“山王エリア” 歩いたことありますか?

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左上・物件の最寄りはJR京浜東北線「大森」駅。ショッピングビル「アトレ大森」が隣接していて、ファッションや書籍、飲食まで幅広いショップが揃います。(徒歩7分)/右上・駅前には、特売品が豊富な「オオゼキ 大森駅前店」が。日々のお買い物はこちらでどうぞ。(550m 徒歩7分)/左下・たまには空が広くて気持ちよい「ジャーマン通り」をお散歩するのもいいかも。通り名は、数十年前まで付近に「ドイツ学園」があったことに由来するそう。ちょっと気の利いた洋菓子店があったり、歩いていて楽しい通りです。(750m 徒歩10分)/右下・こちらは駅の西口を出た目の前にある「神明山天祖神社」(400m 徒歩5分)。境内までの石段は、圧倒的なまでの急勾配! 実は物件へは、この神社を抜けるのが近道。脚力に自信のある方はこちらへ!

ゆるく参りましょう

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『この石段は、ムリ!』という方もご安心ください。すぐ横に、なだらかに整備された散歩道もありますよ。気になるレリーフは、大正〜昭和にかけてこの地で花咲いた文化芸術サロン「馬込文士村」の歴史にちなんだもの。お好きな方はたまらないかも♡

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レリーフを眺めつつ、ロマンに思いを馳せていたらあっという間に上りきれました(笑)大森の “山王エリア” といえば高級住宅街のイメージでしたが、背景にはこんなに文化的な歴史があったんですね〜!

マンション登場!

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坂道を上った先は、驚くほど雰囲気が穏やか。まさに “丘の上” といった趣の、高級感漂う住宅街が広がっています。さあ、今回ご紹介するのは、こちらの低層マンションです。

売主さま

総戸数18戸と小規模で、戸建てのようなプライベート感あるマンションです。ちなみに、駐車場は2019年10月時点で空きがあり、月額29,000円でご利用いただけますよ。

戸建てライクなエントランス

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管理人室や共用ロビーは無く、敷地内のゆったりした通路から各住戸のエントランスへアクセスします。写真左から2番目のものが、ご紹介する住戸の玄関扉です。

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マンションの敷地内には樹々が多く、区の保存樹に指定されている立派なケヤキの姿も!

こだわりのメゾネットへようこそ

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左・玄関土間は、モルタル金鏝(かなごて)押えの上に、クリア塗装が施されています。壁は躯体表し+塗装仕上げで、なんともハンサムな雰囲気。階段の隣にはLDKへ続くガラス入りの引き戸があり、右手の木製ドアの先は……/右・手洗い器付きのトイレでした。タオルハンガーやペーパーホルダー、さらにドアノブもスタイリッシュなものがセレクトされていますので、お見逃しなく。細部についてあと3行は書きたいところですが、まずは気になるLDKへ先を急ぎましょう!

ガラス戸を開けると

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ここは、なんと呼んだらいいのでしょうか……? 廊下とリビングダイニング(LD)との間に位置する、自由度の高い空間です。左手に見えているのは、階段下のスペースを利用した収納棚。そして右手のタイル敷きの空間は、後ほど見ていくキッチン。白塗装の壁が、まるでLDとこの空間を区切るアーチみたいに見えます。

売主さま

廊下とキッチンの間には壁は造らず、床材の変化でゾーニングしています。緩やかに空間をつなげることで、キッチンに閉塞感が出ないように工夫しました。

ぶわっと開放感!

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アーチの先には、LDが “ぶわっと” 広がります! 不思議なんですが、壁を越えたことでより空間が広々と感じられるような気がします。 こちらは約13帖の広さですが、窓の向こうに続く専用庭がLDの一部のように見えるので、帖数以上の開放感を感じました。

売主さま

フローリングには、無垢のボルドーパイン材を採用しております。ヴィンテージ感ある色合いと、無垢材ならではの手触りをお楽しみください。

専用庭は南向き

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いいですねいいですね。周囲をみっしりと茂る植栽に囲まれ、正面にはさらに、シンボルツリーと呼べそうな樹木が。ちなみにこちらは姫リンゴの樹だそうです♡ 手前部分には石畳が敷かれているので、土はちょっと……という方も快適にくつろげそう。

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左・反対側から。真上に見えているのはこちらの住戸の2階部分のバルコニーです。/右・植栽を必死にかき分け(笑)、塀の向こうの眺めをパシャリ。道路から少し高さが上がっているので、通行者からの視線が気になる事はなさそうです。

なんかもう、ずるい

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再びLDへ。ラフなテクスチャーで仕上げられた塗装壁に、スポットライトが当たって陰影が生まれています。そして天井などを走る電気配管が鉄管なのがまた、リノベーション住宅らしくてカッコよし! 居心地よさに根っこが生えてしまう前に、奥のキッチンへ進みましょう!

キッチンに 参りました

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ここでツヤ感あるネイビーのタイルをアクセントに持ってくる! あーもう、ずるい。足元はタイル敷きで、キッチン天板はゴム集成材+特注のステンレス板で造作されています。ちなみに、コンロ前のステンレスは磁石が付く板材なので、キッチン小物の収納に便利なんですって◎ 素材感の競演にすっかり参ってしまいました。

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ちょっと見づらいですが、タイル貼りの柱の奥には収納棚や作業カウンターが。そしてさらにその奥へと、通り抜けられるみたいですね?

はい パントリーロードです

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左・キッチン奥にはパントリーがあり、廊下を右に曲がると玄関に通じています! 道の多さは可能性の多さ。家事する人に優しい、回遊動線です。引き戸で区切ることもできますよ。/右・パントリーには採光や換気のできる小窓が付いています。食材だけでなく、外に持ち出すことの多いレジャーグッズなどの置き場としてもよさそう。

まだまだ参ります

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左・それでは、いざ2階へ。階段の踏み板も木の優しい触感で、上り下りするたびに気持ちいいです。/右・階段を上りきると、洋室A(ガラス入りのドア)とバスルーム(木目ドア)が。それぞれチェックしましょう。

売主さま

1階部分にLDKとトイレ、2階には個室と水まわりを配置しました。プライベートな場所が2階にまとまっているので、ゲストを招く機会の多い方にもご満足いただけるかと思います。

洋室Aは 約8帖

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ゆったり余裕を感じる広さの洋室Aは、主寝室として活躍してくれそうです。南向きの大きな窓から、バルコニーへ出てみましょう。

2階バルコニーからの眺め

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ちょっと電線が視界を遮ってしまうものの、しっかり空を望めますよ。 眼下には、先ほどの専用庭が見えています。

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バルコニーの奥行きはタイトですが、横幅たっぷりで日当たり良好!

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左・窓側からのカット。ドアのそばには、クローゼットが備わっています。/右・引き戸を開けて、クローゼットをチェック。中にすっぽり入れるくらいの頼もしい大きさです◎

ババン ババン バン バン

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左・木目の美しいドアを開けると、そこは洗濯機置き場を兼ねた脱衣室。この配置、絶妙ですよね。脱いだ衣類をそのまま洗濯機にインして、右手のお風呂にダイブです! ただし、木のドアには鍵がかからず、施錠はバスルームですることになるので気は抜かないようご注意を。/右・バスルームは1416サイズ。浴室乾燥機を完備しています。

見どころが止まらないツアー

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左・洋室Aを背に、廊下の反対側をパシャリ。左手の一段上がった空間は洗面化粧室、そして先ほどとお揃いのガラス入りドアは洋室Bに続きます。/右・造作の洗面化粧台に、再び身悶え……艶消しグレーのタイルに、実験シンクなんて。可愛い、ずるい! 右手の白い収納棚に加えて、大きな鏡の後ろにも収納が隠れています。

洋室Bは 約6帖

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左・洋室Bには、共用廊下に面した北向きの腰高窓が備わっています。磨りガラスになっているので、しっかりプライバシーが守れそう。/右・周辺はもともと閑静な環境なのですが……こちらの窓には、ダメ押しのように二重サッシを搭載。空調効率アップも期待できますね。

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左・こちら側は、壁のほぼ一面が収納になっています。引き戸を開けてみましょう。/右・ジャジャン! 写真には写りきっていませんが、この左右にも収納空間がたっぷりと広がっています。

細部がキラリ

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左上・最後に、物件のディティールをご紹介します! まずは天井のラフな質感にズームイン。複雑な陰影が大人っぽい雰囲気です。/右上・パントリーや階段下収納の、アンティーク調の取っ手が可愛いのでご注目あれ。/左下・玄関の壁の一部は、モルタル風左官材仕上げ。金属板で造られたシューズラックがクール!/右下・こちらは2階の洋室ドアに採用されているデザインガラスのアップ。室内を適度に隠してくれつつ、光が揺らめいてとてもキレイです♡

そう “山王エリア” なら

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左上・木々に囲まれた広い校庭を有し、教育熱心と評判の「大田区立山王小学校」がご近所に。安心して子育てできる環境と言えそうですね。(700m 徒歩9分)/右上・こちらは日本初の本格フラワーデザインスクール「マミフラワーデザインスクール」。併設の「space SO-ZO(ソーゾー)」ではデザイン展やグッズの販売も。(350m 徒歩5分)/左下・ジャーマン通りまで北上すると、パティスリー「LE GARUE M(ル ガリュウ M)」からバターのいい香りが……。ちなみに、通り沿いに同じお店のベーカリーも展開しています。(800m 徒歩10分)/右下・ふらりと立ち寄れる距離には、その名も美しい「山王花清水公園」が。四季折々の植物が楽しめる和洋折衷庭園です。湧水場の水は冷たく澄んでいました。(270m 徒歩4分)

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カウカモ編集部より

「大森」周辺は、駅のどちら側の出口を使うかで雰囲気が大きく変わります。今回ご紹介する物件が所在するのは、古くからの高級住宅街として知られる西側の “大森山王エリア” 。坂道が多いのがちょっと玉にキズですが、文化芸術の残り香を感じる、閑静な環境が手に入りますよ。


マンション自体も、エリアの雰囲気にマッチした品のいい佇まい。ゆったりとした敷地内には緑が多く配置されています。ドーンと構えた “団地感” は無く、独立性の高い18戸の住まいたちがそっと寄り添っているような、プライベート性の高い造りです。


専属の管理人さんを置かず、エレベーターなどの維持費がかかる設備を持たないため、月々の共益費はやや抑えめに設定されています。ただ、戸数の少なさに対して修繕積立金の徴収額が低いのは、ちょっと気になるところ。低層マンションで建物のメンテナンス費も比較的かかりにくいのだそうですが、将来的な修繕積立金の値上げも視野に入れておいたほうがいいかもしれません。


さて、住戸は1〜2階のメゾネットタイプで、しかも専用庭付き。まるで戸建てのような感覚を味わうことのできる物件です。子育て中のファミリーさんでしたら、元気に駆け回ることができる専用庭は見逃せないポイント。夏にはビニールプールも出せそうな広さなのがうれしいですよね♡ しっかりと植栽で目隠しされているので、外部からの視線も気にならなそうですよ。


そして、取材していて何度も悶絶してしまいましたが、内装がとっても凝っているんです! モルタルや無垢材、それぞれの素材の呼び起こす感覚を大切にしたデザインで、手触りも温度も、光の反射する様子も、ひとつひとつがクッキリとしていました。ここで毎日を過ごしたら感性が研ぎ澄まされそう……躯体現しの壁を走る鉄管は、“今っぽい” デザインがお好きな方ならきっとグッと来るはず。


記事内でもご紹介したように、ちょっとしたドアノブやツマミなどにもこだわりを感じます。そして細部にたくさんの素敵が宿っている物件ではあるのですが、決して住みづらいような奇抜さは無く、程よいキャラの立ち具合。あくまで住まい手の暮らしを引き立てることに徹して、主張しすぎないからこそ、素材の生み出す高級感を感じることができるのかも◎ このバランス感覚が絶妙です。


また、ちょっと特徴的なのが、生活動線を見事に反映させた回遊性のある間取り。エントランスからリビングに直行してもいいですし、お買い物帰りには玄関からパントリーを通って、そのままキッチンへ向かうことも出来ます。 個人的には、洗面化粧室と脱衣室が分かれている造りにも魅力を感じました。これってけっこう珍しいポイントなのですが、ご家族のバスタイムに洗面化粧室を封鎖されることがないので、すごく便利です。


高級感漂う “山王エリア” で、約92.7㎡(専用庭付き♡)で、この内装。いやー、素敵だと思います。坂道も健やかな明日のため、そう割り切れるファミリーさんはぜひご検討ください! 上るだけの価値はあると、現地で心から思いました。

writer / editor:小杉 美香