cowcamoでは、わたしたちが大切にしている想いや世界観に触れ、体感していただける各種イベントを開催しています。ここでは、先日開催したイベントの様子をお届けします。

名物はオフレコトーク!? スナック「東京密談」へようこそ

2019年3月6日、代官山にあるツクルバオフィスの一角で、妖しい光に包まれた魅惑のスナックがひっそりとオープンしました。ゲストは、東京のディープな面から最先端までを知り尽くす、ウェブメディア「TOKYOWISE」編集長の長崎義紹さん。ファシリテーターは “一日ママ” に変身したカウカモ編集長・伊勢谷亜耶子。

平日の夜にもかかわらず、会場は満員御礼

いきなり 『ピー』なコメント連発!?

パネルディスカッションがSTART!

登壇者とカウカモのご紹介から始まり、続いて本日の目玉コンテンツであるパネルディスカッションがスタート。参加者に『聞きたい!』と思った話題を指していただき、ふたりが答えていきます。次々飛び出すオフレコトークに『それ、magazineの記事に書けないっす・・・』と内心冷や汗の担当D。そのごく一部をかいつまんでご紹介しましょう。

“ここだけの話” が飛び出すたびに、「SNS禁止」の札を挙げる亜耶子ママ

テーマ:粋な遊びよいつまでも ―花街今昔物語

長崎さん:おお! いきなりホットなテーマが選ばれましたね(笑)。これは花街に関することで、現代にもその面影が残る場所としては渋谷区の円山町や新宿区の荒木町があります。

ラブホテル街として知られる円山町は近代史も面白くて、戦後、岐阜県のダム建設に伴って水没地区の住民が補償金で上京、すでに花街として栄えていたこの街で旅館業を始めたのがきっかけと言われています。「渋谷」という名が指す通り、谷が非日常の場所と日常を分ける境界線になっていたり。

かつて花町だった渋谷・円山町はラブホテル街となり、現在お座敷遊びができる料亭は数軒を残すのみ。写真はそのひとつ「おでん割烹 ひで」

亜耶子​ママ:実は、今まさにその円山町のあたりに住んでいるんです。わたしの場合は、ずっと非日常に浸っていたいから選んだ場所なんですけどね(笑)。詳しくは皆さんのお手元に用意したフリーペーパー版の「カウカモマガジン#2」に載っているので、ぜひ読んでみてください。

テーマ:2020年、東京はどうなる? ―ブサイク化する渋谷

長崎さん:かつて、1964年に「住宅表示法」が施行されたとき、多くの町名が変わりました。そして今、2020年を目前にしてどの街でも再開発が進められていて、新しい名称のランドマークが続々と生まれています。

代表的な例が渋谷。同時進行でいくつもの再開発計画が行われていますが、〇〇〇(ピー)な☓☓☓(ピー)のせいで、どこに行っても同じような光景ばかり広がる街に “カイハツ” されています。名称もカタカナだらけで、駅を降りても今自分がどの場所にいるのかさっぱりわからない。

再開発により、大規模なビル解体工事が進む渋谷・桜丘町一帯

長崎さん:その一方で、“奥渋谷エリア” のように、地域の強固な結びつきで街づくりを行う場所もあります。『スクラップ&ビルドで “カイハツ” していくことは、はたして東京の街にとっていいことなのだろうか?』これは、TOKYOWISE創刊時から問い続けているテーマでもあります。

“奥渋谷エリア” の街づくりを牽引している “出版する本屋” 「SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(渋谷パブリッシング&ブックセーラーズ=SPBS)」

再開発が街をつまらなくする、かも?

亜耶子​ママ:そのお話、そのままこのテーマにシフトしてもいいかもしれませんね。「ちょいワルの魅力」

長崎さん:はい。中野の例を見てみましょう。僕の海外の友人が、空港に降り立ったその脚で直行するのが中野なんです。「中野ブロードウェイ」の上に「海洋堂」っていう有名なフィギュアショップがあって、そこでウン十万の買い物をするという・・・

亜耶子​ママ:(笑)

長崎さん:それほど世界的なサブカルの街なんですけど、いま中野通りを堺に、大学のキャンパスや公園などが大規模に整備された西側と、昔からの飲み屋街の混沌が残る東側に分断されてしまっていて。

行政によってつくられた街と、そこに住む人たちによってつくられた街。僕はやはり、“ちょいワル” な後者に魅力を感じます。

『自分たちの街をどのようにしていこう?』って、自分たちで考えていかないと、知らないうちに誰かに“カイハツ” されてしまう。2020年に、東京の街がどうなっているのかが心配です。

中野の西側にある、美しく整備された「中野セントラルパーク」

中野通りの東側には、所狭しと飲食店がひしめく「中野ふれあいロード」が

テーマ:オトナの街遊びって?

長崎さん:アートディレクションの仕事をしているせいもあるけど、僕ってすっごく話し好きなんです。自分の話に、相手がどう返してくるかにすごく興味があって。例えば飲みに行ってモテようとして、一生懸命オネーチャンを楽しませようと頑張ったりね(笑)。それほど会話が好きなんです。

現代と昔とでは、遊びの定義が変化していますよね。昔は女の子と遊びに行くと、あらゆる手段を尽くして、“いかに終電に間に合わせないか” という攻防があった(笑)。話がつまらなければその前に帰っちゃうわけで、逆に面白ければ2軒目3軒目と続く。一方で現代の遊びは、どこかへ行くこと自体が目的ですよね。1ヶ所で満足して解散することも多い。

長崎さん:カラオケでワイワイも楽しいけど、でもやっぱり僕は、会話することの楽しさをもっと知って欲しいですね。それが街を好きになることにもつながっていきますし。今日はこのあと、二次会のお店に移動しますけど、このイベントが『人と会話をすることで、自分が成長していける』きっかけになってほしいんです。コミュニケーションを楽しみましょう!


密談の夜はふけていく・・・

プログラムが終了したあとは、二次会会場のバーに移動。登壇者のふたりも混ざって、今日出会った者どうし、会話に花を咲かせました。かくして、密談の夜はしっぽりとふけていくのでした・・・

今後も、cowcamoではリアルの場でしか聞けない/体験できないイベントを随時開催していきます。どうぞご期待下さい!