もうすぐ春がやってきますね!
新しく何かを始めたくなる季節。マイ農園を借りて、野菜づくりなんていかがですか?
しかし興味があっても、まず何をどのようにしたらいいか分からないし、場所もないし、旅行などで不在にする時にお世話ができなくて不安・・・という方が多いと思います。
ならばその悩み、買い物や通勤途中に立ち寄れる場所にあり、誰でも気軽に野菜づくりを楽しめるきっかけを提供している、貸し菜園「soradofarm(以下、ソラドファーム)」で解決しませんか?
ソラドファーム事務局の広報・熊原淳さんに、サービス内容や魅力について伺いました。
これが東京のど真ん中!? 開放的な空間での野菜づくり
今回取材にお伺いしたのは、JR恵比寿駅直結のビル屋上にある「エビスグリーンガーデン」の一角にある貸し菜園「ソラドファーム恵比寿」です。ソラドファームのある都内3ヶ所(恵比寿、荻窪、八王子)の中で最も都会に位置するのですが、東京のど真ん中とは思えないほど開放的な空間で日当たりがよく、さまざまな種類の野菜や植物が育っています。
オープンしたのは、ちょうど食の安全性やオーガニックに関心が集まり、雑誌で農業が取り上げられたりと、家庭菜園がブームになり始めていた2009年。JR東日本の屋上緑化事業の新しい試みとして、この場所が貸し菜園になったそうです。
駅の屋上、レンタル農具あり、サポートスタッフも!
—ソラドファームではどのような場やサービスが提供されているのでしょうか?
都会にいながら農業をしてみたい。でも・・・という方向けに、無理せず、寄り道感覚で楽しめる、「マイ農園」を提供しています。
都会で農業をやろうと思うと、大きく3つの問題にぶつかります。まず「都内にはあまり畑がなく郊外へ行くしかない」、「農具を揃えなければならない」、そして「どうやっていいのか分からない」という3つです。ソラドファームは、すぐに立ち寄ることができる駅隣接のビルの屋上にあり、農具が揃っていて、質問に答えてくれるスタッフがいるという、この問題をすべて解決し野菜づくりを楽しむことができる農園です。
屋上は、ベランダなどとは違い1日中日が当たるので、野菜がすくすく育ちますよ。ソラマメなど、栽培が難しいものがしっかり育っています。やはり会社帰りや買い物のついでなどに利用できるとあって、開園以来ご好評をいただいています。
—スコップなどはもちろん、長靴も貸してくれるのは用事のついでに立ち寄るにはうれしいところですね。平日にふらっと立ち寄って、菜園で困ったことがあった場合、誰かに相談できたりするんですか?
ここの特徴のひとつが、サポートスタッフによる野菜づくりのアドバイスを受けられることです。話しかけやすい女性スタッフが常時いるので、いつでも気軽に相談できます。
また、野菜づくりのすべてを体験したい方から、収穫だけ体験したい方まで、利用者のスタイルに合わせてプランをカスタマイズできる点も利用のしやすさにつながっているかと思います。
スタッフは利用者の植えた野菜の様子を見守ってはいますが、水やりをするぐらいで、野菜は基本的に触りません。虫に食われたり実が大きくなりすぎたりしても、それが野菜づくりの醍醐味で、作り手の経験になると思っています(※ 別途サポートありのオプションも用意されています)。
—なるほど。お値段が気になりますが、どのくらいの料金で利用できるんですか?
利用料金は、作付けしてから収穫までに月日が掛かるので1年契約となるのですが、月額にすると1万円ほどです。公立の農園よりは高いですが、駅から近く道具が揃っていて、用意してある苗は使い放題。収穫目的だけでなくレジャーとして利用する方が多く、また、ご家族や仲間内で一緒に借りられる方も多いので、それを考えたらお手頃ではないでしょうか。
トマト、きゅうりはもちろん、好みにあわせてズッキーニやパクチーなども
—利用者の方はどのような野菜や植物を育てていらっしゃるんですか?
HPに「入荷予定種苗リスト」を掲載していますが、菜園の使用料金でこのリストに載っている苗や種を使い放題なので、皆さん本当に自由に育てていらっしゃいます。ただ植えすぎてしまうとかえって大きくならないので、バランスは大事ですね。
植えるものに迷った場合もスタッフが相談に乗ってくれます。例えば、「普段はどんなメニューが食卓に並ぶんですか?」という質問から入って、「イタリアンが多いですね」となると「じゃあトマトの横に虫除けにもなるバジルを植えて、ちょっと栽培が難しいズッキーニも挑戦してみましょうか」という具合に、楽しく決めることができますよ。また今はパクチーブームなのでパクチーを育てている方が多いです。
野菜づくり=3世代が会話できる数少ない "共通言語"
—オープンして7年目を迎えますが、どのような方が利用されているんですか?
利用者は、主に、50〜60代の方や、幼稚園から小学校低学年くらいのお子さまがいるご家族、職場の方同士、友人同士でなど、初心者がほとんどです。最初の植え付けに半日くらい費やす以外は、利用者の滞在時間は30分くらいで、仕事や買い物のついでにふらっと寄っていかれるようです。
友人同士の方は、学生時代のつながりを社会人になっても保つための場として菜園を利用されています。野菜づくりは、小さなお子さまから仕事を引退された方まで、3世代が会話できる数少ない「共通言語」なので、コミュニケーションツールとしてや、レジャー感覚で利用される方が多いように感じます。
家族で利用される方は、子どもに野菜の育て方を教えたり、野菜づくりを通して嫌いな野菜を食べられるようになって欲しいという思いがあったりするようです。実際に、自分たちで作った野菜を家で食べたところ、スーパーに並んだ物と比べておいしく、苦手だった野菜をお子さまが食べられるようになったという話を聞きました。
また、個人の野菜づくりに留まらず、イベントを開催し利用者同士のコミュニケーションを図っています。イベントは一般の方も参加できる収穫イベントと、ソラドファーム会員による収穫祭があります。会員による収穫祭では、おにぎりや手づくりの漬物などを持ち寄って、栽培の苦労話などに花を咲かせていますよ。
この春、新宿にもオープン!
—最後に、今後の新たな取り組みなどあれば教えてください。
実は「ソラドファーム恵比寿」の2016年度の募集はすぐに埋まってしまったんですが、2016年3月25日にJR新宿駅新南口直結の複合商業施設「NEWoMan(ニューマン)」の屋上に「ソラドファーム ニューマン」がオープンします。
ここでは従来のサービスに加え、イタリアやフランスなど海外が原産の野菜も多くラインナップし、新築の建物のため可能となった土の深さが40cmあることを生かして、深さが必要な根菜類も栽培できるようになります。
これからも身近な場所に、利用しやすい菜園を提供していくことで、ひとりでも多くの方の心と体の健康につなげていけたらと思っています。
駅近で気軽に野菜づくりを楽しめて健康にもいいとなったら、やらない理由が見つかりません!
気になった方はぜひソラドファーム事務局へお問い合わせくださいね。
■取材協力:ソラドファーム事務局(運営:東邦レオ株式会社)
WEBサイト:http://www.toho-leo.co.jp/
ソラドファーム恵比寿 WEBサイト:http://www.machinaka-saien.jp/farm/sorado-ebisu/
取材・文:大川晶子/撮影:cowcamo(写真提供:ソラドファーム事務局)