川崎市宮前区けやき平(宮前平駅)
引き算の美学
宮前平グリーンハイツ
躯体壁や天井の質感が、粗々しくも美しい住まい。冷たい表情かと思いきや、木やファブリックが浮き立ち、なんだか反対に温かい。外に見える瑞々しい緑の恩恵もあるのだろうか。各領域を介する間仕切り壁は、家中で起こる “同時多発” にゆるやかな距離感を与えてくれる。
現在ご紹介可能な物件は、中古・リノベーション住宅のオンラインマーケット「cowcamo(カウカモ) 」よりご覧いただけます。
田園都市線神奈川
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売主さまのご紹介

Uさま
住戸は2022年4月に建築士が手掛けたもの。内装の質感、広さ、キッチン等に惹かれて購入を決めました。購入後は棚などを造作し住み心地をアレンジ。2022年11月より住まわれています。
売主さま
キッチンが鎮座

玄関の先に待ち構えるのは、約8.6帖のこちらの空間。コンクリート、木、スチールなど、すでに素材感が楽しい。キッチンの通路側は足が入るように設計されており、スツールを置けばテーブル代わりにも。

大きな木の箱にステンレス天板、広いシンク、4口コンロ、引き出しなどが組み込まれています。短手部分には調味料の小瓶を並べられそうなニッチまで。
売主さま
友人を呼んで食事する際、このカウンターキッチンは特に居心地がよく、とても気に入っています。
ズドンと長い

リビングダイニング(LD)は約16.7帖。躯体コンクリートで囲まれた無機質な空間に、フローリングと外の木々が映えています。
売主さま
内装の質感にこだわり、全体のバランスを整えました。
cowcamo
構造壁で建物を支える「壁式構造」のため、柱や梁の出っ張りがなく、きれいな整形が取れているのも魅力的。

反対側から。築年数の経過した建物ながら、躯体はとてもきれいな状態に保たれています。
バルコニーへ

敷地内に全55棟が建つ本マンション。前の棟との間には、生命力たっぷりに生い茂る緑が。

玄関横の居室前まで続くワイドスパンですが、洗濯物干しは広いLD側で。南東向きのため、短時間でからりと乾きそう。

室内の真ん中を走る構造壁は、2か所に門型の開口があります。
cowcamo
素地のまま、というのが本当に美しいです。
温もりある空間

約6.8帖の洋室A。この空間のみ、壁や天井にも木があしらわれています。

反対側から。LDとの間にはバッファが取られており、上には天袋収納が。
cowcamo
窓に取り付けられた障子、天袋など、どこか “和” を感じる空間です。衣類はLD壁沿いのハンガーパイプへ。こちらの居室までひと続きのカーテンで目隠しできるようになっています。
扉を減築

ご覧の通り、室内には扉がほとんど取り付けられていません。
売主さま
扉の数を最小限に抑えることで、元々の広さをより一層感じられる贅沢な造りにしました。
cowcamo
複数人で暮らす場合、別々の場所にいてもお互いの気配が何となく感じられ、とても心地がよさそうです。
玄関から タイル床を追いかけて

靴は壁面のオープン棚へ。土間はそのままL字にクランクしており……

約9.3帖の空間へとつながっていました。壁一面に可動棚が取り付けられており、たくさんの書籍やストック用品なども難なく収納できそうです。

白い壁と天井ですが、出入り口付近のみ躯体の表情が残されており、空間の連続性を感じます。
cowcamo
リモートワークの際、靴に履き替えてこの空間にこもれば、より “出勤モード” に切り替えられるかもしれません。
水まわり

キッチン後ろにあるのはサービスバルコニー。写真左奥に水まわりが集約されていますが、ユニットバスの手前に脱衣室はありません。カーテンが取り付けられていますので、そちらを閉めてお使いください。

左・洗面台の前には窓があります。鏡はというと……/右・壁付けキャビネットの扉を開けると出現します。

左・シンプルなユニットバス。/右・ソリッドな印象のトイレ。手洗いボウル付きです。
懐かしい風景

約9.6万㎡もの広大な敷地に全55棟、1023戸が入るマンション。ご紹介した棟は1972年竣工で、設計・施工は大手ゼネコンの大成建設グループです。
cowcamo
経てきた年月の分、植物ものびのび育っており、敷地内を散歩するだけでもリフレッシュできそう。なお、現在は順次大規模修繕工事を実施中。共益費の額は控えめですがしっかり修繕を繰り返し、今後の計画も立てられています。

左上・白とグレーのツートーン。住戸によって利用する階段が異なります。/右上・建物前には平置き駐車場があり、月額9,900円で利用できます。空き状況は変動しますので、希望される方はカウカモエージェントまで。/左下・共用ロビーなどはなく、ポストも階段下に設置されています。/右下・住戸が所在するのは4階部分です。
エリアを広く楽しもう

左上・最寄りは田園都市線「宮前平」駅。今回ご紹介した棟まで徒歩17分です。/右上・駅までの道中、徒歩8分の場所には「東急宮前平ショッピングパーク」があり、スーパーや100円ショップが入っています。/左下・売主さまオススメの「Hans Rosen(ハンス・ローゼン)」。創業50年を迎える老舗ベーカリーです。(徒歩18分)/右下・近場に大型温浴施設があるのはラッキー。「宮前平温泉 湯けむりの庄」で極楽気分をどうぞ。(徒歩14分)
売主さま
マンションから徒歩数分のところに複数バス停があり「鷺沼」駅や「宮崎台」駅へと発着しています。お気に入りはバスでドアtoドアで30分程度の「川崎北部市場」。様々な食材が揃い、“市場めし” も充実しています。
cowcamo
生活に電動自転車や車を迎え入れるのもよさそうですね。

カウカモ編集部より
何となくお互いの気配を感じられるこもり感と、それと相反する開放感。両方を味わえる間取りも素晴らしいと思いました。
駅からの距離や坂道は、バスや電動自転車を上手に取り入れればクリア。ただし4階まで階段というのも日常に加わりますので、そこに向き合える方にご検討いただくのがよいと思います。
きっと “住めば都” 。ぜひこの物件を引き継ぎ、ご自身の色に染めてください。
writer : 伊勢谷 亜耶子 / editor : 高山 翔矢
当住戸は「ブルーボトルコーヒー三軒茶屋店」や「黄金湯」の設計で知られる「スキーマ建築計画」ご出身の建築家の作品です。