物語が待っている

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「P.F.S(Pacific Furniture Service パシフィックファニチャーサービス)」がデザイン・設計を手掛けた物件です! 流行に左右されない、渋めな色気をご堪能ください。しかも舞台は、感性を震わせるショップ&舌を喜ばせる美食店に囲まれた “乃木坂・赤坂エリア”。これは……そうそう代わりのきかない物件の登場かも。

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「P.F.S」といえば、自分らしく生きる人の暮らしをプロとしてサポートする、家具・インテリアブランドです。ベーシックな中に機能性や心地よさを追求したデザインにはファン多し。

レトロな ブラウンのタイル貼り

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左上・「乃木坂」駅から大通りをまっすぐ進み、一本奥へ。地上6階建て・全31戸のマンションが見えてきました。周囲を建物に囲まれている印象はあるものの、住宅街らしい閑静なエリアです。/右上・エントランスの段差にはスロープ付き。/左下・エントランスには、1977年築の建物とは思えないピカピカのカードキー式オートロックシステムや、宅配ボックスが! 時代に合わせて設備がアップグレードされているようです◎/右下・管理人さんは週6日間、日中にいらっしゃる手厚い管理体制。ご紹介するのは1階の住戸ですが、写真右手の小さな階段を上がってアクセスします。

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はじめに大事な注意点をお伝えしておくと、こちらの物件は建物の土地権利が複雑なため、ローンが使える金融機関が限られる可能性があります。この点を踏まえた上でお考えいただくのがよさそうです!

それでは まいります

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左・共用廊下にやや “昭和のマンション感” が漂うので、住戸内とのギャップに驚かれるかも。右側が住戸の玄関扉です。では、おじゃまします!/右・土間から奥のLDKまで、グレーのタイルがまっすぐ敷かれています。左手前にはシューズボックスがふたつ並び、右側には水まわりに続くドアが。まずはタイル沿いに奥へ進みましょう。

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告白すると、この時点でもうグッと引き込まれてしまいました。右手の木の壁が照明をやわらかく反射して……なんですか、この素敵な雰囲気は!

Wow

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パッと視界が開けた先には、ガラス入りの木製壁でゆるくゾーニングされた洋室とLDKが。角住戸らしく、二面に窓があって開放感があります。

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LDKは約17帖。正面に見えているのが、先ほど玄関でいきなり心をさらっていった、艶やかなウッドの壁です。丸みのある光を放つランプが可愛い。

売主さま

室内の「P.F.S」の家具はディスプレイですが、こちらのウォールランプは設備として付属します。ガラスシェードの繊細な光にこだわり、ドイツ製のものを採用しました。ベース部分も樹脂ではなく磁器製というのがちょっと珍しいポイントです。

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キャビネットもテーブルもぴったりハマりすぎて、全部このまま「P.F.S」で揃えたいくらいですが……(笑)ベーシックな品のよさが光る内装なので、北欧や欧米のヴィンテージ家具との相性もよさそう。

キッチンの統一感 たまりません

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左・キッチンはシンク部分がやや小ぶりですが、蛇口がかっこいいのでよし! コンロは3口あり、下部にはゴミ箱収納スペースも。/右・背面には美しく揃った収納棚が。ブラウン×オフホワイトのカラーリングは、玄関のシューズボックスも同じでしたね。住戸全体が同じ世界観で貫かれているのって、すごく居心地がいいです。

バルコニーへ 出てみると

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LDKの横幅いっぱいに伸びる南西向きバルコニー。お隣のマンションと向き合うような位置関係なので、ブラインドなどの目隠しが必要そうです。

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“1.5階” ほどの高さなので、歩行者とぴったり目が合うことはなさそうですが、それでも視線が気になる方はいらっしゃるカモ? この点は現地でご確認いただくのがよさそうです!

さりげない使い分け たまりません

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窓を背にして眺めてみました。タイルとカーペットを敷き分け、室内を “動的エリア” と “静的エリア” にうまくゾーニングしているのがわかります。それでは、右手の奥にある洋室へ行ってみましょう!

売主さま

ちなみに、壁の塗装はかすかにツヤ感を持たせて仕上げ、逆に天井はツヤ消しのものを使って塗り分けています。

Wow

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洋室は約5帖の広さで、南東向きの出窓からほどよく自然光が入ります。窓の向こうにはすぐ隣の建物があるため、こちら側も眺望には期待しないほうがよさそう。でも、いいです。このルーバードアのクローゼットがかっこいいから……!

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LDKまで視線が抜けていくこのカット、ときめきます! クローゼットは壁の二面に備わっているので、衣類の収納場所に困ることはなさそう。

売主さま

ディスプレイしてあるベッドは、セミダブルサイズのものです。

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ふたつのクローゼットをオープン。可動式の棚やパイプハンガーが備わっているので、お手持ちのグッズに合わせて効率的にカスタマイズできそう。

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それでは廊下に戻り、水まわりをチェックしましょう!

ごゆっくり 水まわり

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『やはり!』と心の声が出てしまいました。海外でよく見かける、トイレと洗面をひとつにまとめた2in1スタイルです。無理に壁で区切らず、限られた専有面積を有効活用しています。

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個人的には2in1っておひとり暮らしの場合の最適解だと思うのですが、お好みの分かれるところでしょうか。あ、洗面台の上に先ほどとお揃いのウォールランプが♡

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左・洗面ボウルはドイツの「DURAVIT(デュラビット)」製のもの。ミラー付きのメディシンボックスの奥に小物を収納可能です。/右・すっきりシンプルなバスルーム。なお今回のリノベーションで、住戸内の給排水管はすべて更新済みだそうです。

クローズアップタイム!

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左上・住まいの雰囲気を方向づけてくれるウォールランプ。優しい光はガラスシェードならでは。/右上・洗面台の蛇口ハンドルはよく見ると「H(HOT)」「C(COLD)」のロゴが入っていて可愛いのです。/左下・ルーバードアには、空気がこもらない実用的なメリットと、陰影が色っぽいという美的なメリットも。/右下・水まわりのドアノブはイギリス製。ロックをかけるたびに気分が上がりそうです。

最後に

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電気を消して、再びハッとしてしまいました。映画のワンシーンみたい……! 思わず売主さまに確認してしまいましたが、こちらのいい味出してるバーチカルブラインドも付属するそうですよ。味わいが伝われば幸いです。

さあ 周辺の駅ツアー開始!

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左上・最寄りは東京メトロ千代田線「乃木坂」駅で、マンションから平坦な道を南へ徒歩5分の距離。そしてこれは、まだ始まりに過ぎないのです……。/右上・駅のそばには、本格シチリア料理をいただけるレストラン「Ristorante da NIno(リストランテ ダ ニーノ)」の姿が。ランチ使いにちょうどよさそう。(550m 徒歩7分)/左下・今度はマンションから北方向に歩くこと9分で、千代田線隣駅の「赤坂」駅に到着。まだまだ行きますよ!/右下・この周辺には、天ざる発祥の店という老舗の蕎麦屋さん「室町 砂場 赤坂店」が♡(750m 徒歩10分)

後半戦!

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左上・今度は東方向に歩くこと10分。日比谷線・大江戸線が乗り入れる「六本木」駅に到着です。段々とスタンプラリーのような気分になってきました。/右上・六本木名所「東京ミッドタウン」は広大な公園に隣接しているので、ショッピングはもちろん、自然をチャージする場所としても有効なスポット。(550m 徒歩7分)/左下・そして西方向へ歩くこと10分で、半蔵門線ほか「青山一丁目」駅に到着です。/右下・「青山一丁目」駅までの間には、生活を共にしたくなるグリーンと出会える「SOLSO PARK(ソルソパーク)」が。ロースターカフェ併設の “緑のテーマパーク” で、休日をのんびり過ごしてみては。(900m 徒歩11分)

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物件を囲むように4つの駅が点在していて、なんとも恵まれた立地! ちなみに、線で結ぶと夏の「はくちょう座」のような形になります(笑)それでは、お後がよろしいようで……

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カウカモ編集部より


足を踏み入れた瞬間から、何かが違うとハッキリわかります。その理由は、こだわりを持って選ばれたディティールひとつひとつが粒立っているから。そしてそれが響きあって、流行に左右されない世界観が確立されているから。

今回ご紹介するのは、「P.F.S(Pacific Furniture Service パシフィックファニチャーサービス)」がデザインを手掛けた物件です。このブランドの家具やインテリアが好きな方にとって、見逃せない機会かと思います。

かっこよさの説明をくどくど並べるのも野暮ですが……ガラスシェードのランプの灯りが木の壁にぼうっと映るのが、すごく色っぽくて心地いいのです。もともと「P.F.S」がお好きな方も、初めて認識したという方も、現地で味わいを実感したらきっと、写真で見るよりもっと惚れてしまうはず。

約48.6㎡の1LDKは、悠々自適のおひとり暮らしにぴったりハマりそうです。キッチンがややコンパクトなのは、外食が楽しいこのエリアに住むならちょうどいいくらいかも。そして周囲の建物との距離が近く、ブラインドを閉めて過ごすことが多くなりそうなのは、シルエットがいい雰囲気なのでむしろアリかも。マイナスになりそうなポイントをなんなりとフォローしてくれる、立地と内装。それに尽きます。

マンションは1977年築のレトロな佇まいですが、直近では2017年に大規模修繕工事を実施済みです。同年に宅配ボックスとオートロックシステムが新設されているのがうれしいところ◎ 管理人さんは週6日勤務の手厚い管理体制で、エントランスの植栽がきれいに整っているのも印象的でしたよ。

『まずは一度現地に足を運んでみてください』と言いたいところですが……改めて、記事内でもお伝えした大事な注意点を。

こちらの物件は建物の土地権利が複雑なため、ローン付けが難航する可能性があります。素敵な出会いに心が駆け出しそうではあるのですが、この点をしっかりご理解いただいた上でご検討くださいませ。

手に入れるためにはハードルがあるとはいえ、強い魅力で心をさらう住まいです。似たものに出会えるのはいつになるか分かりません。強い気持ちで応えてくださる方を、「乃木坂」「赤坂」「六本木」「青山一丁目」の間でお待ちしております。

writer:小杉 美香 / editor:酒井 大作