気になるあの街はどんな街だろう。その街で活動するからこそ知り得る、街の変化の兆しや、行き交う人々の暮らしぶりを「街の先輩」に聞いてみました!「街の先輩に聞く!」、 第14弾は「目黒」です。


首都圏の「賃貸で住みたい街ランキング」で、3年前の圏外から一昨年は2位、そして昨年ついに1位に輝いた目黒。そんな人気急上昇の街を歩いてみて感じたのは、城南地区らしからぬローカル感と、都会にありながらも目黒川の桜に代表される四季、そして子どもからビジネスマン、お年寄りまで様々な年齢・スタイルの人が歩いていて、どんな人にも適応できる街としての懐の深さでした。

今回は、そんなさまざまライフスタイルを受け入れる街の多様性を象徴するような、多くの家具店が並ぶ目黒通り、別名インテリア通りを取材。こちらに約20年前から店を構えるインテリアショップkarfの島田雄一さんに目黒の街についてお話を伺いました。

■交通の便の良さと、都心に比べて安い賃料で栄えたインテリア通り

目黒通りのお店は個人のオーナーさんのお店が多いんですよ。それにいろんな特徴のあるお店があるので、そういうところの店長さんと話していると、海外の買い付けの話だったり、ライフスタイルについてだったり面白い話が聞けますよ。いろいろと発見があるんじゃないかと思います。

目黒通りの魅力についてそう語ってくれたのは、karfのオーナーである島田さん。お店自体は創業30年になりますが、目黒通りに移転したのは今から約20年前、1999年のことだそうです。

使い古された後も再生して、リユースするマーケットに載せることができるような、“ゴミにならない家具” を扱いたい、と思いを語ってくれた島田さん。

当時は西五反田エリアにいたんだけれど、目黒通りにあった友達の店に来た時にすごくお客さんが多くて。それを見て、エリア的なブームが来てるなと。その頃が目黒通りにインテリアショップが集まり始めた時期で、うちも比較的先駆けと言われていますが、キーになっているお店はいくつかもう出て来ていましたね。

やっぱりインテリアショップは場所を広くとる必要があるので、ここより都心だと家賃が高すぎる目黒は交通の便もいいですし、そういうところが栄えていった理由なんだと思います。以降、結構入れ替わりはあるんですけど、なくなるとすぐ他のお店が入ってくるので、店舗数としてはそれほど減っていないです。

インテリア通りにはズラリとインテリアショップが並ぶ。

目黒駅には、今後武蔵小杉から日吉まで延伸し、将来的には相鉄線などとも接続することが計画されている東急目黒線をはじめとした4路線が乗り入れており、さらに首都高の入り口も。渋谷方面をはじめとしたバスの本数が多いのも魅力で、お店も住む人も集まって来るのは納得。

現在、目黒通りのインテリアに関するお店が集まって作られたコミュニティ「MISC」には約30のお店が加盟しているそうです。

左上:古き良きアメリカアンティークファーニチャーを多数取り扱う「POINT No.39」。/右上:POINT No.39の姉妹店。ビンテージライトを扱う「POINT No.38」。/左下:お店の前で野菜(!)を売っているインテリアショップ「Beady」。/右下:北欧家具を扱う「Lewis」。と多種多様なインテリアショップが揃っている。

家具全般を扱っているお店からソファの専門店まで、一日で全てを見るのは難しいほどのお店が並んでおり、それぞれが個性豊か。ここに来れば自分のライフステージにぴったり合った家具を見つけることができそうです。

■自分らしいスタイルを選ぶことができる街

島田さんは、最近のお客さんは等身大の生活を大切にする方が増えていると教えてくれました。

このあたりはいわゆる城南地区ですよね。坪単価も高いし、住まいたいエリア。昔は横文字商売というか、サラリーマンではないなあというようなイカした親父さんが多かったんですよ。難しいものでも、いいねと言ってポンと買われていく人が結構いらっしゃった。そういう方が目黒通りを支えていた部分はあったと思いますね。

今はむしろ生活を大事にしたい、暮らしを大切にしたい方、量販店、チェーンストアで家具を買うのではなく、個性のあるお店、個性のある商品を扱うお店で買いたいという方が、自分のライフスタイルに適した家具をお求めになっていくような感じが多いですね。

お話を聞かせていただいたkarfでは、オリジナル家具を中心に、国内外からセレクトした家具や照明、ラグや雑貨を取り扱っている。またオーダー家具やインテリアコーディネートなどトータルでの提案もしてもらえる。

目黒駅周辺は白金エリアを始め、いくつものエリアに分かれていて、場所によって住んでいる人、生活スタイルも様々。自分の嗜好やライフステージに合った暮らしを楽しむことができます

例えば駅の向こう側の白金エリアなどは昔からあそこに住んでいらっしゃるような、手堅い、安定した印象の方が多いですね。

目黒駅と恵比寿駅の間には、目黒台マンション(写真)をはじめとした人気のビンテージマンションが並ぶ。坂は多いが、周囲は住宅のみでとっても静か。落ち着いた暮らしを好む方向け。

山手通り沿いにはずらっとマンションが並んでいる。このあたりはバスでの渋谷方面へのアクセスも多く、周囲に区民センターなど施設も充実していることから、コンサバファミリーに人気が高いよう。

目黒通りを武蔵小山方面に歩くと物件の価格も比較的お手頃になり、こちらは若いファミリーが多く住んでいます。目黒に住むと言っても、その中には予算や嗜好によって様々な選択肢があることがわかります。

■都会の中にある、居心地のいいローカル感と四季を感じる風景

自身も近くに住んでいるという島田さん。目黒の街の魅力はローカル感で、四季折々の風景を楽しめるところにあると語ります。

城南地区にある駅の中で、目黒はギリギリローカルだと思うんですよね、渋谷・恵比寿って聞くとちょっと恐れ多いじゃないですか(笑)。今我々のところに来てくれているお客様には、目黒に新しく立つマンションにお引越しされて来た方なんかも多いですが、街にも子連れの方は多いですね。意外とおじいさんおばあさんもよく歩いていたりして、とにかく多様性のある街だなと思います。

目黒駅から山手通り方面へ、朝は通勤客、日中は子連れやお年寄り、夕方は学生と様々な人が通る商店街。

目黒駅の西側は大きな商店街で、いわゆるセンベロと言われるような居酒屋や小さなお店も多く、確かにローカルな印象を受けます。また近くには区民センターやプール、テニスコートなど区の施設も充実しており、ローカルならではの週末の楽しみ方もできそうです。

プールやテニスコートも併設された区民センター。この日もテニスで汗を流す人の姿がみられました。

目黒通りはイチョウ並木なので、秋になると紅葉がすごく綺麗なんです。そしてその紅葉が終わると向かいの大鳥神社で有名な「酉の市」っていう催しがあって、大きな熊手を酉の市に持って来て、返納してまた新しいもの買って帰るんです。あれが始まるともう年の瀬だなと焦る気持ちになったりして。そして寒い冬を超えると、目黒川の桜が咲き始める。季節を楽しめる街ですよね。

目黒川の桜は、なんと言っても、目黒のトレードマーク。

高層マンションの建設を含む駅前の再開発も進み、これからさらに新たなライフスタイルを持つ人が増えていきそうな目黒。この街でなら、その時の自分のライフステージに合わせて生活をアップグレードしながら、長く暮らしていけそうです。

karf
素材感を活かしたオイル仕上げの無垢材オリジナルデザイン家具を中心に、北欧・イギリスのビンテージ/アンティーク家具も取り揃えている。

住所:東京都目黒区目黒3丁目10−11
ウェブサイト:https://www.karf.co.jp/

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