
シューズクロークとは?シューズボックスとの違い

玄関まわりをすっきり整え、使いやすくする「シューズクローク」。収納スペースとしての役割に加え、生活動線を工夫できるため、暮らしやすさにもつながります。
シューズクロークとシューズボックスはどちらも靴を収納する場所ですが、収納量や用途に違いがあります。特にマンションのように備え付けの収納が限られる住まいでは、シューズクロークを設けるとより有効に活用できます。
シューズクローク
玄関横に設ける大きな収納スペースで、ウォークイン型(出入口が1箇所)とウォークスルー型(玄関から室内へ抜けられる動線型)の2種類があります。
靴の収納にとどまらず、レインコートやゴルフバッグ、スーツケース、傘、ベビーカー、アウトドア用品なども置けるますし、泥や水で汚れやすいアイテムを室内に持ち込まずに済む点もメリットです。季節ごとの靴や荷物を一箇所に集められるため、玄関をすっきり保ちやすくなります。
シューズボックス
玄関に設置する扉付きの靴を収納する棚です。省スペース設計で、20cm程度の高さで仕切られていることが多です。コンパクトで場所を取らない反面、靴の数が多かったり、大きなアイテムを収納したい場合、対応しにくいという特徴があります。
シューズクロークの種類と動線の考え方

独立型と一体型、それぞれの特徴
シューズクロークは大きく「独立型」と「一体型」に分けられます。住まいの広さや収納したい物の種類に合わせて選ぶと使いやすくなります。
ウォークインとウォークスルー、動線の違いと選び方
シューズクロークには、動線設計に応じた「ウォークイン型」と「ウォークスルー型」があります。間取りや生活スタイルに合わせて選ぶと利便性が高まります。
シューズクロークの活用アイデア

靴以外の収納例
シューズクロークは靴だけでなく、ライフスタイルに合わせて多用途に活用できます。
- 傘・レインコート:雨の日のアイテムをまとめて収納しておけば、出かける際にすぐ取り出せます。
- ベビーカー:折りたたまずに置けるため、子育て中の家庭では使い勝手が高まります。
- アウトドア用品:キャンプ道具やゴルフバッグなど、大きな荷物の収納場所として便利です。
- 掃除用具:玄関掃除用のモップやほうきを置けば、必要なときにサッと使えて片付けもしやすくなります。
玄関をスッキリ見せる工夫
オープン棚と扉付き収納を組み合わせると、使用頻度に応じた整理がしやすくなります。さらに壁面にフックを設置すれば、帽子やバッグを掛けられるため、見せる収納と実用性を両立できます。よく使うアイテムを取り出しやすくしつつ、玄関全体をすっきり見せやすくなります。
マンションでの設置方法と注意点

マンションでリノベーションする際のポイント
設置イメージを検討する
シューズクロークを後からつくる場合、まずは「どこに置けるか」を現実的に考えることが大切です。玄関まわりの収納を広げる、廊下の一部を取り込むなど、動線を邪魔せず出入りしやすい場所を選びましょう。靴の量やベビーカー・アウトドア用品などを想定し、必要な広さをイメージしておくと安心です。
実際の図面上で確認
次に、図面上で実際にスペースを確保できるかを確認します。柱や配管、点検口などがある部分は動かせないため、設置可能な範囲を設計者に相談しましょう。通気や照明の取り方も初期段階で考えておくとスムーズです。
管理規約の確認
また、マンションでは管理規約の確認も見ておきましょう。玄関ドアや共用配管の位置は勝手に変えられない場合が多く、工事前に申請や承認が必要です。事前に管理会社へ相談し、どこまで改修できるかを把握しておくことで、後からのトラブルを防ぐことができます。
湿気・ニオイ対策のポイント
シューズクロークは湿気やニオイがこもりやすいため、以下の対策を取り入れると安心です。
- 換気扇を設置する(リノベーション時に検討)
- 調湿剤を置く(炭・珪藻土など)
- 靴を並べる際に少し間隔を空け、風通しを良くする
こうした工夫を取り入れることで、マンションでも快適にシューズクロークを活用しやすくなります。
ライフスタイルに合ったシューズクロークを考えよう
ライフスタイルに合ったシューズクロークを考える際は、靴の保管だけでなく、玄関の動線や物の定位置を整える視点を持つと効果的です。独立型/一体型、ウォークイン/ウォークスルーなどのタイプを、帰宅~外出の習慣や家族構成に合わせて選ぶことで、出入りが滞らず、片付けが続く日常につながります。
マンションでは管理規約や躯体壁の制約を前提に、確保できる範囲で収納量と通りやすさのバランスを設計します。間取り変更が難しい場合は、可動棚と扉付き収納の組み合わせ、スリムなシューズボックス+壁面フックなどで段階的に整える方法が現実的です。あわせて、換気計画や調湿材の活用、必要な照明を早めに検討しておくと、におい・湿気の抑制と見た目の統一につながります。
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琉球大学大学院理工学部卒。環境建設工学を専攻し、大学院卒業書、建築設計事務所に勤務し、住宅や公共施設など様々な建物の設計に携わる。現在は建築デザイナーとして不動産開発の企画・設計から運営まで行うコンサル会社にて、オフィス設計やリノベーションなどを中心に手がける。趣味は街歩きと珈琲焙煎。空き家を活用して設計事務所と珈琲屋さんを開くことが目標。
















