中古マンションを購入し、楽しくリノベ暮らしをしているお宅へ訪問インタビューさせていただく「リノベ暮らしの先輩に聞く!」。

今回は、東京都板橋区にお住いのNさんを(ご主人:会社員/40代前半、奥さま:ジュエリーデザイナー/30代前半、息子さん:3歳)のご自宅を訪ねました。


Nさん一家の住まいは、板橋区内でも有数の超大型マンションの一室。共有部には広大な中庭やウエルネススタジオ、パーティルームなどが設置されていて、マンションの敷地内にいながら充実した休日が過ごせそうなつくりになっています。また徒歩5分圏内に複数のスーパーマーケットや公共施設、保育園や学校などがそろっていて、とても暮らしやすい環境にあります。

■ほかを見たからこそわかった、恵まれた住環境

とても魅力的なこのマンション、実は2003年に当時はまだ独身だったご主人が新築で購入したもの。そこへ奥さまが引っ越してきて、結婚後もそのまま住み続けることになったそうです。

奥さま:住み始めて間もない頃から「この部屋、いつかなんとかしたい」と思っていました(笑)。自分が気に入って買った部屋ではないから、内装や雰囲気が好みではなかったんです。

数年前からリノベーションが注目されていますが、当時はまだ『リノベーション』なんて言葉は浸透されていなかった。後になって『リノベーション』という方法を知って、「これだ!」って思いました

奥さまはジュエリーブランド「MION JEWELRY」を主宰している。

2014年、息子さんの誕生を機にNさん一家はリノベーションに踏み切りました。買い替えも選択肢の中にあったようですが、住み替えをせずに自宅をリノベーションする道を選びます。

奥さま:よくよく考えると、ここの住環境は文句のつけようがない程にすばらしい。キッチンにはディスポーザーが付いているし、管理組合がとてもしっかりしているから、定期的にフードレンジや浴室、バルコニーや窓の清掃が入るんですよ。

間取りもキッチンを中心にランドリースペース、サニタリーと回遊性のあるつくりになっていて、家事効率がいい点は気に入っていました。

わたしは間取り図を見るのが好きなので、時間を見つけてはいろいろな物件情報をチェックしていたんです。ウチは犬がいるからペットが飼えることもマスト。そうすると結局、ここと同じような条件の物件は見つからなかったんですよね。

11歳のクーイちゃん。とてもおとなしい優しいワンコで、3歳の息子さんとも大の仲良し!

■既存の間取りを生かし、風通しのよいLDKを実現

リノベーションをするにあたっての希望は、LDKを広くすること光と風が通る家にすること。LDKは和室をなくし、リビングスペースの拡大を目指しました。一方、家事動線を考えると決して悪くない間取りだったため、水回り周辺は動かさないことにしたといいます。

南側のバルコニーに面したリビングダイニング。窓を開けると気持ちの良い風が入ってくる。

リビング側からダイニング方向を見た図。右手にはWICがあり、乾いた洗濯物をバルコニーから運ぶのもラク。

奥さま:以前はダイングとキッチンを隔てる壁があって、独立した形のキッチンでした。そのため、外からの光がほとんど入らず、雰囲気が暗くて・・・。オープンキッチンにも憧れたのですが、セミクローズなつくりのほうがリビングダイニングからも丸見えにならないので、壁だけを取り払って明るさを確保してもらいました。

奥さま:キッチンの奥からランドリー、洗面&浴室スペースと、水回りがすべてつながっているので、家事がしやすいんです。洗面台は造作してもらい、広くすっきりとした雰囲気に変えました。

左:キッチン設備は既存を生かし、壁だけを省いた。壁のあった場所に木製の吊り戸棚とオープン収納を造作。/右:洗面室で必要な細々としたアイテムは、すべてミラー内に収納。洗面台の向かい側が浴室になっていて、水回りはコンパクトにまとまっている。

また、奥さまがジュエリーの製作に集中できるよう、土間続きのワークスペースも確保。寝室とワークスペースを隔てる壁には内窓を設けました。おかげで隣の寝室にも光と風が入るように。

奥さま:息子がリビングで遊んでいるときはダイニングテーブルを使うこともありますが、基本的にはワークスペースで作業しています。ジュエリーのパーツは細々としたものも多いので、専用スペースができたことで、リビングダイングが片付くようになりました。

内窓の向こう側は寝室。夜、息子さんが寝たあとに作業をしていても、寝室の中の様子がワークスペースから見られるので安心。

奥さまがデザインをしているジュエリー。“シンプルな洋服に似合うこと” がコンセプト。インテリアショップIDEEなどで購入できる。

左:ワークスペースにはご夫婦それぞれのデスクを用意。玄関続きの土間スペースに設けている。/右:リビングダイニングから玄関方向を見た図。左奥のワークスペースの窓と寝室の内窓を開ければ、WICを経由してリビングダイニングまで風が通る。

■暮らしてみてわかることもある

Nさんの家を訪れて目を引くのが、さりげなく壁や棚にディスプレイされているアートや雑貨の数々。画廊に勤めていた経験を持つ、奥さまのセンスの良さが伝わってきます。特にLDKの中心に設置されたオープン棚は、日用品の収納も兼ねながら洋書やオブジェなどが収められています。

奥さま:アート作品などを飾れる空間がほしくて、リノベーションをした際にオープン棚をつくってもらいました。季節やそのときの気分に合わせてディスプレイを変えて楽しんでいます。

でも、家の中心にあるスペースなので、書類や息子のおもちゃなど生活感が出てしまうものも置かざるを得ません。すべてをオープンなつくりにするのではなく、扉や引き出しの部分があってもよかったのかなと。でもこれって、暮らしてみてはじめてわかることなんですよね。

ダイニングスーペースの一角にあるショーケースの中。友人の作品やお気に入りのアイテムが並ぶ。

お部屋のあちこちにさりげなく目を引く可愛いものが。

息子さんの部屋の壁ディスプレイ。今後、息子さんの部屋をつくり込んでいくのも楽しみだという。

奥さま:ほかにも「もっとこうすればよかった!」と思うことはありますが、リノベーションをする前に比べると格段に家がお気に入りの空間になりました。家の居心地が良すぎて、あまり出かけたくないほどなんですよ(笑)。

最近はこのエリアでも「UberEATS」が使えるようになったということもあり、休日などには配達を利用してレストランのおいしいお料理を自宅で楽しんでいます。

ライフステージが変われば、住まいもそれに応じて変える必要が出てきます。でも、リノベーションなら比較的に自由にカスタマイズすることができる。暮らしてみて気づいたことや発見したことを少しずつ手を加えて変えていくというのも面白いと思います。また機会があれば、わたし自身も自宅をリノベーションしたことがあるのですが、もう一度挑戦してみたいです。

リノベーションで住まいをアップデートしたNさんのお宅。あきらめていることや不満に感じていることも、リノベーションで解消できたことがわかりましたね。築年数が古く、今の自分のライフスタイルには合っていない物件も、リノベーションなら劇的に変えることができます。快適に生まれ変わった物件を、あなたもぜひカウカモで探してみてください。

ーーーーー物件概要ーーーーー 

〈所在地〉東京都練馬区
〈居住者構成〉ご夫婦+息子さん+ペット
〈間取り〉2LDK
〈面積〉74㎡
〈築年〉築14年

>ほかのお家ものぞいてみよう。