
引越しやリフォームを控えていると、インテリア選びに迷うこともあるかもしれません。
インテリアのテイストによって部屋の雰囲気は大きく変わるため、心地よい空間にするには、全体のイメージを描いたうえで家具やアイテムを選ぶことが大切です。好みの色やデザインを取り入れながらも、統一感を意識すると、より理想に近い空間に仕上がります。
この記事では、代表的なインテリアのテイストと、部屋づくりのポイントをご紹介します。
インテリア選びのポイントはテイストの統一感

「ショップで見たときは素敵だったのに、実際に部屋に置いてみるとなんだか合わない…」という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。その原因は、アイテム自体は気に入っていても、部屋全体の雰囲気と調和していないことがあるからです。
デザイン性の高い家具をひとつずつこだわって選んだとしても、全体の統一感がなければ部屋全体がちぐはぐな印象になりかねません。お気に入りのインテリアをただ並べただけでは、それぞれのアイテムが持つ魅力が生かされない可能性もあります。
統一感を持たせるには? 空間づくりの工夫
お気に入りのアイテムを活かすためには、まず部屋全体の“雰囲気”を把握することが大切です。(雰囲気とは、単に広さや明るさだけでなく、天井の高さ、床材の質感、壁や建具の色味といった、空間を構成する要素)
たとえば、天井が高く抜け感のある空間なら、開放感を引き立てるような軽やかなデザインの家具がよく合います。逆に、木目の濃い床や低めの天井には、落ち着いた色味や重厚感のあるアイテムが馴染みやすいでしょう。
そして、全体に“調和”をもたせるには、以下のようなルールを意識すると効果的です。
上記を抑えた上で、以下のポイントにも目を向けると、暮らしやすく愛着のわくインテリアが実現しやすくなります。
さらに空間に統一感を持たせるために、空間のテイストを決めることもポイントです。以下に、代表的なインテリアテイストをご紹介しますので、参考にしてみてください。
インテリアテイストの種類:特徴とコーディネートのポイント
ナチュラルテイスト

ナチュラルテイストとは、自然素材を生かした温かみのあるインテリアのことをいいます。代表的なインテリアテイストの一つで、木材やタイルなどの自然素材を使用し、落ち着いたやわらかい色合いで統一されているのが特徴です。
ナチュラルテイストでのコーディネートのポイントは下記のとおりです。
リラックスして過ごせる空間をつくりたい方におすすめのスタイルです。主張が控えめなので、ほかのテイストとも組み合わせやすいのも魅力。たとえば、ナチュラルに直線的でシンプルな要素を加えた「ナチュラルモダン」、北欧風の軽やかさを取り入れた「北欧ナチュラル」、カントリー調の家具で温もりを強調した「ナチュラルカントリー」など、さまざまなミックススタイルも楽しめます。
モダンテイスト

モダンテイストとは、シンプルで都会的なデザインが特徴のインテリアスタイルです。ガラスや金属などのシャープな素材を使い、色味は白や黒、グレーといったモノトーンを基調としています。
コーディネートのポイントは以下のとおりです。
モダンテイストで空間を整えるときは、直線的なフォルムや装飾を抑えたデザインを取り入れることで、スタイリッシュな印象を演出できます。また、モダンテイストは装飾が少なく主張が控えめなため、ナチュラルや和の要素、北欧テイストなどとも相性がよく、ミックススタイルにも取り入れやすいのが魅力です。
北欧テイスト

北欧テイストとは、フィンランドやデンマーク、スウェーデン、ノルウェーといった北欧諸国に由来する、シンプルで温かみのあるインテリアスタイルです。白を基調とした明るい色合いに、木の風合いを活かした自然素材を取り入れることで、心地よさと実用性を兼ね備えた空間をつくります。
ナチュラルテイストに近い印象もありますが、北欧テイストはよりデザイン性と機能性を重視している点が特徴です。
コーディネートのポイントは下記のとおりです。
北欧テイストは、他のスタイルともなじみやすく、北欧モダンや北欧ナチュラル、北欧ヴィンテージなどの派生スタイルのほか、和の落ち着きと北欧のやさしさを融合した「ジャパンディスタイル」といったミックススタイルも人気です。
インダストリアルテイスト

インダストリアルテイストとは、工業的な要素を取り入れたインテリアスタイルです。コンクリートや金属といった無機質な素材を使い、装飾を抑えたシンプルで機能的なデザインが特徴です。
コーディネートのポイントは下記のとおりです。
インダストリアルテイストは、無骨な素材感が魅力でありながら、空間に落ち着きをもたせるデザインです。無機質すぎる印象を避けたい場合は、木材の家具を部分的に取り入れることで、ナチュラルさとのバランスを楽しむことができます。
また、北欧インダストリアルやカントリーインダストリアルといったミックススタイルとも相性がよく、他のテイストと組み合わせて自分らしい空間づくりが可能です。
ナチュラルなカフェ風テイスト

ナチュラルなカフェ風テイストは、ゆったりと落ち着ける、まるでお気に入りのカフェにいるような心地よさを取り入れたインテリアスタイルです。
ナチュラルなカフェ風テイストのコーディネートのポイントは下記のとおりです。
ナチュラルなカフェ風テイストを紹介しましたが、ナチュラル、ヴィンテージ、ミッドセンチュリーなど、イメージはさまざま。好きなテイストをベースに、自分らしいカフェ空間をつくるのがおすすめです。
アジアンテイスト

アジアンテイストとは、バリやセブ島など東南アジアのリゾート地を思わせる、開放的でリラックスできる雰囲気を取り入れたインテリアスタイルです。
コーディネートのポイントは下記のとおりです。
アジアンテイストは、リゾートホテルのような開放感と癒しを感じられる空間づくりに向いています。また、モダン、ナチュラル、和風、ホテルライクなど他のテイストとミックスすることで、より自分らしいスタイルを楽しむこともできます。
ヴィンテージテイスト

ヴィンテージテイストとは、使い込まれた味わいのあるアイテムを取り入れた、落ち着きのあるインテリアスタイルです。あえて使用感を出す「エイジング加工」が施された家具や、流行に左右されない普遍的なデザインのアイテムを選び、深みのある空間をつくるのが特徴です。
コーディネートのポイントは下記のとおりです。
- 年代ものの家具や小物を取り入れる
- ダークトーンを基調にして、落ち着いた雰囲気を演出する
- 使い古されたレンガやタイルを壁に使う(賃貸の場合はレンガ調の壁紙で代用する方法もあります)
- アンティーク調の装飾品をアクセントにする
- ツヤを抑えた無垢材のフローリングを選ぶ
- オレンジ系の電球色を使い、柔らかな明るさにする
ヴィンテージテイストは、レトロほど懐かしさを強調せず、アンティークほど古さを前面に出さない、ほどよい使用感を楽しむスタイルです。
また、ヴィンテージにはアメリカン、ヨーロピアン、北欧スタイルなどさまざまなバリエーションがあります。どの方向性にするかを決めて統一感を持たせると、空間がまとまりやすくなります。インダストリアルテイストとミックスするのも相性がよく、無骨さと温かみをバランスよく取り入れることができます。
地中海テイスト

地中海テイストとは、エーゲ海沿岸の白い家と青い海をイメージした、明るく爽やかなインテリアスタイルです。ホワイトとブルーを基調とした配色で、リゾート感と開放感を演出するのが特徴です。
地中海テイストのコーディネートのポイントは下記のとおりです。
地中海テイストでは、リゾート地を思わせるようなモチーフや色使いを適度に取り入れると、空間に爽やかさと開放感が生まれます。特に日本の住宅では、ブルーの使いすぎで寒さを感じやすいため、色のバランスを意識すると心地よい空間づくりができます。
和モダンテイスト

和モダンテイストとは、日本の伝統と現代デザインを調和させた、落ち着きと洗練を兼ね備えたインテリアスタイルです。伝統的な素材感にモダンな要素を組み合わせることで、上質な空間を演出できます。
和モダンテイストのコーディネートのポイントは下記のとおりです。
和モダンテイストは、フローリングの部屋にもなじみやすく、現代の住まいに自然に取り入れられるのが魅力です。さらに、北欧スタイルのシンプルな要素を加えると「ジャパンディスタイル」としても楽しめます。
ホテルライクテイスト

ホテルライクテイストとは、生活感を抑え、洗練された非日常空間を演出するインテリアスタイルです。スタイリッシュな家具や照明を組み合わせ、上質で都会的な雰囲気をつくるのが特徴です。
コーディネートのポイントは下記のとおりです。
- 生活感が出るアイテムはカバーをかけたり、目につきにくい場所にまとめたりする
- 上質な素材を選び、空間に高級感を持たせる
- 間接照明や調光可能なライトを立体的に使用し、柔らかな光を演出する
- シンメトリー(左右対称)を意識して家具を配置し、整った印象をつくる
- クッションを多めに置き、リラックス感を演出する
- 観葉植物やフェイクグリーンを置いて、癒しの効果をプラスする
生活感をできるだけ視界から外し、デザイン性の高いアイテムを取り入れることで、ゆったりとくつろげる開放的な空間をつくることができます。また、「シンプルで清潔感がある」「統一感のあるインテリア」「高級感とデザイン性の両立」などを意識してコーディネートすると、よりホテルライクな空間に仕上がります。
理想の部屋に住むには

理想の部屋に住むためには、まず自分が目指すインテリアテイストを明確にすることが大切です。お気に入りのテイストが決まれば、部屋全体のコーディネートもスムーズに進められます。
また、理想の部屋に住むためには、家具だけでなく間取りや内装にもこだわることも重要なポイントです。
さらに、家具だけでなく間取りや内装にも目を向けることで、より理想に近い空間づくりができます。特に間取りや部屋のサイズ感は、家具選びに大きく影響します。家具選びで失敗しないためには、間取り図の縮小版に合わせて家具の切り抜きを作り、レイアウトをシミュレーションしてみるのもひとつの方法です。これにより、家具の配置やインテリア全体のバランスを事前にイメージしやすくなります。
好きな家具や雑貨を取り入れて、自分らしい空間づくりを楽しむのも素敵ですが、よりこだわりたい場合はリノベーションを検討してみるのも一案です。リノベーションでは、間取りの変更だけでなく、出入り口や窓の形の変更、壁・天井・床材の張り替えなども可能です。条件や予算に応じて検討しながら、より理想に近い住まいを目指してみてはいかがでしょうか。
まとめ
インテリアを選ぶ際は、テイストの統一感を意識することが大切です。そのためには、さまざまなインテリアテイストを把握し、自分が好きなスタイルを明確にしておくことが役立ちます。好きなテイストが分かれば、家具やインテリア雑貨選びもスムーズになり、理想の空間づくりに近づけます。
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