
「家を売却したら、税金ってどれくらいかかるの?」
不動産売却を検討する際、手元にいくら残るか(手取り額)を正確に計算するために欠かせないのが「税金」の知識です。
実は、売却価格がそのまま手元に入るわけではなく、利益が出た場合にかかる税金や、手続き上必ず発生する税金など、いくつかの種類が存在します。
しかし、安心してください。マイホームの売却であれば、国が用意している手厚い特例(控除)を使うことで、税金をゼロ円や大幅な減額に抑えることが十分に可能です。
この記事では、不動産売却にかかる税金の種類から具体的な計算方法、そしてぜひ知っておきたい「節税対策」について、2026年現在の最新事情を踏まえて売却のプロがわかりやすく解説します!
不動産売却でかかる税金の種類
不動産を売却する際にかかる税金は、大きく分けて以下の4つです。「利益が出た時にだけかかる税金」と「売却の金額に関わらず手続き上かかる税金」があります。
不動産売却でかかる税金の種類
- 譲渡所得税
- 印紙税
- 登録免許税
- 仲介手数料の消費税
それぞれの税金がどんなタイミングで、何に対してかかるのかを詳しく見ていきましょう。
譲渡所得税
「家を売って利益(プラス)が出た場合」にのみ課せられるのが、この譲渡所得税です。
売却価格から、取得費(買った時の価格から建物の減価償却費を差し引いた金額)と売却時の経費を引いて利益が残った場合に、その利益(譲渡所得)に税率がかけられます。計算の結果がマイナス(売却損)になれば、この税金はかかりません。※建物は年数とともに取得費が減るため、買った時より安く売れても、計算上は利益が出ることがあります。
利益が出た場合は、売却した翌年の春(2月16日~3月15日)にご自身で確定申告を行い、所得税と住民税を納める必要があります。
印紙税
買主様と「不動産売買契約書」を書面で交わす際にかかる税金です。契約金額に応じた「収入印紙」を購入し、契約書に貼り付けて消印を押すことで納税が完了します。
なお、2027年(令和9年)3月31日までに作成される契約書には軽減税率が適用されており、一般的な数千万円の売買であれば「1万円」となることが多いです。
また、2026年現在ではスマートフォンやパソコンを使った「電子契約」も広く普及しています。電子契約を利用すれば、この印紙税は「非課税(0円)」となり、1万円~数万円の節約になるため非常におすすめです。
登録免許税
不動産の登記情報(名義や権利の記録)を変更するために法務局へ納める税金です。
家を売る側(売主)が支払うケースとして最も多いのが「抵当権抹消(ていとうけんまっしょう)登記」です。住宅ローンが残っている家を売る場合、売却代金でローンを完済し、金融機関の担保(抵当権)を外す手続きが必要になります。
この際、不動産1件につき1,000円(マンションの場合は土地と建物で2,000円が目安)の登録免許税がかかります。(※このほか、司法書士への代行報酬が1.5万円~2万円程度かかります)
仲介手数料にかかる消費税
不動産会社に支払う「仲介手数料」や、司法書士に支払う「報酬」などのサービスに対しては、通常の買い物と同じように消費税(10%)がかかります。
仲介手数料は売却にかかる経費の中でも最も大きな割合を占めるため、それに伴う消費税額も数十万円単位になることがあります。あらかじめ消費税込みの金額で資金計画を立てておくことが大切です。
復興特別所得税
東日本大震災からの復興財源を確保するため、2037年(令和19年)12月31日までの間、譲渡所得税(所得税部分)に対して「2.1%」が上乗せされる税金です。
利益が出た場合の税金計算の際に自動的に組み込まれるものですが、「所得税額に対して2.1%がかかる(利益全体に対して2.1%ではない)」という点だけ覚えておけば問題ありません。
譲渡所得税の計算方法
「家を売って利益が出た」場合にのみかかる譲渡所得税ですが、実際にいくら払うことになるのか、計算の仕組みをわかりやすく解説します。
譲渡所得税の計算式
譲渡所得税 = 課税譲渡所得(税金がかかる利益)× 税率
ここで気をつけておきたいのは、支払いのタイミングです。所得税(+復興特別所得税)は翌年の確定申告時(2月~3月)に一括で納めますが、住民税は少し遅れて「翌年の6月以降」に納付書が届いてから支払うことになります。忘れた頃に請求が来るため、お金を使い込んでしまわないよう注意が必要です。
課税対象となる譲渡所得の計算方法
まずは、税金がかけられる「純粋な利益(譲渡所得)」を算出します。手元に入ってきた売却価格そのままではなく、かかった経費を差し引くことができます。
譲渡所得の計算式
譲渡所得 = 売却価格 -(購入時の費用 + 売却時の経費)- 特別控除額
たとえば、昔「3,000万円(諸経費含む)」で買ったマンションが「4,000万円」で売れ、売るための仲介手数料などに「150万円」かかったとします。
この場合、【4,000万円 -(3,000万円 + 150万円)= 850万円】となり、この850万円に対して税金がかかる仕組みです(※実際の計算では、建物部分の減価償却費を差し引いた取得費を使います)。さらに、後述する「特別控除」を使えれば、この利益をゼロ円にすることも可能です。
不動産の保有期間によって税率が異なる
利益(譲渡所得)がいくらか計算できたら、最後に「税率」をかけます。実はこの税率、その家を「何年間所有していたか」によって、約2倍も変わってくるため要注意です。
・短期譲渡所得(所有期間5年以下):税率39.63%
・長期譲渡所得(所有期間5年超):税率20.315%
※所得税・住民税・復興特別所得税の合計税率(2026年現在)
ここで一番間違いやすいのが、「売却した日」ではなく「売却した年の1月1日時点」で5年を超えているかどうかで判定されるという点です。「もうすぐ5年だから」と売り急いでしまうと、短期譲渡扱いになって税金が倍増してしまうケースがあるため、売却のタイミングは不動産会社としっかり相談しましょう。
不動産売却時の税金対策
不動産売却の税金は非常に高額になることがありますが、国が用意している「特例(控除)」を正しく使えば、税金を大幅に安くすることができます。
代表的な3つの税金対策をチェックしておきましょう。
マイホームなら最高3,000万円控除できる
不動産売却において最もよく使われる節税の特例が「マイホーム(居住用財産)の3,000万円特別控除」です。
自分が住んでいる家(または住まなくなってから3年目の年末までの家)を売却した場合、所有期間に関わらず、出た利益から一定の要件(親子・夫婦間の売買でないこと、前年・前々年に同じ特例を使っていないこと など)を満たせば、「最大3,000万円」を差し引くことができます。
つまり、計算した利益が3,000万円以下であれば、税金は「1円もかからない(ゼロ円)」になります。なお、住み替えで新居に住宅ローン控除を使う予定の方は、新居に入居した年とその前2年・後3年の間にこの特例を使うと、住宅ローン控除を受けられないため注意しましょう。
所有期間が10年を超えるなら税率が下がる特例も
もし所有期間が「10年」を超えているマイホームを売却し、3,000万円控除を使ってもまだ利益が残るほど高く売れた場合には、「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」が使えます。
この特例は3,000万円特別控除と「併用」できるのが大きなメリットです。3,000万円を引いてなお残った利益のうち、6,000万円以下の部分にかかる税率が、通常の約20%から「14.21%(所得税・住民税・復興特別所得税の合計)」へと大幅に下がります。
長年住んだ愛着のあるご自宅が高く売れた際などには、忘れずに適用したい制度です。
不動産売却で赤字になったときの節税
逆に、買った時よりも家が安くしか売れず「売却損(赤字)」が出てしまった場合にも、税金を安くできる救済措置があります。
買い替えで赤字が出た場合や、住宅ローンが残っていて売却しても返しきれなかった(オーバーローンになった)場合などに、家の売却で出た赤字をお給料などの他の所得から差し引く(損益通算する)ことができる特例です。
これを利用すると、所得税の還付を受けられるほか翌年度の住民税も軽くなり、引ききれなかった赤字は最長3年間にわたって繰り越すことができます。
※いずれの特例(プラスの場合もマイナスの場合も)を利用する際にも、「売却した翌年の確定申告(期限内)」が必ず必要になりますので、忘れないように手続きを行いましょう。
中古マンションなどの不動産売却のご相談はカウカモへ
今回は、不動産売却にかかわる「税金」と「特例(節税対策)」について解説しました。
税金のルールは複雑に感じられますが、特例を上手く活用すれば手元に残るお金(手取り額)を大きく増やすことができます。
「特例を使ったら最終的にいくら手元に残るの?」「買い替えたいけれど、資金計画はどうすればいい?」など、不安なことがあれば一人で悩まずにプロに相談するのが一番の近道です。
私たちカウカモでは、ただ物件を査定・売却するだけでなく、こうした税金面でのサポートや住み替えの資金計画まで、お客さま一人ひとりに寄り添って丁寧にお手伝いいたします。
愛着あるお住まいの売却や、次の新しい暮らしに向けたご相談は、ぜひお気軽にカウカモまでお問い合わせくださいね。


中古・リノベーションマンションの流通プラットフォームに関する知識をわかりやすく提供するため、カウカモ(cowcamo)で日々勉強中。築古マンションの魅力とリノベーションのメリット・デメリットについて深く学び、読者の皆様が最適な選択をできるようサポートしたいと考えています。最新の住宅トレンドや資産価値の維持に関する情報も発信していくので、ご期待ください。

中古・リノベーション住宅の専門エージェントチームとして顧客の理想の暮らしを実現するため、物件選びからリノベーション、インテリアまで幅広く提案。ITツールを活用しつつ、一人ひとりに寄り添ったコンサルティングで、住まい探しから購入後までを一貫してサポートします。顧客志向と専門性を重視し、理想の住まいとの出会いをプロデュースします。
















