日々お客さまの家探しをサポートするカウカモエージェントにフィーチャー! 不動産のプロがオススメする、萌える街やマンションって? 実際に街を歩きながら、編集部がインタビューする企画です。


こんにちは! カウカモ編集部の五十嵐です。さて、今回私がやってきたのは・・・

そう、「品川」駅です。東海道新幹線の停車駅であり、日本有数のビジネス街でもあるこのエリア。取材当日も戦うビジネスマンが行き交っていました。今回は、巨大なビルが建ち並ぶ「港南口」側ではなく、「高輪口」側を案内してくれるそうですよ。さっそく、本日のナビゲーターをご紹介しましょう!

《プロフィール》長谷川莉実
新卒で大手ゼネコンに技術職として入社し、マンション建築の現場監督を担当。その後『箱としてのモノ(ハード)だけでなく、その中で起こすコト(ソフト)も一緒に触れるような仕事がしたい』という想いからツクルバに入社。現在はカウカモエージェント兼ディベロップメントチーム(カウカモプロデュース物件の開発・販売)チームの一員として活躍中。

「品川」駅高輪口へ

「品川」駅と聞いて、皆さまどのような想像をするでしょうか。一般的には、「東京」の交通の要となる地点であり、巨大なオフィス街を形成する場所として認知されていると思います。

ただ、オフィス街が広がるのは、「品川」駅の港南口側。高輪口側は、打って変わってハイグレードなホテルや高級住宅街が広がっているんです。江戸時代、この地には由緒ある大名屋敷が数多く存在しました。明治以降、残った広い土地を利用して皇族や財界人が居を構えはじめ、時代の流れと共に現在の高級住宅街が形成されていったんです。

第二次世界大戦以降になると、多くの皇族が広大な邸宅を売却、その土地の一部が高級ホテルに生まれ変わっていったそうですよ。こうして、現在の「品川」駅高輪口側のエリア形成がされていったんですね。

左・「グランドプリンスホテル高輪」。現在の建物は1971年竣工。広大な敷地を持ち、都心とは思えぬ豊かな緑を堪能することができる。/右上・「グランドプリンス高輪貴賓館(旧竹田宮邸)」。北白川宮能久(きたしらかわのみや・よしひさ)親王の第1王子で、陸軍軍人だった竹田宮恒久(たけだのみや・つねひさ)王の邸宅として建設された洋館。現在は「グランドプリンスホテル高輪」の結婚式場として使用されている。/右下・「グランドプリンスホテル新高輪」。こちらも旧宮家の土地を利用して建設された大型ホテル。コンベンションホール「飛天の間」は、年末の大規模地上波歌番組の収録や著名人の結婚式などにも使われる。

ブランドエリア “城南五山”

そんな高輪口周辺で、高級住宅街として確固たるブランドを確立している地域があります。それが、“城南五山(じょうなんござん)” と呼ばれるエリアです。“城南五山” は、「池田山」(東五反田1・3丁目付近)、「御殿山」(北品川3~6丁目付近)、「島津山」(東五反田1・3丁目付近)、「花房山」(上大崎3丁目付近)、「八ツ山」(高輪3~4丁目付近)、以上5つのエリアの総称。“山” と付くことからお判りかもしれませんが、それぞれ高台で、地盤が丈夫で水害が少ない。そんな理由もあり、歴史を彩る偉人たちが居を構えてきました。

時代が流れてもそのブランド力は損なわれることなく、今も高いステータスを保っています。

大体の位置関係を表したMAP。ちょうど山手線の中に収まるような形で各エリアが分布している。
© OpenStreetMap contributors

ご紹介するマンションが建つ、“八ツ山エリア” へ

そんな “城南五山” の中で、長谷川がピックアップしてくれたマンションは “八ツ山エリア” に所在しています。周辺を散策すると、ハイグレードなマンションをいくつも見ることができます。長谷川が、印象的なものをいくつか案内してくれました。

前職でこのエリア周辺のマンション建設に携わっていて、毎日のように通っていました。この “八ツ山エリア” は、古くからずっと住んでいる方が多かったり、なんというか品がある方が多いなあと思ったんですよね。

左上・「ペアシティルネッサンス」(1980年竣工)。当時としては画期的な “24時間有人管理体制” を採用。数々の著名人にも愛された格式高い有名マンション。/右上・「御殿山スカイマンション」(1976年竣工)。マンション名に “御殿山” とあるが、住所だけで見ると “八ツ山エリア” に立地。近隣には長谷川が建設に携わったマンションがあり、毎日のようにこの渋い外観に見惚れていたそう。/左下・「パレス高輪」(1970年竣工)。西洋のお城のようなエントランスに湾曲したバルコニー、キュートで個性的な外観が魅力的。/右下・「プラウド高輪三丁目」(2014年竣工)。ご紹介してきた建物の中では最も築浅。2018年8月現在売り出されている100㎡超の住戸で3億円近い価格。未だにこの地が高いブランド力を誇っていることを表している。

いよいよマンションへ

“八ツ山エリア” に建つ素晴らしいマンションをご紹介してきましたが、いよいよこの企画の主役が登場。長谷川がピックアップしたマンションは「高輪ペアシティ」。1976年築の建物です。

実はこのマンション、前職の会社が施工したものなんです。どんな人達がどんな風に作っているかを知ってるからこそ、建物に愛着が湧いてしまうんですよね。

この荘厳な佇まい。時の流れが作り上げたヴィンテージマンション特有の重厚さに圧倒される。アーチ型に縁取られた開口部が特徴的。

左上・アーチをくぐるエントランスアプローチ。何と言えばいいのか、背筋が伸びるような迫力がある。/右上・シンボルツリーとモニュメント。シンプルで無駄がなく、凛とした空気が流れる。/左下・天井まで届く、大きなガラス張りの開口部。美しい植栽の緑が目に飛び込んでくる。高台に建っている為、左側の窓からは高輪の街並みを望むことができる。/右下・入り口はオートロック式。ヴィンテージマンションでありながら、時代と共に設備を進化させている。

「ペアシティ」は1973年の参宮橋から展開が始まったマンションシリーズで、都内にいくつか存在します。企画された当時から建物に芸術的視点を取り入れていて、どれもオリジナリティがあってかっこいいんですよね。そんな「ペアシティ」シリーズの中でも、高台の一番奥にひっそりと、ゆったりと佇む感じが、なんとゆうか知る人ぞ知る「ツウ」な感じがしてたまらないんです。

▲長谷川とシンボルツリー。マンションと共に、これからも年輪を重ねていくのだろう。

ツクルバに入って、お客さまのご案内で初めてこのマンションの中に入ったのですが、それがまたすごくよい住戸位置で。もともと2住戸だったものを分譲時に買われた方がひとつにしていて、間口が20mはあるんじゃないかってくらい横長のバルコニーが付いていたんです。ものすごく開放的でした。

あと、ちょうど「高輪ペアシティ」が建っている場所は裏側に向かって傾斜になっていて、バルコニーからはとても見晴らしがよい上に、「清泉女子大学」(“城南五山” でいうところの “島津山” に所在)のもりもりとした緑が見える。本当に気持ちよい空間だったんです。もう一度このマンションに来れて、本当によかった。

この地で暮らすということ

高級住宅街というと、ついつい『生活がしづらいんじゃないか』と想像してしまいがちです。スーパーはあるのか、交通の便はどうか、生活用品はすぐに手に入るかなど気になりますよね。

地図を見ていただいてお気づきかと思いますが、この辺りは「品川」駅や「五反田」駅、さらには「大崎」駅までも楽にアクセスできる場所なんです。「品川」は出張に便利ですし、「五反田」は庶民的な飲食店や商店が充実、「大崎」まで行けば埼京線や湘南新宿ライン、りんかい線なんかも利用できる。実は生活しやすい場所なんです。

左・「五反田」駅。ここ最近はベンチャー企業が数多く流入し、“五反田バレー” なる言葉も生まれている。/右・「大崎」駅。かつては工場が集まるエリアだったが、新興オフィス街に変貌を遂げた。

“八ツ山” のお買い物事情

実はお買い物環境も整っています。ちょっとだけご紹介しましょう。

左上・「高輪ペアシティ」から450m 徒歩6分の場所に位置している、「ライフエクストラ東五反田店」。ここで大抵の食材は揃う。/右上・「ライフエクストラ東五反田店」の向かいには「ツルハドラッグ 五反田店」が。もはや生活とは切り離せないドラッグストアが、こんなに近くに。/左下・「品川」駅高輪口には「紀ノ国屋アントレ ルミネ品川店」。惣菜やお弁当、ワインの品揃えも豊富。(900m 徒歩12分)/右下・同じく「品川」駅高輪口にはショッピングセンター「ウィング高輪」が。生活雑貨や衣類、書籍などはここで。(800m 徒歩10分)

思った以上にお買い物もしやすい環境ですよね。肩肘を張らずとも、実は生活ができてしまう。その他、「品川」駅高輪口近辺には、水族館や映画館、さらには音楽ライブなどで使用されるホールなんかもあって、アミューズメント・文化施設も充実。とてもバランスが取れた街なんですよ。

“城南五山” には、手が届きづらい価格帯の物件が多いのは確かです。その代わり、歴史を重ねてもよく管理が行き届いた上質なマンションが多数。“本物” を手に入れたい方、カウカモに是非ご相談を!

取材後記

最後に、長谷川にとって思い出深い場所を訪ねてみました。訪れたのは、とある花屋さん。

 前職の建築現場では、忙しい時には家と建築現場を往復・・・それこそ始発で向かって終電で帰るみたいな生活をしていた時期もありました。そんな時は少し事務所を抜け出して、このお花屋さんで、緑をちょびちょび買って帰ってましたね。ハーブを買ってベランダで育てたり、観葉植物で部屋に緑を足していったり。忙しい毎日だからこそ、自分が頑張れる土壌づくりが大事だなぁと気づいたきっかけでした。

店前で笑顔の長谷川。残念ながら時間の関係で開店時の訪問は叶わなかったが、初心をもういちど噛み締めた様子だった。

大学や大学院で建築を学び、新卒で大手ゼネコンに就職。ツクルバに転職してバリバリ働きながら、副業としてマンション2棟の大家業もこなす長谷川。インテリアコーディネーターの資格も持っており、物件からそこでの暮らし方に至るまでお客さまにご提案していく姿に、私もただただ感服しています。不動産を愛し、暮らしを愛する。カウカモエージェントとしての誇りとプライドを持った、素敵な先輩です!

そんな長谷川が前職で通い詰めた “城南五山” 。“いつかはクラウン” なんていう言葉もありますが、やっぱりハイブランドに対する憧れをお持ちの方は多いはず。歴史を重ねたヴィンテージマンション達が、来たる歳月を共に歩んでくれる次の住人を、きっと待っているはずですよ。