気になるあの街はどんな街だろう。その街で活動するからこそ知り得る、街の変化の兆しや、行き交う人々の違いを「街の先輩」に聞いてみました!「街の先輩に聞く!」、 第51弾は「新富町・築地」エリアです。


銀座線、丸ノ内線、日比谷線、有楽町線、京葉線、大江戸線、浅草線と、歩いていける範囲で7路線の利用が可能な新富町・築地エリア。その利便性もあり、オフィス街のイメージが強い中央区の中でも穴場的な存在として注目を集めています。

このエリアの人気の秘密はどこにあるのか? 築地のプロ達も買い出しにくるスーパーマーケット、「ニューみ乃り屋」の店長である小島義弘さんに話を伺いました。

■地元の人が集まる、地域密着スーパー

ニューみ乃り屋は、義弘さんの曾祖父の代からやっているお店で、創業時は八百屋さんだったそう。約40年前、義弘さんのお父さんの代からスーパーになりましたが、当時築地でスーパーはこの一軒だけ。地域の人たちの生活を今日まで支え続けてきました。特に肉・野菜・魚の生鮮3品に力を入れており、野菜と魚は毎日市場に自らが出向いて仕入れているそうです。

店長の小島義弘さん。以前はこのエリアもコースに入っていた東京マラソンに、なんと6回も出場しているそう。

お客さんは顔見知りが多いよ。午前中は高齢の人、周りの飲食店の人、午後は市場帰りの人、夕方は保育園、幼稚園帰りのお母さん。夜になったらサラリーマンも来るし、客層は本当に広くて、近所の人みんなという感じだね。

お店に来るお客さんについてそう語る義弘さんは、ニューみ乃り屋の3代目。5歳くらいからお店を手伝い始め、当時からお店を継ぐのを当たり前のこととして捉えていたそう。

■ファミリーが集まる市場の街

義弘さんは、小さい頃は近所のラーメン屋さんの厨房に入り込んで、おやつにラーメンを作ってもらっていたというまさに地元っ子。今でこそマンションの目立つこのエリアですが、義弘さんが小さかった頃は、平屋が並ぶ住宅街と市場の街だったそう。

昔ながらの建物も一部残っている。

夏に修学旅行生とかが築地の駅を上がって来ると、もうそこから魚の匂いがして、空気が違うと言われたものだったよ。この辺りにもトラックとかが止まっていたし、今とは市場の存在感が違ったね。

今は古い家がなくなってマンションが増えたから、若い人が多くなった。この辺りにはホテルもあるし、観光客もかなり増えたね。

川を埋め立てていくつもの公園が作られたり、プラネタリウムがあったりと、若い世代の人が増えたことで公共施設も増え、このエリアはファミリーが暮らしやすい街に進化してきました。

聖路加国際病院近くにあるプラネタリウム・タイムドーム明石。

公園(あかつき公園)は遊具も充実。冒険広場には、タイヤを使った遊具や、ターザンロープも。

そして注目すべきが、バーベキューができるという築地川公園。鉄板や網などの大型の道具は借りることができて、都会でバーベキューが楽しめる手軽さから、休日は一年を通して予約が殺到しているようです。

築地川公園デイキャンプ場の様子。ここが都会の真ん中とはとても思えない。

また、このエリアの人気スポットの一つと言えるのが、隅田川沿いの歩道、隅田川テラス。ここにしかないこの景色を眺めながらランニングや散歩をする人が多いのも納得です。

活気と人の好循環が街の魅力をつくる

3人の子どもがいらっしゃる小島さん。休日は近隣で過ごすことが多いそう。

子どもが小さい時は公園に行っていたけど、今はちょっと足を伸ばして銀座に行くことも。飲みに行く時も、ちょっと遠出をしても有楽町まで戻って来ればあとは歩いて帰れるし、もう一軒と思ったらこの辺りにも店はいっぱいあるから、全く困らないね。

築地場外市場横の、晴海通りと新大橋通りの交差点の様子。ここから銀座駅までは徒歩10分の近さ。

築地市場の移転問題でも注目を集めるこのエリアですが、地元の人はこの街の今後をどう見ているのでしょうか?

どんな街になるか、こっちが聞きたいくらいだよ、という気持ちもあるんだけど(笑)。それでも基本的に変わらないんじゃないの。

やっぱり市場関係の会社や事務所もあるので、移転が決定したらどのくらいの人が動くのかわからないけど、街っていうのはその時住んでいる人がその街を愛して盛り上げていくものだろうと思うし。これまでも新しい人を排除するような街じゃなかったからね。

いつの時代も住んでいる人の活気がこの街を作り、そのエネルギーに惹かれた人が集まって、街にさらなる活気を与えている。好循環が、この街に人が集まる理由なのかもしれませんね。

ニューみ乃り屋
住所:中央区築地7丁目6−5 小島ビル
電話番号:03-5550-8108
営業時間:8:00~22:00(日・祝)10:00~20:00
定休日:年始

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