カウカモマガジン6月号は、クラウドファンディングMakuake特集!!
ということで、Makuake代表・中山亮太郎氏と我らがカウカモマガジン編集長・中村真広の対談企画をお届けしています。
前編では、中山さんにMakuake誕生秘話から独自の立ち位置を手に入れるまでのエピソードを赤裸々に語ってもらいました。後編はMakuake運営の舞台裏、そしてこれからのビジョンを聞かせていただきます!
「圧倒的ユーザー感覚」キュレーターの存在こそがMakuakeの強み
すべてのプロジェクトは必ず「キュレーター」という役割のスタッフがサポートしていて、時にはコンセプトメイキングからお手伝いすることもあります。
例えば、何の変哲もないように見える時計にも特徴はあるはずで、そこに反応するターゲット層もいるはず。彼らがその時計を手に入れた時にどんな体験ができるのか。そこまでコンセプトが一気通貫するようにコンサルティングして、魅力ある製品に見せるお手伝いをしたいなと思っています。コピーライターのような仕事だと思うんですけど、それに近いことをすべてのキュレーターがある程度できるようにしています。サポートさせていただいたプロジェクトは、比較的反応が大きいですね。
いろいろなスキルは求められますが、圧倒的に「ユーザー感覚」が大事かなと思ってます。ユーザーへの想像力とか。例えば今、DJが使う機器のプロジェクトを扱っているんですけど、担当者はDJじゃないんですよ。なので同期でDJやってる人に聞きに行ったり、会社で付き合いのあるタレントDJさんに見てもらったり。わかる人を巻き込んで、何が魅力なのかを見ていく、そのスキルが重要になってくる。決して簡単な職業ではないと思います。
大変です(笑)。トップが背中を見せていくしかないですよね。新しいスキルをどうやって身に付けていくのかは、トップがそのスキルと向き合って「こうあるべきだ」って示していくしかないなって僕は思う。
例えば5〜6年前までインターネットサービスの「プロデューサー」っていう言葉の定義はすごく曖昧だったんですけど、当時、サイバーエージェントの代表である藤田自らがプロデューサーになったんですよ。インターネットのサービスを使ったり、細かいボタンの色を考えたり、その色がユーザーに与える感覚を考えたりとか、徹底的に。プロデューサーとして必要なスキルを定義して、自分がまずできるようになっていったんです。あれだけ大きな事業を回している人がプレイヤーとして誰もやったことのないスキルを定義して、しかもちゃんと成果を出しているから、自分も「そうしなきゃいけないんだ」ってまざまざと見せられた思いで。
もうそれからひたすら特訓しましたね。例えば水という商品ひとつとっても、「この水がユーザーに与える体験て何なんだろう」って考えたり。コピーライターの本もたくさん読みましたし、話を聞きに行ったこともあります。まだ全然思うようにできていないですけど、ひたすら走りながら身に付けて、考えています。
あります。それに、物の価値を引き出すっていう感覚自体が、Makuakeのサービスや事業自体を設計していく感覚に似ていました。ユーザーにどんな経験を与えて、これを使ったらどんないいことが起こるかをどうイメージさせて、Makuakeを好きになってもらうかは重要なテーマなので。
もう、新しいもの好きな人の「クラウドファンディングって珍しいからやってみよう」っていう利用は一周したと僕は思ってて、「なぜ使うのか」を、ユーザーサイドも実行者サイドも明確にしなきゃいけない時が来ている。そういう意味で、物の価値を引き出す訓練は今のサービスを作る上でも参考になってきた気がします。
作る側が事業として成功できることをサポートしたい!
ユーザーに楽しんで欲しいという思いももちろんあるんですが、作る側の皆さんが、勇気を持って製品なりサービスを生み出している、それを事業としてうまくいくようにサポートしていきたいという部分が強いです。実店舗で展示したり販売したりすると、お客さんはもちろん来るんですけど、話題になったり他のバイヤーさんが見に来たりと波及効果が大きい。そういう形で、作る側の売り上げが拡大するきっかけを作りたいな、というのがあります。実店舗もそうですし、Makuakeで成功した企業・個人だけが使えるEC機能も作りました。
そうですね、間違いなく楽しいのはあります。そしてユーザーさんがしらけちゃうようなことはしたくないなと思って気を付けています。
例えば「クラウドファンディングで買わなくても、ECサイトで後から売り出されるんじゃないの?」という見方も出てくるかもしれない。「どうせ売られるなら後で買えばよかった」ということに絶対にならないように気を付けながらサイトの設計もしていて。実は小指一本でバランスとっている感じなんですが(笑)。新機能を作ったり新たな提携を結んだりとか、新たな試みは多いですが、かなり慎重に決めてますね。
あまり難しく考えずに、世の中の新しいものが人より早く手に入るんだ、という気軽な感覚で見て欲しいですね。ちょっとまわりに自慢できて、面白いお店のロイヤルカスタマーとして一般顧客と違う立場から利用できる。それに、本当に毎日のように面白いものが出てくるので、「そういうのが欲しかった!」というものに出会う時がいつかきっと来ると思う。だからメディア感覚で眺めて、気に入ったものが見つかったら手に入れるっていうのが面白い体験かな。ワクワクして使ってもらえればうれしいです。
【番外編】中山さんが今ハマっているのは・・・自転車とレコード!
自転車なんですけど、ガチでいうと(笑)。最近ハマり始めて、昨日も三茶の自宅から吉祥寺まで自転車で行ったりとか。ロードバイクです。
あとは、ちょっと宣伝ぽくなるんですけど(笑)、Makuakeでクラウドファンディングに成功したamadanaさんとユニバーサルミュージックさんが共同で手掛ける「スピーカー内蔵レコードプレーヤー」を実際に使い始めました。もともと全然音楽を聞かなくて、何かきっかけが欲しかったんですよ。でもiTunesでダウンロードとか、普通すぎるじゃないですか(笑)。て思った時、アナログレコードだとかっこいいなと思って。なので、レコードを買いに行ったりしています。
面白いことに、妻のお父さんがめちゃめちゃ持ってたんですよ、昔のレコード。こないだ100枚ぐらいもらいました(笑)。ジェームス・ブラウンとかカーペンターズとかビートルズとか、70年代ぐらいに買ったものが、意外に今も全然よくて、生きていて。すごいんです、ジャケットが日本盤だからアルファベットを一文字も使ってない。「ヘイジュード」とか、カタカナで、逆におしゃれ(笑)。
さあ、前編後編に分けてお届けした、【Makuake × cowcamo対談】でしたが、いかがでしたでしょうか?
未知のワクワクが詰まったクラウドファンディング。ぜひ、あなたも今すぐ「Makuake」にアクセス! そして、今月号のカウカモマガジンで紹介中のプロジェクトの裏側も覗いてみてくださいね!
※トップの写真は、カウカモマガジンでもご紹介させていただいた、エジソンランプを目指したLED照明 “Siphon” のプロジェクトの打ち合わせ後の様子です。
このLED照明、ひとつあるだけ空間が一気におしゃれに・・・! こちらの記事もあわせて読んでみてくださいね。
https://cowcamo.jp/magazine/column/LED照明OnlyOneの挑戦
■取材協力:Makuake
WEBサイト:https://www.makuake.com/
文:石井妙子/撮影:cowcamo編集部/写真提供:Makuake