初めての物件購入では、不安があるのは当然のこと。カウカモマガジンで取材した先輩たちもみんな、最初はお悩みを抱えていました。今回はその中から、実際にみなさんが直面したお悩みTop5をピックアップし、解決のヒントをご紹介します。心のモヤモヤを晴らして、次のステージへ進みましょう!


カウカモで出会った “一点もの” の住まいにお邪魔して、ご購入までのストーリーについてお聞きしている『cowcamo graph(カウカモグラフ)』。この企画では、今までに50超の住まい探しのストーリーをご紹介してきました。

今回はこれまでに掲載した記事の中から、「住宅購入で不安に感じたこと」と「それをどう乗り越えたか」というQ&Aをピックアップ。中古物件を購入するにあたっての “よくあるお悩み” を、ランキング形式にまとめました。

中古物件購入のよくあるお悩み 気になるランキングを発表!

第1位:築年数(34.9%)(築年数が経過していることで生じる問題を含む)
第2位:お金のこと(19%)
第3位:リセールバリュー(11.1%)
第4位:賃貸か購入か/リノベについて(各4.6%)

※複数回答は、最も悩んだことを2つまでカウント

■調査対象の家族構成(全50組中)
DINKS/24世帯
ファミリー/6世帯
単身女性/13名
単身男性/7名

集計の結果を見ると、住宅購入にあたって何かしらの不安を抱いていた方は90%以上! いずれの家族構成でも最多だったのは、築年数に関する不安でした。

では、皆さんは一体どのように悩みを乗り越えてきたのでしょうか? 第1位の「築年数」から順に、インタビューでお聞きした声とともにご紹介します。

第1位:築年数

カウカモが主に取り扱っているのは “中古リノベーション物件” 。

未改装(リノベーションされていない状態)でお引き渡しすることもありますが、程度の差はあれど築年数が経過しているというのがひとつの特徴です。中には、築40年を超えるような物件と出会い、ご購入される方も少なくありません。

築年数の古さから生まれるお悩みは、大きく分類して「①耐震性 ②建物性能 ③管理・修繕状況」の3つ。

①耐震性に対するお悩み

耐震の部分は気になったので最初に聞きました。今、築26年なのですが、建設当時はマンション建設で鉄骨が少ないとかアスベストとか色んなニュースがあった時期だったかな? と思って。

でも、聞くことで解決しましたし、反対に見た目の古い感じがよさになっている建物だと思うようになりました。(「Life of LANDLIFE」より/DINKS)

築年数が経過しているので、耐震とか気になることはたくさんあったんですが、担当の方がしっかり調べて全部資料を送って教えてくれたので、どんどん不安は解消されました。
(「ART&WIND」より/DINKS)

POINT:耐震性には総合的な判断が必要!

築年数が経っている物件では、多くの方が耐震性を気にされています。しかし、詳細な資料を見たり、エージェントなど第三者からアドバイスを受けることで解決したケースも多いようです。

耐震性については、「新耐震基準(※)を満たしているか」「耐震補強工事が行われているか」「耐震診断の結果はどうか、またそれを受けて住民間で話し合いがされているか」など、物件をひと目見ただけでは分からないことだらけ。また、マンションが建っている土地の地盤もチェックしておきたいポイントです。

あくまで総合的な判断が必要なので、エージェントに相談しながら物件を選んでみてくださいね。

※1981年6月1日以降に建築確認が下りている物件に適合している構造基準。基準を満たす建物は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊の恐れが低いとされています。

②建物性能の低下に対する不安

築古のマンションなので、結露とかすきま風は大丈夫かなと不安でした。

古いが故に出てくる問題は、施工会社の方にご相談しながらひとつひとつ解消していきました。窓も二重サッシにしたりだとか。
(「窓から遠くに望む富士山。愛着の湧く “テーマ” を設けて」より/DINKS)

POINT:建物性能は追加工事で向上させられる場合も

こちらの事例のように、購入後にリノベーション工事や部分的な手直しをすることで、断熱性や気密性などを向上させられるケースもあります。各種工事の可否については、エージェントや施工会社さんに相談してみるといいでしょう。

③管理・修繕状況

古いから、大丈夫か? という見えないところへの不安はありました。

修繕計画とかを見ても、全てが完璧な新築マジックとはやはり違うので、事前に色々説明を聞いたり報告書を送ってもらったりしました。
(「温かな愛の物語」より/DINKS)

POINT:資料と現地の両面から判断しよう!

こちらのご夫婦のように、『古い建物だけど、資料と現地をしっかり確認することで不安が解消した』という方はたくさんいらっしゃいます。

管理状態を図るものさしのひとつは、管理会社や管理組合が作成している「重要事項調査報告書」「長期修繕計画書」といった書類。これらの書類には、

・過去にどのような修繕がされてきたか
・現在どのくらい修繕積立金の貯蓄があるか/管理費などの滞納はないか
・今後どのような修繕の計画があるか

などマンションの管理や修繕状況について重要な情報が記録されていて、カウカモ編集部でも物件情報を掲載する際には目を皿にしてチェックする資料なんです。

また、各住戸の窓サッシや玄関ドアなどの共用設備が交換されていたり、外壁塗装や共用ロビーの修繕によって見た目がピカピカになっていたりする場合も。資料とあわせて、現地も確認するのがおすすめですよ。

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