暑かった夏も去り、さわやかな風が吹く涼しい季節の到来。

エアコンを使わなくても快適に室内で過ごせるので、秋の夜長に、凝った料理をつくって家族とワインを楽しんだり、ソファでくつろぎながらDVD鑑賞や、今まで読めなかった話題の本を読んだり・・・。いろいろと秋を楽しみたいもの。

そこで室内空間の核になるのが照明です。スタイリッシュな照明のデザインや照明自体の機能や照明のルールやテクニックについて、インテリア&ライフスタイルストアで人気のACTUSに特別に教えてもらいました。

お話を伺ったのは、マーケーティング部の関洋之さん (右)とホームコンセルジュ・インテリアプランナーの石黒ちあきさん(左)。

ACTUSはどんなショップ?

ACTUSは、輸入家具インテリアの先駆けとして1969年にスタート。現在、首都圏を中心にアウトレットストア、コンセプトブランドストアSLOW HOSUEを含む25店舗を展開。北欧、イタリアを中心としたヨーロッパ各国並びに、北米、アジア、そして日本各地で生産、またはセレクトした衣食住にまつわる製品を、独自のノウハウで編集し、「丁寧な暮らし」をコンセプトに届けるライフスタイルストアです。

「丁寧な暮らし」がコンセプトのACTUS。上質で心地よいサステイナブルな空間。

照明の種類やそれぞれの特徴は?

まず、照明には大きく、「全般照明」と「部分照明」の2種類があります。

「全般照明」は、室内を一様の明るさにする照明のことで、シーリングライトや、シャンデリアなどが含まれます。それに対し「部分照明」とは特定の範囲を照らす、フロアスタンド、テーブルスタンド、スポットライト、フットライト、ブラケットのことを言います。両方に使えるものとして、ペンダント、ダウンライトが挙げられます。
そのなかでも、ブラケット、ダウンライト、シャンデリア、スポットライト、フットライトについては設置に際して工事が必要です。

照明は、各部屋にひとつずつと思っている人も多いかもしれません。でも、オシャレなライティングの基本は「一室多灯」にあります。均質に明るくしすぎず、影と光の対比を楽しみましょう。複数の照明を使った「光の組み合わせ」によって、光のムラやグラデーションを楽しめ、スタイリッシュで奥行き感のある空間を演出することができます。
上記の「全般照明」と「部分照明」の2種類をうまく組み合わせることから始めてみましょう。

手軽に、多灯を楽しめるものとしてオススメなのは、ペンダント、テーブルスタンド、フロアスタンドです。(石黒さん)

今すぐできる簡単な照明テクは?

・ペンダントは低めに

ペンダントタイプの照明を天井近くに付けている方、多いと思うのですが、ダイニングであればテーブル上を照らせば十分なので、思い切って低めに設置するとスタイリッシュでオシャレな印象になります。低めに設置すると、シェードのデザイン全体に目が届き、昼間の明かりをつけていない時も楽しめます。カラフルなコードのものや、シェードから漏れる光や影について考えられたものなど、同じペンダントタイプでもデザインはさまざま。北欧では、長めの配線コードを無造作に天井にはわせている家もあるそう。そのラフさがユニークで新鮮です。(関さん)

低めの位置に、高さを変えた2つペンダントを並べるとリズムが出ます。

・テーブルスタンドを壁に

可動式のテーブルスタンドはとても便利です。まぶしい光源を見せずに、壁や天井に照明を向ければすぐに間接照明ができあがります。リビングの壁やコーナー、観葉植物の近くに設置して、間接照明で立体的な空間を演出できます。ひとつでも十分なのですが、大小のテーブルスタンドやフロアスタンドを何個か使えば、リズミカルな光と影をつくることができ、ドラマティックな空間になります。(石黒さん)

アングルポイズなどフレキシブルに光源を動かせるものが便利。壁や観葉植物を照らすと雰囲気がクラスアップします。

・サイドボードやソファの奥に

サイドボードやリビングボードの中や下に設置するとこぼれた光がスタイリッシュです。カフェやバーのような雰囲気を演出できます。また、ソファを壁にぴったりと引っ付けて設置する人が多いのですが、壁から少し離して設置しソファの奥に細長い照明を置くとソファ越しの間接照明がオシャレ。お気に入りのソファのデザインも浮かび上がらせ堪能できます。 (関さん)

これは上級者のテク。ダイニングテーブルの上でなくキャビネットの上やコーナーにペンダントを低く設置しています。