文化人の愛した街 「中井」

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左上・今回の舞台は、都営大江戸線・西武新宿線「中井」駅。路線ごとに改札口の場所が違っていて、西武新宿線の北口改札から物件までは徒歩3分の距離です。どちらの路線も都心へのアクセス性◎/右上・漫画家・赤塚不二夫先生が愛した洋食屋さん「洋食ぺいざん」。お手頃価格でボリューム満点、かつ美味しいランチはどれを頼んでもハズレなし。赤塚先生はいつも「いちおしセット」を頼んでいたそうですよ。(350m 徒歩5分)/左下・路地裏でひっそりと営業されている「割烹なか井」。国産のうなぎや新鮮な魚料理、天ぷらなどが楽しめる正統派和食屋さんです。(350m 徒歩5分)/右下・日々のお買い物はスーパー「ミニコープ 落合店」でどうぞ。店内はこぢんまりとしていますが、コープオリジナル商品をはじめ、品質のいい商品が揃います。(290m 徒歩4分)

住宅街のなかに 異彩を放つタウンハウスが!

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静かな住宅街を歩くことしばし。閑静な住宅街に個性的なファサードの建物が現れました。建物が不規則に連なったそのデザインは、無機質でありながら、どこか人間味を感じさせます。

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2009年に竣工した総戸数29戸のタウンハウスで、これまでに施された大きな修繕はまだ鉄部塗装くらい。長期修繕計画書が作成されていて、2021年に初回の大規模修繕工事が予定されています。管理人さんは1日7時間・週5日で勤務されていて、安心感があります◎

売主さま

こちらでは、犬・猫を計2匹まで飼育することができますよ。(要申請・細則あり)

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左上・メインエントランスは傾斜地に位置しています。オーロックドアの左手には集合ポストがありますよ。/右上・敷地内に入ると、周辺の街並みの印象とガラッと変わり、まるで別世界のよう。モルタルとグリーンの組み合わせが、ちょっとSFチックです。/左下・敷地内にはベンチやテーブルが点在。写真右端に管理事務室の小窓が写っています。左手の階段を下った先には、機械式の駐車場が。2019年5月現在、7台空きがあります。利用料や最新の空き状況はお問い合わせくださいね。/右下・外側の通路をぐるりとまわりこんだ先に、ご紹介する住戸の玄関ドアが。

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修繕積立金は段階増額方式を採用していて、2021年に35%の増額がされ、以降据え置きの予定です。長期修繕計画を見ると、全体の収支が将来に渡って常にプラスになる計画。大きな安心材料です。

まるで木立ちの中のツリーハウス⁉︎ 戸建てライクな屋上付き住戸

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左・玄関は建物の外観がそのまま内部にも反映された "ナナメの壁" が印象的です。/右・大容量の玄関収納。左側は下足入れとして、右側はリビング収納として使えそう。

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土間と室内は、床材や壁でやんわりと分けられています。フラットなので土間部分をダイニングキッチン(DK)の一部のように使うこともできますよ。お気に入りのチェアやベンチを置いてみるのもgoodですね♪

いきなりLDK!

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振り返ると、外の緑に囲まれるようにキッチンが佇んでいました。広さは約12帖。小鳥のさえずりが聴こえてきそうなさわやかさです。

売主さま

こちらは現在築10年とまだまだ新しく、建築家の長谷川逸子氏によりトータルでデザインされた建物であるため、ほとんど既存を活かしています。今回は室内壁の塗装や補修・ハウスクリーニングを行い、屋上にウッドデッキを設置しました。

キッチンをチェック!

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左・明るく、まるで屋外でお料理している気分になれそう♪ II型のシステムキッチンは、それぞれ幅約2m。天板の奥行きが深いので調理スペースが広く、使いやすそうですね◎/右・キッチンの隣にある小さな小さなデッキバルコニー。ペットをお世話する際にも使えますね。

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大きなシンクに、独・ミーレ社製の食器洗い乾燥器、そしてオーブンレンジが組み込まれています。下部に収まっているワゴンは、引き出してカウンターチェアを置くと、ちょっとしたテーブルにもなりますよ。

売主さま

こちらのタウンハウスはオール電化仕様です。

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キッチンから空間全体を見たアングル。中央に見える扉は・・・なんとホームエレベーターです!

2階へGO!

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緑の借景がスゴイ! こちらの洋室Aはフローリングスペースと白いタイル床部分、合わせて約15.5帖の広さがあります。右手の窓からの景観は・・?

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左・こちらは北東向き。タウンハウスですので隣住戸との距離が近いですが、窓の角度や位置をずらして、視線が気にならないようにうまく設計がされています。/右・窓の対面に位置する、真っ白で近未来的なトイレ。間接照明から光が落ちています。

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真正面に隣戸の窓はないものの、夜には視線が少し気になりそう。バーチカルブラインドが備わっていますので、角度調整してプライバシー性を確保しましょう。

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タイル床側から部屋全体を見ると・・・スリット状に配置されたどの窓からも緑が顔をのぞかせています。気分はツリーハウス♡ 天井にはL字型にカーテンレールが取り付けられているので、夜はカーテンで覆っておこもり感を出せそう。

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部屋数にゆとりがあるならば、こちらをくつろぎのリビングとしてもよさそうですね。

売主さま

すべての居室にエアコンが備わっているのですが、格子状の扉の中に格納され直接見えないようになっています。建築家の設計らしい、細やかな配慮ですね。また、こちらのフロアには床暖房が設置されていますよ。

屋上庭園テラスだ♡

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階段をさらに上がると、そこにはルーフバルコニーが。デッキテラスの周囲には土が敷きこまれており、お手入れすればさらに素敵な庭園になりそう♡

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左・南西向きには、2階の窓からも見えていた「林芙美子記念館」の緑溢れる敷地と「四の坂」が。/中央右・北から東向きにかけては、大きな空と緑を背景に敷地内の建物が並んでいます。

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階段室部分を見返しても、やっぱり緑。ホントに森の中に居るみたいですね。テントを張って夜通し天体観測や、テーブルを出してピクニックランチ、ヨガマットを敷いて森のヨガ・・・。いろんな使い方ができそう。もちろん日常的には洗濯物干しとしても◎

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特に使用に関する細則はありませんが、近隣に迷惑がかからないようにマナーを守って楽しみまくりましょう(笑)

続いて地下へ向かいます

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左・木登りをしているかのような、外の緑に囲われた階段。それぞれの窓にはピッタリサイズのロールスクリーンが備わっています。/中央・こちらはホームエレベーターのアップ。コンパクトサイズですが、重い荷物がある時など助かりますね。/右・地下1階へ。今回初、廊下の登場です(笑) 写真には写っていませんが、右側には洋室Bへつながる扉が。まずは正面にあるドアの先、水まわりから見てみましょう。

売主さま

ホームエレベーターは、現在月々5,000円の保守契約を締結していて、任意でお引き継ぎが可能です。もしものトラブルのためにも、ご契約されることをおすすめします。

スタイリッシュな水まわり

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左・すべてが真っ白! 開放的な住戸の中で、ここは完全に囲まれているので安心感がありますね。/中央・ガラスの扉の備わった、在来工法で造られた浴室。タイル貼りで、ゆとりのある広さです。もちろん浴室換気乾燥機・追い焚き機能付き。/右・階段下を有効利用した洗濯機置き場。少し低くなっているので、頭上にはご注意を。

落ち着ける洋室B

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広さは約9.2帖。窓が少なく、主寝室としてオススメです。左手の白い扉の先は・・?

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左・3角形をしたウォークインクローゼット(WIC)でした。約3帖と大容量なので、季節モノから趣味道具まで、たっぷりと収納できますね◎ 奥に見える扉内部には電気給湯器があります。/右・こちらは地下フロアですが、ドライエリアに落ちた光が反射して室内に届くので、落ち着いた明るさが確保されています。

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上階には開放感や爽快な明るさがあるのに対し、こちらは静かで落ち着いた雰囲気。ひとつの家の中でさまざまな表情の空間があるので、使い分けがしやすそう!

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左・ドライエリアは、ちょっぴり落ち葉が舞い込んでくる場所となってしまっているようです。お掃除が必要ですね。/右・地下1階にふたつ目のトイレが。独立した手洗いが付いています。都度上階に登らなくていいのは便利ですね。

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こちらの窓やドライエリアは、隣戸のドライエリアとメッシュ状の柵で仕切られています。視線が通ってしまいますので、植栽を置くなど対策をした方がよさそうです。

もう少し周辺を散策

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左上・「林芙美子記念館」は、小説家の林芙美子氏が亡くなるまでの22年間を住み続けた自邸。数寄屋造りの平屋建てで、ここでは代表作である、「うず潮」「晩菊」「浮草」などが執筆されたそう。(20m 徒歩1分)/右上・「Bakery Cafe CuiCui(ベーカリー・カフェ・キュイキュイ)」はイートインもできるベーカリー。すべて生地からお店でこねて焼いている自家製パンがご自慢です!(200m 徒歩3分)/左下・大正12年創業の蕎麦屋さん「尾張屋」。この街らしい老舗ですね。(260m 徒歩4分)/右下・「スーパーみらべる 中井店」は、品揃え豊富でリーズナブルと評判。物件からは少し離れていますが、8:00〜25:00と遅くまで営業しているので、帰りが遅くなった時に利用したいですね。(450m 徒歩6分)

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カウカモ編集部より

どこか懐かしい安心感がある街並みの「中井」。あまり馴染みない方も多いかもしれませんが、山手線のすぐ外側にあり、都営大江戸線を使えば「新宿」まで乗車時間約10分ほどでアクセスできる距離。また、西武新宿線に乗車すれば「高田馬場」駅までは約4分と、なかなかに利便性のよい立地です。さらに、JR山手線近辺の街までは自転車でも行動できそうな距離感◎


目的地はそんな「中井」駅の北口から徒歩3分の場所に建っています。坂道の多い街ですが、幸い現地まではほぼ平坦な道のり。さらに、駅チカにもかかわらず、建物周辺はお店もほとんどないような “ザ・住宅街” といった街並み。静かな環境を好まれる方にオススメです。


ご紹介のタウンハウスが建っているのは「放浪記」などで有名な作家・林芙美子のかつての自邸「林芙美子記念館」のすぐお隣。周辺には樹々が豊かに茂っています。今回ご紹介するタウンハウスでも、それらの既存樹木を残し、その間を縫うように各住戸が配置されています。敷地内を行けば、森の中の街を散策しているよう。実はこちら、世界的に有名な建築家、長谷川逸子氏による設計。それも「11人の著名建築家によるプロポーザルコンペ」で見事最優秀に選ばれた作品なんですよ。


タウンハウスとは、長屋のように一部の壁を共有した集合住宅のこと。ただしこちらでは、ほんの少ししか隣戸と壁を共有しておらず、それぞれがほぼ独立したような形になっています。そのため住戸内には4方向に窓配置されていて、そのすべてから光や風、そして緑を取り込んでいます。隣戸との音の問題においても効果的な設計ですね。戸建てのようでありながら、集合住宅としてのセキュリティや手厚い管理を享受できるのもうれしいポイントです。


各フロアはそれほど広くはないのですが、そのおかげで全方向に緑を感じることができ、室内では樹々に包まれているような感覚がありました。個人的にはその開放感に若干の抵抗がありますが、木立ちの中で暮らすツリーハウスのような住まいは、素直に気持ちのいい空間でした。さらに屋上のルーフバルコニーでは、360度に緑を望め、都心とは思えない眺望。土があるので植栽を植えることもでき、キャンプに来たような気分になれました。


住戸は地下1階付き地上2階建ての3層構造。撮影時は短時間で上下階を行ったり来たりしたこともあって、かなりいい運動となりましたが(笑)、ご安心を。こちらにはホームエレベーターが備わっているんです! 地下で洗った洗濯物を屋上に干すときなどは、特にありがたい存在となりそう。ほかにもミーレ社製の大型食器洗い乾燥器やキッチンに組み込まれたオーブンレンジなど、女性建築家らしい細やかな気遣いが各所に見られます。


従来の四角い建物とはひと味もふた味も違う唯一無二の設計ゆえ、一見どう使えばいいのか悩んでしまいそうなスペースもあります。でもこの際、〇LDKといった既成概念を取り払って、自由に住まいを愉しんいただくのが正解かも。さまざまな使い方を許容するようなおおらかさが、この住戸にはあると思います。


林芙美子や赤塚不二夫など多くの文化人が愛した街「中井」。作中にも登場した店など街歩きを楽しみつつ、ぜひ現地へ足をお運びくださいね。

writer:南田 かおり / editor:中山 宇宴