夫婦共通の友人を家に招く機会が多く、多い時は20人以上もの友人が遊びに来るという酒井邸。開放的なLDKは、友人らとの会話を楽しむシーンでも、新居への入居後に生まれたお子さんが走り回るシーンでも、ハンモックを広げて親子でくつろぐシーンでも、心地よく過ごせそうです。

1階住戸ですが、向かいの建物とは距離があり、大きな窓から穏やかな光が差し込みます。ハンモック用のフックは、購入後のリノベーションで取り付けました。

販売時の状態も悪くありませんでしたが、ほんの少し手を入れただけで、「自分たちの家」という気持ちがぐっと高まったように思います。賃貸暮らしの時は家の掃除やメンテナンスは妻任せでしたが、この家に住み始めてから、積極的にするようになりました(笑)。(酒井さん)

左上・塗装仕上げの白壁にマッチする、インダストリーなペンダントライトも購入時に備え付けられていたものでした。/右上・玄関ホールからLDKに続くドアは、既存のものにアクセントとなるブルーを加えました。/左下・ベンチと一緒に造作した棚に小物を飾って。大容量の収納を造作したおかげか、LDKに余計なものがないのが印象的でした。/右下・窓辺をキリっと引き締めるアイアン製のカーテンレールは、ブルースタジオのセレクト。ペンダントライトとも好相性でした。

リノベーションされていない中古物件を買って、好みの間取りやデザインに一新するのも手ですが、いちからのリノベーションは時間も手間も掛かるもの。

一方、リノベーション済み物件は、物件によって内容に幅はありますが、内装や設備機器が一新されていることがメリット。イメージする暮らしに近い間取りや、好みにかなうデザインのリノベーション済み物件を買って、自分たちらしくカスタマイズするというのも、手軽で賢い方法ではないでしょうか。

家を買ったことで広がる、将来の選択肢

広いLDKは全面が子どもの遊び場に。納戸として使っている個室がありますが、大きくなるまではLDKの一角でも十分かもしれませんね。

現在のお住まいは築41年と、築年数は古かったものの、管理状態のよさや修繕計画がしっかり立てられている点を評価したそう。

耐震性能は気にしていましたが、ブルースタジオの仲介担当者に調べてもらって、管理組合がしっかりしていること、耐震補強工事の予定があることなどを聞いていたので、さほど不安は抱きませんでした。
実際、住み始めた後に耐震補強工事が行われたのですが、建物の外部に鉄骨の筋交いを入れるブレース工法は美観を損なうからと、柱を太くする工法を採用したりと、建物の維持管理に対して意識の高い住人が多いんです。60代や70代など高齢の方が多いですが、最近は若い世代の住人も増えてきています。(酒井さん)

オリジナルのダイニングテーブルはふたつに分けて使えるデザイン。友人を招く機会が多い酒井さんご夫妻のライフスタイルから、LDKをフレキシブルに使えるようにしています。

当初から、将来の売却を視野に入れて物件探しをしていたと話す酒井さんご夫妻。とはいえ、約75㎡で2LDKの間取りは、親子3人で暮らしていくには十分。住み替えを想定しているのはなぜなのでしょう?

もともと家を買おうと決めた時点で、「マイホーム=終の住処」とは考えていませんでした。
めいっぱい住宅ローンを組んで、自分たちの生活を限界まで追い込んでまで頑張って家を買うというのは違う気がしたし、ライフスタイルが変わる可能性もある。いつか郊外に住みたいと思うかもしれないし、そうしたらいっそのこと鎌倉に住もう! なんて発想するかもしれない。今は、住まい方の選択肢が増えてきている時代。家を持つことで、自分たちの選択肢も広がったと思います。(酒井さん)

「家の持ち方」、「物件」、「空間」。それらを自分たちに見合うバランスにコントロールしやすい中古住宅のメリットを活かしきった、酒井さんご夫妻の住宅購入。「住まいに暮らしを合わせる」のではない、「生き方に合わせた住まい」の手に入れ方のお手本とも言えそうな事例です。

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