日々お客さまの家探しをサポートするカウカモエージェントにフィーチャー! 不動産のプロがオススメする・萌える街やマンションって? 実際に街を歩きながら、編集部がインタビューする企画です。


こんにちは! カウカモ編集長の伊勢谷(いせたに)です。地下鉄から地上に出ると、お昼どきなのにそんなに混みあっていない街。ランチに出かけるビジネスマンの姿がちらほら・・・。上の写真を見てどこかピンときたあなたは結構な “東京ツウ” かも。はい、今回ご紹介する街は「泉岳寺」です! 今回ナビゲートしてくれるエージェントは?

《プロフィール》青野 未央
エージェントチーム・ユニットリーダー。北海道で生まれ育ち、ホテリエとして自身のキャリアをスタート。銀座で新しくオープンするホテルのスタッフに抜擢され、東京へ転居。政界などそうそうたる顔ぶれの接客を担当した彼女のホスピタリティはピカいち!

山手線の新駅開業予定地

「泉岳寺」という地名を聞いてなかなか場所が思い浮かばなくても、“山手線に新駅ができる” というニュースを耳にした方は多いのではないでしょうか? そう、泉岳寺駅は山手線内で最も駅距離が離れている『品川−田町』の中間あたりに位置しています。

線路沿いの公園から激写した「山手線新駅」の開発地。建設中の建物の前を山手線と京浜東北線が通り過ぎていきます。

泉岳寺は古くからある街ですが、現在再開発の真っ最中なんです。駅の周りには全部で7棟の高層ビルを建設予定で、商業施設も入るので生活利便性が増しますし、いままで分断されていた芝浦エリアとも行き来がしやすくなるんですよ。

約40年ぶりの山手線新駅開発とだけあって大きな話題になっています。東日本旅客鉄道株式会社(JR)の発表によると、建物は世界的建築家の隈研吾氏のもと、2014年から設計をスタート。駅の暫定開業は2020年の予定で、2024年頃から街開きを予定しているのだそう。すべての建物が揃うのは2030年代になるかもしれませんが、リニアの始発駅が品川駅に指定されるなど、何かと注目されているエリアなのです。

地名の由来となっている「泉岳寺」

開発が進む一方、この街に長い歴史があることも忘れてはなりません。忠臣蔵・赤穂義士のお墓があることでも有名な「泉岳寺」は慶年17年(1612年)に創立した寺院で、焼失ののち寛年18年(1641年)に高輪の地に再建されました。

左・山門の前で一枚。/右下・東海大付属校出身の青野。泉岳寺の裏手に「東海大学付属高輪台高等学校・中等部」「東海大学高輪キャンパス」があることから、以前より何かとシンパシーを感じていたといいます。

大きな寺院や神社のある街って、どこか違ったオーラを放っていると思いませんか? 泉岳寺も街を歩いていると、凛とした空気が流れているように感じます。でもその空気って、何もお寺だけが醸し出しているものではなさそう。街を歩きながら、その秘密を探っていきます!

まるでお城のようなヴィンテージマンション

さて、本日ご紹介するマンションに到着です! こちらは「秀和高輪レジデンス」。過去にわたしも仲介させていただいたことのあるマンションです。

小高い丘の上、道路から長いアプローチを通ってエントランスまで向かいます。敷地の使い方の贅沢なこと・・・!

“秀和レジデンス” シリーズ、ヴィンテージマンション好きな方にはお馴染みですよね。青い瓦屋根に生クリームを塗ったような外壁、そして華奢な黒いアイアンが随所に使われているのが特徴です。「秀和高輪レジデンス」をご紹介する前に、いくつか他の “秀和レジデンス” を見てみましょう。

左上・ここ高輪と同じくらい高い人気を誇る「秀和恵比寿レジデンス」(1970年竣工)。/右上・「秀和松濤レジデンス」(1981年竣工)。/左下・横に “第二” もある「秀和第一南平台レジデンス」(1969年竣工)。/右下・「秀和第二神宮レジデンス」(1971年竣工)。

日本でマンションを分譲し始めたばかりの頃から、株式会社秀和が手掛けたシリーズです。当時は文化人や財界人、外国人などの富裕層をターゲットにしていたことから、高級マンションとして販売されていました。

株式会社秀和は2000年代に倒産。しかし管理会社はいまも健在で、徹底した素晴らしい管理に定評があります。住込みの管理人さんが多いのも秀和の特徴かもしれません。また、外観の美しさを保つために、バルコニーでの洗濯物干しを禁止するマンションが多いのも特徴。現在に至るまで管理規約でこうしたお約束事が徹底されているのは、住民が入れ替わろうと “秀和を愛している” 住まい手が多い証拠ではないでしょうか。

筆記体でマンション名が描かれた赤いオーニングの前で待ち構える青野。広い敷地内駐車場には高級車がズラリ。アプローチに並ぶ樹木はマンションと共に時を刻み、夏には大きな木陰をつくります。

この日勤務されていた管理人さんは2名。取材のため共用部を撮影させていただきたい旨をお伝えすると、住民の方にご配慮くださいね、という優しいひと言でご快諾いただけました。

細やかなディティールにセンスが光るのも秀和ならでは。/左上・エントランス前のランプ。/左下・共用部にはシャンデリア。/右・広いロビーの真ん中には螺旋階段とレッドカーペット。手すりのアイアンも本当にロマンチック。

いま販売中の住戸があるので、あやこさんもぜひ見学して行ってください!

ということで、寄り道して4階にある住戸をちょこっと見学です。

約43㎡のワンルーム。一面の窓からやわらかな陽が注ぎ、木の温もりもあいまってとても居心地のいい空間。

実はこのマンション内で、すでに3つの住戸の販売担当をしていて。ここを含めた2室は、リノベーションの内装プロデュースも担当させていただきました。足を運ぶ内に住民の方に顔を覚えていただいて、最近では『あらまた来たの?』なんて声をかけていただけるようにまでなったんです(笑)

確かに、わたしも廊下で住民の方とすれ違った時「こんにちは」と声をかけていただきました。 “声かけ” って、ある意味最強のセキュリティ。不審な方を見かけたらきっとピンとくるはず。こうした日々の住民同士のやりとりが、良好なコミュニティを維持する秘訣なんですよね。

左・壁一面の有孔ボードは、ピンを刺すことによって様々なものを飾れます。アートだけでなく、帽子やコートを掛けても素敵でしょうね! /右・敷地内の広々とした駐車場と、共用部の木々が見えるバルコニー。よく晴れて青野も気持ちよさそう!

せっかくだから屋上も行ってみましょう!

屋上の特等席からは「東京タワー」が見える。

バルコニーで洗濯物を干せない代わりに、屋上に広い物干し場があるのも秀和の特徴です。以前他の住戸をご購入されたお客さまとは、購入の前にここでいろいろとお話ししたんです。

うそ、わたしも! とびっくり。わたしも以前寒い冬の日にこの屋上で桜の木を眺めながら「きっと春になったらきれいでしょうね」ってお客さまとお話しをしたのでした。すごく気持ちがいいので、気分転換したい時に訪れるのがオススメです!

単身者からファミリーまで

マンションの東側には「伊皿子坂(いさらござか)」「魚藍坂(ぎょらんざか)」など、“高輪エリア” を語る上で欠かせない坂の名前がずらり。

泉岳寺周辺には、他にも寺院がたくさんあります。そのひとつ「魚籃寺」が建つ通り沿いはバスの経路となっていて、『五反田駅−六本木ヒルズ』『品川駅高輪口−新宿駅西口』を結ぶふたつの都営バスだけでなく、港区の『ちぃばす』が通るルートにもなっています。丘の頂点である伊皿子、そして坂の下である魚藍坂下にはそれぞれスーパー「ピーコック」があり、やはり富裕層の方が多くお住まいなのが分かります。

左上・ヴィンテージマンションの前をお散歩する園児たち。/右上・「高輪中学校・高等学校」の校門前を歩く親子の姿も。/左下・「高輪子ども中高生プラザ」は、この周辺に住む・通学する子どもたちの放課後の遊び場。/右下・展望広場がある「亀塚公園」。

そして実は、子育てにも優しい環境なんです。以前夕暮れ時に泉岳寺を訪れた際、ボランティアの方が黄色い旗を持って下校中の子どもたちを見守っている場面に出会いました。地域ぐるみで子どもを見守ってくれるのは、ご両親にとって何よりの安心になるのではないでしょうか。

皇族も暮らす街

天皇陛下が退位された後、こちらの「高輪皇族邸」に仮住まいされることが宮内庁から正式に発表されました。皇族の方がお住まいになる街って、やっぱり特別感があるなって。

左・「高輪皇族邸」の門扉。/右・周囲は塀とフェンスで囲われており、防犯カメラがあるなど圧倒的な存在感。敷地内には森のように木々が茂っています。

「高輪皇族邸」は昭和天皇の弟、故・高松宮さまの宮邸でした。高松宮さまの妻・喜久子さまが逝去された2004年以降無人となっていましたが、御所の改修工事の間、現天皇両陛下がこちらに越していらっしゃるとのこと。道路を挟み、門扉の前には交番も。静かで厳かな空気が流れる理由は、こちらの存在も大きそうです。ちなみに「秀和高輪レジデンス」とは「スリランカ大使館」を挟んで真裏という距離感。

左上・「ドルフ高輪」(1972年竣工)。/右上・「高輪ホームズ」(1970年竣工)。/左下・「高輪タウンハウス」(1978年竣工)。/右下・将来のヴィンテージ候補のマンションも。こちらは「パークコート高輪 ヒルトップレジデンス」(2008年竣工)。

そんな泉岳寺には、重ねた年月が貫禄となっているヴィンテージマンションが数多く存在します。表参道の取材の際にも感じましたが、やはり都心の一等地をいち早く陣取っているのがこれらマンションの特徴。特に山手線新駅の開業が待たれるいま、このエリアのヴィンテージマンションは再び注目の的で、不動産購入の問合わせも以前にも増して入っているのだそう。

空港へのアクセスがいいこともあり、JRではこの開発プロジェクトを “グローバル ゲイトウェイ 品川” として、世界中から先進的な企業と人材が集い、多様な交流から新たなビジネス・文化が生まれるまちづくりの実現を目指すとしています。築年数ではなく建物の持つ味わいを大切にする外国の方が、このエリアにお住まいになるケースが増えそうな予感がしますね。

変わらぬ街並み

以前カウカモマガジンで泉岳寺を取材させていただいた際訪れたのが、豆大福が大人気の「松島屋」さん。

店舗のお隣にある細い路地は100年前くらいから変わっていない、というエピソードもあり、わたしもちょっと周辺の路地を散策してみることにしました。そうしたらまるで迷路! くねくねとした道が「泉岳寺」の方まで続いているではありませんか・・・!

左・上でご紹介した「高輪ホームズ」横の路地から、駅方面へ向け坂を下っていくと・・・なんと、民家の横に井戸を発見! /中央・路地の上に「高輪中学校・高等学校」の渡り廊下が架かっています。/右・苔の生した石垣。

タイムスリップしたような感覚を味わえたので、皆さまも泉岳寺を訪れる際はぜひこの路地を歩いてみてください。いつもとちょっと違った東京街歩き、楽しいですよ!

取材後記

お寺の「泉岳寺」を訪れた際、参道のカフェに “甘酒” の文字を見つけ「飲みましょうよ〜♡ 」と青野。いただいてみると、すっごく美味しくてビックリ!! その後取材は続き、お昼に入ったのは “北海道産のそば粉を使ってる” というお蕎麦屋さんでした。

左・カフェの前でほっとひと息。/右上・売店でデンデン太鼓を手にはしゃぐ青野。/右下・青野オススメの「MARU-SU Dining Akio製麺所」の山菜蕎麦。生卵が付いてくるのが個性的!

お客様ひと組ひと組、そしてひとつひとつの仕事に対して、毎回これでもか! と言わんばかりに愛情を込める青野。彼女の女性らしくきめ細やかな立ち振る舞いには、同じ女性として完敗・・・(笑)。それもこれもすべて “一億人を笑顔にする” がモットーの彼女だから成せる技なのかも。

そんな彼女がカウカモプロデュースの物件担当として抜擢されたのも当然! 想いを込めた分、「秀和高輪レジデンス」のことが愛しくてたまらないのでしょうね。

ヴィンテージマンションのシリーズの中でも、レトロ可愛い佇まいで未だ人気が衰えることを知らない “秀和レジデンス” 。あなたもぜひ、お城の住人になってみませんか?

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第2段【汐留 × 東京ツインパークス × 長谷川定】