家というプライベートな空間の一部を、イベント会場やおうちカフェとして外に向けて開放する "住み開き" 。ここ4〜5年で話題となっていますが、行っているのはほとんどが一軒家に住んでいる方ではないでしょうか。

昨年春に中目黒で中古マンションを購入した駒井さん夫婦は、"マンションの一室を開く" 実験を始めました。「the shelf」というウェブサイトを開設してリノベーションの過程を綴り、完成した自宅を『403L』と名づけてスタジオ、ワークショップスペース等、多様な使い方のできる場として運営されています。

おふたりは、なぜマンションで住み開きをしようと思ったのでしょうか?

ご自宅を訪問して、お話を伺いました。

朗らかな雰囲気の駒井さん一家は、知礼さん、美智子さんご夫婦と、杏ちゃんの3人家族です。

「the shelf」を見て、その素敵なインテリアに心を躍らせていたcowcamo編集部一同。どきどきしながら403号室の扉を開くと、期待を裏切らないお洒落な空間が広がっていました。玄関の正面には展示スペースがあり、本当に雑貨屋さんやギャラリーに来たかのように錯覚してしまいます。

左・カラーコーンに顔をつけたユーモラスな作品「あっちむいてコーン」がお出迎え。展示会などを開く際は、玄関の正面にある飾り棚に関連作品を並べる予定だそう。/右・木張天井やライト、ドアは既存をそのまま残しました。

駒井さん一家は、不動産会社に務める知礼さん、アートディレクターの美智子さん、10か月になる杏ちゃんの3人家族。

ふたりとも「いつかは家づくりを体験したい」と考えたいたことから家探しを開始。1年かけてこの物件にたどり着きました。

玄関前共用廊下からの眺め。赤屋根と、上り坂にそって様々な低層住宅が続く景色が気に入ったそう。建物は築32年、新耐震基準で建てられています。

最初は新築も見に行ったんですが、全然萌えなくて。間取りも建具も平凡だし、広さもない。だったら中古を購入して自分たちの好きなようにリノベーションしようと思いました。(知礼さん)