「愛嬌がある」と萌えるマンション
レトロなマンションって『今の時代じゃこんなのつくんないよ!』って、どこかクスッと笑える要素があるものだと思うんだよね。威厳のあるヴィンテージとは違って。
そうかも!
レトロさに可愛げがあるというか、キュンとくるというか。蚤の市で発掘するアンティーク品みたいな……。例えば「目黒台マンション」の鳩のモザイク画とか、「○○苑シリーズ」の床の幾何学模様とか。
六本木にある「瀬里奈グリーンハイツ」の丸いバルコニーと丸窓もそういう雰囲気。建物全体が丸モチーフで可愛げがある。
マンション敷地内に公園や遊具があるとか、プール付きとか。今はどんどん無くなっていっちゃってるけど…… デパートの屋上遊園地っぽさがあるというか(笑)。
可愛かったりユニークな意匠が多いけど、それが管理状態の良さとは直結しないから注意は必要!
うん、意匠と管理状況は別物。意匠に機能的な意味はなさそうだけど、装飾は可愛くて萌える。意匠がきれいなまま保存されてるってことは、一種住民が建物を大切にしていることの現れでもあると思うけどね。
なんかファンシーな感じがするよね。あと純喫茶っぽい! 照明とかタイルの意匠も似てると思うんだよね! 雰囲気も格式高いお屋敷のティールームとかじゃなくて。
うん、ちょっと庶民的なところがあるというか。
ゴージャスではないんだよね。でも愛着が湧いてくるような、一点もの感が強い!
建て方と装飾が古めかしくて愛おしい
「弦巻リハイム」の雁行(がんこう)したフォルムや、エントランスに池があって、鯉が泳いでたりするのもレトロでいい。
そうそう、いまの時代でこの建て方ってなかなかしないよね。
あとはレリーフが特徴的な「シャンボールシリーズ」も好きだな。「シャンボール松濤」とか!
総戸数50戸以下というサイズ感も含めて、愛嬌だよね。私はお城っぽい外観の「秀和青南レジデンス」にも惹かれる!
「秀和レジデンス」といえば、青い瓦屋根のものがほとんどだけど、「秀和青南レジデンス」は赤い屋根なのが特徴的。緑屋根の「秀和深川森下町レジデンス」も好きだな〜! 管理もいいし、南側は小名木川ビューだし。
ちょっと大きめなマンションでいうと、「経堂セントラルマンション」「久我山ハイム」「マンション池上」「野沢ハイム」あたりもいいよねー! 渋くておじいちゃんっぽいんだけど、そこが可愛くて好き♡
一部分だけタイルを貼って装飾してるのも可愛い。
この時期メゾネット住戸が流行ってたってのもあって、構造にも似たところがある。メゾネットで構成されているマンションの中には、エレベーターが各階に停まらないものも。それもマニアックな視点として伝えたい!
ほんとだ! 年代がほぼ同じ(笑)。住戸が階段を使わなければいけない階にあると嫌われちゃうこともあるけど、窓が共用廊下に面していないことでプライバシーを守れたり、いいところも結構あるんだよね。
▲メゾネット住戸の間取り事例。共用廊下は下階にしか通っていないため、北側の洋室の先にもバルコニーが設置されている。
【愛嬌があるマンションの特徴】
・機能性はないけど愛らしい装飾
・どこかクスッと笑えるファンシーな雰囲気
・現代では積極的に採用されない建て方