「一点もの」の住まいに出会おう。 カウカモでまさに一点ものの住まいに出会い、新生活を始められた皆さまを撮影させていただく「カウカモグラフ」。

今回は、専有面積の約8割をコミュニティに開放するという斬新なコンセプトでフルリノベを実施した、つじぽよさんの住まいを訪ねました。


《プロフィール》
名前:つじぽよさん
年齢:20代後半
職業:会社員 / フリーランス(不動産企画、経営コンサルタント、建築デザイナーなど)
趣味:絵を書くこと、ものづくり

《この住まいについて》
場所:新宿三丁目
間取り:1LDK
面積:41.6㎡
築年数:築49年(取材時)
追加リノベ:フルリノベ

家を探し始めたきっかけ: 自分で設計した家に住みたくて
家探し期間:約5ヶ月
内見数:2軒

Q1:以前の住まいは?

ここに引っ越す直前はしばらく実家に住んでいたんですけど、それ以前に賃貸に住んでいた頃は、誰かが設計した家に自分が合わせて住まなければいけないような不自由さにすごくもどかしさを感じていました。

本当は大きなキッチンがいいけど、予算の都合で小さいもので我慢しなきゃいけなかったり、スイッチの位置が使いにくかったり…… ずっと仕事でも設計に携わっていたので賃貸にいろんな不満が溜まっていって、『やっぱ自分で創るしかない!』って思ったんです。

Q2:この街《新宿三丁目》にした理由は?

通勤の便がよくて、他の人も訪れやすい立地だからです。この家のコンセプトは、「8割をコミュニティに開放する家」なんです。

昔の日本家屋には客間のように外から来た人が滞在する空間が設けられていましたけど、現代の住宅ではそれがなくなってしまいました。ずっと建築に携わってきた中でコンセプトを考えるのが好きなんですが、今回のリノベーションで “人が訪れる” ことを住宅に取り戻す挑戦をしたいと思ったんです。

新宿三丁目が最寄りなら仕事帰りにも立ち寄りやすいし、近くで働いているコミュニティの仲間も気軽に来れます。狙い通り、ほとんど毎日誰かが訪れていますよ。

Q3:この家にした理由は?

フルリノベを前提にしていたので、“リノベの箱” としていろいろちょうど良かったんです。

築古で内装も長年手を加えられていなかったので価格が落ち着いていたし、玄関ドアやバルコニーのサッシなど、勝手に変えることのできない共用部分がちゃんと交換されていて。さらに「8割をコミュニティに開放する家」というコンセプトに不可欠な、事務所利用OKという条件もクリアしていました。

購入前に5つくらい設計案を作って検討しましたが、間口が広いので大きなカウンターキッチンを造れるし、パブリックスペースとプライベートスペースもちゃんと分けて確保できました。

Q4:《フルリノベーション》以外の選択肢は検討した?

フルリノベ以外は検討しなかったですね。自分が実現させたかったことは一般に販売されている家ではまず叶わないですから。

前職で建売住宅の設計をやっていたんですが、戸建てでも自由設計でなければ思い通りにできる部分はとても少ない。その頃に「自分ならこんな住まいにしたい」っていうのは結構蓄積されていました。

その中でも実現させたい要素がいくつかあって、それをうまく叶えるためのアイデアをリノベで実践しました。たとえば、土間をかなり内側まで引き込んで、お客さんが入りやすくすることとか、自分の家のような居心地の良さを感じてもらえるような広い共有スペースとか。

Q5:購入にあたって不安に感じたことや乗り越えたことは?

気になったのは、築年数ですね。せっかくリノベをしたのに、すぐに建て替えられちゃうんじゃないかっていう不安が当初はありました。

でも、住人の4/5以上の合意が必要で、このマンションの場合はお年寄りの方や事務所で使っている方が多いから可能性は低いということを知って安心しました。

あと、リノベの場合は解体をして想定していなかったことが判明することが多々あると聞いて、少し心配はしていましたね。実際に計画よりも少し変更しなければいけない部分も出てきたんですが、それほど大きな問題ではなくて、むしろより良くなったかと思います。

Q6:カウカモで家を買ってみてどうだった?

いい物件を見つけていただいて、感謝しています。自分でも情報サイトでいろいろ物件を探していたんですが、エージェントさんとは「リノベでこういう空間を造りたい」というビジョンをあらかじめ共有させてもらって、それに合う物件を提案していただきました。

この物件を提案してもらった時は、エージェントさんと一緒になって喜びましたね。『めっちゃいいんじゃん』って。

Q7:この家のお気に入りの場所やこれから楽しみにしてることは?

やっぱりキッチンかなと思います。この家のキッチンはただ料理をするだけでなく、“コミュニティーキッチン” として会話が生まれる場所として設けています。キープボトルを飾るスペースもありますが、最初の3・4日ですぐに埋まってしまいました(笑)

あとは、壁面上部にピクチャーレールを取り付けているので、ギャラリーとしても使えるし、プロジェクターを使ってイベントや会議のスペースとして短時間貸し出すようなこともやっていきたいと思っています。

以前は仕事が10割、みたいな考え方が一般的でしたけど、今はそれ以外の時間も充実させたいというニーズがすごくあるように思います。

在宅ワークで空いた時間にものづくりなどで自己表現をする人も増えていますし、料理などの趣味がプロレベルの人もたくさんいるので、そういう人がリアルな場所を借りて行うスモールビジネスのためのインキュベーションハウスとして、いろいろ実験をしていきたいと思っています。

オンラインのほうが捗ることはオンラインでやって、オフラインでなにかやりたくなったときに、『あ、ぽよはうすを使いたい』って思ってもらえるといいなって。

Q8:これから家探しをする人にアドバイスがあれば教えて!

フルリノベーションは、心の底から満足できる理想の暮らしが手に入れられる、数少ない選択肢だと思います。僕は貪欲なので、「ああしたい、こうしたい」という希望を細部まで忠実に取り入れて、今すごく満足のいく生活ができています。だから、「本当に欲しい暮らし」を考えて家を造るといいと思います。

リノベーションはリーズナブルにデザイン性の高い住宅を買える、とうたわれることも多いですが、本当の価値は、自分の理想の暮らしを創れるということだと思います。

逆に言えば、ただオシャレな家に住みたいというだけじゃなくて、どんな生活が理想なのかをしっかり考えて、自分の中で高い解像度にすることがすごく大事だなと思っています。

最近、「賃貸が嫌になったけど、家を買うのは心配」という人の相談に乗ったりもしているんですが、きっちり割安で物件を買ったうえでリノベによってバリューアップすれば、もし想像と違ったという場合でも有利に貸し出したり売却ができる、とアドバイスをしています。

リノベーションなら理想の暮らしを実現できて資産性を高めることもできるし、今回のリノベーションができて本当によかったです。もう少しリノベーションとういう選択肢が一般的になっていくといいなと思ってます。


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