リノベーションって興味はあるけど、実際どんなふうに進んでいくんだろう? 意外と知らないリノベの裏側に密着! カウカモエージェント斎藤の物件購入〜リノベーションストーリーを4回に分けてお届けします。


こんにちは! カウカモ編集部の國保(こくほ)です。

駒沢大学に未改装(リノベーション前)の中古マンションを購入し、フルリノベーション予定の、カウカモエージェント斎藤の「物件探し+リノベ」に密着しているこの企画。【01.物件探し】編は多くの反響をいただきました! ありがとうございます。

さあ、今回は、無事にマンションの契約を結んだ後、実際にリノベーションのプランを決めていく様子、そして解体後の様子をお届けします。あの物件のその後はいかに?

■想像力を働かせて、リノベ後をイメージ! のその前に・・・

5件の内見の末、ピンと来た物件を購入することに決め、2017年の12月末に急遽契約を結んだ斎藤。

購入したマンションで、どんな家にしようかなぁ? とリノベーション後のイメージを膨らませている様子をお届けしましたが・・・。

今回の物件探し+リノベ密着企画の主人公。このシーン、前回ご紹介しましたね。

実は、契約を結べばすぐに物件が自分のものになるのかというと、そうではありません。契約の後は、「住宅ローンの本審査」という工程に進んでいきます。

(※ 前回詳しくは書きませんでしたが、「契約」を結ぶ前に「住宅ローンの事前審査」というものを銀行に提出します。この事前審査を通過していれば、本審査はスムーズにいくことがほとんどです。)

その本審査を無事に通過したら「ローン契約(正式名称:金銭消費貸借契約)」へ。必要書類を揃え、銀行に足を運んで、ローン契約を結びます。それが無事に終わったら、残すは物件の決済(=引渡し)のみ! 売主様にもろもろのお支払いをし、鍵のお引渡しを受け、晴れて物件が自分のものになるのです。

物件探しから引越しまで、図にするとこんなフローが待っています。通常、申込みから決済(=引渡し)まで、最短で1ヶ月かかります。(※中古物件の買い方の詳しい話は、「買い方辞典」にて紹介しています。詳細はぜひそちらでご確認ください◎)

■引渡し前にリノベ計画スタート! 誰に設計をお願いする?

斎藤の場合、「申込みから約1ヶ月半後の2月中旬に引渡し」というスケジュールとなったそうですが、引渡し後すぐにリノベーション工事を始められるよう、引渡しまでの時間にリノベーションプランを詰めていきます。

(※引渡しが終わったタイミングで、物件は自分のものに。=ローンの支払いがスタートします。つまり、まだ新居に住むことができないリノベーション工事中は、別途暮らす用の家が必要なため、家賃の支払いが二重で発生する状態に。少しでも金銭的負担を少なくしたければ、“物件が自分のものになっているけれど何もしていない状態” を極力作らないよう、引渡し後すぐに工事を始められる段取りをしていくことが大事です◎)

いざリノベーションをするとなると、誰に設計をお願いすべきか悩むものだと思いますが、斎藤が設計を依頼したお相手は・・・?

設計は、向坂建築設計事務所の向坂さんという方にお願いしました。仕事でいつもお世話になっていて、向坂さんが設計した家をいくつも見ていたので、信頼感があって。

ふむふむ、なるほど。この人にお願いしたい! と思える相手にお願いできるのって、幸せですよね。

こちらが、向坂さんが設計した住宅のひとつ。(※カウカモでご購入いただいた物件に、追加リノベーションやフルリノベーションをする場合は、カウカモで提携している設計事務所をご紹介しています。)

また、設計スタート! となると、その後の進め方も人それぞれですが、斎藤は、大事な「予算」(設計費込みで◎万円という条件)と、自分の「希望イメージ」を向坂さんに共有するところから始めたそう。

現状の和室の内装からリノベ後をイメージをするのはなかなか難しいですが、過去のカウカモの記事を見たりPinterestで気になるイメージを探しながら、どんな空間を作りたいのか妄想を膨らませていきました。

こんなふうに自分のイメージをまとめていきます。

「一面を躯体現し(※)にして、窓側を白いペンキで塗装して、こんな雰囲気をつくりたい」とか「キッチン下はこんなタイルを貼りたい」とか、こんな家に住みたいなぁ〜という自分のイメージをシートにまとめて、向坂さんに共有しました。

それをもとに、向坂さんにリノベーションプランを何パターンか提案してもらったんです。

※躯体現し=建物の構造部分である「躯体」を覆い隠さずに「現す」こと。

■どのリノベーションプランを選ぶ?

それでは、実際にはどんなプランを提案してもらったのでしょう?

そうですね。例えば、壁側一面にWIC(ウォークインクローゼット)があるプランだったり、

リビングの真ん中に対面キッチンがあって、ベッド横の可動式収納が特徴的なプランなどを提案してもらいました。

これらの提案してもらったプランに対して、

対面キッチンって本当に必要?
・壁付けキッチンにして、リビングを広くした方が良いのでは?
・可動式収納はありかも!
・空間を有効活用するために、小上がりを作って収納にするのも良いかも?

など、思ったことを対面での打ち合わせLINEでのやり取りで素直に伝えて、完成イメージを擦り合わせていきました。

そんなやりとりの中で、斎藤が特にぐっと来たというプランがこちら!

玄関のすぐ近くに大容量の収納がぎゅっとまとまっていて、キッチンは壁付け。そのおかげで、奥に広々とリビングが取れるプランだったんです。

「せっかくなら、自分で思いつかないプランがいい!」とも思っていたので、自分の想像を超えていた、このプランをベースに細部を詰めていくことに決めました!

■リノベは予算との戦い?

さて、ここまで大枠が決まったら、詳細の詰め。予算との戦いです。やりたいことを全部詰め込んでしまうと、残念ながら予算オーバー・・・ということになりかねません。

・お金をかけたいところは?
・逆にコストダウンできるところは?
床材はどうする? 色味はどうする?
キッチンは何を入れる?
・どんなドアにする?
洗面所はどんなシンクを入れる?
収納に扉をつける?
・どれを選べば予算内に収まる?

などと、細かいところを一つひとつ決めて、プランを詰めていきます。

この場面では、「リノベーションプラン」、「見積書」、使用検討中の各種パーツ(床の素材や壁の塗料・建具といった大きな面積を占めるものから、ドアノブ・水栓・スイッチプレートなどの細かいものまで)をまとめた「提案資料」とを照らし合わせながら、一つひとつ決断していきます。

決めるべきものが多すぎて大変かもしれませんが、どんなパーツを使って、どう予算内に収めるのか、ここが決まってしまえば、だいぶ完成に近付きます!(※ここでの決定は絶対ではなく、その後、工事中の様子を見ながら、微調整していくのはよくある話です。)

ちなみに、今回は、小上がりがあるのが印象的なプランですがこの小上がりのイメージソースを聞いてみると・・・?

以前、カウカモで取材させていただいたお住まいにヒントをもらいました。小上がりって、場所を有効活用できるから、うちみたいにスペースが限られてしまう空間で使うのはありだなって。

こちらがインスパイアの源となった物件。以前の所有者さまがこの物件に実際にお住まいだった頃の様子はこちらで見ることができますよ◎

そう、カウカモの記事をはじめ、雑誌やPinterestなどで事前に情報収集をしておき、その上で自分の空間に取り入れられるかどうかを検証していくことが、いざ自分の空間を作りたい! という時にとても役立ちます。どんな家に住みたいのかわからない・・・という方は、自分の作りたい空間のイメージ固めに、ぜひ「リノベ暮らしの先輩に聞く!」や「カウカモグラフ」に掲載している事例を参考にしてみてくださいね。

※ ほかにも「中古住宅アーカイブ」ではすでに成約済になった物件も掲載中! これを見ながらリノベプランを考えていますなんて声、よく耳にします。こちらもぜひ、ご活用ください。

■ついに解体!

さあ、今回は、もう一踏ん張り、解体のお話まで。

無事引渡しを終え、2月中旬に晴れて斎藤のものになったこの物件ですが、今回行うのはフルリノベーション! ということで、内装を一度まっさらに、いわゆる “スケルトン” の状態にすべく解体します!

当初、解体には1週間以上かかる見通しだったものの、始まってみると、なんとあっさり数日で終了。

この、和風な内装が・・・

こう変化!

おお。すっきり! そして、広い・・・!

すこんと抜けたハコ(マンションの一室)の中に、床が張られ、壁や天井ができ、内装がつくられていたんだなという、当たり前のことをしみじみと感じます。

続いて、この解体後の現場の中で、プランやイメージシートを見ながら、設計士の向坂さんと打ち合わせをします。

部屋の中をぐるっと一緒に周りながら、一つひとつの仕上げのイメージの擦り合わせをしていきます。

例えば、解体したことで印象が強くなった、“壁の梁” をこのまま生かすのか、隠すのかを考えたり。

小上がりを造る位置やサイズを、実際にスケールで測りながら調節したり。

この日は、勉強のため、カウカモエージェントの片江も打ち合わせに同行。

実際に部屋の中で動いてみながら、収納を造る角度や、扉の向きを考えたり。キッチンのサイズを考えたり。

また、リノベーションを少しでも考えたことのある方なら、“解体してみないと、中がどうなっているのかわからない” なんて話を聞いたことのある方もいるかもしれませんが・・・。

スケルトンにしてみないと、躯体の状況がわからないので、例えば、躯体の色味を見て、躯体現しにする予定の部分に追加で塗装をするのかそのまま生かすのかを決めたりしていきます。

解体することによって、こんな謎の “穴” が見つかったりすることも。そういった穴を、どうやって埋めるのかを考えることも。

と、大きなことから小さなことまで、一つひとつ確認しながら、プランを微調整し続け・・・。

当初こうだった完成イメージのプランが、

こんなプランに変更となりました!

え、どこが変わったの? と思う方もいるかもしれませんが、大枠のプランは変わっていないものの、収納スペースの造りや角度小上がりの位置キッチンの幅などが変更になりました。

■いよいよ内装工事スタート!

さて、解体が終わった現場での打ち合わせも済んだところで、今回の【02.プラン決定&解体】編はおしまいです。今回は内容盛りだくさんでしたね。

次回はついに内装工事スタート! ここから完成までどんなストーリーが待っているのでしょう。

この空間が、果たしてどんな空間に生まれ変わっていくのか。続きはこちらからどうぞ

◎ここまで&これからのストーリーはこちらでcheck!
【01.物件探し】編【03.リノベーション工事】編【04.完成】編

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