まずは「松陰神社前」駅からスタート

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左上・最寄りは東急世田谷線の「松陰神社前」駅。世田谷線には2両編成の可愛らしい路面電車が走っており、沿線の街にはのどかな雰囲気が漂っています。近年雑誌などでも特集が組まれる注目の街ですね。(徒歩8分)/右上・「松陰神社通り商店街」は「ユニバーサルデザイン福祉のまちづくり推進モデル事業(東京都モデル事業)」として、バリアフリーを推奨しているそう。こぢんまりとした商店街の中には、若者が経営する今どきのお店と古くからある老舗が共存しています。多世代にとって暮らしやすいアットホームな雰囲気が魅力のひとつ。(550m 徒歩7分)/左下・キュートに瓶詰めされたスイーツが名物の「MERCIBAKE(メルシーベイク)」。小さなお店ながら、ここをお目当てに遥々やってくるファンも多いほど。イートインもテイクアウトもできますよ。(550m 徒歩7分)/右下・お洒落な “街の食堂”「STUDY」は、居心地のよさと美味しいお料理が人気で昼夜問わず賑わっています。ひとりでも入りやすい雰囲気も◎(600m 徒歩8分)

売主さま

学区指定の「弦巻小学校」までは600m・徒歩8分、「駒沢中学校」までは650m・徒歩9分と、通学にも安心な距離です。

タイル貼りの低層ヴィンテージマンション

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駅からは商店街を抜け、世田谷通りから一本入って、住宅街を進む道のりです。見えてきたのはシンメトリーの外観と直線のファザードがなんとも美しいマンション。それもそのはず、こちらのマンションは日本モダニズム建築に大きな功績を残した「坂倉準三建築研究所」の阪田誠造氏によって設計された建物なのです。

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左上・エントランスには、アイアンが幾何学模様になっているゲート。入口からデザイン性の高さを感じますね。/右上・ゲートを抜けた左手には駐輪場と集合ポストが並び、その先には各住戸を結ぶ広々としたパティオが。/左下・パティオの中央には伸びやかに育つシンボルツリー。木と、コンクリート剥き出しの外壁や玄関扉の無機質さのコントラストが鮮やかです。/右下・今回ご紹介するのは、2階に所在しているメゾネットタイプの住戸。エレベーターはないので階段でアクセスします。

売主さま

こちらは現在築39年・総戸数13戸・地上3階建てのマンションです。管理人さんは巡回で月・火・水・金曜の8:00〜11:00に勤務され、主に清掃業務を行っています。また直近の大規模修繕工事は2012年に実施いたしました。

いよいよ室内へ

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左・淡いブラックタイル貼りの土間に、右側にはマットブラックの収納。マンション共用部に漂う雰囲気との統一感が心地よいですね。/右・玄関扉正面の壁には、湿度調整機能や脱臭効果に優れた「エコカラット」を採用。右奥にはLDKにつながるガラスが入った扉、その正面にはトイレがあります。

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左・廊下から振り返ってみました。擦りガラスから差し込む自然光とダウンライトに照らされた、ゆとりある玄関ホール。右側には姿見付きの収納が備わっています。/右・廊下に面した独立型のトイレには、マットブラックで揃えられたペーパーホルダーとタオルハンガーが備わっています。細部まで統一感のある素敵なセレクトですね。窓があるのも◎

ではLDKへ

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南北二面採光で日当たり・風通しともにいい、約18.3帖のLDK。リビングダイニング(LD)は、落ち着いたトーンのアクセントウォールと木板貼りの斜め天井、モダンな照明で、上品な空間に仕上がっています。ちなみに、土間のタイルと天井の木板は分譲当時からのものだそう。

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北向きの窓の前からLDKを見てみました。壁に真っ白ではなく、薄いグレーがかった色味を使うことで、品のある落ち着いた雰囲気になっていますね。そして木目のダークブラウンの建具が空間を締めるいいアクセントに。コンセントが多く備わっており、延長コードなどを多用する必要がなくスッキリ暮らせそうですよ。また、余計な梁や柱がないところからも建築家のこだわりを感じます。

キッチンを見てみましょう

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収納力たっぷりで食器洗い乾燥機と浄水器が付いたシステムキッチン。キッチンの横に大きな窓があると、換気・見晴らし・採光どれをとってもいいことずくめですね。左側の扉は水まわりにつながっています。

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左・キッチン背面のスペースには、冷蔵庫の横に調理家電用のラックや小さなダイニングテーブルを置くこともできそう。/右・窓からは先ほどご紹介したパティオのシンボルツリーを望めます。すべての住戸にパティオに面した窓があり、どの住戸からもこの景色を楽しめるんですね。さすがの造り。

続いてキッチン横の水まわりへ

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左・広々とした洗面脱衣所には、カウンター付きの洗面化粧台が。カウンター下にランドリーボックスを置いたり、カウンターを奥さまの化粧スペースとしてもよさそうですね。/右・浴室は1116サイズと比較的コンパクトですが、浴槽はゆったりとくつろげそうな大きさです。浴室乾燥機が付いていますよ。

LDへ戻りましょう

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室内からも、大きな窓の外に広がる豊かな緑を感じられます。ソファに腰掛け、スピーカーから流れる心地よい音楽をBGMに、ゆったりとした時間を過ごす。どこか非日常のような、そんな情景が思い浮かびますね。ダウンライトや丸い照明で夜は一段といい雰囲気になりそうです。

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建物が雁行しておりお隣の住戸と接している面が少ないため、窓が多い造りです。これが建物に囲まれているにもかかわらず室内が明るい理由になっているんですね。加えてメゾネットタイプの最上階なので、戸建て感覚で暮らしていただけそうですよ。では、右奥の扉を開けて個室を見てみましょう。

約7帖の洋室A

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北西向きのコーナーサッシが付いた洋室A。大きなクローゼットも備わっており、こちらが主寝室にふさわしいでしょう。

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左・北側は建物に面していますが、距離が保たれているので圧迫感はそこまでありませんでした。西側には緑を見ることができますよ。/右・床にはふかふかと足触りのいいカーペットが敷かれています。

階段を上って

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左・天井に貼られた木板は、歳月を経て深みが増し、分譲当時より風合いのよさが滲み出ているのではないでしょうか。/右・階段ひとつ切り取っても、美学を感じる眺め。階段にもカーペットが敷かれています。

最上階へ

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約7.5帖の洋室B。最上階のため天井が高くなっています。斜め天井によって屋根裏部屋のような、ワクワクした空気感を醸し出していますね。掃き出し窓前の天井はガラスになっているため、まるでサンルームのよう。窓辺に植物を置けばグングン育ちそうですね◎

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左・小窓を開ければ、下階を覗くことができますよ。声も通りますし、LDKで過ごす家族の気配を感じることができますね。/右・収納力あるクローゼットが付いています。こちらは子ども部屋としても書斎としてもいいでしょう。

バルコニーに出てみましょう

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左・日当たり良好な東向きのバルコニーです。閑静な住宅街の中に立地しているため、バルコニーに出てもとっても静か。配管や凹凸がありますが、物干し台を用意して洗濯物はこちらで干すのがよさそうです。/右・抜けはありませんが、十分に空を望むことができますよ。こちらからも室内からも緑が見えて日々癒されそうですね。

最後にもう少し周辺を散策

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左上・日常のお買い物には、朝9時〜深夜1時まで営業している大型スーパー「サミットストア 松陰神社前店」が便利でしょう。(550m 徒歩7分)/右上・「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」では、“ビーツとクリームチーズ”、“ごぼうシナモン” に “エビバニラ” など、オリジナリティのあるコロッケを買うことができます。パッケージが可愛らしいので手土産にもオススメ。(600m 徒歩8分)/左下・赤い庇が目を惹く「おがわ屋」の店頭には、手作りのおでんが並びます。ビールのおつまみにぴったりなので、帰り道につい立ち寄ってしまいそうですね。(600m 徒歩8分)/右下・線路脇に建つモダンな雰囲気の「Boulangerie Sudo(ブーランジェリースドウ) 」。お客さんが途切れることのない人気っぷり。甘いパンも、素材感を味わえる食パンやフランスパンも美味しいと評判です。(600m 徒歩8分)

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カウカモ編集部より

「松陰神社前」は、懐かしさとお洒落さが見事に融合した街。デザインやアート系を中心に選書された古本屋さんや流行りのコーヒーショップのお向かいには昔ながらのお惣菜屋さんや魚屋さんが並んでいる。商店街のほどよい大きさもあいまって、気負わず等身大で楽しく過ごせますよ。街に対する感度が高い人たちの間では、少し前から注目を集めています。また、マンションから「三軒茶屋」駅までは徒歩14分、「駒沢大学」駅までは徒歩13分。160m・徒歩3分のところにある「若林三丁目」バス停からは渋谷や五反田行きのバスも出ており、通勤や休日のお出かけのアクセスは良好。ふらりとお散歩すれば、隠れ家的な素敵なお店も発見できそうな魅惑のエリアでもあります。


今回ご紹介したマンションを設計した「坂倉準三建築研究所」の阪田誠造氏は、建築界の数々の賞を受賞した日本を代表する著名な建築家。「ビラ・セレーナ」や「ビラ・モデルナ」などのヴィンテージマンションのほかに「新宿サザンテラス」や四ツ谷の「聖イグナチオ教会」、名古屋にある「JRセントラルタワーズ」などを設計しています。こちらのマンションも計算し尽くされた共用部の美しさ、ブラックタイルの土間や木板の斜め天井など、歳月を経てより魅力が増すような設計はさすがだなあと思いました。


共用部は週4日巡回勤務の管理人さんによる清掃で綺麗な状態に保たれており、大切に管理されている様子がうかがえます。敷地内の植栽もきちんと剪定されていましたよ。エレベーターはありませんが、その分共益費が広さに対して抑えられていると考えればうれしいですね。


住戸は、落ち着いたマンションの雰囲気がそのまま室内にも続いているような、モダンな空間です。それに静けさと窓から覗く緑の気配が加わり、しっとりとした、まるで別荘のようなゆったりとした時間が流れていました。日常の慌ただしい時間の中でも、丁寧に穏やかな暮らしを楽しむ。なぜかそんな風景ばかりが思い浮かびました。ま、現実はそんなに甘くないですが(笑) 理想に近いところに身を置くことは夢に近づく一歩ですよね。


“このミュージシャンが好きな人はこんなファッションを好む人が多い” みたいなのって、なんとなくありますよね。それで言うと「松陰神社前」が好きな人は、この物件も好む人が多い気がしました。

writer:西湖 望 / editor:外山 友香