目黒区東が丘(都立大学駅)
雨上がりのあとに
TOCOMA
雨粒が弾ける瞬間。そこに音はあるけれど、ここにはない。 なぜなら、視覚的にも美しい空間は、静けさで満ちているから。壁一面の窓から陽の光が降り注ぐ。その光が、空を渡ってきた数々のディティールを照らし、オークの床にこぼれ落ちる。澄んだ空気が流れるテラスから、青空を仰いだ。
現在ご紹介可能な物件は、中古・リノベーション住宅のオンラインマーケット「cowcamo(カウカモ) 」よりご覧いただけます。
東横線・目黒線
現在販売中のおすすめ中古マンション
売主さまのご紹介
Sさま
広告代理店に勤めている売主さま。ライフステージが変わったため、こちらの住戸を売却することに。2年前にこちらの物件を購入し、3年間かけて内装をつくりこみました。
3つの街の間に
左・「駒沢オリンピック公園」までは、550m 徒歩7分。ご紹介するマンションは、ペットの飼育がOK! 実際に飼っていらっしゃる住民の方も多いとのこと。まわりには動物病院やペットショップなどが充実しています。/右上・取材日は東急東横線「都立大学」駅(徒歩15分)から向かいました。道のりの途中には、気持ちいい緑道が。駅から少し離れたところにも、こぢんまりとした居酒屋さんやカフェを見かけましたよ。/右下・東急東横線「学芸大学」駅(徒歩18分)のまわりには6つもの商店街があり、終日幅広い年代の方を見かけます。こちらは「学芸大学西口商店街」。
売主さま
澄んだ空気を纏った建物
左上・今回ご紹介するのは、2016年にコーポラティブ方式で建てられたマンションです。/右上・エントランスへは階段を下るアプローチ。オートロックが備わっています。右側の入り口の先には・・・/左下・駐輪場と宅配ボックスが。自転車の種類から、ご家族が多く住んでいることがわかりますね。/右下・ご紹介する住戸は、屋内に入って一番手前に位置しています。建物の外観はもちろんですが、共用廊下の床材や光の差し込み方も美しい・・・!
cowcamo
コーポラティブ方式とは、入居者の方々が組合を設立して、共同で集合住宅を建設するもの。各住戸内はそれぞれが自由に設計しているため、独自性の高い住戸の多いことが特徴です。
売主さま
建物の設計は、伊藤豊雄建築設計事務所に勤務していた、著名な建築家佐藤光彦氏が手がけたので、デザイン性がとても高いんです。
お邪魔しましょう
土間から廊下にかけての床材は、モルタルのような見た目の石材タイルを用いています。味わいのある風合いでありながら、ひび割れなどが発生しにくく傷みにくいんだそう。
左・廊下に上がってすぐ左側にある、独立式のトイレ。タンクレスですっきりとしたデザイン。手洗い器付きです。/右・トイレを背にLDK側を見たところ。右側の扉の先にある水まわりをご案内しますね。
左・重厚感のある石材と木の組み合わせがスタイリッシュな洗面台。こちらには、売主さまのこだわりが隠されています。答えはこの下で。/右・こちらのバスタブは “ホーロー浴槽” 。見た目も美しく、かつ耐久性、保温性に優れています。ちなみに、一般的なものと比べて重いので、2階以上に所在する住戸には設置しにくいんだそうですよ。バスルームは浴室乾燥機付きです。
cowcamo
こだわりポイント、見つけられましたか?・・・そう、普通の洗面脱衣室にある操作パネルやコンセントが見当たらないのです。
売主さま
日本語や生活感が空間に出てしまうのを避けたく、鏡の中に設けました。ドライヤーなどのコードを通せるように、鏡と棚の間には少し隙間があります。また、浴室の操作パネルには文字がほぼ書かれていないシンプルなものをセレクトしました。水栓はアメリカ製とドイツ製で統一しています。
お待ちかねのLDKへ
約2.8mの天高と壁一面の窓のおかげで、地下1階で北向きとは思えないほどの明るさ。陽の光は、まさに上から降り注いでいます。
売主さま
写真には写っていないのですが、エアコンも視覚的に美しいものを設置しました。照明とエアコン、ガスストーブはそのままお渡しいたします。地下1階に所在していて、冬は足元が少し冷えるので、ガスストーブを活用してくださいね。
LDK入ってすぐのところに配されている、オーブン付きのキッチン。ハーマン製の3口ガスコンロ「PLUS do(プラス・ドゥ )」のコンロが設置されています。引き出しや収納の中には「IKEA」の製品が。使いやすいように工夫されていました。右側のカウンター下部には、家電を置けるスペースが確保されています。
cowcamo
「PLUS do」のコンロは火力が強く掃除がしやすいので、機能性◎ ステンレス製でツマミが外国っぽく素敵でした。
売主さま
照明やスイッチパネル、収納の取手、キッチンのタイルはニューヨークで購入したものなんです。ちなみに、サブウェイタイルはアメリカの地下鉄に実際に用いられているものですよ。
空を渡ってきた ディティールたち
左上・すべての空間に用いられている、スイッチパネル。/右上・こちらが実際にアメリカの地下鉄で使われているという、本物の “サブウェイタイル” です。/左下・LDKの壁一面に造り付けられている収納の取手も、こだわりの一品。/右下・丸いフォルムで可愛らしい照明は、シンプルなLDKのアクセントになっていました。
奥からパシャリ。こちらのダウンライトは調光可能。暗くなることを懸念され、照明計画はかなり練ったとのこと。どこまでもこだわり尽くされていますね。
空を仰げる テラスへ
正面は細い車道ですが、人や車通りは少ない様子でした。
cowcamo
雨が降ったとき、テラスに水が溜まったりしないですか?
売主さま
きちんと排水されるため、豪雨でも全然大丈夫でしたよ。
室内に戻って
右側のキャビネット上部には、ヘリンボーン貼りの板が用いられています。色味はフローリングと合わせられているので、しっくり馴染んでいますね。
売主さま
全体的に木の質感を活かすことを意識しました。床にもこだわり、全居室でオークの無垢材を使用しています。
実際に住まわれていたときの写真
このように黒のインテリアをセレクトすると、空間がキリっと引き締まります。収納の上には、お気に入りの食器やお花を飾ってくださいね。
※売主さまからご提供いただいた写真です。
さらに奥へ
キッチン横にあるデスクスペース。売主さまは、ここでよく作業をされていたそう。壁一面の窓から差し込む光が背中に当たり、手元を照らしてくれそうですね。
売主さま
写真ではわかりにくいのですが、棚に置く電化製品などのコードを通せるように机の板と壁の間に隙間があります。あと、コードが足元にあると邪魔になったり絡まったりするので、デスクの下部に板を設け、そこに置けるようにしました。
cowcamo
造り込まれた内装は、ぜひ現地で見ていただければと思います。
廊下からこちらのスペースまでの間に扉はなく、ひと続きになっています。壁一面に設けられた収納の中にも、「IKEA」のシステム収納が。さまざまなアイテムを整理整頓しやすいように工夫されています。
cowcamo
ワークスペースと収納の間に、洗濯機置き場が設けられています。取材時に稼働していましたが、扉を閉めていれば音はほとんど気になりませんでしたよ。
最後に寝室を
約7.6帖の洋室。東向きの窓が付いています。少し変形していますが、クイーンサイズのベッドが綺麗に収まりますよ。
こちらにも壁一面の収納が備わっており、中にはハンガーパイプが設けられていました。そして、左右の写真の違いわかりますでしょうか? 右側の写真では、収納横にある扉が閉められているんです。天井まで高さのある扉は、開け放しておいても壁と同化! 空間デザインの邪魔にならないようなこだわり・・・さすがです。
周辺を散策
左上・パリNo.1のクロワッサンで知られている「MAISON KAISER(メゾンカイザー)」で、マネジングシェフとして修行されたシェフがオープンした「Breadplant OZ(ブレッドプラント オズ)」。芸能人御用達なんだそう! イートインスペースがありますよ。(140m 徒歩2分)/右上・洋菓子店「Patisserie Francaise Quatre(キャトル)柿の木坂本店」の店頭には、ケーキ、プチガトー、パンなどが並んでいます。本店でしか買えない商品もあるので、チェックしてみてくださいね。(400m 徒歩5分)/左下・このあたりで最大規模のスーパー「サミット 野沢龍雲寺店」。深夜0時まで営業しています。(500m 徒歩7分)/右下・八百屋さん「旬八青果店柿の木坂店」。農家さんが丁寧につくった野菜を、お手頃価格で買うことができますよ。(190m 徒歩3分)
cowcamo
マンションから10分圏内に、焼き肉やお寿司、ハンバーガー、沖縄料理、中華料理をいただけるお店があり、飲食店は一通り揃っています。ちょっと外食したいときに、選択肢が豊富なのはうれしいですよね。
カウカモ編集部より
これこそ、至れり尽くせり。以前インテリア関連のお仕事をされていたこともあるという売主さま。ニューヨークで買ってきたという照明、スイッチパネル、タイルなど個性的なディティールが、シンプルな空間に散りばめられていました。
こだわりは “魅せる” 部分だけでなく、 “隠す” ところにも。洗面台のコンセントやボタン、デスクスペースでのコードの取り回しなど、使いやすさと美しさを両立させており、“洗練されている” という言葉がぴったり。ひとつひとつの空間にどんな想いが隠れているんだろうと、わくわくしながら取材をさせていただきました。
マンションが建つのは、“目黒区東が丘エリア” 。駅から少し離れているものの、バスや自転車を使えば、そこまでネックにはならなそう。 “知る人ぞ知るよさ” と “隠れ家的雰囲気” を感じる街並みでした。立地を選ぶときに落ち着いた雰囲気を重視したい方であれば、気に入っていただけると思います。
実は、土地に詳しい著名な方がこのあたりに住んでいるんだそう。売主さまはその方が好きでここを選んだとおっしゃっていました。また、コーポラティブハウスなので、住民の方によって愛着を持ってつくられた住まいが集まっています。
住戸の特徴は、所在しているのが半地下であるということ。半地下というと暗いと思われがちですが、むしろこの物件の魅力になっていました。壁3面の窓から煌々と降り注ぐ光がオークのフローリングにこぼれ落ち、気持ちいい空間でした。売主さまの『雨粒が落ちる瞬間を見れる』という言葉を聞いて、『確かに水滴が地面で弾ける瞬間って見れないよなあ』なんて思いました。
ペットの飼育が可能・お散歩にぴったりな「駒沢オリンピック公園」に近く・足音を気にしなくていい地下1階に所在している、という条件が綺麗に揃っているのもうれしいところ。内装、条件、売主さまのこだわり、何かに心が動いたなら、ぜひ現地に足を運んでみてくださいね。
writer / editor:外山 友香
普段は、徒歩3分のところにあるバス停「柿の木坂交番」からのバスを使っていました。「恵比寿」駅へ向かうバスが出ているので、中目黒や祐天寺も通ります。そのほか、渋谷や三軒茶屋、下北沢へ行けるバスも発着しているので、とても便利ですよ。僕は自転車を持っていないですが、ほかの住民の方は自転車を日常的に使っている方が多いみたいです。