盆栽の世界へ、第一歩を踏み出そう。
春花園BONSAI美術館では、毎週日曜日に小林さんの指導を直接受けることのできる盆栽教室を開いています。今年の4月には外国人の方に向けた盆栽アカデミーも開校するそう。
盆栽教室ではどのようなことを学べるのかの問いに、「盆栽のことすべてです」と力強く応えてくださる小林さん。若い方の来訪も増えているそう。
盆栽教室には1日体験コースもあります。盆栽、ハサミや土、針金など、すべて用意されているため、始めの一歩には最適!
盆栽の道具には、はさみだけでもこんなに種類が。用途によって使い分けます。
ー盆栽を学ぶにあたっての心構えや、大切なことってありますか。
盆栽を美しく見せるためには、線が大事かな。木の持っている線、幹の動きを引き出すことがとても大切な要素かな。それと、日本の文化に余白ってあるけど、空間は大事だね。線と空間。空間があると美が生まれてくるから。空間がないと、圧迫感があって木が大きく見えないから。形小相大を見せるには、空間を活かすことと線の動きが必要だ。
日本画と似てますよ。油絵はどんどんどんどん重ねていくけど、日本画の場合は線だけで、引き算でしょ。盆栽は引き算なんです。ガーデニングは足し算。盆栽の場合は引き算。
目に見えないものを想像させるところに、盆栽の美しさがある。目に見えるものを見せることは簡単なんですよ。日本文化っていうのは凝縮させた中にある。能もそうでしょ。秘すれば花なり。秘めた部分に花がある。全部見せちゃだめなんです。
ーでは、盆栽を育てる際、お手入れや管理はどのようなことに気を付ければいいのでしょう。
そりゃあもう絶えず見てあげなきゃいけない。植物ってのは、光、水、温度、それに愛情がなきゃ絶対よくならない。愛情ってのは非常に大事な部分だね。
子ども育てるのと一緒で、甘やかしてもいけないし、厳しすぎてもいけないし、そのバランスね。毎日見なきゃだめだね。季節によって管理も違う。手入れをしていいタイミングとか、それを学ぶまでには時間が掛かるかもね。
教室の壁には、歴代の生徒さんの名前がずらりと並び、外国人の方の名前も見受けられました。
美術館の一画には、生徒さんの盆栽も。
ー盆栽をこれから始めようと思った方に、何か一言いただけますか。
その植物の自生地を知ること。山の上に育つのか、海のそばにあるのか、川のそばにあるのか、暖かいところにあるのか、寒いのか。それを知ることによって、その木の管理が分かる。沖縄で育った植物を北海道に持っていったら枯れるでしょ。その植物の特性を見抜かないとダメ。
関東近辺に自生しているものであれば、東京でも育てられます。でももし北海道に自生しているものを東京で育てたいと思ったら、夏の管理に気を付けたりね。
どんな植物でも、盆栽にはなりますよ。ただ、盆栽を深い意味で求めてくると、侘びとか寂びとか、そこまでいっちゃうから。南国の熱帯植物なんかは侘び寂びは出にくい。寒い地域のもののほうが出やすいですよ。
植物の成長は1年で1サイクルのため、上手くなるためには短くても3年は掛かるそう。一朝一夕にはいきませんが、長く触れ合って愛を注げば、こちらの姿勢に応えてくれるかもしれません。
興味の湧いたみなさま、ぜひ一度、春花園BONSAI美術館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
■取材協力:春花園BONSAI美術館
WEBサイト:http://kunio-kobayashi.com/
所在地:東京都江戸川区新堀1-29-16
営業時間:10:00〜17:00
定休日:月曜日、祝日
TEL:03-3670-8622
取材・文・撮影:cowcamo編集部(申 梨恵)