに交換済みです。
売主さま
cowcamo
修繕履歴を拝見すると、大規模修繕工事はもちろん、そのほか小まめにメンテナンスされていることが分かります。記事の後半で緑がまぶしい季節の写真もご紹介しますね。
空間美をご堪能あれ

約19帖、南向きのLDKからスタートです。
売主さま
四季折々、様々な風景を見せてくれる桜の木を設計の中に取り込みたいと考えました。

外の桜を切り取るように配された片側アーチ。窓前が一段高くなっているのも縁側のようで素敵です。
売主さま
平面のアール(正面)と立体のアール(右)を効果的に使うことで、桜ビューを最大化できるように計画しました。袖壁の内部にエアコン配管など見せたくないものを収めています。
cowcamo
南北の窓を開けると室内を心地いい風が吹き抜けていくのだとか。またリノベーション時に断熱改修をしっかりと行なったため、冬もあたたかく過ごすことができ、エアコンは季節問わずあまり使用していないそう。サッシは2012年にマンション全体で新規交換済みです。
手の届きそうな距離に

桜の花が咲き誇っています。こんな景色が楽しめるのも、2階という高さならではかもしれません。

バルコニーは奥行き、長さともにゆったり。ガーデンチェアを出して、飛来する鳥の声に耳を澄ますのも素敵です。
考え抜かれた『プレーン』

木目が美しいフローリング、そして淡いグレーに塗られた壁面。梁の形に沿うように板材がまわされ、そこに間接照明が仕込まれています。
売主さま
空間がスッキリするよう、リビングダイニングの天井には照明やダクトをひとつも出していません。LDK入口の大きな引き戸も造作したものです。
cowcamo
確かに、コンセントやスイッチ類も床から鉄管が伸びていますね! 壁掛けテレビの配線も見えません。
機能美なキッチン

ウッドワン社製の無垢板扉モデルのキッチン。床はフローリングと同じ面材を使いつつ、汚れに強い素材に。タイルの割り付けからもこだわりを感じます。袖壁の奥に冷蔵庫置き場、その対面には収納スペースが確保されています。
アール壁の中へ

LDKの一角にある個室の中を拝見しましょう。
売主さま
トイレの建具も同様ですが、巾木を付けることで壁と一体化して見えるように工夫しています。

約6帖の洋室A。こっくりとした紫で壁天井が塗装され、まるで洞窟の中にいるかのよう。壁沿いにはオープンクローゼットが設置されています。
cowcamo
バルコニーに面した小窓があるため、光も風も取り込めますよ。
空間のターニングポイント

LDKの手前には『前室』と名付けられた空間が。壁天井は洋室Aと同じ色で塗られ、そこに水面を思わせるモザイクタイルの洗面台が映えています。
売主さま
洗面所を動線の一部に組み込むことで、廊下とは異なる “風の通り道” になるよう設計しました。
cowcamo
カウンター埋込みシンク、壁付混合水栓、収納ニッチなど、出っ張りがないよう配慮されているのも流石です。

洗面台横の扉を開けると脱衣所兼洗濯機置き場、ユニットバスと続いています。
横長土間の玄関

壁面には重いものにも耐えられる強力なレールが設置されています。棚板は好きな位置に動かせますよ。
cowcamo
これだけ土間に横幅があるとベビーカーは開けたまま置けそうですし、ご友人が集まった時もスムーズに靴の脱ぎ履きができますね。
心奪われる書斎へ

土間横の扉を開けると、約3帖の書斎スペース。木の温もりに包まれ、窓の外には中庭のヒマラヤスギと桜の木が。
売主さま
敢えて奥行きの深い窓台を設け、緑がよく見える書斎にしました。
cowcamo
LDKと引けを取らないくらい、この空間もとても好きです……!
玄関ホール

左・洋室Bの手前にあるクローズストレージ。/右・手洗いカウンター付きのトイレ。こちらも壁面は渋い紫色です。
cowcamo
写真はありませんが、書斎と横並びの洋室B(約4帖)もあります。いずれも北向きながら、窓の外の景色も相まってとても気持ちのいい居室ですよ。
専用トランクルーム

共用部にこちらの住戸専用のトランクルームがあり、ご覧の通りかなりの収納量。年一回、固定資産税・都市計画税の支払いだけで使用できます。
緑の季節もまた素敵

上・桜の花が散ると、室内からもいきいきとした新緑を楽しめます。/左下・エントランスに落ちる木陰が涼しげ。左手がご紹介した住戸のある棟です。/右下・中庭にも大きな木がたくさん。 (いずれも2023年撮影)
売主さま
元々この土地には修道院があり、立派なヒマラヤスギはそのとき植えられたものなんだそうです。樹木を保存するという条件のもとマンションが計画されていて、そういったエピソードにも心惹かれます。
周辺をお散歩

左上・最寄りは西武新宿線「鷺ノ宮」駅。ローカルな雰囲気が堪りません。(徒歩12分)/右上・駅前から続く「妙正寺川」。広い青空の下お散歩が楽しめます。(徒歩9分)/左下・創建960年が経過した歴史ある「鷺宮八幡神社」。(徒歩10分)/右下・お買い物は駅前まで行かずともスーパー「オーケー 鷺ノ宮店」がご近所に。(徒歩7分)
売主さま
バス便も充実していて、南に行けば中央線、総武線、丸の内線が利用できます。徒歩圏内に3つ大きなスーパーがあるので、買い物に困ることもありません。

カウカモ編集部より
筆者自身、敷地内に複数棟建つマンションは緑豊かなことが多くて大好き。さらに今回は南北に見える立派な桜、修道院時代から引き継がれたヒマラヤスギ、それらを室内の設計に取り込み活かした点など、歴史やストーリー、売主さまのこだわりも含め、丸ごと魅せられてしまいました。
売主さまがきれいにお住まいでモノが少ないことも影響しているとは思いますが、すっきりシンプルに見えるその裏側には、緻密な計算や配慮がたくさん隠れています。いくつもの要素を重ねた結果、これだけ景観が美しく切り取られ、室内の快適性が担保されているのだと気付かされました。
景色も含め、まさに “一点もの” 。どうぞ春のうららかな季節にご内見ください。
全206戸のビッグコミュニティで、管理がしっかりしているため住民同士も円滑な関係を築けています。中野区と杉並区の区界に位置し、治安も非常にいいですよ。