日々お客さまの家探しをサポートするカウカモエージェントにフィーチャー! 不動産のプロがオススメする、萌える街やマンションって? 実際に街を歩きながら、編集部がインタビューする企画です。


こんにちは!カウカモ編集部のホンダです。今回やってきたのは「西荻窪」。

通称 “西荻” 、喫茶店や雑貨屋、飲み屋さんなどなど、個性的な個人店が軒を連ねる文化の香り漂う街ですね。筆者もその雰囲気が好きで、たびたび訪れています。

(※編注:取材は緊急事態宣言の発出前に実施し、撮影時のみマスクを外しています)

筆者の思う “西荻” 像は、このように飲食店が建ち並ぶ路地

今回は、そんな「西荻窪」の魅力を “暮らす” という視点も交えて深掘りしてきましょう。集合時間はお昼時。こんな早い時間にこの街に来たのは初めてかも…… さて、今回この街をナビゲートしてくれるエージェントは?

お疲れさま!

《プロフィール》沖田 真由子(おきた まゆこ)
学生時代は美大で金属工芸に励み、前職ではフラワーコーディネーターとして数々の結婚式を彩ってきた。いつも心にあったのは、ひとりひとりの個性を引き出す “一点もの” を届けること。住まいの領域でもその想いを体現したいとカウカモにジョイン。愛称は “おきまゆ”、趣味はパン屋さん巡り。

早速だけど、お腹も空いたことだしお昼ご飯を調達しつつ「善福寺公園」まで歩いてみよう! “西荻” には個人店が多いだけあって、テイクアウトできるお店もたくさんあるんだよね。

さて何を食べようか、思いを巡らせながら出発です。

▼「西荻窪」に関する “街の先輩に聞く!” 記事も併せてどうぞ!
【 #西荻窪 】吉祥寺好きは西荻を目指せは本当?! 地元を愛する文化人が集う街

パンを片手に“西荻”散策

駅から北西に延びる「伏見通り」へ。歩道が広くて歩きやすい! 筆者たち同様お昼ご飯を調達している人々の姿が

実は行きたいパン屋さんがあって。寄ってもいいかな?

歩いていると小麦のいい香りが…… 筆者も自然とパンが食べたい気分に。ということで、お昼ご飯はパンに決定です。

左・まず向かったのは、1937年創業の歴史あるパン屋さん「藤の木」。「塩パン」が人気商品なのだとか。/右上・伏見通りの裏路地に佇む「えんツコ堂製パン」。/右下・「Pomme de terre(ポムデトール)」はなんと臨時休業日。『ここのベーグルが食べたかったのに……』と意気消沈する沖田

次々と目当てのパン屋さんを巡るふたり。パンを片手に、道中のお店にもいくつか立ち寄りながら善福寺公園を目指します。

上・駅近辺では低層部が店舗になっているマンションが散見された。“街に開いた” 建物が多いことがこのエリアの魅力かも。/左下・「古書 音羽館(こしょ おとわかん)」。“西荻” といえば古本屋が多いのも特徴。道沿いにずらっと並ぶ本棚に惹かれて、ついつい立ち寄ってしまいました。/右下・伏見通りで一際目を引いたのはフラワーショップ「blue water flowers(ブルーウォーターフラワーズ)」。店内には膨大な数のドライフラワーで埋め尽くされた独特の空間が広がっています

『パン屋さんって、街にこんなに存在するんだ』と驚かされましたが、実はここでは紹介しきれなかったパン屋さんも多数。他にも喫茶店や雑貨屋など、何かと気になるお店が軒を連ねていました。今回は「パン」を目当てに歩いていましたが、他の目的を持って歩けば、また違った出会いがたくさんあるはずです。うーん、奥深し “西荻”! 

散策の中で見つけたお店をもう少しだけご紹介。/左上・閉店した喫茶店で使われていたレトロな家具の販売などを行う「村田商會」。/左下・創業1974年の喫茶店「どんぐり舎(どんぐりや)」。/右・こちらも老舗の喫茶店。店名は「物豆奇」とかいて「ものずき」と読む

水辺と緑と

上・「西荻窪」駅から徒歩16分ほどでたどり着く「東京都立善福寺公園」。/左下・公園のすぐそばには「東京女子大学」が。そういえば道中立ち寄ったパン屋さんには女子大生らしきお客さんが多かったような。/右下・遊具で遊ぶ子どもたちと井戸端会議中の親御さん方

善福寺公園に到着しました。近隣には善福寺川や緑豊かな大学のキャンパスもあり、雑多な雰囲気の駅前とは打って変わって、一帯にゆったりとした空気が流れているのを感じます。

買ってきたパンをお披露目。『今全部食べるわけじゃないですよ!』と念を押す沖田。なんでも “今週分” の食料なのだそう

ここまでやってきたのは、この街で暮らしたら生活圏内にこうして自然を楽しめる場があることを伝えたかったんだ。最近コロナ禍で在宅勤務の方が増えて、近場に自然が欲しいっていうお客さまが増えてきたんだよね。

それに私たちがさっきパンを調達したみたいに、少し出歩けば色々なお店で気軽に食を楽しめることも魅力的。「西荻窪」でマンションを購入したお客さまが仰っていた『街を“キッチン”にした生活』という言葉がまさにそれを象徴していて記憶に強く残っているの。

今回はそんな暮らしが送れる街をぜひ紹介したいと思って、「西荻窪」を選んだんだよね。

身近に緑やおいしいお店があることって、在宅勤務が主な筆者にとっては本当に羨ましいです。ここまでの道中で、 “西荻” に住んでみたい気持ちがどんどん湧いてきました。

左・善福寺川沿いの歩道を歩きます。/右・スイレンが浮かぶ善福寺池。街を流れる善福寺川の水源だ

 “西荻” マンション行脚

■ 川のほとりで

さて、そんな “西荻” にはどんな住まいがあるのでしょうか。公園から駅に向かいながら、この街に建つマンションの数々を巡ることに。善福寺川沿いを歩いて、まず出会ったのはこちらのふたつのマンション。

左・1973年築の「西荻台マンション」。総戸数は75戸で、2015年には耐震補強工事が実施済み。2022年には大規模修繕工事も予定されている。/右・こちらは1967年築の「杉並コーポラス」。リバーサイドに建つ青いタイルが特徴的なマンションだ。『タイルの色がはじめから一色で統一されていないから、更新しても違和感が出にくいのがいいよね』という沖田のエージェントならではの感想が印象的だった

西荻窪には、こういうレトロでかわいい “おじいちゃん系” マンションが多いんだよね。「西荻台マンション」はDINKS〜ファミリー向けの間取りがメインで、なんと100㎡を超える住戸も!もうすぐ築50年を迎えるけど、共用部が綺麗に保たれていて管理状態も良好な印象だね。

■ 線路沿いにて

続いて訪れたのは、中央線沿いに建つ「西荻コーポ」。「杉並コーポラス」に続いてまたもや青いタイル貼りの外観!

左・1969年築、総戸数55戸の「西荻コーポ」。/右上・窓の鉄格子もレトロでかわいいデザイン。/右下・2014年に耐震補強とエントランスアプローチのリニューアルが行われた

目の前が低層の住宅街だから、眺望がとてもいいマンションなんだよ。どの住戸もバルコニーが南向きで線路を背にしているから日当たりもいい上、電車の音も比較的気にならないはず!

■ 駅近マンションも続々

さて、駅近くまで戻ってきました。築浅の建物から、なんと教会付きまで、まだまだいろいろなキャラクターのマンションがあるのだとか。

西荻窪駅北口から続く北銀座通りを歩く

左・2001年築、総戸数56戸の「藤和シティホームズ西荻窪駅前」。/右上・1、2階には幼稚園、3階には教会が入っている「西荻チャペルマンション」。/右下・1973年築、総戸数38戸の「西荻南パレス」

「藤和シティホームズ西荻窪駅前」は、このエリアの駅近物件では珍しい新耐震基準に適合したマンションなんだよ。ペット可(細則あり)なのも嬉しいポイント。

「西荻南パレス」は、小規模・築古ながらオートロック、宅配ボックスありで設備が充実してるのが特徴だね。

■ レトロかわいい白いやつ

さらに駅近くを散策していると、白亜の建物が見えてきました。

ここが今回特に紹介したかった「豊栄西荻マンション」!。カウカモでもよく販売物件を掲載していて、購入されるお客さまも多い人気のマンションなんだよね。

上・1971年築、総戸数110戸の「豊栄西荻マンション」。/下・エントランスの生垣も綺麗に剪定(せんてい)されており、管理状態のよさがうかがえる

曲線を多用した建物のデザインがかわいくて、照明などのディテールにもこだわりを感じる素敵なマンションなんだ。エントランスが広々とゆとりのあるつくりなのもポイント!

たしかに、照明や床タイルの模様のひとつひとつが凝っていますね!

壁面アートやシャンデリアなど、装飾が散りばめられた共用ロビー

住戸は30数㎡〜100㎡超えのものまで、バリエーション豊富。管理状態も良好で、110戸のビッグコミュニティなので管理費・修繕積立金は比較的リーズナブルなんだよ。

「杉並区立西荻わかば公園」が隣接している

これにてマンション行脚は終了です。少し歩き疲れたので、駅前のカフェで休憩して解散することに。立ち寄ったのはレトロな店構えが魅力的な「coffee lodge dante(コーヒーロッジダンテ)」。振り返ると、今回出会ったマンションの数々もこうした古きよき空気をまとっているように感じたのは私だけでしょうか。

取材後記

取材前、筆者にとって「西荻窪」はレトロでおしゃれなお店がたくさんある “訪れたい街” だったのですが、取材を通じて “住みたい街” へと変わっていきました。その理由は、出会った数々のマンションが築古ながらもていねいに手入れがなされ、街とともに“古きよきもの” として歳をとっている様に惹かれたから。名の知れた「吉祥寺」と「荻窪」の間でひっそりと、中央線沿いの活発な商業開発から逃れてきたこの街は、豊かな自然を残しながら、肩肘を張らずに「食う、買う、寝る」を満喫できる場としてゆっくりと醸成されてきたように感じました。

「西荻窪」駅南口から出てすぐの「柳小路」。『コロナ禍じゃなかったら一杯やりたいところなのに……』と後ろ髪を引かれつつ帰路につきました

それでは、次回の「街とマンションと私」もお楽しみに。