思索に耽る 書斎のある住まい

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専有面積約38㎡のコンパクトな空間の中心にオリジナルの本棚を設え、「働く時間を分けること」を大事にしたプラン。ONとOFFを切り替えながら、思索に耽る暮らしを思い描いた住まいです。

“東大の赤門” の すぐそばに

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今回ご紹介する物件は、最寄りの「本郷三丁目」駅から徒歩5分。このエリアのシンボル “赤門” のすぐ近くです。

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駅からマンションまでは、本郷通りをまっすぐ進むフラットなアプローチ。ご近所にはリーズナブルな飲食店が軒を連ねていて、外食が楽しくなりそうです。

お邪魔します

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左・ご紹介する住戸は9階所在。ワンフロアは3戸のみで、こぢんまりとした印象です。写真左手の玄関扉を開けると……/右・廊下にはLDKの引き戸と書斎のドアが。写っていませんが、シューズボックスはオープンタイプのものが採用されています。

まずはLDKから

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LDKの広さは約10.2帖。南と西の二面採光で、日当たりや風通しは良好です。

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角度を変えてもう一枚。本棚の向こう側には、後ほどご紹介する書斎があります。

売主さま

本棚のグリッドは、一般的な雑誌や市販の収納アイテムが収まる寸法を参考にしました。キッチン(写真右手)側にある背の低いカラーボックスは可動式で、調理家電の置き場所やサイドテーブルとして使えますよ。

バルコニーへ

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まわりは低層の住宅街のため、抜けのある眺望。南西側(左手)には「飯田橋」方面のビル群が広がっています。

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少し遠くには墓地が見えます。距離が取れているためさほど気になりませんが、念のため現地でもお確かめくださいね。

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バルコニーはややコンパクトなサイズ。お洗濯物をたくさん干したいときには、浴室乾燥機を併用するとよさそう。

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大通りと反対を向いているため、窓を開けても室内は静かなまま。喧騒から離れて、仕事や読書に集中できそうです。

室内に戻って

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左手奥に見えるのはキッチン。右手のカーテンの中は……?

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シングルベッドを置ける、約1.9帖のベッドスペースです。

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収納を多めに設けたい方は、こちらをウォークインクローゼットのように使って、リビングダイニングにベッドと兼用できるようなソファを置いてもよさそうです。

キッチンを拝見

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2口コンロ付きのコンパクトなキッチン。左手は洗濯機置き場で、横にある扉の先には水まわりがまとまっています。

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キッチンは、自炊派の方にはちょっと物足りないサイズかもしれません。本体の収納も最低限の調理器具や食器類が収まる程度なので、ご自身のライフスタイルと照らしあわせてご検討くださいね。

水まわりへ

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左・洗面台とトイレは一箇所に。/右・浴室は1116サイズ。追焚き機能と乾燥機付きです。

“カンヅメ” になれる書斎

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書斎の広さは約5.4帖で、臙脂(えんじ)色の壁と天井が印象的。大きな窓を開けると、バルコニーから見たのと同じような抜けのあるビューが広がります。

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振り返ったカット。LDKとは印象がまったく異なる、おこもり感のある空間です。

売主さま

LDKと書斎の間にあえて廊下を設けることで、気持ちが自然と切り替わる効果を狙いました。内装のトーンもガラリと変えているので、そのときの気分で作業や読書をする場所を選んでみてくださいね。

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朝方は、本棚越しにやわらかな日差しと影を感じられるそう。こちらをベッドルームとして使って、心地よい光の中で朝を迎える暮らしもいいカモ?

シンボリックな街並みを 内装に取り入れて

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上・本棚と壁は “赤門” にインスパイアされた臙脂色。/下・書斎の床材は岐阜で焼いたレンガタイルで、「安田講堂」と似せた色味に。陰影と手触りのある質感が、色気のある表情を演出します。

共用部のご紹介

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1984年に竣工した、総戸数36戸のマンション。エントランスは大通りから少し奥に入った場所にあります。共用廊下からは、「東京大学 本郷キャンパス」の敷地が見えますよ。

息抜きできる場所 たくさんあります

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左上・最寄りは「本郷三丁目」。「大手町」や「新宿」など、オフィスエリアへのアクセスがしやすい駅です。(徒歩5分)/右上・学生街らしく、美味しいカレーをいただけるお店が多い “本郷エリア” 。「喫茶ルオー」では、名物のセイロンカレーをどうぞ。(220m 徒歩3分)/左下・老舗の金魚卸問屋が営む喫茶店「金魚坂」、なんと店内に金魚の釣り堀があるんです! ランチを食べに訪れるのも、おやつの時間にコーヒーやアイスクリームでひと息つくのもいいですね。(350m 徒歩5分)/右下・レトロな建築が目印の「万定(まんさだ)フルーツパーラー」も、カレーが看板メニュー。食後にはフルーツジュースをどうぞ。(280m 徒歩4分)

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老舗の喫茶店をたくさん見つけられる、散策しがいのある街並みです。思考を発散させたいときは、 “谷根千エリア” や「湯島」「上野」方面までの長いお散歩を楽しむのもよさそうですね。

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カウカモ編集部より

「本郷三丁目」の駅前から続く本郷通りの並木道を歩いて、「東京大学」の “赤門” が見えたらそれが目印。お気に入りの本に囲まれて、思索に耽る暮らしを送りたい方におすすめの住まいです。


本棚を中心に設えて空間を区切った間取りと、シンボリックな街並みを大胆に取り入れた配色。約38㎡の専有面積の中に、“暮らす” と “働く” の両面の要素を詰め込んだ内装デザインです。「ワークスペース」ではなくあえて「書斎」と呼びたくなる空間……実際に訪れてみると、その理由がわかると思いますよ!


都心のコンパクトな住まいを選択し、暮らしを家の中だけで完結させるのではなく、街へと拡げていく。心の余裕は、専有面積の広さからではなく、そんな豊かな暮らし方から生まれるのかもしれません。

writer/editor : 軽部 優海