アドレスは
憧れの「南青山5丁目」

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左上・今回の舞台は「表参道」。ご紹介する物件は、表参道駅から徒歩約5分の場所に位置しています。/右上・お散歩がてらに「根津美術館」はいかがでしょうか。季節ごとの企画展や手入れの行き届いた日本庭園で、季節の移ろいを感じることができます。/左下・思い立ったらフラッと音楽を愉しみに「BLUE NOTE TOKYO」へ。/右下・商業ビルAoには「紀ノ国屋 インターナショナル」があるので、日々のお買い物には困りません。年中無休で9:30~21:00まで営業しています。

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こちらが今回ご紹介するマンションです。築年数を感じさせない外観で、ヨーロッパの街並みに出てきそうな可愛さが目を惹きます。グレーのタイルに白い窓の額縁が効いていて、とってもオシャレ!

売主さま

こちらの建物は築45年になりますが、随時修繕されていることもあり、とても綺麗に住み継がれています。南青山という日本の最先端と文化を支える街にあり、世界都市のアパルトマンの如く丁寧なデザインと風格を帯びたそのさまは、まさにヴィンテージマンションそのものです。

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左上・堂々とした広さのエントランス。スロープも設けられています。/右上・建物の一部地下には人気ブランドのコンセプトショップ「GALLERY MUVEIL (ミュベール)」。外観のデザインに馴染むレトロなタイルの前では、しばしば撮影が行われています。/左下・オートロックの扉を抜けると、そこはシンプルなエントランスホール。/右下・フロントのようなオープンな受付。人の出入りが多いにも関わらず、管理人の方が常にチェックしていらっしゃいました。もちろん私もご挨拶。各所に配置された防犯カメラと併せて、こんな管理人の方がいてくださると安心ですね。

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左上・お部屋に行く前に、屋上があるというので行ってみました。するとそこには、広い洗濯物干場! こちらの建物は8階建てなのですが、案外周囲には背の高い建物が少ないようです。シーツやタオルもおひさまをいっぱい浴びて気持ちよさそう。思わず深呼吸してしまうくらい、気分転換に最高の場所でした。/右上・さてお部屋に向かいましょう。エレベーターは2機。/左下・そしてこの建物の醍醐味である共用部分の回廊廊下です。真っ白でシンプルなデザインの中に曲線が多用され、まるで雲の中に迷い込んだかのような不思議な空間。/右下・その回廊を抜けると、先には3軒分の玄関ドア。今回ご紹介するのは、一番右の住戸です。

扉の先は異空間

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左・玄関に一歩足を踏み入れると、シャビーシックな世界観に引き込まれます。艶やかなモルタルの壁面にオフホワイトの格子が際立ち、思わず息をのむくらい洗練された空間です。/右・玄関には扉4枚分の、大容量の下足入れが設置されています。

売主さま

こちらの内装は、世界的に有名な建築家の元で働いた経験を持ち、現在独立して事務所を構える建築家にデザインを監修していただいております。この建物が持つ風格に寄り添う住空間として、既存の構造躯体を隠さずに意匠として取り込み、新旧の併存した住空間を創り上げました。

玄関横の土間スペース

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玄関土間から繋がる約4.6帖のフリースペース。躯体コンクリートを露わにした空間で、その荒々しさがなんだか落ち着きますね。

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左・土間スペースから玄関側を見返すとこんな感じ。コンクリートに囲まれているので、洞窟のように少しだけヒンヤリします。夏場は心地よさそうですね。/右・窓を開けると、ちょうど目の前にこの建物のシンボルである回廊部分が見えます。

玄関に戻りキッチンへ

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玄関から正面に進むと、南西向きの窓まで長く大きく広がる約20.6帖の大空間。そこに手前からキッチンとダイニングが並びます。左側の壁面に見える扉部分はすべて収納! かなりの容量です。そして右側の格子は、水まわりやクローゼットへの入り口となっています。

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幅約2.6mのステンレス天板を持つ、スタイリッシュなデザインのオリジナルアイランドキッチン。大きなシンクとIHクッキングヒーターで使い勝手もよさそうです。取っ手をなくしたプッシュ式の扉や、天板下の隙間に控えめに取り付けられたコンセントなど、デザイン性の高い造り。天板が約90cmと高めなので、男性でも使いやすいですね。

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キッチンからダイニングを見るとこんな感じ。ゆったりとしたスペースが取られており、ライティングレールでお好きな位置に照明を動かせるので、大きなダイニングテーブルを置いても大丈夫です。光が差し込む明るいダイニングは、家族や訪れる方との会話が弾みそうですね。

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ダイニング側からキッチンを見返すとこんな感じです。グレイッシュなホワイトに塗られた天井や壁面。床の濃いグレーのコルクタイルが空間を引き締めています。上質で温かみがありながらも、どこかシャープでモダンに感じるインテリア。ガラス格子を通して見える奥の素敵なお部屋が気になりますが、それは後ほどご案内しますね。

売主さま

床には濃いグレーのコルクタイルを使用しました。コルクタイルは足触りがやわらかく、冬場もヒヤッとした冷たさを感じることがないため、身体にも優しい素材といえます。海外では多く使われている素材ですよ。

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キッチンからはじまる壁面収納は、こちらのダイニングスペースまで続いています。その一部がゲートのように開いていて・・・奥にはちらりとリビングスペースが見えますね。

ゆったりくつろげる
コージーなリビング

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ダイニングと緩やかにつながるリビングスペースは、少し奥まっていることもあり、とても落ち着ける空間でした。

  
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リビングだけで約13帖の広さがあるので、ソファエリアだけでなく、窓際でもくつろげそうですよ。サンルームのように明るい日差しを浴びながら、読書をしてるとついウトウト・・・幸せな時間が流れそうですね。窓の横には扉が1枚。そちらへ進んでみましょう。

ウォークインクローゼット付きの
マスターベッドルーム

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左・リビングの奥に位置するのは、約8.5帖の洋室A。/右・奥に見えるもうひとつの扉の中は、約3帖もの広さを確保したウォークインクローゼット(以下WIC)です。おひさまの光が、いまにも部屋の端に届きそう。本当に日当たりがいいですね。

売主さま

リビングとこちらのベッドルームは、窓が二重サッシになっています。表参道の賑わいから少し奥へ入ったところにあるので割と閑静な環境ですが、二重サッシにすることでさらに気密性が高まり、静かな時間をお過ごしいただけます。

リビングと洋室Aが面するバルコニーへ

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目の前は「青山学院女子短期大学」や「青山学院中等部」などの学校を見渡す景色。おかげで背の高い建物が少なく、「表参道」駅から徒歩5分ほどとは思えない眺望です。

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バルコニーの奥行きは1.5mほどあり、幅も広くゆったりサイズ。ガーデンチェアを置いてくつろぐこともできそうですよ。この深い奥行きは、お部屋にとって長いひさしの役割も果たすので、冬は低い太陽の光をしっかり取り込みながらも、夏はキチンと光を遮ってくれそうですね。

リビングからダイニングへ戻りましょう

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リビングとダイニングの間のゲート越しに見える景色は、まるで額縁で切り取った美しい絵画のよう。しばし佇んで眺めてしまいました(笑)

ダイニングのお隣り
ガラス格子の先にあるお部屋へどうぞ

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約8帖の洋室B。ダイニングとはガラス格子で間仕切られています。様々な使い方ができそうですね。お子さま部屋などベッドルームとして使う時は、寝るときだけ目隠しできるようカーテンを取り付けるといいかもしれません。

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左・南東向きの窓側から見返すとこんな感じ。壁にある白い扉の先はWICです。/中央・約3帖のWIC。メインベッドルームに付いていたWICと同じ広さで、たっぷり収納できます。/右・こちらのWICは、キッチン側からも出入りができます。

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左・内装のアクセントにもなっている、壁一面に連なったガラス格子の間仕切り。所々にある白い扉部分が動くようになっており、WICや洗面、脱衣所の入り口になっています。ちょうど目隠ししたい部分だけ白い扉になっているということですね。その他の部分は「壁」の代わりに設置されたガラス格子。透けて見えるのは、恐らくこちらの建物の建築時に職人さんが書いた墨入れやメモ。時をそっと閉じ込めたようで、ガラス格子を通してみると、オブジェのようで芸術に感じられますね。/右・扉部分をすべて開けるとこんな感じです。

最後に水まわりをご案内しましょう

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左・こちらは洗面室。広々としたスペースです。奥の扉の先は・・・/右・トイレです。ルーバー窓が付いていて、換気できるのはうれしいですね。

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左・こちらは洗濯機置き場と脱衣室。/右・そしてゆったり1618サイズのユニットバスです。

青山の街をもう少し散策

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左上・「CITY SHOP」は新鮮なお野菜が並ぶデリ・プレートが人気。/右上・こちらの物件が建つ住宅街には、その静かな環境と、豊かな敷地や建物を活かした有名レストランが並びます。そのひとつが独特な世界観が漂う「Museum 1999 leau a la bouche (ミュージアム1999ロアラブッシュ)」。時には、非日常の空間で贅沢なフレンチを味わうのもいいですね。/左下・朝8時からテラスでモーニングがいただける「crisscross(クリスクロス)」。その横には、ワイン片手にお話が弾む、居心地のいい地中海料理レストラン「cicada(シカダ)」。美味しいベーカリーも併設されています。/右下・フラワーショップの中にあるカフェ「Nicolai Bergmann NOMU (ニコライバーグマン ノム)」。お花に囲まれながらオーガニックランチをいただけます。

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カフェだけでなく、こだわりのインテリアショップもたくさんあります。/左上・ヨーロッパから直接買い付けてこられたテーブルウェアなどのシャビーなインテリア雑貨が揃う「SARAH GRACE(サラグレース) 青山本店」。今回ご紹介した住宅にも似合いそう。/右上・生活雑貨から家具まで、 "デザインのある生活" を提案しているインテリアショップ「SEMPRE AOYAMA(センプレ 青山店)」。/左下・南欧テイストの最高級ファブリックを揃える「Tempo 南青山」。/右下・“オトナが愉しむ街” というイメージが強いこのエリアですが、実は子どもが遊べる公園もちゃんとあるのです。こちらはそのうちのひとつで、「南青山6丁目児童公園」。

cowcamo

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もう、溜息がこぼれるくらい素敵な空間でした。場所は言わずと知れた、東京を代表するハイセンスで情報感度が高いオトナの街 “表参道・南青山エリア” 。最先端の流行が行き交う中、45年変わらず街に鎮座し続けている、堂々たる風格が漂うヴィンテージマンションです。外観は海外のアパルトマンのような可愛らしさで、中の共用部分はデザイン性の高い美術館のような、美しい曲線の回廊になっています。今の時代のマンションではなかなか見かけられない、遊び心あるデザインですね。

そして・・・室内は、思わず唸るほどの完成度。少しシャビーなモノトーンでまとめられたインテリアは、ニューヨークのSOHO、もしくはフレンチスタイルの花のある暮らしを彷彿させ、主張するけど出しゃばり過ぎない、絶妙な造り込みですね。ところどころに顔を覗かせる剥き出しのコンクリートの荒々しさが、“新しいのにどこか懐かしい” という、時代の新旧が融合した家になっています。

いわゆる高級物件では、とかく大理石や鏡面の扉など、光沢ある素材を多用していることが多いですが、こちらはいわゆる高級嗜好とは一線を画したインテリアです。吹き抜ける風ですら、海外のモノに感じてしまうかも。

以前もこちらのマンションをカウカモで取材したことがあるのですが、その時もとても素敵なお部屋でした。きっとこちらのマンションには、住み継ぐよさが分かる、感度の高い方が多いのでしょうね。そんな方々との出会いも、また楽しみのひとつではないでしょうか。

この住宅の、過去も未来も続く歴史の中の “今” を受け継ぎ、自分流のエッセンスを加えて、益々味わい深くなることを楽しみながら暮らしてみませんか。

取材・文・撮影:cowcamo