売主さまのご紹介

写真

売主さま

ご夫婦+小さなお子さまおふたりの4人ファミリー。旦那さまはリノベーション住宅に関わるお仕事をされている、 いわば “住まいのプロ”! 2018年にフルリノベーションしたお気に入りの住まいですが、ご家庭の都合で引っ越しが決まり、次にバトンを引き継いでくださる住まい手を探すことに。

ほのかに美食の香り

写真

左上・最寄りは都営大江戸線「牛込神楽坂」駅(徒歩6分)。駅周辺には落ち着いた住宅街が広がっています。西新宿や汐留方面に乗り換え無しで行けるので、通勤に便利!/右上・小さなビストロ「L’HABITUDE(ラビチュード)」は、ランチの満足度が高いと評判です。ご近所なので夜もふらりと訪れたいですね。(350m 徒歩5分)/左下・「Brasserie Gus(ブラッスリー・グー)」ではフランスの家庭料理をいただけます。昼も夜も予約が取れない人気店なんだそう! ランチセットは、食通も納得の味とのウワサ。(400m 徒歩5分)/右下・駅出口のすぐ隣には、食品スーパー「キッチンコート 神楽坂店」があり、毎日のお買い物に大活躍してくれそう。(450m 徒歩6分)

cowcamo

美食の街で知られる「神楽坂」に近いこともあって、近隣には美味しいゴハンをいただけそうなお店がいっぱい!

売主さま

スーパーも近くて、生活にとても便利な場所だなと実感しています。

ピンクベージュの 優しいお顔立ち

写真

歩くこと6分でマンションに到着! 陽を受けてドーンと佇む、総戸数52戸の建物です。2019年12月現在、築50年という長い歴史がありますが、外壁はきれいに塗装し直されていて古さを感じさせません。

売主さま

周辺には昔ながらの戸建て住宅が建ち並び、長くこの土地に住んでいらっしゃる方が多いエリアです。なかなか流通する物件が少なくて、出てきたとしても、築年数の浅い高額物件だったり……この物件に出会った時は、まだ未内装の状態だったんですが、これだ! と思いすぐに購入を決意しました。

写真

左上・エントランスは道路から奥まった位置にあり、ちょっとプライベート感のあるアプローチ。/右上・こちらがエントランス。外壁とお揃いのピンクベージュのタイルが貼られています。/左下・共用ロビーの右手には管理人室があり、管理人さんが週5日体制でご勤務されています。奥に見える赤いマットの敷かれている部分に、エレベーターが。こちらは2007年にリニューアルされています◎/右下・エレベーターで3階にやって来ました。右手が、ご紹介する住戸の玄関扉です。左手の扉は非常階段につながっています。

それでは住戸へgo

写真

左・入った瞬間にすぐわかる、素材へのこだわり! 土間はモルタル、壁・天井は白塗装で仕上げられています。オープンタイプのシューズラックの隣には、ウォークインクローゼット(WIC)へつながる白い引き戸が。こちらは後ほどチェックしましょう。/右・もう一歩奥へ……廊下を作らず、スペースを居住空間として余すところなく活用している “可食部” の多い間取り。空間はふたつの長方形をずらして並べたような形をしており、すぐには全体が見渡せないように計算されています。

cowcamo

部屋の行き止まりを見せず、“さらに奥” を思わせて、誘う……なんだか、広がりを感じます。

売主さま

足元のフローリングも、視線の流れに沿わせるように斜めに貼っているんです。

cowcamo

うわー! いきなりクライマックス級のこだわりポイントが出ましたね!

誘われてLDK

写真

それではフローリングの流れに心地よく乗って、奥へ。眩しい陽が注ぐLDKです! フローリングの素材はナラの無垢材。そして天井は躯体現しでハンサムな雰囲気♡

写真

左手のキッチンエリアは、足元の素材の変化で自然と空間がゾーニングされています。そして中央のドアの先には洋室が。これらは後ほど順番に見ていくことにして、まずは掃き出し窓から、南向きのバルコニーへ出てみましょう。

青いですね

写真

お向かいの建物とは、間に道路を挟んでしっかりと距離が取れており、視界の上半分にはパッとひらけた空が◎ 前面道路の交通量は少なめで、取材中に車の走行音が気になることはありませんでした。防衛省が近いエリアですので、たまにヘリの音が聞こえてくることはあるそう。

写真

奥行きはややタイトなものの、日当たり花マルなバルコニーです! ウッドデッキ敷きなのも、ちょっとうれしいポイントですね。

LDKに戻ると…… 気になる質感

写真

壁にあしらわれた、モルタルのような、石のような……じんわり陰影のあるテクスチャーは何でしょう?

売主さま

この壁は「バルペイント」というイタリアの塗料で仕上げています。デザイナーさんが提案してくれたものなのですが、日本の住宅で使われたのはここが初めてなんだそうです。この家の、ちょっとオリジナリティあるポイントですね。

cowcamo

へー! あと、奥の壁に掛かっている鹿のトロフィーみたいなパーツが気になりますね?

説明しよう!

写真

ジャン。こちらは売主さまにいただいた、居住時の写真。そう、このパーツを使えば、愛車(ロードバイク)をこんなふうに格納することが可能なんです。カッコイイし、防犯対策にもなるし、カッコイイです。愛車をお持ちの方は妄想が膨らむポイントかも♡

売主さま

リビングにはソファを置かず、みんなでビーズクッションでくつろいでいました。大型家具を固定しないことで、シーンに合わせて自由にレイアウトを変更できるところが気に入っています。

売主さま

ここに小上がりを作るプランもあったのですが、最終的に、何もない空間を作ることにしました。結局シンプルが一番、使い勝手がいいんですよね。

こだわりのキッチンへ

写真

ジャジャン。オールステンレスのキッチンの横幅は、かなりワイド。奥の壁にも先ほどの「バルペイント」が採用されています。壁付けタイプのキッチンですが、目の前に窓があるので気持ちはかなりオープンかも♪

cowcamo

対面キッチンが人気の昨今ですが、壁付けタイプという選択は大いにアリかも! キッチンの作業スペースとダイニングスペースを共用できるので、限られた空間を有効活用することができますね。

売主さま

はい。キッチンは作業台も含めると、横幅約3m40cmのゆったりサイズで設えました。ふたり並んでの作業も余裕ですし……そうですね、蕎麦も打てると思います(笑)

それでは お隣の洋室へ

写真

二面採光でパアッと明るい洋室です。LDKと同じく壁は白塗装、天井は躯体現し……ですが! 足元はちょっと趣を変えて、正方形が連なったパターンの「パーケットフローリング」が採用されています。可愛い♡

妄想のご参考に……

写真

ジャン。再び、居住時の写真を。売主さまは窓際にダブルのベッド、反対側にデスク、さらに夜はシングルのマットレスを敷いて、家族の寝室として使われていたそうです。スッキリときれいな四角形をしているので、約6帖の空間の中に余裕が感じられますね。

売主さま

将来的に個室を増やす時のために、照明の回路をふたつに分けたのが、ちょっとこだわったポイントです。スイッチも、手前と中間の2カ所にありますよ。

写真

左・窓の反対側には造り付けの可動棚が。洋室にクローゼットは無いので、玄関のそばにあるWICに、衣類はドンとお任せしちゃいましょう。/右・東向きの窓からは、上方に大きく抜けのある空を眺めることができます◎

続きまして 水まわりをチェック

写真

左・キッチンのお向かいにある引き戸を開けると、スタイリッシュな2in1の洗面&トイレが。洗面化粧台の向かいには洗濯機置き場があり、隣にバスルームへのドアがあります。/右・シンプルな1216サイズのバスルームです。

cowcamo

水まわりが2in1なのはお好みが分かれるところカモしれませんが、ひとつひとつが窮屈にならないというメリットも。トイレと洗面の間には、がっしりとした建物の躯体壁があるおかげで安心感があります。側面だけ、さりげなくグレーに塗装されているのがオシャレ!

売主さま

躯体壁の下の高さがちょっと低く(170㎝程度)なっているのを利用して、空間を緩やかにゾーニングしています。

最後に 玄関に戻って

写真

左・シューズラックの正面には、コートなどを掛けられるフックが取り付けられていて便利♪ 白塗装の壁だから、何を掛けてもよく映えそうですよね。/右・シューズラックの隣の引き戸を開けると、中はドーンとゆったりサイズのWICです。ハンガーパイプの下に収納ケースなどを活用すれば、衣類から季節家電まで、かなりの量を収めることができそう。

cowcamo

廊下を無くしたり、水まわりや収納を一カ所にギュッとまとめたり、スペースをゆったり感じさせてくれる工夫がいっぱいですね!

売主さま

もともとは、もう少し面積の広い物件を探していたんですよ。けど条件を整理していく中で、足りない分の広さはリノベーションの工夫で解決すればいいんだ、と考えるようになったんです。発想を切り替えたことで、結果的にとても満足いく住まいを創ることができました。

質感ピンナップ

写真

左上・LDKの壁の「パルペイント」のアップ。リノベ住宅をよく見ている方ほど、気になる新質感だと思いますよ。 /右上・バルペイント×白塗装×躯体現し。これだけ素材が競演していてもやりすぎている感じが無く、リラックスした雰囲気なのがすごい。/左下・ちょっと珍しい、斜めに貼られた無垢のフローリング。視線を誘導し、LDKをゆったり見せてくれる立役者です。/右下・洋室のパーケットフローリング。織物のような表情が、ゆるりと休息モードを演出してくれます。

cowcamo

どうもありがとうございました! あの〜、この辺りでオススメのお店とかってありますか?

売主さま

それなら、近くに美味しいお店がいろいろありますよ!

行ってきます

写真

左上・教えていただいた「Rojiura Curry SAMURAI 神楽坂店」。ゴハンどきには行列必至というお店で、親切に設けられたウェイティングスペースからも人気のほどが伺えます……(300m 徒歩4分)/右上・「チキン(パリパリ)と一日分の野菜20品目」のカレーをいただきます。すべて北海道から産地直送だという野菜たちに『何これっ…何これっ』と鼻息荒くなってしまいました!/左下・こちらはそのすぐ側にある「鉄板焼 マリアージュ」。ハンバーグランチがおすすめなのだそうです♪(280m 徒歩4分)/右下・さらに歩いてイタリアンの「カルミネ」へ。1987年創業、日本初のイタリア人オーナーシェフのレストランです。ランチは意外とお手頃価格なのがうれしい◎(230m 徒歩3分)

気がつけばここは!

写真

北方向にお散歩すること9分で、「AKOMEYA TOKYO in la kagū(アコメヤ トウキョウ イン ラカグ)」の姿が現れました(700m )! ライフスタイルショップ「AKOMEYA TOKYO」の旗艦店で、ハイセンスな食品・雑貨がズラリ♡ 売主さまもお気に入りで、よく足を運んでいたのだとか。ちなみに建物は、建築家・隈研吾氏がリノベーションしたもの。そして、このお向かいには東西線「神楽坂」駅の入口が。そう……もうここは華の “神楽坂エリア” なのです。

cowcamo

カウカモ編集部より

お邪魔した瞬間に、(やったー!)と心の中でガッツポーズをしたくなるような、テンションのグッと上がるお住まいでした。窓から眩しいくらいの陽が射し込み、無垢のフローリングと白塗装の壁が密度の高いシアワセを感じさせてくれます。


お見事なのは、空間を可能な限り広く楽しむための工夫の数々! 視線の流れに沿ってフローリングの板目を揃えたり、目をひく素材感でアクセントを付けたり。取材する中で、今度は(メモメモ!)と心の中でメモを取りたいようなテクニックがいっぱいでした。さすが、リノベーション住宅関連のお仕事をされている売主さまですね。


やりたいことはいっぱいあったけれど、考えた結果、“何もない空間” をつくるという道を選んだ売主さまご夫妻。だからこそ、自在にレイアウト変更できる柔軟性が生まれ、こんなに心が躍るのかもしれません。うーん、まさに引き算の美学。『(室内窓も付けるか迷ったけれど、)シンプルな白い壁があったほうが、アートを飾ったりできますよね』という何気ない言葉にも納得です。ハンガーに掲げられたロードバイクも、植物の影も、確かにひとつひとつがアートのよう。“何もない” があるって、すごく豊かなことなのかもしれません。


当初の想定より平米数の少ない物件だったとお聞きしましたが、正直、専有面積のコンパクトさは感じませんでした。それよりも素材の心地よさと、つくりの丁寧さが際立つ物件です。リノベーション住宅がお好きで、素材感へのこだわりがある方におすすめしたいです! おひとり〜おふたり暮らしはもちろん、小さいお子さまがいらっしゃるファミリーにもよく似合うと思います。

マンションは1969年生まれで、ある程度の築年数は経っていますが、ピンクベージュの外観は優しい雰囲気。修繕工事によって清潔感ある状態を保っています。新築・築浅の物件相場はかなりの高額だというこのエリアで、手の届きそうな物件がこうして登場してきたのは好機かも。


そして立地は魅惑の “神楽坂エリア” 。大江戸線・東西線を使いこなせて通勤に便利ですし、美味しい飲食店に事欠かない大人の街です。狙っているぞ、という方、きっといらっしゃいますよね♡ それでいて、物件周辺は穏やかな空気が流れる住宅街ですので、ほんわかと生活できるローカルさ&外食の楽しみの両方が手に入るのは魅力的。

推したいポイントが多くて悩ましいですが、とにかくこのエリアをご検討されている方には、ぜひ一度ご覧いただきたいです。改めて、リノベーションっていいなぁ、と思いました。なんと言いますか……やりたいこと、叶えたいこと。それを実現させていくチカラが、リノベにはあるのだと思わせてくれる物件です!

writer / editor:小杉 美香