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スケルトンリフォームとは?費用相場やメリット・工期を解説

2025/11/18

 

 

スケルトンリフォームとは、建物の骨組み(柱や梁などの構造体)を残し、それ以外の内装や設備をすべて取り除いて行う大規模な改修工事のことで、フルリノベーションなどと同義です。既存の間取りや設備にとらわれず、理想の住まいを一から設計できる点が特徴で、雰囲気を一新したい方にとって、自由度の高い選択肢となります。

 

スケルトンリフォームでは、間取りを自在に変更できるほか、断熱性や防音性などの住宅性能を向上させることも可能です。一方、通常のリフォームより工期や費用が掛かる傾向があります。

 

本記事では、スケルトンリフォームのメリット・デメリットに加え、費用相場や工期、スケルトンリフォームに向いている物件の条件までを解説します。

 

 

スケルトンリフォームのメリット

 

 

スケルトンリフォームの主なメリットとして、以下の4点が挙げられます。

 

1.自由な間取り変更が可能

 

柱や梁などの構造体以外を撤去できるため、間仕切り壁の位置や部屋の配置を自由に設計できます。既存の間取りに縛られず、暮らし方に合わせた空間づくりがしやすくなります。

 

また、仕切りだけではなくキッチンや浴室などの水回りやガス配管の位置も変更できます。

 

収納の増設や個室の統合・分割も容易で、「広いリビングにしたい」「ワークスペースを設けたい」といった具体的な要望にも対応しやすいです。空間をゼロから再構築できる点が、スケルトンリフォームならではの魅力です。

 

2.断熱性・防音性の向上

 

壁・床・天井の仕上げをすべて取り除けるため、断熱材や防音材を入れ替えることができます。

 

特に築年数が経過した物件では、断熱性能が低い場合も多く、夏は暑く冬は寒いといった不快さが生じがちです。スケルトンリフォームで高性能な断熱材(グラスウールや発泡ウレタンなど)を施工することで、外気の影響を抑え、冷暖房効率を高められます。

 

また、防音材を取り入れたり、防音ドアや二重サッシを採用したりすることで、外部騒音の軽減やプライバシー性の向上にもつながります。

 

 

3.配管・設備を刷新できる

 

スケルトンリフォームでは、部屋内部の配管や電気配線まで見直せるため、住宅設備を新しく入れ替えられます。

 

築年数が経った物件では、水道管のサビや漏水、配線の劣化が潜在的に進んでいることがあります。スケルトンリフォームでこれらを一新すれば、将来的なトラブルのリスクを軽減できます。

 

また、キッチンや洗面台、トイレなどの設備を最新仕様に入れ替える際、生活動線に合わせて位置を見直すことも可能です。たとえば「調理中の動線を短くしたい」「洗面台を玄関近くに移したい」など要望の幅が広がります。

 

4.建て替えよりコストを抑制できる

 

既存の構造体を活かすため、建て替えに比べて解体や新築にかかる費用を抑えられます。工期も短縮できる場合が多く、予算や時間に限りがある場合にも現実的な選択肢となります。

 

 

スケルトンリフォームの注意点

 

 

スケルトンリフォームには多くのメリットがありますが、実施にあたってはいくつかの注意点もあります。ここでは代表的なポイントを整理します。

 

工期が一定かかるため仮住まいが必要

 

スケルトンリフォームは、解体から内装の再構築まで行う大規模工事のため、一般的に3~6か月ほどの工期を要します。工事期間中は自宅に住めないため、仮住まいの確保や荷物の一時保管先を早めに検討しておく必要があります。

 

また、マンションの場合は管理組合への工事申請や承認手続きが必要になることも多いです。工事中は騒音や振動が発生するため、近隣住民への配慮や事前説明も行っておくとトラブルを防ぎやすくなります。

 

部分リフォームより費用が高くなる傾向

 

スケルトンリフォームは、構造体以外をすべて解体・再施工するため、一般的には部分リフォームより費用が高くなります。壁や床、配管などをすべて新しくする必要があり、工事項目が多岐にわたるためです。

 

さらに、解体後にシロアリ被害や構造材の腐食などが見つかると、追加工事が必要になる場合もあります。想定外の出費に備えて、見積もり段階で予備費を設定しておくと安心です。

 

構造上の制限がある場合も

 

 

建物の構造によっては希望どおりの変更ができないケースもあります。計画段階から構造上の制約を把握し、現実的な設計に落とし込むことが大切です。

 

特にマンションでは、共用部分にあたる壁や配管などは手を加えられず、専有部分のみでの施工に限られます。また、建物の構造(RC造・木造・鉄骨造など)によっても改修できる範囲が異なります。事前に構造調査を行い、専門家と相談しながら設計を進めると安心です。

 

 

スケルトンリフォームの流れ

 

 

 

1.施工会社の選択

 

施工会社は大きく「ワンストップ型」と「設計分離型」に分かれます。物件探しから任せるならワンストップ型が便利です。いずれの場合も複数社に相談し、相性・提案の方向性・概算を比較すると判断しやすくなります。

 

2.現地調査と構造確認

 

施工会社と現地を確認し、躯体や配管、共用部との境界などの制約を把握します。どこまで変更できるかを明確にし、予算レンジや前提条件を共有しておくと、以降の検討が進めやすくなります。

 

3.要望整理と優先順位づけ

 

理想の暮らしを起点に、動線・収納・家電/家具の寸法・現状の不満点を一つのリストにまとめ、重要度と実現性で優先順位を付けます。内容を可視化して共有すると、現実的な代替案を含む提案が返ってきやすくなり、提示プランの比較と判断がしやすくなります。。

 

4.仕様・設備の確定と見積もり確認

 

仕上げ材・建具・設備の型番を確定し、見積もり・工程・支払い・保証の条件を確認します。リノベーションローンの可否や自己資金の必要額(契約金・中間金など)も事前に把握すると、資金計画とスケジュールを整えやすくなります。

 

5.管理組合申請と近隣対応

 

申請実務は施工会社が担うことが多い一方で、押印や書類提出は施主の対応が必要になる場合があります。搬入出や騒音時間帯のルールを共有し、近隣への挨拶や掲示物の内容を確認しておくと、トラブル予防につながります。

 

6. 工事中の確認と調整

 

解体後に劣化や配管経路の変更が判明することがあります。費用・工期・使い勝手への影響を説明してもらい、優先順位リストを基準に意思決定します。合意事項は議事録に残すと、追加対応の漏れを防ぎやすくなります。

 

7. 完成チェックと引き渡し

 

最終検査に立ち会い、仕上げの傷・建具の動き・設備の作動を確認します。気づいた点はリスト化して是正を依頼し、完了後に鍵・保証書・図面・取扱説明書などを受領します。書類を整理して保管すると、今後のメンテナンスに活かしやすくなります。

 

 

スケルトンリフォームの費用相場

 

 

費用は物件の状態・工事範囲・設備や資材のグレードで変動します。マンションでは、目安として1㎡あたり15~20万円、70㎡なら約1,050~1,400万円前後になりやすくなります。

 

近年は円安や原材料費の上昇により、輸入資材や設備の価格が高止まりする傾向があり、以前より総額が上がりやすくなります。地域差や事業者ごとの見積条件もあるため、現地調査を前提に複数社で相見積りを取り、管理規約や共用設備容量(給排水・電気)も併せて確認しておくと、想定外の追加費を抑えやすくなります。

 

 

まとめ

 

 

スケルトンリフォームは、既存の構造体を活かしつつ内装・設備・配管を更新し、間取りの再設計や断熱・遮音の改善につなげやすい大規模改修です。マンションでは共用部の工事に制約がある一方、専有部の範囲であれば間取り変更や最新設備への更新を計画しやすくなります。工期や費用、仮住まいの手配が必要になるため、管理規約の確認・現地調査・複数社見積り・工程と予備費の設定を並行して進めると、計画の精度を高めやすくなります。

 

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初回投稿日
2025/11/18
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執筆者
カウカモジャーナル編集部

中古・リノベーションマンションの流通プラットフォームに関する知識をわかりやすく提供するため、カウカモ(cowcamo)で日々勉強中。築古マンションの魅力とリノベーションのメリット・デメリットについて深く学び、読者の皆様が最適な選択をできるようサポートしたいと考えています。最新の住宅トレンドや資産価値の維持に関する情報も発信していくので、ご期待ください。

監修者
1級建築士、宅建士、FP2級Yang

琉球大学大学院理工学部卒。環境建設工学を専攻し、大学院卒業書、建築設計事務所に勤務し、住宅や公共施設など様々な建物の設計に携わる。現在は建築デザイナーとして不動産開発の企画・設計から運営まで行うコンサル会社にて、オフィス設計やリノベーションなどを中心に手がける。趣味は街歩きと珈琲焙煎。空き家を活用して設計事務所と珈琲屋さんを開くことが目標。

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