明治通りを走っていると、気になるヴィンテージマンションがある。クラシカルなレンガタイル、アーチの美しいエントランス。太陽をいっぱい受けるあの窓の向こうには、どんな素敵な人が住んでいるのだろう。大使館の多いエリアだし、やはりおしゃれでエスプリの効いた暮らしを育んでいるのだろうか。
港区南麻布(広尾駅徒歩9分)
2LDK+sunroom
/ 66.68㎡
/ 10,900万円
堂々たるヴィンテージ
マンションは1979年生まれ。存在感と美しさを併せ持った、重厚な佇まいです。明治通り沿いに建っているので、車窓から見覚えのある方もいらっしゃるのでは?
cowcamo
見所たっぷりの 共用部
左上・重厚感のあるタイル貼りのアーチエントランス。正面の歩道の花壇や鉢にはお花やグリーンが植えてあります。/右上・曲線デザインが散りばめられた共用ホール。上階にはエレベーターでもアクセス可能ですよ。/左下・半フロア下がったソファスペースは、丸い窓も相まってレトロ可愛い雰囲気。舞台装置になりそう……/右下・ご紹介する住戸は、4階でエレベーターを降りた目の前に位置しています。花の模様が描かれたクラシカルな玄関扉が素敵ですのでご注目あれ。
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総戸数172戸の大規模マンションということもあって、比較的共益費の額が抑えめです◎
LDKへ
まずは約17.5帖のLDKにやって来ました。住戸の南側には、奥行きの深いバルコニーとガラス張りのサンルームが。足を踏み入れた瞬間に『お!』となりそうな、開放的な空間です。
売主さま
リビングの足元には床暖房を設置しております。寒い季節も快適にお過ごしいただけますよ。
角度を変えて
塗装で仕上げられた天井がラフな雰囲気を演出。内装は白を基調にしたシンプルテイストなので、インテリアを選ばずどんなコーディネートも馴染みそうです。
気になる サンルームへ
サンルームは約3.2帖の広さで、まさに窓辺の特等席です。ディスプレイのようにデスクを置いてワークスペースにしてもいいし、室内干しスペースとして使うのもよさそう。写真の反対側には収納棚が備わっていますよ。
売主さま
2024年8月に大雨による影響でサンルームの窓から雨漏りが発生しましたが、今回の大規模修繕工事で補修を行う予定です。
お隣のバルコニーへ
バルコニーはまるで劇場のボックス席のようで、広尾の街に向かって開かれています。奥行きがあるのでちょっとしたチェアなども置けそうです。
cowcamo
目の前は交通量の多い明治通り+首都高速道路のため、車の走行音については割り切りが必要カモ。しばらくサンルームで音を確認してみましたが、規則的に流れてゆく音なので集中力を持っていかれず、個人的にはすぐ慣れることができそうだと感じましたよ。
LDKに戻って
右手奥に見える個室エリアは最後にチェックすることにして、次は左手のキッチンを拝見。カウンターは化粧板とタイルで仕上げられ、天然素材ならではの質感を楽しめます。
cowcamo
カフェみたいなカウンターが可愛いですね♡ カウンターは食事ができそうなくらい奥行きが深くてGOODです。
木目×ステンレスの スタイリッシュなキッチン
左・全面五徳タイプの3口コンロに、ビルトインオーブン、食洗機を備えたキッチン。おしゃれな水栓はドイツのGLOHE社のものです。/右・背後にはキッチンとお揃いの収納カウンター&吊り戸棚が用意されています。ここに統一感があると、キッチンの印象がグッとリッチになりますよね。
cowcamo
それでは廊下に出て、水まわりを見ていきましょう。そのあとで、LDK横の個室エリアへ進みます。
通路はギャラリー
左・ちょっとしたスペースも “技アリ” なんです。キッチン横にはアクセントとしてモルタルで仕上げた壁にピクチャーレールを設置。ギャラリー風のディスプレイスペースになっています。/右・洗面室からアクセスするトイレ。収納を備えたシンプルな設えです。
ゆったり余裕の 水まわり
左・洗面カウンターの壁の一部には、さりげなくホワイトのタイルがあしらわれています。シンク下にワゴンなどを置いて収納力をアップすればさらに使いやすくなりそう。/右・バスルームはゆとりの1416サイズ。調光機能付きでムーディーなバスタイムを演出します。
収納たっぷり!
左・さて、LDKの奥に戻って来ました。左右に洋室Aと洋室B、その間にウォークインクローゼット(WIC)があります。/右・WICは中で歩きまわれるほどの大容量。ファミリークローゼットとして活躍してくれそうです。
約5.5帖の洋室A
左・洋室Aは南向きで、腰高窓からたっぷり自然光が入ります。室内でも走行音が若干聞こえてきましたが、こちらはインナーサッシを追加設置予定です◎/右・窓の反対側には奥行きの深いクローゼットが備わっており、収納事情は安泰そう。
約4.1帖の洋室B
洋室Bには窓はなく、そのぶん穏やかな環境だと感じました。収納は、オープンタイプのクローゼットが備わっています。
お邪魔しました
左・こちらは玄関からLDKを見通したカット。廊下との間の引き戸を閉めれば、サッとプライバシーを守れるのがいいですね。/右・玄関の横には、ご覧のビッグサイズなシューズインクローゼット(SIC)が! 共用廊下に面した窓を開けることができるので、換気もラクラクですね。
きっと「優雅」って こういうこと
左上・大使館や寺院などが点在する “広尾エリア” 。マンションの裏は佇まいもおしゃれな「在日フランス大使館」です! 人に言いたくなりますよね。(徒歩1分)/右上・飲食店や老舗スーパーが入った「広尾プラザ」。街の品のよさが凝縮されたスポットです。(徒歩8分)/左下・「広尾」駅前には、赤レンガが目を惹く人気店「TruffleBAKERY(トリュフベーカリー)」が。いい香りにつられて、通るたびに買っちゃいそう。(徒歩分)/右下・和の趣を感じられるこちらは「有栖川宮記念公園」(徒歩9分)。「東京都立中央図書館」が隣接しているので、お散歩のあとに読書、なんて休日も素敵です。(徒歩10分)
cowcamo
生活感がないのでは……? とご心配のあなた。徒歩3分の場所にスーパー「肉のハナマサPLUS 南麻布店」があるので、日用品や食料品などの買い物には困らなさそうですよ◎
カウカモ編集部より
広尾の街の雰囲気って独特です。ギラギラせずゆったり構えていて……ここ数年ではなく遥か昔から品がよかったような、板についた裕福さを感じます。そして、道ゆく人がみんなファッショナブルです。外国の方が多いのは、やはり大使館の点在する街だからでしょうか。人ひとりの力ではどうしようもない “エリアの雰囲気” が美しく洗練されていることがこのエリアの魅力だと思います。
建物もヴィンテージマンションならではの凝った意匠がたっぷり詰まっており、かつ抜かりない修繕のおかげで綺麗です。取材時はちょうど大規模修繕の最中でしたが、このデザインの建物がピカピカになった姿を想像するだけでテンションが上がってしまいました!
広さが自慢の住まいではありませんが、陽当たりのいいリビングにサンルーム、豊富な収納が整っているのは自慢したいポイント。好きな家具に囲まれて、自分たちらしく快適に暮らせそうですよ。
ただ唯一、明治通りからの車の音については事前に心の準備をしておいたほうがよさそう。ままま、大通りに面しているからこその陽当たりですし。これも都会のジャズ、広尾のシャンソンよ、と割り切ってしまうのもあり。ぜひ現地にて、ご自身の感じ方を確かめてみてくださいね。
2024年冬時点で、マンションは大規模修繕工事の真っ最中です(写真は工事前のもの)。さらに清々しい状態で暮らしをスタートできると思うとテンションが上がりますね〜。