「一点もの」の住まいに出会おう。 カウカモでまさに一点ものの住まいに出会い、新生活を始められた皆さまを撮影させていただく「カウカモグラフ」。
今回は、リノベーション済み物件を部分リノベーションとDIYでアレンジした、元カウカモエージェントのもとを訪ねました。
《プロフィール》
名前:おきまゆさん
年齢:29歳
職業:元カウカモエージェント。現在、会社員(IT系)
趣味:DIY / パン屋さん巡り
《この住まいについて》
場所:目黒区
間取り:1LDK
面積:35.8m²
築年数:築43年(取材時)
工事内容:部分リノベーション(キッチンの位置変更、タイル貼り、棚の増設)+DIY(壁の塗装など)
支払い額(以前と比べて):広さは約1.4倍になり、支払い額は2万円ほどアップ
家を探し始めたきっかけ:転職を検討して
家探し期間:2週間
内見数:1軒
Q1:以前の住まいは?
「駒沢大学」付近の25㎡くらいのワンルーム賃貸に住んでいました。特にこれといった不満はなかったけど、カウカモエージェントとして働きながら、色々な人が住まいを通じて自分らしく過ごす姿を見て、自分もいつかはそんな空間をつくりたいと思っていたんです。
なぜこのタイミングで家を買ったかというと、転職を検討していたことが大きいです。住宅ローン審査のことを考えて、勤続年数がリセットされる前に買っておいた方がいいなと。
Q2:この街《目黒区》にした理由は?
都心寄りで人を招きやすいからです。『この街に住みたい!』ってこだわりは正直なくって。
それこそ最初は実家に近くて、比較的広い物件を見つけやすい横浜エリアでもいいかなって思っていました。でもこれまでの生活を振り返ると、友人たちを招いて過ごす時間がすごく楽しかったので、まだまだその環境は変えたくないなと感じて。
Q3:この家に決めた理由は?
広さも許容できる範囲内で、見送るほどの致命的な欠点がなかったんです。このエリアで私の予算に合う物件ってなかなか出てこないから、これは逃したくないなと。
実はもともと眺望を絶対優先したいくらいに思っていて、希望条件としては「眺望>面積>エリア」の順だったんです。でもいざこの部屋に入ってみると、そこがガラッと変わったのが面白かったです。
さっき言ったように「人を招きやすい立地に住むこと」が一番になって、今このタイミングで買うなら、眺望はマストじゃないし、面積も前の家より少しでも広くなればいいやって思えたんですよね。
Q4:リノベーションでこだわったポイントは?
なるべく安く済ますっていうのがポイントで、基本的に自分でできることは自分でやるようにしました。
リビングや寝室の壁は自分で塗ってます。養生するのは大変だったけど、塗装自体は結構楽しいので、ぜひ興味がある方はチャレンジしてみてください!
ちなみに寝室の方は、マスキングして腰の高さで塗り分けてます。手前味噌?ですけど、カウカモショールーム 吉祥寺のバイカラーの壁がとても素敵で『これ、取り入れたい!』と思って真似してみたんです。
それから、キッチンはスペースを効率的に使うためにアイランドから壁付に変えてます。ここも何かしらは自分でやりたかったので、棚板は未塗装のものを取り付けてもらって、色は自分で塗りました。
タイルも自分で貼りたかったぐらいなんですけど、工務店さんに『絶対後悔しますよ!』って止められて(笑)。確かにコーキング(※)したり、タイルの大きさをカットして調整したりは大変そうなので、頼んでよかったと思います。
※タイルの目地を水漏れなどがないように隙間なく塞ぐこと
Q5:《中古を買ってリノベーション》以外の選択肢は検討した?
予算とリセールを考えて中古を買うことは前提で、リノベをするかどうかは物件次第でした。この家もキッチンが最初から壁付だったら、いじらなくても良かったと思います。
ただ、自分で手を動かして何かを作るのが好きだから、何かしらDIYしてたかな。次に引っ越すときは、フルリノベしてみたいなって思ってます!
Q6: 購入にあたって不安に感じたことや乗り越えたことは?
カウカモエージェントとしていつも物件を案内していたので、特に悩まず購入できました。
両親には決済後に話したのでびっくりはしてましたけど、東京に行く時に泊まる場所ができたって喜んでくれたから良かったです。
不安というか、大変だったのはリノベの仕様を考えることですね。うちくらいの部分的な工事でも案外悩みます。
使いたいものが頭に浮かんでいても、このタイルとこの壁の色は合うかとか、掛け合わせときのイメージが結構難しくって。実際、壁がピンクすぎちゃって一回塗り直しましたし(笑)。
Q7:家を買ってみてどうだった?
やっぱり、自分の裁量で空間を好きに編集できるって最高だな!と。
実は今日も取材が来ると思って、さっき玄関のニッチをバーっと塗ってみたんですよ。そんなふうに色々試しながら、少しずつ住まいをつくっていけるのが楽しくって。建具も変えてみようとか、考え出したらキリがないんですけど(笑)
Q8:この家のお気に入りの場所は?
寝室が気に入ってます。目の前に建物があるから眺望良好って感じではないけど、寝転ぶとちょうど良く空が抜ける気持ちよさがあって。
壁の塗装もうまくできたし、最近は間接照明を点けて『いい感じになった!』って眺める時間が幸せです。
Q9:これから家探しをする人にアドバイスがあれば
すべての希望を叶える “終の住処” を見つけようと思わず、暮らしを少しずつアップデートしていくイメージで、軽やかに家を探してみてもいいと思います。
いざ買おうと思うと、あれもこれもと必要以上のものを求めたくなりますよね。そんなときは『今このタイミングで本当に欲しいものってなんだろう』と自分の胸に聞いてみると、考えが整理できる気がします。私の場合はそれが眺望や広さじゃなくて、エリアだと気づいたのが大きかったです。
もちろん、住んでみたからこそ『前の家はどこそこがよかったんだ』と気づいたことはあります。でも自分の今の優先順位に腹落ちしていたので後悔は全くないですし、それは次の住まいに活かせるヒントでもあるから、ネガティブに捉えすぎなくてもいいのかなと思っています!
撮影・文:本多 隼人