リノベーションって実際どんなふうに進んでいくの? リノベの裏側に密着! カウカモの第1号エンジニアである中村のリノベーションストーリーを4回に分けてお届けします。


こんにちは! カウカモ編集部の國保(こくほ)です。

カウカモ第1号エンジニア、中村の「物件探し+リノベ」に密着しているこの企画。学芸大学に未改装(リノベーション前)の中古マンションを購入し、フルリノベーションをする様子をご紹介していきます。

前回、【01.物件探し】編では多くの反響をいただきました! ありがとうございます。今回は、無事にマンションの契約を結んだ後、実際にリノベーションのプランを決めていく様子、そして解体後の様子をお届けします。あの物件のその後はいかに?

■設計パートナーswarmと内装打ち合わせスタート!

2017年12月半ば、無事物件を契約した中村。

未改装の、和室の状態で購入したのでした。

リノベーションに向けて、早速翌週、設計パートナーのswarmと初回打ち合わせを行うことになりました。

以前リノベの様子を密着したエージェント斎藤の場合は、過去のカウカモの記事を参考にしたり、Pinterestを活用しながら “どんなリノベーションをしたいのか” 妄想を膨らませていましたが、中村夫婦の場合は、いい意味で建築家任せ!(笑)

内装のテイストは、swarmの日高くんに任せることにしました。自宅に遊びに行ったことがあったので、あんなイメージがいいなと。ただ、あそこまでエッジは立てなくてよくて、コンクリート剥き出しにはしたくないなと。

前回もご紹介した通り、こちらがswarmの日高くんの自宅です。躯体現しの比率高めです。

マルっとお任せスタンスだったため、swarmはスタディを開始。あれこれプランを考え始めます。

そんな初期設計段階で、中村が伝えていた希望は? と言えば、

・空間は仕切らなくてOK。なるべく開けっぴろげな空間がいい。
子どもが生まれる予定なので、それを想定した造りにして欲しい。
ルンバが走りやすい部屋がいい。
テレビを中心にした家にしたい。
玄関にロードバイクを置きたい。
シンプルなのが好きだから、シンプル寄りな空間がいい。

そして、
・いつか売ることになる可能性も高いから、いざと言う時に売りやすいような間取りがいい。
次の人も、そこからなんでもできるような間取りにしたい。

ということ。

奥さま:「ワインを並べる棚が欲しい」みたいな趣味から派生するようなこだわりは特になくて、「使える幅のあるデザインにして欲しい」「いかようにでも自由に使えるようにして欲しい」というのを伝えていました。

■松竹梅。3つの中で好みのプランは?

そんな夫婦の思いを加味した上で、翌2018年1月上旬の2回目の打ち合わせでは、swarmは3パターンのプランを提案。

まずは、開放的な空間を希望するふたりにぴったりな・・・

◎A案1:ワンルームとして広く使えるようなレイアウト

メリット
・リビング・ダイニング・キッチン・DEN(書斎)に壁面が現れず、自然光がよく入り開放的な空間になる。
将来壁の増設など変更しやすい
・DENは家具で仕切ることで 、完全に独立させず、一体感が生まれる。
デメリット
・収納量が若干減る可能性?
・DENが完全に個室になっていない。

続いて、A案のデメリットであった、収納量とDENの個室化を叶えた、

◎A案2:DEN(書斎)を個室として使えるようなレイアウト

メリット
・DENを収納で仕切ることで、個室としてプライバシーを確保する。
・収納量が増える。
デメリット
将来壁の増設が難しい
リビング・ダイニング・キッチンが狭くなってしまう

そして、A案とはキッチン&寝室の位置が逆になった、もともとのキッチンの位置を生かした、

◎B案:プライベートな空間を小さくまとめて、賑やかなLDKを分けたレイアウト

メリット
・DENと寝室をまとめて一つの個室とすることで 、プライバシーを確保する。
・南北に連続したLDK。
・リビング・ダイニング・キッチンを最大限確保できる。
デメリット
将来壁の増設が難しい
DENと寝室が一体になっている。

そんな3つのプランでした。

少し特殊な形の間取りをしていることもあり、リビング&ダイニング、そして水周りの位置は基本的に一緒。キッチンの位置をどうするか、寝室の位置をどうするかが今回のプランのポイントでした。

結局一番いいと思った、部屋の飛び出した部分を寝室にし、そのほかの部分をワンルームとして広々使える「A案1」のプランをベースに詰めていくことに決めました。日高くんもそれを推しているのがわかったし(笑)。

方向性が決まったら、内装の詳細詰めの段階へ。1月下旬にはswarmとの3回目の打ち合わせでさらに内容を詰め、2月頭にはそのプランをもとにした現調(現地調査)を実施。そして2月中旬には無事物件の決済も完了し、ついに引き渡しを受け、晴れて物件は中村家のものとなったのでした。

(※「決済」や「引き渡し」という言葉を聞いてもピンとこない方も多いかもしれませんが、中古物件の買い方についての詳しいお話は「買い方辞典」にて紹介しています。詳細はぜひそちらをご覧ください。)

■予想外だった提案は、「ハーバリウム」!

さて、建築家主導でリノベーションを進めてきたわけですが、何か予想外な提案はあったのでしょうか?

「ハーバリウム」は予想外だったかな。ハーバリウム=植物標本の意味で、ここでは観葉植物を置ける空間のことを指していて。

窓際にあって洗濯物も干せる実用性も兼ね備えたスペースなんだけど、洞窟みたいな雰囲気で部屋に奥行きがあるように見えるから、ぜひ造りたいってプッシュされました(笑)

こちらは、完成図をイメージして作られたCC画像。右側の植物が置いてあるスペースがハーバリウムです。

奥さま:ほかにも、ベットの床下収納の提案とかもびっくりだったかな。

そもそも、フルリノベって私たち側にこだわりがないと辛いのかなって思ってたけど、思ってたより色々提案してもらえたのですごく楽しかった!

あとは、自分たちにインテリア選びのセンスがないとわかっていたので、インテリアもなるべく造って欲しいとお願いして。

結局、ソファーは日高家と同じように造り付けにしてもらうことにしたそうです。

こちらが日高家のソファー。モルタルで造作しています。

こうしてプランが少しずつ詰まってきたところで、肝心の「見積もり」チェックへ。

2月下旬の打ち合わせの場にて、設計図見積もり書とを見比べながら、予算内に収めるにはどうしたらいいのかを一つひとつ決めていったのでした。

収納スペースに扉を付けるか付けないかだけでも予算は大きく変わるのです。

それにしても、打ち合わせの場に同席していると、あらゆる決断がとても早いおふたり。その理由を聞いてみると?

日高くんのスタイルを信頼していたから、いつも、「いいね、いいね!」な感じでサクサク決めてました。それに、いつも松竹梅で3つぐらい選択肢を出してくれていて、どれが本当のおすすめなのか感じ取れたから(笑)、あんまり迷わなかったかな。

設計は、自分たちとスタイルが近い人にお願いすること。スムーズにリノベーションを行う上で、やはりこのポイントは欠かせないようです。

■3月下旬、ついに解体へ!

さあ、ここまで来たらいざ解体へ。フルリノベーションをするためには、一度内装を全部壊して、まっさらにする必要があるのです。

結果、あの渋い和室空間は・・・

こう変わりました!

部屋の仕切りがなくなって、広々と・・・!

解体が終わったあとは、現地で打ち合わせです。

部屋中をぐるっと一周しながら、隅々までチェック。

解体したことで、見えなかった “内側” が明らかになったので、現段階の図面と見比べながら、詳細を詰めたり、懸念事項を洗い出したりしていきます。

こうして、着工に向けて一歩ずつ一歩ずつ前進していくのでした。

■次回は内装工事の様子をお届け。

さて、解体も終わったところで、今回の【02.プラン決定&解体】編はおしまいです。

次回はついに内装工事スタート! ここから完成までどんなストーリーが待っているのでしょう。続きをどうぞお楽しみに。

◎カウカモスタッフの物件探し+リノベに密着! -エンジニア中村【01.物件探し】編- はこちらからどうぞ。

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