
ピクチャーレールとは?壁を傷つけずに飾れる仕組み

「壁に穴を開けずに絵や写真を飾りたい」というときに便利なのが、ピクチャーレールです。壁の上部や天井にレールを取り付け、ワイヤーやフックを使って絵やポスター、小物などを吊るせる仕組みになっています。
ギャラリーや美術館で採用されている手法でもあるため、インテリアに取り入れると洗練された印象を与えやすくなります。シンプルな部屋でも、ピクチャーレールを設置すれば飾る楽しみが広がり、部屋の雰囲気を変えやすくなります。
ピクチャーレールはどこに取り付ける?おすすめの設置場所

ピクチャーレールは設置場所によって使い方が広がり、暮らしに彩りを加えやすくなります。空間ごとの活用例を見ていきましょう。
リビング|アートや写真を楽しむ
リビングなど人の集まる広いスペースでは、大きめのポスターや絵画を飾るとギャラリーのような雰囲気を演出できます。家族写真を並べれば思い出を日常的に感じられ、季節ごとに作品を入れ替えることで模様替えもしやすくなります。
玄関|季節感を演出する
玄関に設置すると、訪れる人を迎える空間づくりに役立ちます。春は桜の写真、夏は海辺のポスターなど、季節ごとの演出もしやすくなります。ミラーを吊るせば空間を広く見せられ、傘やエコバッグを掛ければ収納スペースとしても活用できます。
子ども部屋やワークスペースにも活用
子ども部屋では、好きなキャラクターや成長記録の写真を飾ることで楽しい空間をつくれます。ワークスペースでは、カレンダーやメモボードを吊るして予定を整理したり、ポスターを飾って気分を高めたりすることで、作業環境を快適にしやすくなります。
ディスプレイのアイデア

ピクチャーレールはアートを飾るだけでなく、空間演出から実用性まで、幅広い使い方を楽しめます。
アートを飾る|絵画・ポスター・写真
シンプルなモノトーンアートを並べると落ち着いた雰囲気に、カラフルなポスターを取り入れると明るく華やかな印象になります。飾る作品を季節や気分で入れ替えれば、手軽に模様替えを楽しめます。
グリーンインテリア|観葉植物を吊るす
エアプランツやハンギンググリーンを吊るすと、カフェのようなおしゃれな空間づくりにつながります。ドライフラワーを取り入れればアンティーク調のインテリアとも馴染みやすく、落ち着いた雰囲気を演出しやすくなります。
実用アイテム|時計や小物収納にも
時計やアクセサリーを掛ければ実用性を高められ、ウォールポケットを吊るすと郵便物や鍵をまとめて整理できます。収納とディスプレイを両立できる点も、ピクチャーレールならではの魅力です。
ピクチャーレールの種類と選び方

ピクチャーレールには大きく分けて「先付け(埋め込み)」と「後付け」の2種類があります。設置のタイミングや住まいの状況によって適したタイプを選ぶことが大切です。
先付け(埋め込み)
先付けタイプはリノベーションや新築時に設置する方法で、壁や天井にレールを埋め込むため、見た目がすっきりしやすいのが特徴です。
将来的にアートや写真を飾る予定がある場合は、あらかじめ計画に組み込んでおくと安心です。
後付け
後付けタイプは、既存の壁に取り付けられるものが多く、手軽に導入しやすいのが特徴です。賃貸でも使える製品があり、取り外し可能なタイプを選べば退去時も安心です。
取り付けのポイントと壁材との相性

DIYで取り付ける場合のステップ
ピクチャーレールを取り付ける際は、水平をきちんと確認してから固定することが重要です。ネジが緩かったり固定が不十分だったりすると、吊るした物の重みでレールが歪む原因になるため、丁寧に作業を進めると安心です。
壁材ごとの注意点
石膏ボード:そのままネジを打つと強度不足になることがあります。ボードアンカーなどを併用すると安定しやすくなります。
コンクリート:専用のドリルで穴を開けてからネジを固定する必要があります。作業には専用工具が必須です。
木材:比較的簡単にネジ止めできるため、DIY初心者でも扱いやすい素材です。
壁材ごとの注意点
飾る物の重さに合わせて、適切な耐荷重のレールを選ぶことが欠かせません。メーカーによっては100kgまで対応する製品もありますが、注意すべきなのはレール本体だけでなく、フックやハンガー、そして取り付ける壁下地の耐荷重です。異なる耐荷重がある場合は、必ず最も小さい値を基準に使用すると安全です。
理想の空間をつくるヒント

ピクチャーレールを取り入れると、部屋の雰囲気を手軽に変えられます。アートを並べてギャラリーのように演出したり、ハンガーラックとして活用して収納とインテリアを両立させたりすることも可能です。
リノベーション時に設置すれば建築デザインと調和しやすく、照明や植物と組み合わせることで、より魅力的な空間づくりにつながります。後付けタイプならDIYでも導入できるため、賃貸や既存の住まいにも取り入れやすく、暮らしに合わせた柔軟なアレンジが可能です。
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琉球大学大学院理工学部卒。環境建設工学を専攻し、大学院卒業書、建築設計事務所に勤務し、住宅や公共施設など様々な建物の設計に携わる。現在は建築デザイナーとして不動産開発の企画・設計から運営まで行うコンサル会社にて、オフィス設計やリノベーションなどを中心に手がける。趣味は街歩きと珈琲焙煎。空き家を活用して設計事務所と珈琲屋さんを開くことが目標。