障子越しの柔らかな光、窓の向こうの紅葉、池で魚が跳ねる音。みどりの庭園で潤った「駒込」の空気が、そのまま住まいの中まで満たしているみたい。考え抜かれたスマートな間取りに守られながら、私たちの心は何度でも旅に出る。
豊島区駒込(駒込駅徒歩4分)
2LDK +WIC +Pantry
/ 62.73㎡
/ 5,980万円
LDKの扉を開けば
さっそく約15.2帖のLDKへお邪魔しております、カウカモです。壁にスッと馴染むように、シンプルなデザインのキッチンが。そして奥にはダイニングエリア、ガラス入り引き戸の向こうには洋室Bがあります。
cowcamo
ゆるく繋がる すべての居場所
ダイニングエリアからは、斜め奥に広がるリビングエリアが見えます。洋室Bのガラス入り引き戸、そして欄間のような高い位置の採光窓も、緩やかに光と気配を感じさせてくれますよ。
やわらかなダイニング
角度を変えてもう一枚。正面には、障子のような造作建具で区切られた洋室Aがあります。優しくカーブを描いた壁と木の質感で、ほっと力が抜けるリラクシングな雰囲気に。
売主さま
ふたつの洋室を、横並びでなく「8の字型(斜め)」に配置しました。間に丸みを帯びた壁を設けて、各場所が独立しつつ緩やかな繋がりのある空間に仕上げております。
緑潤うリビング
一歩奥へ進み、リビングエリアへやって来ました。南向きの掃き出し窓の向こうに、豊かな緑が覗いていますね。
ええー!
そんな、いいんですか。自宅でこんな景色を楽しめちゃうなんて。正面にマンション敷地内の池と色づく木々が見えて、気分は秋の小旅行です。ちなみに池には錦鯉が泳いでいました。
cowcamo
物件周辺は閑静な住宅街で、鳥の声ぐらいしか聞こえてこない落ち着いた環境です。お向かいからの視線に神経質にならなくてよさそうなのもGOODですね!
バルコニーはリビングと洋室Bにまたがっています。こちらは建物2階に所在している住戸ですが、直射日光はほとんど入らず、しっとりしたムードを楽しむ住まいと言えそう。
売主さま
今回のリノベーションでは、どの空間からも素晴らしい緑の借景を楽しめるように設計しました。
ほんとだ!
それでは障子を開けて、洋室Aを見てみましょう。よく見たら障子は無部分的に開閉できるようになっており、ガラス越しに景色が見えるようになっています。すごい!
cowcamo
こんなふうにボトム部分がガラス張りになった障子のことを「雪見障子」って呼ぶんですって。言葉の情感がすごいですね。
約4.5帖の洋室A
左・旅館のような和のテイストを取り入れながら、生活様式はアーバンなほうがいい……そんな願いを叶える、和洋折衷な個室です。/右・窓がないので寝室にぴったり。写真のように、障子を完全に閉めてプライバシー性を高めることも可能ですよ。
続きまして 約4帖の洋室B
バルコニーに面した掃き出し窓があり、開放感たっぷりの洋室B。ワークスペースやキッズルーム、ペットルームなど、多用途に使えそう。
改めて キッチンをチェック
左・食洗機を完備した頼もしいキッチンですが、とにかく存在感が薄い(褒めてます)! 内装のノイズにならない、徹底した忍者っぷりです。/右・キッチン奥には広々としたパントリーが備わっています。冷蔵庫もこちらへどうぞ。
cowcamo
それではここでいったん玄関に戻り、帰宅してきたつもりで動線をイメージしてみますね。
ただいま〜
左・モルタル仕上げの土間の左手に、ビッグな靴収納が。まず右手のドアを開けて水まわりで手を洗いましょう。/右・ドアを開ければ、洗面・バス・トイレがぎゅっと集まった身支度のポータル空間がお出迎えです。奥に、さらに引き戸がありますね……
効率ヨシ!
左・洗面化粧台は横幅が約1200mmあるワイドなものが採用されています。下部はキャビネットになっており、水まわりをスッキリさせることができそうです。/中央・バスルームはややコンパクトな1216サイズです。/右・木のペーパーホルダーがさりげなく可愛いトイレ。
売主さま
玄関からリビングへの動線上には、洗面室とファミリークローゼットを配置しました。帰宅後に手を洗い、部屋着に着替え、リビングに向かう一連の動作を無駄なくスムーズに行えます。
なるほど◎
左・洗面室の奥にある、約2.7帖の広さのあるファミリークローゼット(WIC)。洋室に収納がなかったのも納得です!/右・クローゼットを出れば、そこは先ほど見たキッチン前。壁にはピクチャーレールが取り付けられているので、お気に入りのアートで動線を彩ることができますよ。
レトロなロビーも 自慢です
ところ変わって、ジャン。ご紹介のマンションの素敵な共用ロビーをご覧ください♡ 吹き抜け&ガラス張りの古きよきモダンな設えは、きっとお気に入りのポイントになるはず。
売主さま
こちらのマンションでは、細則に基づいてペットの飼育が可能ですよ。
1978年生まれの ビッグコミュニティ
左上・こちらが外観。明るい小豆色に塗られたレトロな佇まいで、2022年に直近の大規模修繕工事を完了しています。修繕積立金に重きを置いた管理費の徴収バランスも好印象!/左下・入口の段差にはスロープ付き。エントランス階は建物3階になります。/右・住戸はエレベーターで1フロア下りた、2階の角に位置しています。
cowcamo
住戸内では特に感じませんでしたが、2階の共用廊下〜玄関前はほの暗く、地下階と捉えておいたほうがいいカモ。冬の防寒対策は必要そうですが、静かでプライバシー性が高いという地下ならではのメリットも。
暮らしの舞台は 日本庭園のあるまち
“駒込エリア” を代表する名所「六義園」(ろくぎえんではなく、りくぎえん、です)。江戸幕府の大老・柳沢吉保が、晩年に総力を傾けて造成した傑作庭園です。せっかくご近所に住むなら、年間パスポートの購入も視野に入れたいところ。(徒歩6分)
左上・最寄りの「駒込」駅までは徒歩4分。しっとりしたムードとウラハラに、実はかなりの駅近物件なのです! JR山手線と東京メトロ南北線を使い分けることができますよ。/右上・駅周辺には大小の商店街が点在。物件のある南側には「アザレア通り商店街」が。(徒歩4分)/左下・ご近所で、洒落たクラフトビール専門店「日ノモトブルーイング」を発見。物件でテンションが上がりすぎて、定休日じゃなかったら飲んでました。(徒歩4分)/右下・駅反対側にはエリアのもうひとつの名所「旧古河庭園」も。大正ロマン漂う洋館や風情ある日本庭園を一度に楽しめる、見応えのあるスポットです。(徒歩15分)
cowcamo
このエリアの魅力についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひこちらのマガジン記事もご覧くださいませ〜。
カウカモ編集部より
さらに景色も美しいです。着いていちばんに「わー!いい眺め!」と窓辺に駆け寄ってしまうなんて、もはや物件レポートというより旅に来たテンションです(笑)。そんな自慢の眺望をすべての居室から楽しめるように考えられた間取りにも、ニヤニヤが止まりません。
ぜひ詳しくはリンク先の街記事をご覧いただきたいのですが、物件のある “駒込エリア” は風光明媚な庭園に囲まれた、緑と歴史のある街です。それが……もう……この物件の佇まいとぴったり歩調が合っていて……たまりません……マンションのレトロな共用部もストーリーを盛り上げて……ああっ。
たぶん招いたゲストからは「どこも妥協しなかったでしょ?」と言われると思います。エリア・建物・内装、そして利便性と個性あるオシャレさ、すべてが “旅情” のイメージのもとに結晶化した住まいです。
エントランスより下のフロアであり、眩しい陽射しは期待できません。おそらく超えるべきポイントはそこだけです。でもそれもまた、この内装なら筋が通っているように感じます。
ぜひ、相棒を膝に乗せて窓辺で熱いお茶を。谷崎潤一郎でも読みながら。
どうやら、スタンダードなものとはひと味違った間取りのような……?