掃き出し窓とは?サイズの目安やメリット・デメリットを紹介 【カウカモジャーナル】
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掃き出し窓とは?サイズの目安やメリット・デメリットを紹介

2025/04/21

 

リビングやダイニングによく見られる掃き出し窓は、床面まで届く大きな開口部が特徴です。庭やバルコニーと行き来ができる窓として、取り入れられています。

 

掃き出し窓は室内に自然光を取り入れられるだけでなく、視覚的にも空間を広く感じさせる効果があるものの、ガラス面が大きいゆえのデメリットも存在します。

 

この記事では、掃き出し窓の基本的な特徴やサイズの目安、設置する際に考慮すべきメリット・デメリットについて詳しく解説します。リノベーションやリフォームを検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

掃き出し窓とは

 

 

掃き出し窓(はきだしまど)とは、床面まで届く大きな開口部を持つ窓のことです。室内と屋外をつなぐ役割を果たしている点が特徴です。

 

掃き出し窓という名の通り、もともとは室内のゴミやホコリを外に掃き出すための窓として利用されてきました。しかし、現在では主にベランダやテラスに面して設置され、室内外の行き来や採光・換気をする窓として活用されています。

 

 

リビング・ダイニングのほか、寝室などに設置されることも多いです。大きなガラス面があるため、外の景色を楽しむこともでき、室内空間に広がりを感じさせる効果があります。

 

その実用性とデザイン性から、掃き出し窓はリフォームやリノベーションでもよく用いられます。特に、自然光を多く取り入れた住まいづくりを目指している方におすすめです。

 

 

ほかの窓との違い

 

掃き出し窓は、ほかの窓と比較するとサイズや用途に明確な違いがあります。主な違いを理解することで、リノベーションやリフォーム時に最適な窓を選択できるでしょう。

 

ここでは、腰高窓・出窓・高窓と掃き出し窓の違いを見ていきましょう。

 

■腰高窓

 

 

腰高窓は床から腰の高さまで壁があり、その上に設置される窓です。床から90~120cm程度の高さに設置されることが多く、プライバシーを確保しつつ採光や換気を行うことができます。

 

腰高窓は、掃き出し窓に比べて外部からの視線を遮りやすいほか、壁面に家具の配置がしやすいという利点があります。寝室や書斎など、プライバシーを重視する部屋に適しています。

 

■出窓

 

 

出窓は、外壁面から外側に張り出して設置される装飾的な窓です。窓の手前に奥行きのある空間をつくり出し、観葉植物を置いたり、ちょっとしたスペースとして活用したりできます。掃き出し窓ほどの開放感はありませんが、個性的な空間演出をすることができます。

 

■高窓

 

 

高窓は、壁の上部に設置される採光・換気用の窓です。主に天井近くに配置され、プライバシーを確保しながら自然光を採り入れたり、熱気を逃がしたりするのに効果的です。掃き出し窓とは対照的に、景色を見たり出入りしたりする用途で設置するケースは少なく、機能性を重視した窓といえます。

 

掃き出し窓は、これらの窓と比較して、開放感と採光性があることが特徴です。リノベーションやリフォームを検討する際は、各窓タイプの特性を理解した上で、機能性と快適性、デザインなどのバランスを考慮することが大切です。

 

 

掃き出し窓のサイズ

 

 

掃き出し窓の標準的なサイズは、幅1.7~1.8m、高さ2.0~2.2mとなっています。各メーカーが規格サイズ表を展開しており、リフォームや新築の際にはその中から選択するのが一般的です。

 

近年では天井高に合わせて高さを2.4m程度まで伸ばし、より開放感のあるデザインを採用するケースも見られます。

 

 

しかし、大型の掃き出し窓を選択したものの、家具を配置できる場所が限られてしまい、かえって使い勝手が悪くなる場合もあります。室内のレイアウトも考慮しながら用途に合わせて選択しましょう。

 

 

掃き出し窓のメリット

 

 

掃き出し窓には、主に以下の3つのメリットがあります。

 

  • 採光性と開放感
  • 出入りのしやすさと利便性
  • 通気性の確保

 

それぞれのメリットについて見ていきましょう。

 

採光性と開放感

 

掃き出し窓は、床から天井までの大きなガラス面を持つため、自然光を室内にたっぷりと採り入れることができます。部屋全体を明るく、開放的な雰囲気にすることが可能です。曇りの日でも、日中は照明を使わずとも十分な明るさを確保できるでしょう。

 

また、広い窓から見える屋外の景色によって、室内がより広く感じられる効果もあります。庭やテラスと室内空間の境界を視覚的になくすことで、一体感のある空間を演出できるだけでなく、実際の面積以上に広々とした印象になります。

 

 

大きな窓から外の景色を見ることで、季節の移ろいや自然とのつながりを日々感じることもできます。明るく開放的な空間は、家族の団らんや友人を招いての食事会など、さまざまなシーンで快適に過ごせます。。

 

掃き出し窓は、採光の役割にとどまらず、住まい全体の雰囲気を引き立て、住む人の心を豊かにする要素にもなります。

 

出入りのしやすさと利便性

 

掃き出し窓の特徴のひとつは、外部への出入りのしやすさです。この特性は、日常生活のさまざまな場面で高い利便性をもたらします。

 

例えば、大型の家具や電化製品の搬出入時には、通常の窓や玄関では搬入が困難な大型のソファなども、掃き出し窓を通せば比較的容易に運び込むことができます。

 

 

また、バルコニーや庭への出入りがスムーズになるため、屋外でより活動しやすくなるのもメリットです。バーベキューや園芸といった趣味を楽しむ際に、道具や材料を運び出しやすくなるだけでなく、子どもが庭で遊ぶ姿を親が室内から見守りやすいといった点も魅力です。

 

 

ペットを飼っている家庭では、散歩などもしやすくなりますし、日常の使い方としても、洗濯物を干す際の動線が短くなる、植物の水やりなども手軽に行えるといった利点もあります。

 

通気性の確保

 

掃き出し窓は開口面積が広いため、通常の窓と比べて短時間で多くの空気を入れ替えることが可能です。

 

例えば、リビングに掃き出し窓を設置し、対角線上の窓やドアを同時に開けることで、風の通り道ができ、家全体の通気性が向上します。効率的な自然換気により、室内の空気を常に新鮮に保ち、湿気や臭いのこもりを防ぐことで、健康的で快適な住環境を維持することができます。

 

 

また、風通しも良くなるため部屋干しの際にも洗濯物が乾きやすくなります。

 

適切な位置に掃き出し窓を配置することで、日当たりや風通しの良い環境を作れます。季節や時間帯に応じて窓の開閉を調整することで、快適な室内環境を維持できるのが掃き出し窓の魅力です。

 

 

掃き出し窓のデメリット

 

 

採光や通風に優れる掃き出し窓ですが、以下のようなデメリットもあります。

 

  • 防犯・プライバシー面での課題
  • 断熱性と結露対策
  • メンテナンスと費用面

 

掃き出し窓の設置を決定する前に、デメリットも見ておきましょう。

 

 

プライバシー面での課題

 

掃き出し窓は、その大きな開口部ゆえにプライバシー保護において、通常のマドよりも注意が必要です。

 

大きな窓ガラスは外部からも室内が見えやすくなります。特に人通りの多い道に面している場合は、カーテンやブラインドなどで隠した方が安心です。ただ、あまりやりすぎると掃き出し窓のメリットである採光や風通しが半減してしまうので、バランスを取るのが難しいです。

 

 

こういった課題を解消するためには、遮像性の高いガラスや、夜間も目隠し効果が高いロールスクリーンの設置は有効です。生活時間帯に合わせて照明の明るさを調整したり、室内のレイアウトを工夫したりすることで、外部からの視線を気にせず過ごすことができます。

 

断熱性と結露対策

 

断熱材が入っている外壁よりもガラス面の方が、熱や冷たさが伝わりやすいため、ガラス面積が大きい掃き出し窓は、断熱性の低い傾向にあります。

 

夏季には外部の熱が室内に伝わりやすく、冬季には暖房で暖めた室内の暖気が外部に逃げやすくなり、冷暖房効率が低下します。

 

また、冬季には、室内の暖かく湿った空気が冷たいガラス面に触れることで結露が発生しやすくなります。結露は窓枠やサッシまわりの劣化を招くだけでなく、カビやダニの発生原因となり、住環境の悪化や健康被害につながるリスクがあります。

 

 

これらは、断熱性能の高い複層ガラスや断熱サッシの採用、また、窓ガラスに断熱フィルムを貼ったり、断熱カーテンを使用するなど、対策は色々出来ますが、その分手間やコストは掛かっていきます。

 

メンテナンス面

 

掃き出し窓は、メンテナンス面でも課題があります。広いガラス面の清掃には時間と労力がかかります。サッシやレールに溜まる汚れの清掃も欠かせないため、これらの作業を怠ると窓の開閉がしにくくなったり、防水性能が低下したりする可能性があります。通常の窓よりも、定期的な清掃と労力が必要になります。

 

 

 

掃き出し窓の設置場所

 

 

掃き出し窓の設置場所として推奨されるのは、次のような場所です。

 

  • 日当たりの良い部屋
  • 庭やバルコニーに面した空間
  • プライバシーが確保しやすい位置

 

日当たりの良い部屋に設置することで、日中は自然光を多く取り入れられ、部屋全体が明るくなります。庭やバルコニーに面した空間も適しており、室内との行き来が楽になります。

 

低階層階や道路に面した部屋に掃き出し窓がある場合は、目隠しフェンスや植栽を活用するとよいでしょう。

 

 

 

まとめ

 

 

掃き出し窓は、床面まで届く大きなガラス面を持ち、採光性や開放感を高めるだけでなく、屋外との出入りをスムーズにする利便性の高い窓です。標準的なサイズは幅1.7~1.8m、高さ2.0~2.2mで、各メーカーで展開されているサイズの中から選ぶことができます。

 

掃き出し窓は、適切な設置場所や対策を講じることで、住まいの快適性を大きく向上させる要素となります。一方で、防犯面や断熱性などの課題もあるため、メリット・デメリットを考慮したうえで物件を選びましょう。

 

カウカモでは厳選した中古・リノベーション物件を紹介しています。掃き出し窓が設置された、明るく開放感のある物件も掲載されることがあるので、ぜひご利用してみてください。

初回投稿日
2025/04/21
執筆者
カウカモジャーナル編集部

中古・リノベーションマンションの流通プラットフォームに関する知識をわかりやすく提供するため、カウカモ(cowcamo)で日々勉強中。築古マンションの魅力とリノベーションのメリット・デメリットについて深く学び、読者の皆様が最適な選択をできるようサポートしたいと考えています。最新の住宅トレンドや資産価値の維持に関する情報も発信していくので、ご期待ください。

監修者
1級建築士、宅建士、FP2級Yang

琉球大学大学院理工学部卒。環境建設工学を専攻し、大学院卒業書、建築設計事務所に勤務し、住宅や公共施設など様々な建物の設計に携わる。現在は建築デザイナーとして不動産開発の企画・設計から運営まで行うコンサル会社にて、オフィス設計やリノベーションなどを中心に手がける。趣味は街歩きと珈琲焙煎。空き家を活用して設計事務所と珈琲屋さんを開くことが目標。

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