30代、3人家族。もしかすると、将来4人になるかもしれない。そんなファミリーにぴったりの物件が登場しました。京急線・生麦駅から徒歩10分ほどの住宅地にある、3LDKのマンションです。

この物件を担当した西川さん。「普通の家族が受け入れやすい価格と内装にしました」とのこと。

リノベーションを担当したのは田中建設リノベーションスタジオ。担当の西川達郎さんが今回心掛けたのは、「つくりこみすぎない」ことだったそうです。

エッジの効いたデザインにし過ぎると、住む人の負担になることがあるんです。世界観を合わせるのが大変で、家具ひとつ選ぶのにもひと苦労、とか。デザイン系の職種でこだわりのある人ならいいですが、普通の家族が住みこなすにはちょっとハードルが高い。何を合わせてもしっくりくるような、主張しすぎない仕上がりを目指しました。

とはいえ、何の変哲もない部屋、というわけではありません。デザイナーさんが内装ディレクションをしているので、シンプルな中にもセンスのよさがキラリと光っています。

床はオークの無垢材を使用。出窓や飾り棚にも木が使われていて温もりがあります。最近は木製プリントの家具も増えていますが、「子どもには本物の木の手触りを知ってほしい」という親御さんも多いのではないでしょうか。

まずはリビングダイニングから見ていきましょう。最初に目を惹くのが、杉材を羽目板貼りした壁面。かすれ塗装の素朴さが、部屋を柔らかい印象にしています。ぜひお気に入りのポスターやポストカードを貼ってほしい! 何を飾るかによって、ほっこりした感じにも、西海岸風にもなりそうです。

広さは11.3畳。ダイニングテーブルとソファ、テレビを十分置けますね。リビング横の洋室は吊り型スライドドアで仕切られていて、開放すれば更に広々。おうちパーティーが開けちゃう!「子どもが大きくなったら個室として使うこともできるので、家族が増えても安心です」と西川さん。

木枠で囲われた小さなカウンターのあるキッチン。子どもはリビング側から頬杖をついて、お母さんの料理を見守るんだろうな。

キッチンは3.6畳とゆとりがあり、家族で料理を楽しめそう。上にも下にも収納がたくさん! これは料理好きにはうれしいですね。

キッチン周りはツヤツヤした素材を使うことが多いのですが、床の無垢材に合わないので、光沢を押さえたマットな質感のものを選びました。シンクは大理石で、つなぎ目がないタイプ。見落としがちな部分ですが、かなり掃除が楽だと思います。大胆なデザインはしていませんが、その分、機能性や素材の質にはかなりこだわりました。


左・2面鏡の裏にはミラー付き収納が隠れています。/右・お風呂の扉を開けたとき、思わず「広くていいなぁ・・・」とつぶやいてしまいました。

ユニットバスは1418サイズ。親子で一緒に入れますね。洗面台の木材の上には、黒のメラミン材が敷かれています。「木の質感は好き、でもお手入れが大変なのはイヤ」という住まい手のワガママな想いに応えてくれるつくり!

左上・北側の6.4畳の部屋は、やっぱり夫婦の寝室でしょうか。/左下・4.3畳の洋室は書斎や物置として使ってもいいし、子ども部屋にしてもいいですね。/右・大きなウォークインクローゼットがあり、収納面も安心。

そうそう、間取りをご説明しておくと、玄関が中央にあり、南側にリビングダイニングと洋室1部屋、北側に洋室が2部屋ある形です。プライベートな空間と、お客様が来た時に案内できる空間とに動線を分けることができそうです。

北と南、両方にバルコニーがある点にも注目! 風通しがよくて、空気が澱むことはなさそう。心地よく暮らせるのではないかと思います。

左上・飾り甲斐のありそうなリビングの棚。/左下・戸棚や収納の取っ手はすべて黒で統一。細かな部分にこだわっているから、シンプルでも洗練された雰囲気になるのですね。/右上・個人的にキュンときたのがこの出窓。お日様ポカポカなので、腰掛けて本を読んだりご飯を食べたりしたい!/右下・洗面台も黒が効いています。

ちなみに、西川さんは3人のお子さんを持つ父親。父親の視点から見ても、この物件は魅力があるとのこと。

ここ、階下はエントランスなんですよ。つまり、足音を気にしなくていいんです。子どもが思いきり駆け回っていても怒らなくて済むので、親御さんは精神的に楽だと思います。
また、すぐ隣は花月園競輪場跡地なんですが、横浜市とUR都市機構が防災公園として再開発することになっています。森のように緑豊かな公園になるのではないでしょうか。今後数年で、ぐっと環境がよくなると思います。

左上・まわりは閑静な住宅地。外観も綺麗!/左下・最寄り駅は京急線・生麦駅。京急好きには堪らない?/右上・近所にある岸谷公園には25mプールと子ども用プールがあります。/右下・歩いて3分ほどの場所にあるスーパー。

徒歩3分の場所には岸谷公園という公園もあり、子どもたちが楽しそうに遊んでいました。都心ではあまり見られなくなった微笑ましい光景。放課後、ランドセルを家に置いて「公園行ってくる!」と飛び出す姿が目に浮かびます。屋外プールもあるので、夏は入り浸りかもしれませんね。駅から物件までの道のりにはスーパーや魚屋さんなどもあり、買い物も便利そうです。


南向きで天井が高くお日様の光がたくさん入るリビングには、家族が自然と集うはず。

「足音を気にしなくていい」「近くに公園がある」といった子育てしやすいポイントが揃っていて、ライフステージの変化に対応できる間取り。シンプルにセンスよくまとまりつつ、住まい手によってどんな表情にもなりそうなインテリア。3人家族〜4人家族にオススメしたい理由、わかってもらえますよね?

この家はきっと、あなたたち家族の色に染められるのを待っています。


取材・文:飛田恵美子/撮影:cowcamo