オリーブグレーの 気になるあの子

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東急東横線「都立大学」駅から徒歩7分。明るく閑静な邸宅街に、今日の目的地がありました。周囲の豪邸と比べるとちょっと控えめだけど、そんなところが親しみやすくて好き。

売主さま

既存の戸建て住宅を骨組みの状態にしてからリノベーション工事をしております。そのため、現行の建築基準法に準じた耐震性を確保したり、新築でも義務化されていない平成25年版省エネ基準に適合しています。

駐車場の幅は約2.7m。土地が斜めに切り取られているため、奥行きは測る場所により約5m〜5.4mです。

お邪魔します

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奥まで一直線に視線が通る、長い長い空間。居住スペースの手前まで、約6.2帖のコンクリート土間になっています。軽やかな階段や天井のルーバーが気になるところですが、まずは1階から見て行きましょう。

どう暮らす?(その1)

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手前には約7.8帖のキッチン、その奥に約7.5帖の空間が3つ連なり、現在はLDK全部合わせると約30.3帖もの大空間。手前には木の取っ手が可愛い造作キッチン。あれ? キッチンまでオリーブ色!

売主さま

実はこちらの物件、同じ “オリーブグレー” で室内の塗装色を統一しています。建築家の長岡さんと田中さん(POINTのおふたり)は、“空気に色をつける” とおっしゃっていました。窓からの光や仕上げにより、同じ色でも見え方が異なるので、その点にも注目して見てみてください。

我が家はギャラリー

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建物を支える役割も担う、門型のフレーム。連続することで奥行きが生まれ、ひとつひとつの空間が切り取られた絵画のようです。なお、写真左手の袖壁は幅約870mm、右手は幅約900mmです。

cowcamo

キッチン家電が収まりきらない場合、写真左手にある窓の下にカウンターを設置して、オーブンレンジやトースターを置くと使い勝手がよくなりそう。

売主さま

門型のフレームは、それぞれ約2,700mmのスパンが開いています。その空間にソファを置いたり、家具を置いたり、ギャラリーのように絵を飾ったり、カーテンをかけて収納にしたり。思い思いに使っていただきたいですね。

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室内の一番奥には、ひとつ段の上がったリビングルーム。外のウッドデッキと同じ高さになっています。

四季折々

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この土地に長く根を張ってきたであろう、大きくて立派な梅の木。幹に苔がむすさまも崇高な雰囲気です。新設されたベンチの向こうには、紅葉や月桂樹、そしてマテバシイ。

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せっかくなので、ここに住み始めたら桜の苗木を植えませんか?

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室内に戻り、1階を見渡してみます。段差部分に腰掛けるのもいいですね。

売主さま

建築家の方は、「ここでは家族と一緒にいながらも、明るい気分の時、静かに過ごしたい時、物思いにふけりたい時、各自がその時々の気分に合った場所を選ぶことができるように」と設計を進めてくださいました。

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左・玄関の横にはトイレが1箇所。/右・いよいよ、階段を上がって2階に向かいます。階段下のスペースには下足入れなどを置くとよさそうですね。

ギャップ萌え

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2階に上がった瞬間、堪えきれず「はぁ〜〜〜……!」と感嘆の溜息が漏れてしまいました。1階はピンと空気が張った閉じた空間、2階は浮足立つほど明るく開放的な空間です。

どう暮らす?(その2)

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玄関のルーバー天井は、2階部分の床になっていました。取材時、こちらのソファに腰掛けさせていただいたのですが、そこから見える景色のなんて穏やかなこと……。決して抜け感のある景色ではないのですが、手前には緑、奥には家々が連なり、人々の営みが見えるような気がした、と申しますか。現地を訪れた際、ぜひ座って体感してみてくださいね。

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とても気持ちがいい空間なので、家族みんなで使える音楽室にしたり、デスクスペースにするといいカモ! お母さんがピアノを弾いたり、お父さんがギターを弾いたり、お子さまがバイオリンを弾いたり。いろんな姿が目に浮かびます。

売主さま

ピアノくらい重たいものだと、床の補強が必要になるかもしれませんね! ご相談ください。

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振り返ると、2階もフレームがポイントになっていることが分かります。ルーバー床を左に曲がると、こちらにもトイレがありました。

どう暮らす?(その3)

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1階と同じく、約7.5帖の空間がふたつ続いています。さてさて、どういう間取りにしましょうか・・・?

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どんな間取りがいいか、楽しい悩みが止まりません! アドバイスをお願いします!

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【by.建築家さん】見ているだけでウキウキしてくる全8パターン。筆者が個人的に楽しそう! と感じたのは右下のもの。お子さまが年の近い3人兄弟だったら……。各寝室ともにシングルベッドしか置けなそうですが、先ほどのルーバー床のところを子どもたちの勉強スペースにすれば、いろんなことが解決しそう!(図面提供:POINT+OUVI)

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【by.売主さま】より具体的な、3つのパターン。①<3人家族の間取り例>夫婦の寝室、子ども部屋のほかに、みんなで共有するワークスペースのある間取り②<2人家族の間取り例>夫婦の寝室とウォークインクローゼット(WIC)をつくり、壁沿いにシェルフをつくる間取り③<4人家族の間取り例>夫婦の寝室、子ども部屋2室として使う間取り。ご家族の人数によって、自由自在に考えられそうですね!

売主さま

もちろん1階・2階ともにそのままお住まいいただくことも可能ですが、様々な形にカスタマイズできるのがこちらの物件の魅力でもあります。“欲しい暮らし” に合わせてご相談にのりますので、ぜひご希望をお聞かせください。なお、上記3つのパターンに関しては、簡単に概算もお出しすることができますよ。

うっとりするほどの

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開放的な水まわり。通常狭いところに追いやられてしまいがちな水まわりが、こうして家の中のいい場所に配置してあること自体、とても豊かだなと感じます。洗面台前の空間は、ただの脱衣スペースにしてしまうにはもったいないですね。

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浴室は、在来工法による職人さんの手作り。窓の上に設置されているのは浴室乾燥機です。写っていませんが、洗濯機置き場は浴室ドアの横にありますよ。洗濯物干しが楽な動線です。

大空を召し上がれ

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このテラス、本ッ当に気持ちがよかったです! すでにベンチが設置されているので、ぜひクッションを買い足していただきたいところ。晴れた日にゴロンと寝転がり、ここで読書したらどんなに気持ちがいいことか……。周囲からの視線もそれほど気にならず、のんびり過ごせそうな空間でした。

「ヤッホー!」

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2階のテラスからは1階のテラスが丸ごと見渡せます。ホームパーティーをする際、1階組と2階組に分かれるのも楽しそう。2階から「おー、いらっしゃい!」と声をかけたり、1階から「飲み物足りてる?」と呼びかけたり。お互いの気配が感じられるのもいいですね。

室内に戻って

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日中は電気いらずの明るい空間です。一点、フレームの梁下が高さ1,840mmほどでしたので、大柄の方ですと頭をぶつけてしまうかもしれません。ルーバー床は1階に光や風と通す役割も果たしていますが、不要な場合は通常の床に造り替えることも可能です。

ライトアップ

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夜のお庭はまた一段とロマンチックな雰囲気に。枝葉の影が美しいですね。

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本当にギャラリーのような住まい。なお、テラスには照明・水栓・コンセントも付いていますよ。

心にゆとりが持てる周辺環境

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左・都立大学といえば、駅前から延びる「呑川緑道」ですよね。写真は新緑の季節のものですが、春には見事な桜並木になりますよ(250m 徒歩4分)。/右・お子さまが元気に遊びまわる「中根公園」(500m 徒歩7分)。斜面には木製アスレチックがあり、夏には水遊びする子どもたちで賑わいます。

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左上・「東急ストア 都立大学店」(550m 徒歩7分)、「肉のハナマサ 都立大店」(600m 徒歩8分)などスーパーも数多くありますが、お魚が食べたい日には「sakana bacca(サカナバッカ)都立大学」を訪れるのもオススメ◎ /右上・たまには外食も! 駅周辺は美味しいレストランが目白押しですが、「AMERICAN CLUB HOUSE」のスペアリブは絶品との噂なので、ぜひ一度ご賞味あれ(350m 徒歩5分)。/左下・以前、姉妹サイト・カウカモマガジンで都立大学についてお話を伺わせていただいた「ニジノ絵本屋」さん(350m 徒歩5分)。ここでしか出会えない絵本のセレクトで、定期的にイベントも開催されています。/右下・2019年12月現在学区指定されているのは「目黒区立 大岡山小学校」(300m)。自宅から徒歩4分で通える距離にあるのは、ご両親としては安心なのではないでしょうか?

cowcamo

カウカモ編集部より

「ああ、この家に住みたい」。取材時、ポロリと出てきた言葉です。何がそう思わせたのか……? 自分なりに分析してみました。

まず、間取りに自由度があること。わたしの場合、2階の空間があまりにも気持ちがよかったので、あの開放感を失わないためにも、1階に個室を設ける方法はないかな? と考えました。キッチンと奥のリビングの間に個室を設ければ、広い空間から一度すぼまり、再び広がっていくメリハリの効いた空間になると思いました。何より、間取りについてアレコレ想像を巡らす時間こそ楽しいもの。きっと皆さまも現地を訪れれば、自ずと頭が回転し始めるはずです。


次に、受け継がれた木々があること。少々専門的な話になりますが、こちらの物件は建ぺい率* 60%以内に指定されており、土地に余白が必要だからこそ、この豊かな空間が残されたともいえるのです。都心ながら緑のある環境は、まるで別荘地に来たかのような感覚を受けました。余談ですが、リノベーション前の間取りではお庭の前に掘りごたつ付きの和室があったそうで。雪が降った日なんて、さぞかし綺麗な景色だったろうと想像します。(*建ぺい率とは、建物を建てる土地の面積に対する建物を真上から見たときの面積の割合のこと。)


最後に、周辺環境。以前姉妹サイト・カウカモマガジンで上記「ニジノ絵本屋」さんを取材させていただいた際、どんな方がお住まいですか? という問いに対し、“外ではバリバリ、地元ではゆったり。この街に似合うのは、上質な普段着を身にまとった方々” というお話しをしていただきました。実際に、お住まいの方には芸能人や会社経営者の方多いそうです。駅からの距離も程よく、道のりも決して騒がしくなく、まさに歩いているうちにOFFになれそうな空気感でした。


空間の気持ちよさばかりは、現地に足を運んでご確認いただくほかないと思っています。ぜひ一度、この物件の虜になってみてください。

writer / editor:伊勢谷 亜耶子(一部写真提供:Kenta Hasegawa)