
「家を売却したけれど、確定申告って絶対に必要なの?」
「申告を忘れたらどうなる?そもそも手続きのやり方がわからない…」
不動産売却という大きな取引を終えてひと息ついたのも束の間、次にやってくる「確定申告」という言葉に不安を感じる方はとても多いです。
結論からお伝えすると、不動産を売却して「利益(売却益)」が出た場合は、確定申告が「義務」となります。もし忘れてしまうと、2024年の法改正でより厳しくなった重いペナルティ(加算税など)が課されるリスクがあります。
この記事では、確定申告が必要かどうかの見分け方から、正しい税金の計算方法(復興特別所得税の落とし穴も解説)、スマートフォンを使った便利な提出方法まで、2026年現在の最新事情を踏まえてプロがわかりやすく解説します!
目次
不動産売却で差益が発生した場合は確定申告が必要
不動産を売却した結果、手元に「利益(売却益)」が残った場合は、必ず翌年の春に確定申告を行わなければなりません。
この売却益(譲渡所得)は、単に「家がいくらで売れたか」ではなく、以下の計算式で求められます。
【売却益 = 売れた金額 -(買った時の費用 + 売った時の経費)- 特別控除】
たとえば、過去に経費込みで「7,500万円」で買った家が「1億円」で売れたケースで考えてみましょう。
※実際の計算では、建物部分は住んでいた年数に応じて価値が目減りしたもの(減価償却)として、取得費を買った時の価格より小さくして計算します。ここでは仕組みをわかりやすくするため、7,500万円を減価償却後の取得費と経費の合計としています。
マイホームの売却であれば「3,000万円の特別控除」といった大幅な節税特例が使えることが多いですが、ここでは計算の仕組みをわかりやすくするため「特例を使わなかった場合(控除0円)」と仮定します。
この場合、「1億円(売れた金額)- 7,500万円(買った時の費用や経費)= 2,500万円」の利益が出ることになります。利益が出ている以上、確定申告を行って税金を納める義務が発生します。
一方で、計算結果がマイナス(売却損)になった場合は、利益が出ていないため確定申告の「義務」はありません。しかし、一定要件を満たせば「家を売って出た赤字をお給料から差し引いて、払いすぎた税金を取り戻せる特例(損益通算)」が使える場合があります。この恩恵を受けるためには、義務ではなくても確定申告をする必要があります。
また、もし3,000万円の特別控除を受けられた場合は以下のようになります。
3,000万円の特別控除を使った例
1億円(売却価格)- 7,500万円(費用・経費)= 2,500万円の利益。
ここから3,000万円の特別控除を差し引きますが、控除できるのは利益の額(2,500万円)までです。そのため課税される利益はゼロになり、税金はかかりません。
不動産売却の差益は「譲渡所得」として申告
不動産を売って得た利益は、税務上「譲渡所得(じょうとしょとく)」という扱いになります。
よく「不動産所得」と勘違いされやすいのですが、不動産所得とはアパートの家賃収入などを指す言葉ですので間違えないようにしましょう。
譲渡所得は、会社員のお給料(給与所得)などとは完全に切り離して税金を計算する「分離課税」というルールになっています。お給料と合算されて税率が跳ね上がることはありませんが、別々に計算して納税する手間がかかる点に注意が必要です。
不動産売却での譲渡所得税の計算方法
先ほどの「利益が2,500万円出た」というケースで、実際に支払う税金額を計算してみましょう。
税金は「利益(譲渡所得)× 税率」で決まりますが、この税率は「その不動産を何年所有していたか」によって約2倍も変わります。
・長期譲渡所得:売却した年の1月1日時点で、所有期間が5年を超えている場合(所得税15% + 住民税5%)
・短期譲渡所得:売却した年の1月1日時点で、所有期間が5年以下の場合(所得税30% + 住民税9%)
さらに、2037年(令和19年)までは、これらに加えて「復興特別所得税(所得税額の2.1%)」が上乗せされます。具体的な計算結果を見てみましょう。
長期譲渡所得(所有期間5年超の場合)
・所得税:2,500万円 × 15% = 375万円
・復興特別所得税:375万円(所得税)× 2.1% = 7万8,750円
・住民税:2,500万円 × 5% = 125万円
【合計納税額】375万円 + 7万8,750円 + 125万円 = 507万8,750円
短期譲渡所得(所有期間5年以下の場合)
・所得税:2,500万円 × 30% = 750万円
・復興特別所得税:750万円(所得税)× 2.1% = 15万7,500円
・住民税:2,500万円 × 9% = 225万円
【合計納税額】750万円 + 15万7,500円 + 225万円 = 990万7,500円
お分かりでしょうか。同じ2,500万円の利益であっても、5年の壁をまたぐかどうかで、税金が「約480万円」も変わってしまいます。
所有期間は、売却した年の1月1日時点で判定します。そのため、年をまたぐかどうかで長期・短期が分かれることがあります。なお、売却した日は原則として引き渡しの日で判断します(売買契約の日を選ぶこともできます)。時期は不動産会社や税理士と相談して慎重に決めましょう。
不動産売却の確定申告をするまでの流れ
ここからは、実際に確定申告を行う際の手順をご紹介します。
- 必要書類を集める
- 確定申告書を作成する
- 期限内に提出して納税(または還付)する
まず欠かせないのが「買った時の売買契約書」と「売った時の売買契約書」、そして仲介手数料などの領収書です。これらをもとに国税庁の「確定申告書等作成コーナー(Webサイト)」へアクセスし、画面の指示に従って数字を入力していけば、自動で申告書を作成してくれます。
このほか、会社員の方は勤務先の源泉徴収票、特例を使う場合は『譲渡所得の内訳書』(国税庁の作成コーナーで作成できます)や登記事項証明書などが必要です。
作成したデータは、マイナンバーカードとスマートフォン(またはICカードリーダー)を使えば「e-Tax」でそのまま自宅からオンライン送信が可能です。もちろん、印刷して税務署に郵送したり、直接持ち込んだりすることもできます。
【申告の期限は「売却した翌年の2月16日~3月15日」】
この期間内に申告と納税を済ませる必要があります(土日の場合は翌月曜日にスライドします)。もし期限を過ぎてしまうとペナルティが発生するので注意しましょう。
確定申告を怠るとペナルティがあるので要注意!
不動産を売って利益が出たにもかかわらず「税金のことを知らなかった」「すっかり忘れていた」というのは税務署には通用しません。
不動産の売買は登記情報などで税務署に筒抜けになっているため、税務署は登記の情報などから不動産の売買を把握できるため、申告しないままにしておくと、後から加算税などのペナルティが課される可能性が高くなります。
※一般的な還付申告は、翌年の1月1日から5年間行うことができます。ただし、マイホームの売却損をお給料などから差し引き、翌年以降に繰り越す特例(譲渡損失の損益通算及び繰越控除)を使う場合は、売却した翌年の3月15日までに期限内に申告することが要件です。期限を過ぎると、翌年以降への繰り越しが受けられなくなるため注意しましょう。忘れないうちに早めに済ませておくのがおすすめです。
加算税・延滞税が発生
確定申告の義務を怠った場合、本来納めるべき税金に加えて「無申告加算税」と「延滞税(利息のようなもの)」がダブルで請求されてしまいます。
特に2024年の法改正以降、高額な無申告に対する罰則が強化されました。現在の無申告加算税の税率は以下の通りです。
・50万円以下の部分:15%
・50万円超~300万円以下の部分:20%
・300万円を超える部分:30%(法改正で引き上げ)
利益が大きい不動産売却の場合、ペナルティだけで数百万円単位の損をしてしまうこともあります。必ず期限内に申告を済ませましょう。
なお、税務署から調査の連絡が来る前に、自分から期限後申告をした場合は、無申告加算税が5%に軽くなります。期限を過ぎてしまったことに気づいたら、できるだけ早く申告しましょう。
不動産売却の確定申告のご相談は専門家へ
もしご自身で手続きをするのが不安な場合は、税理士などの専門家に依頼(丸投げ)することも可能です。数万円から十数万円程度の費用はかかりますが、ミスのない正確な申告をしてくれます。
また、費用をかけたくない場合は、無料の税務署の相談窓口を利用するのも手です。ただし2~3月の申告シーズンは非常に混み合うため、早めに予約して相談に行くことをおすすめします。
これから不動産の売却を検討される方は、まずは「売却からその後の税金の手続きまで、しっかり相談に乗ってくれる不動産会社」を選ぶことが何よりの安心につながります。
私たちカウカモでは、物件の価値を最大限に引き出す売却サポートはもちろん、提携する専門家と連携しながら、売却後の資金計画や税金の手続きへの不安もしっかりとサポートいたします。ぜひ査定の段階から、お気軽にご相談くださいね。
カウカモへのご相談はこちら
不動産売却後は確定申告を
今回は、不動産売却にまつわる「確定申告」について解説しました。
利益が出たなら「義務」として、マイナスになったり特例を使って税金をゼロにしたりする場合は「恩恵を受けるための手続き」として、利益が出た場合や、特例を使う場合は、不動産を売却した翌年に確定申告が必要になると覚えておきましょう。
複雑な税金の仕組みも、売却前から信頼できる不動産会社と二人三脚で進めれば決して怖いものではありません。大切なご自宅を納得のいく価格で売却し、安心の資金計画を立てるために、私たちカウカモがお手伝いできれば幸いです。
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中古・リノベーションマンションの流通プラットフォームに関する知識をわかりやすく提供するため、カウカモ(cowcamo)で日々勉強中。築古マンションの魅力とリノベーションのメリット・デメリットについて深く学び、読者の皆様が最適な選択をできるようサポートしたいと考えています。最新の住宅トレンドや資産価値の維持に関する情報も発信していくので、ご期待ください。

中古・リノベーション住宅の専門エージェントチームとして顧客の理想の暮らしを実現するため、物件選びからリノベーション、インテリアまで幅広く提案。ITツールを活用しつつ、一人ひとりに寄り添ったコンサルティングで、住まい探しから購入後までを一貫してサポートします。顧客志向と専門性を重視し、理想の住まいとの出会いをプロデュースします。
















