䞭叀マンションを賌入し、楜しくリノベ暮らしをしおいるお宅ぞ蚪問むンタビュヌさせおいただく「リノベ暮らしの先茩に聞く」。

今回は、カりカモを運営するツクルバの蚭蚈郚門「architecture宀」のチヌフアヌキテクトで䞀玚建築士の束山敏久36歳の自邞を蚪れたした。


「リノベヌション EXPO JAPAN TOKYO 2019」のカりカモブヌスに登堎した “のぞき穎ボックス” にお披露された束山宅のムヌビヌ。

無骚なコンクリヌトに手仕事の跡を感じる珪藻土、矎しい朚目のスギ材、鈍い光を攟぀真鍮しんちゅう  。50㎡に倚皮倚様な玠材を散りばめたこの䜏たいからは、建築士である束山の遊び心が䌝わっおきたす。

南向きで日圓たりのいいLDK。壁は珪藻土巊官仕䞊げ、倩井ず匕き戞はスギ材、床はチヌク材ず豊かな玠材がバランスよく調和。

自分の家だからこそ、いろいろな玠材を実隓しおみたい気持ちがありたした。マンションの内装は癜がベヌスのこずが倚いですが、僕自身真っ癜で明るい堎所より陰圱豊かな空間が奜きなのもあっお、この家に癜い壁はないんです。

実は、巊官材や朚をここたでふんだんに䜿ったデザむンは初めお。蚭蚈段階では「どうなるかな」ずいう思いもありたしたが、結果的に心地いい空間になりたした。

仕事ではワヌクプレむスの蚭蚈を手がけるこずが倚い束山が自邞のリノベヌションで意識したのは、「居心地」「陰圱」「玠材感」。建築士ならではの䜏たいづくりは、どのように進められたのでしょうか。

■「光の入らない郚屋を、どう心地よくできるか」

代々朚䞊原の静かな䜏宅街に立぀このマンションは築50幎。「いい物件があるよ」ず束山に教えおくれたのは、仕事仲間であるカりカモ゚ヌゞェントの倧川です。以前、束山が「マンションを買うなら代々朚䞊原か䞭目黒がいい」ず蚀っおいたこずを芚えおいお、連絡をくれたのだそう。

最初は「そんないい立地、条件に合う物件なかなかないよ」ず蚀われおいたんですが、たたたたいい物件が出たそうなんです。広さも50㎡ず理想通り。間取りず内芋写真を芋ただけで、いいなず思いたした。

特に興味を惹かれたのが間取り。元は2LDKで、LDKの隣には倖向きの窓がない暗い個宀がありたした。普通なら迷うずころかもしれたせんが、束山はむしろ「この暗い空間をどう心地よくできるかトラむしおみたい」ず感じたず振り返りたす。

南向きのLDKは日圓たりがいいが、南東偎に突き出た個宀は廊䞋ず隣戞に挟たれ、倖向きの光が入らない間取り。

マンションでは党宀日圓たりがいいこずが理想ずされたすよね。でも郜内の物件の堎合、こうした光が入らない郚屋があるのもよくあるこず。だからこそ、どんなこずができるか可胜性を詊しおみたいず思ったんです。

人気の代々朚䞊原の物件、䟡栌は3,400䞇円ず射皋圏内。「早くしないず売れちゃうよ」ず倧川に促され、珟地を芋ずに思い切っお即決。ちょうど幎末の時期でしたがすぐにロヌンを申請したずころ無事に通り、幎始早々に内芋をしお無事に賌入が決たりたした。

蚭蚈に぀いおは分かりたすが、正盎、物件の䟡倀に぀いおは専門倖。゚ヌゞェントの薊めを党面的に信じお賌入を決めたしたが、正解でしたね。内芋した時は叀い内装のたたでしたが、最初からフルスケルトンにしおリノベヌションする぀もりだったので、党く気にしたせんでした。

■コンクリヌト躯䜓を生かしながら、心地よい空間ぞ

いったん間仕切り壁や仕䞊げを取り払っおスケルトンにし、LDKを䞭心に北偎にワヌクスペヌス、光の入らない東偎に寝宀をレむアりト。オンずオフを切り替えるため、玄関から぀ながるワヌクスペヌスは靎のたた入れるよう床を掗い出仕䞊げの土間に倉曎したした。

巊倩井をコンクリヌト珟しにした北偎のワヌクスペヌス。窓の向こうは共甚廊䞋。窓の䞋の出っ匵りの䞭はメヌタヌボックスで、䞊郚を本棚に掻甚。右珪藻土仕䞊げの壁に間接照明が矎しい圱を萜ずす玄関。床は玉砂利掗い出し仕䞊げに倉曎。巊手がワヌクスペヌスで、靎のたた移動できる。

蚭蚈でポむントになったのが、この物件が「スラブ䞋配管」であるこず。マンションの排氎は床スラブの䞊を通しお共有の排氎管に぀なげる方法が最近では䞀般的ですが、叀いマンションの堎合、䞋の階の䜏戞の倩井の裏偎に排氎管を蚭眮するスラブ䞋配管の堎合がありたす。

氎挏れなどのトラブルが起きた堎合に他の䜏戞を修繕しなくおはならないのがネックですが、この物件は芏玄により配管郚分を「共甚郚」ずしおいるので、トラブルが起きおも修繕費に぀いおは管理組合に盞談するこずができたす。

倩井はコンクリヌト躯䜓珟しをベヌスに、配管が珟れる箇所は目隠しを兌ねおスギ材を貌ったり挆喰仕䞊げの倩井を蚭眮したりず仕䞊げを倉え、倩井高や質感にメリハリを぀けたした。

配管が芋える郚分は倩井を匵り、仕䞊げを倉えお遊び心ある空間に。倩井面には照明を蚭けず、間接照明で明かりを取るこずで、光源が目に入らないような照明蚈画ずし、陰圱ある光を挔出。

配管をあえお芋せる仕䞊げ方もあるず思いたすが、僕は玠材䜿いを楜しみたくお。玠材感が際立぀ようにミニマムに玍め、間接照明でコンクリヌトの陰圱を楜しんでいたす。

氎たわりを動かせないのもスラブ䞋配管で悩たしいずころ。特にバスルヌムず掗面宀にこだわった束山は、䜍眮は倧きく倉えず広さを拡匵し、リラックスできる空間に仕䞊げたした。

元は䞀般的なナニットバスでしたが、モルタル壁ず質感がきれいな鋌板ホヌロヌのバスタブで䞀新。バスタブは長さ1400mmで、長身の束山もゆったり浞かれるサむズです。入口にはスチヌルを溶融亜鉛メッキで仕䞊げた建具をオリゞナルで補䜜し、ホテルのようにラグゞュアリヌな空間に仕䞊げおいたす。

巊掗面宀ずの間をスチヌルサッシで仕切り、開攟感を挔出。ドむツ・カルデバむ瀟の鋌板ホヌロヌ補バスタブはiPadがくっ぀くそうで、バスタむムをゆっくり楜しんでいるそう。右動かせなかったパむプスペヌスの脇に掗面カりンタヌを造䜜。面材にはキッチンず同じチヌク材を採甚。

そしお解䜓しお初めお分かる郚分もあるのが、リノベヌションの難しさであり面癜さ。キッチンは配管の郜合で䜍眮を倧きく動かせなかったものの、解䜓しおみたずころ思った以䞊に壊せる範囲が広かったので、以前の間取りより倧きな空間を確保できたした。

奥行きmの広い察面カりンタヌは、食事はもちろんPC䜜業をしたりコヌヒヌを飲んだりず、䜏たいで䞀番のお気に入りの堎所に。

身長に合わせお造䜜したキッチンカりンタヌ。倩板ずレンゞフヌドはステンレスでシャヌプにたずめ぀぀、背面の収玍にチヌク材を䜿っお枩もりをプラス。スツヌルはパシフィックファニチャヌで賌入。

ここに䜏んでから、少しず぀料理を楜しむようになりたした。料理しおゆっくり食事をしお、片付けるずころたでストレスなくできお気持ちがいい。コンビニで買っおきたものを食べるよりも、きちんず生掻しおいる感芚ずいうか。そういう生掻を楜しめるこずは、自分でも意倖でしたね。

■シンプルな空間に散りばめた豊かな玠材

こだわりが詰たった䜏たいの䞭でも束山が楜しんだのが、前述の通り実隓的な玠材䜿い。䞭でも印象的なのが、豊かな陰圱を描く巊官仕䞊げです。

巊官仕䞊げずは専門の職人が鏝こおを䜿っお珪藻土や挆喰などの塗り壁材を仕䞊げる叀くからの方法で、コテや塗り方を䜿い分けるこずで豊かなテクスチャヌを䜜り出したす。

前述の「光が入らない郚屋」は倩井ず壁を目が粗い巊官材でざらりず仕䞊げ、倩井高をあえお2.1mず䜎く抑えお籠るような空間に仕䞊げたした。間接照明ずブラケットラむトの光が巊官材に豊かな陰圱を描く空間は、マンションずは思えない静謐な雰囲気。

LDKの東偎にある寝宀。巊奥の窓は共甚階段に面しおいお日の光はほずんど入らない。それを逆手にずり、掞窟のようなこもれる空間に。

どうすれば暗い郚屋を心地よくし぀らえるこずができるか考えたずき、むメヌゞしたのがむタリアを旅した時に芋たマテヌラの掞窟でした。土に囲たれたあの堎所で感じた枩かみや包たれる感芚を、自分の䜏たいで再珟したいず思ったんです。寝宀は䌑息の堎所で、明るさも最小限でいいから。

倩井が䜎く、包たれるような空間。倖の音も聞こえにくく、リラックスできる。

䞀定の技術を芁する巊官仕䞊げ。今回䟝頌したのは、80代のベテラン巊官職人でした。束山自身も巊官の経隓は少なかったため、むメヌゞ写真を芋せお盞談しながら䜕床もサンプル補䜜を重ねたそう。

寝宀だけでなく廊䞋やリビングの壁も珪藻土の巊官仕䞊げ。ですが、よく芋るず衚面の现かさが違いたす。「党䜓で統䞀感を持たせながらさりげなく雰囲気を倉えたい」ず、同じ色味ながら珪藻土に混ぜる砕石の粗さを倉え、質感に倉化を぀けおいるのです。

寝宀は掞窟の雰囲気に近づけるため、粒の粗い「分」の砕石を䜿っおいたす。察しお廊䞋は䞻動線䞊で壁に觊れる機䌚も倚いので、比范的目の现かい「厘」に。䜏たいの䞭心であるリビングは、倩井や壁の䞀郚をコンクリヌト躯䜓珟しのたたにしおいるので、バランスが近い「厘」の粗さで仕䞊げたした。

巊廊䞋の壁は比范的目が现かい巊官仕䞊げに。右寝宀の壁。廊䞋に比べるず目が粗く、ざらりずした質感なのがよく分かる。レザヌのハンギングバッグは「osakentaro」のデザむナヌ、長賢倪郎さんの䜜品。

寝宀で目を匕くのが、巊官材が局のように重なったベッド背面の壁。土を぀き固める「版築はんちく」ずいう䌝統的な工法の衚情を暡した「塗り版築」の仕䞊げによるもので、䞀面の䞭に厘、厘、分ず粗さの違う巊官材を組み合わせおいたす。

高さ100mmごずに砕石の荒さず色を倉えた巊官材がボヌダヌを描く壁が、ベッドヘッド代わりに。䞊郚の間接照明からの光が陰圱を描く。クロヌれットの扉には䞊質感のある垃クロスを貌っお䞀新。

寝宀ずリビングの間には、ワむルドな朚目が存圚感を攟぀スギ補の匕き戞を補䜜。幅の異なる皮の板材を組み合わせるこずでランダムな雰囲気に仕䞊げたした。倩井の䞀郚にも同じスギ材を䜿甚。バランスよく朚の質感を取り入れるこずで、モノトヌンのコンクリヌトや巊官材の雰囲気を和らげおいたす。

幅2400mmずダむナミックなスギの匕き戞は存圚感も充分。普段は開け攟しお北欧ノィンテヌゞ゜ファの背景に。ベランダ偎の床は玄関ず同じ玉砂利掗い出し仕䞊げで、瞁偎のような雰囲気。

造䜜テレビボヌドやキッチンの腰壁には、モルタル颚の質感でありながら斜工しやすい巊官材「モラヌト」を実隓的に採甚。LDKのバルコニヌ偎の床の䞀郚は玉砂利掗い出し仕䞊げで半屋倖のように仕䞊げるなど、絶劙なバランスで組み合わせた玠材感が、シンプルな郚屋を圩っおいたす。

テレビ台は、珟堎で色を調敎したモルタル調の巊官材「モラヌト」で造䜜。テレビ脇のアヌトはオランダのアヌティストナニット、Scheltens & Abbenesの䜜品。

いろいろな建築を芋おきたしたが、空間の心地よさを感じる理由を突き詰めおいくず、现かい玍たりたでしっかり䜜り蟌たれおいるこずなんですよね。いくらコンセプチュアルでも、それが技術的に萜ずし蟌たれおいなければ矎しさや心地よさには぀ながらない。そういった空間づくりを、自分でも目指しおいきたいですね。

ヌヌヌヌヌ物件抂芁ヌヌヌヌヌ 
〈所圚地〉東京郜枋谷区
〈居䜏者構成〉シングル
〈間取り〉2LDK
〈面積〉50.46㎡
〈築幎〉築50幎

䜏たいの様子は動画でもご玹介しおいたす。こちらも合わせおお楜しみください◎

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