cowcamoでは、「写ルンです」とコラボレーションのもと、写真展「 “写ルンです” で、あの人は。produced by cowcamo 」を7/15(土)〜21(金)にサンワカンパニー東京ショールーム(外苑前駅徒歩1分)にて開催いたします。今回は、参加クリエイターを代表して、フォトグラファー小見山峻さんに、東京の街や、写真のある暮らしについてお話を伺いました。


バンド「Suchmos」やファッションフォトの撮影など、多方面で活躍する若きフォトグラファー・小見山峻さん。“写ルンです” で、あの人は。produced by cowcamo 」(注目の若手クリエイター総勢16組が撮り下ろす、暮らしの一瞬に出会う「写ルンです」写真展)のために、東京のお気に入りの街を「写ルンです」で撮影していただきました。

写真展本番では、“時代の先端へ、今にも駆け出しそう” な気鋭の若手クリエイター16組の切り取るTOKYOをご覧いただけますが、今回は特別に、参加クリエイターを代表して、小見山峻さんのお写真を一部先行でご紹介します。散歩好きで、普段から時間があればいろんな場所に出かけて一人で歩き回っているという小見山さん、東京のどんなシーンを切り取ってくださったのでしょうか。その視線の先を探ります。

■いろんな “初めて” の思い出のある街「町田」 

▲町田の街なかでのカット。学校帰り、ガードレールに跨り雑談する小学生。photo by Shun Komiyama

▲ツタに覆われた建物の壁面。photo by Shun Komiyama

ー「東京でお気に入りの街・好きな街の、好きな場所・風景」をテーマに今回写ルンですでの撮影をお願いしましたが、撮影された場所はどこですか?

小見山峻。1988年神奈川県横浜市生まれ。慶応義塾大学経済学部卒。2014年からフォトグラファーとして活動開始。現在は、ファッションやポートレート等を撮影する一方、ライブイベントなどの撮影も行う。 

町田です。中学高校と町田の近くの一貫校に通っていたので、放課後は町田駅の周辺で過ごすことが多かったんです。大学生になってからもよく町田で飲んでました。

町田って全てが駅前に集約されているところとか、ちょっと地方都市っぽいと思うんです。東京特有の切迫した感じがあまりないし、雑多な感じも自分にとっては過ごしやすいんです。

ー青春時代を過ごされた街なんですね。

そうですね。人生で初めて行ったstussyは町田店だったんですけど、当時中学生でめちゃめちゃビビりながら入って。店員に話しかけられたら怖いから、慌ててなけなしの3,000円でTシャツ買ったりとか(笑)。そういういろんな「初めて」の思い出がある場所ですね。

ーざっとお写真を拝見させていただきましたが、パッと見て町田だとわかる写真はあまりないですね。

「僕自身が新鮮に思えるところ」を探してしまったからですかね。あとひねくれてるから、いかにもその街、っていう写真は撮りたくないというのもあります(笑)。

ーどんな瞬間にシャッターを切りたくなるんですか?

見たことのない一面があったり、新しい発見があったりする時です。特に自分が知ってる場所に関してはそうです。

でも今回は写ルンですで撮ったので、いつもよりは深く考えず、感覚的に撮るようにしました。写ルンですって一番衝動的に撮れるカメラだと思うんです。押すだけだから、携帯よりも早いし。普段持ってるカメラだと色々ああだこうだ考えちゃうところがあるんで、今回はせっかくだから、いいと思ったらパッと撮るようにしてみました。

ピンク色のパンツを履いた女性。photo by Shun Komiyama

町田駅前にあるオブジェを下から撮影。photo by Shun Komiyama

■違和感や歪みがある場所に感じる、その街の物語性

自分は一枚の絵として成り立つ写真が好きなんですよ。例えばこの人を撮る、という人がいるときも、人だけに焦点を当てすぎず、背景とその人が調和していてほしいな、というのがあるんです。なるべく全体を平均的に考えるようにしていて。

なので外で撮る時は背景となる街のことはすごく考えます。温度感というか、街ってひとつひとつ空気が違ってくると思うので、その空気感を活かせるようにはなるべく気をつけてますね。

カメラマンさんはみんな撮影場所候補のストックを持っていると思うんですけど、普段から時間があればいろんな場所に出かけて一人で歩き回ってるんで、他の人に比べてその量は多分多いんじゃないかなと思います。

▲街なかで腰掛けているおじさん。photo by Shun Komiyama

ーたくさん撮影場所候補のストックがあるとのことですが、撮りたくなる街はどんな街ですか?

変だなこれ、っていうのがいくつかある方がその街の雰囲気をつかめると思っていて。

例えば高低差がある街って、それだけでちょっと物語性があると思うんです。あと街に緩急があったり歪みがあったりすると感覚として面白いなと思います。路地が異常に曲がってたりとか、無理やり作られた道とか。

普通に歩いてたらなんてことないのかもしれないけど、これ面白いなと思う視点を持って、しっかり覚えておく。そのひとつひとつをつなぎ合わせることで、その街の雰囲気の出る写真が撮れると思うんです。

ー “違和感” のあるところに街の積み重ねてきたものを感じるんですね。

自分の地元がいわゆる新興住宅地で、そこが面白くないっていうのもそういう街が好きな理由かもしれません。

何もなかったところに人工的にここ2、30年くらいで作った街なんで、趣がないんですよね。計画してから作ってあるから歪みがなくて、街の匂いもあんまり感じられなくて。昔ながらのお店とかもないんです。

その反動もあって、積み上げられてきた街の雰囲気とかがあるところが好きなのかもしれません。

■2020年には東京を面白く撮れるやつになっていたい

ー最近見つけたお気に入りの街はありますか?

最近何回か歩いて面白かったのが「清澄白河」ですね。清澄白河はもともと倉庫街で、その倉庫を利用してブルーボトルコーヒーができたんですよ。運河があって、勝鬨橋があって。スカイツリーができて以降、綺麗な建物もでき始めてるので、その辺がごっちゃになってて歩いてて面白いなというのがありますね。

あとは「浅草」。浅草って観光地っていうイメージが強いと思うんですけど、裏の方を歩くと靴の製作所みたいなところがたくさんあって、靴を作る木型が段ボールいっぱいに道端に置いてあったりするんです。結構昔から職人さんの街のようで、今も名残で靴屋さんとかがたくさんあるみたいなんですけど、それって浅草寺行って花やしき行くくらいじゃ気付けないと思うんですよね。そういうところを見つけられるとやっぱり面白いですよね。

ー確かに、有名なところやいつも行っているところでも、まだまだ発見がありますね。

うん、どこを歩いても面白いところはありますね。そういう面白いところを見つけて、あとはどう撮るか、切り口の勝負だと思うんです。2020年にオリンピックが開催されて、世界中の人の注目が東京に集まるじゃないですか。そこで東京をこんなに面白く撮れるやつがいるんだぜ、って言われたいっていうのが目標です。だからいつも足がバッキバキになるまで歩いてます(笑)。

■写真集はインテリア、部屋を満たすひとつの要素だと思うんです

ーさて、今回開催の写真展「 “写ルンです” で、あの人は。produced by cowcamo 」では、写ルンですで撮影してくださったお写真を、 富士フィルムの、“お気に入りの写真をパネル加工して届けてくれるサービス” 「WALL DECOR(ウォールデコ)」等に入れて展示予定なのですが、小見山さんご自身は普段お写真を部屋に飾ったりはしていますか?

植田正治さんとか、尊敬しているカメラマンの方の写真集をインテリアとして飾ったりはしています。写真集とか雑誌って、言ってしまえば「インテリア」だと思うんです。部屋を満たすひとつの物体というか、手にとって中も見れるし、表紙とか背表紙が並んでいるのもいいですし。

あとはフォトTっていう、写真がTシャツに印刷されているものがあるんですけど、それを飾ったりもしています。今は部屋に機材があったりでごちゃごちゃしているので(笑)、写真そのものは飾っていませんが、飾るなら尊敬するカメラマンさんの写真とかを飾りたいですね。あまりたくさん飾っても支離滅裂になっちゃうと思うんで、どんと1枚大きく、スッキリ飾ったりするのがいいかなと思います。

ーなるほど。どんと1枚大きく、スッキリ飾る。それだけで部屋が一気に締まって見えそうですね。

「WALL DECOR」での展示イメージ。今回の写真展では、小見山峻さんのお写真も、一部、WALL DECOR仕様にしてご覧いただけます。

小見山峻作品先行限定展示! リノベ暮らし × 写真のある暮らしを体験しよう

さて今回は、写真展「 “写ルンです” で、あの人は。produced by cowcamo 」の開催を記念に、参加クリエイターを代表して、小見山峻さんに東京の街の話や、写真のある暮らしについてお話をお伺いしました。

写真展では、ほかにも、コムアイさん(水曜日のカンパネラ/ミュージシャン)オカモトレイジさん(OKAMOTO'S/ミュージシャン)中田みのりさん(モデル)・・・といった総勢16組の注目若手クリエイターの作品がご覧いただけますが、実は、本番の前に、cowcamoプロデュース物件のオープンルームにて、小見山峻さんの作品の先行限定展示を行います。写真と住まいの絶妙な掛け合わせ、ぜひお気軽に体験しにいらしてください。

<オープンルーム&写真のある暮らし 展示概要>

開催日時
:2017年7月1日(土)〜2日(日)11:00-17:00(出入り自由)
場所:東京都江東区東陽4-7-10 5F 
アクセス:東京メトロ東西線「東陽町」駅徒歩5分、「木場」駅徒歩13分、「南砂町」駅徒歩18分
入場料:無料
イベントページhttp://www.facebook.com/events/314377225652465/

7/15(土)〜24(金)開催! 「写ルンです」 で、あの人は。produced by cowcamo 

そして、本番! 注目の若手クリエイター総勢16組が撮り下ろす、暮らしの一瞬に出会う「写ルンです」写真展、「写ルンです」で、あの人は。produced by cowcamo は、7月15日(土)〜21日(金)外苑前にて開催予定です。入場料無料ですので、ぜひお気軽にお越しください。

<「写ルンです」で、あの人は。produced by cowcamo 開催概要> 

開催日時:2017年7月15日(土)-7月21日(金)10:00-18:00
場所:サンワカンパニー 東京ショールーム(外苑前駅徒歩1分。港区南青山2-26-1 南青山ブライトスクエア1階
休催日:なし
入場料:無料
参加クリエイター:Dream Aya / IO(KANDYTOWN/BCDMG) / 井野 将之 / eri / オカモトレイジ(OKAMOTO’S) / 小山田 早織 / 河野 貴之 / 小見山 峻 / コムアイ(水曜日のカンパネラ) / 柴田 ひかり / スダンナユズユリー / 中田 みのり / Hana4 / 三吉 彩花 / 向井 太一 / Licaxxx / ※五十音順
特設ウェブサイトhttps://utsurundesu.cowcamo.jp/