カウカモで出会った “一点もの” の住まいにお邪魔して、みなさんの物件購入やリノベーションのストーリーを伺う『カウカモグラフ』。

2017年に連載をスタートして、今年でついに取材総数が100件を超えました。リノベーション済みの物件にそのままお住まいの方から、未改装物件をフルリノベーションした方まで、そのストーリーはまさに十人十色。

今回はこの節目に「家探しのきっかけ」ランキングという形でこれまでの取材を振り返ります。

みなさんの体験談を通じて、家を買うこと、リノベーションマンションで暮らすことの魅力がきっと見えてくるはず。一位から順にどうぞご覧ください!

※ランキングは117件の取材で集計した全144のきっかけから作成。複数回答は、主なきっかけを2つまでカウントしています。

第1位:コロナ禍(15.3%)

2019年12月に新型コロナウイルスの世界的な流行が始まって早3年……

読者のみなさまの中にも、出社が少なくなり在宅勤務がメインになるなど、生活様式がガラッと変わった方も多いのではないでしょうか。

そんな変化を迎えて問題となるのは、やはりワークスペースの確保。これまでは住むためだけの場所だった自宅が、働くための場所へ。多くの方々が働きやすい環境を求めて、新居探しを始められました。

在宅勤務が毎日になって『仕事をするには向かないな』と感じ始めたんですよね。食事も仕事もひとつの机で、寝るのはすぐそこのベッドでっていうのが結構ストレスになってて……(「おうち図書館はじめました」より/ひとり暮らし/フルリノベーション )

以前の住まいは結婚のタイミングで借りたところで、正直寝られればいいと思って決めたので狭かったんです。それがコロナ禍でリモートワークになり、お互いの仕事柄会議があることも多く、声が被ってしまうのが悩みで

ワークスペースはリビングと対角に配置しました。クリアガラスのドアで仕切ることで、音を遮断しつつも外と繋がりのある場所をつくれたと思います。

(「ぐるっと理想を描いて」より/ふたり暮らし/フルリノベーション )

また、“おうち時間” が増えたことにより、働く場所を確保するに留まらず、住環境そのものをより良いものにしたいという意識が強くなったとの声も聞かれました。

以前の家は新築の賃貸マンションでした。広さと家賃が少し気になるくらいで、大きな不満があったわけじゃないです。

でも、コロナで在宅勤務になって『家の空間めっちゃ大事だな』と気づいたんですよね。
(「光に導かれて」/ひとり暮らし/リノベーション済み物件にそのまま居住)

コロナ前までの家に対する認識って、単純に寝るための場所だったというか。そこから在宅勤務が増えたことで、食生活を含めた “暮らし” 全体に意識が向くようになりました。

人との付き合い方も変わったし、これから自分たちはどんな暮らしを送りたいんだろう? そのための理想的な家って? って、いろいろと見つめ直す期間でしたね。
(「純白の想いは運命に誘われ」より/ふたり暮らし/フルリノベーション )

働きやすさや理想の暮らしを突き詰めていくと、癖のない画一的な間取りや内装が主な賃貸や建売の住宅では叶えづらい希望が湧いてくることも。

そんなときはカウカモグラフに登場いただいたみなさんのように、好みにフィットしたリノベーション済みの物件を選んだり、自分なりのリノベーションで住まいづくりにチャレンジしてみるのもひとつの手かもしれません。

第2位:お子さんの誕生や成長(14.6%)

次点で多かったのは、お子さんの誕生や成長に合わせての家探しでした。ふたり暮らしなら快適に暮らせていた住まいも、家族が増えれば不便が出てくるもの。

とはいえ広い住まいへの引っ越しは「利便性が高い都心で暮らしたい」「お子さんの学区を変えたくない」など様々な条件を加味すると、これまでより家賃が大幅に上がってしまう場合もままあります。

そこで現実的な選択肢として、賃貸ではなく中古マンションの購入を選んだというご家族が多くいらっしゃいました。

賃貸だと希望する広さでは大幅に家賃が上がってしまい、千葉などの郊外で探すか、都内で中古マンションを購入するかの二択になりました。
「とある池上のほっこり暮らし」/3人暮らし/リノベーション済み物件にそのまま居住)

職場がある中目黒に行きやすい学芸大学周辺で、子育てに適した2LDKくらいの間取りの物件を探していたんです。学芸大学エリアなら、子どもが通っている保育園を変えなくてすみましたので。

しばらく賃貸を探していたのですが、希望の賃料で内装が気にいる物件がなかなかなくて。(「明るさにも見晴らしにも、デザインにもこだわって」/3人暮らし/部分リノベーション)

第3位:賃貸の契約更新(11.1%)

第3位は「賃貸の契約更新」。このまま住み続けるか、あるいは新しい場所に引っ越すか、決断を迫られるタイミングですが、家賃の支払いについて見つめ直すいい機会でもあるようです。

隣の駅に住んでいたんですが、住んでいた賃貸物件の更新料が60万円かかってしまって。それが勿体無いなと感じたことがきっかけで家探しを検討し始めました。
(「一軒家のように子どもが走り回れる家」/3人暮らし/部分リノベーション)

以前は賃貸マンションに住んでいました。購入のきっかけは契約更新が迫ってきたからですが、僕は “賃貸もあり” 派で、当初は購入するかどうかは気持ち半分という感じでした。

前の家に大きな不満があったわけではなくて、確かカウカモのセミナーに参加して、賃貸、新築、中古それぞれのメリットとデメリットについて聞いて、気持ちが動いたんだと思います。

築25年くらいの中古物件を買えば新築よりも価値の下落を抑えられる、という話は刺さりましたね。
「私たちだけの、絶景カフェ」より/ふたり暮らし/フルリノベーション )

賃貸は収入やライフスタイルの変化に対応しやすいメリットがある一方で、家賃が掛け捨てになってしまう面も。

上記のエピソードで話されているように、購入ならば物件が資産になる上、中古マンションは新築と比較して売却時の値下げ幅が少ないという特徴があります(下図参照)。

家を買うというと、ずっとそこに住み続けるような気持ちにもなりますが、中古であれば手放すときの資産価値が下がりにくいため、実はライフスタイルに合わせて住み替えていくという選択も取りやすいんです。

第4位:同棲 / 結婚(9.7%)

第4位は、パートナーと住まうための家探し。ふたりの価値観をすり合わせる中で、中古リノベーションマンションの購入という選択にたどり着いた方が多くいらっしゃいました。

候補エリアの新築はすごく価格が高いし、万人受けを狙ったような内装もあまり自分たちに合わなさそうで。

いろんな要件のすべては叶わなくてもいいから、なにかひとつ、凄く気に入るようなポイントがある住まいを選びたかったんです。そんな目線で物件を探していたら、個性的な内装も選べるリノベ済みマンションが自分たちには合っていると気付きました。
(「暮らしに夢中!」より/ふたり暮らし/リノベーション済み物件にそのまま居住)

結婚して家を買おうという話になったんですよ。それなりに家賃がかかっていたので、このまま賃貸にお金を払うより買った方がお得なんじゃないかって。

ふたりでお金についての合宿もしたんです。「自宅の購入は、はたして投資なのか、浪費なのか、消費なのか」をテーマに話し合って、最終的にリセールできる資産性が大事だって結論に至りました。

「どんな暮らしが理想か」「将来的にどこで暮らしたいか」とか、家の購入は夫婦の未来を一緒に考えるいいきっかけだと思いました。
「明るい未来に、木の温もりを添えて」より/ふたり暮らし/カウカモプロデュースのリノベプラン付き物件)

マンションの購入やリノベーションは、お互いの趣味趣向、お金に関する考え方を今一度再確認する機会のひとつ。時間も手間もかかるイベントではありますが、それを乗り越えたときにはふたりの絆がより深まっているカモ?!

第5位:住まいの不満を解消したくなった(9.0%)

「アウトドアグッズが収まりきらない」「もっと人を呼びやすい家にしたい」「やっぱり自分の好きな街に住みたい」など、日々の暮らしの中で気づいた不満の解消や『もっとこうしたい』という希望を叶えるため、家探しを始めたという声も。

手持ちのアウトドアグッズの大きさに合わせて特注でつくった収納棚。

趣味のキャンプ用品を十分にしまえるような大容量の収納が、新築マンションにはなかなかありませんでした。だから中古マンションを購入して、オーダーリノベで自分たちの理想を叶えればいいなと思いました。
(「ふたりの理想を詰め込んで」より/ふたり暮らし/フルリノベーション )

広々としたダイニングキッチン、来客用の造作コートハンガーなど、ホームパーティー仕様でつくられたお住まい。

だんだん手狭に感じてきたのと、よく人が来る割にダイニングセットもなかったので、好きな間取りに住めるなら家を買ってもいいのかなって。

集まりやすい感じにしたかったんです。完全にプライベートよりパブリック優先みたいな造りで(笑)
(「暮らしの映し鏡」より/ふたり暮らし/フルリノベーション)

リノベーションの醍醐味は、このように自分のライフスタイルや趣味に合わせて空間を自在に編集できること。

そして中古マンションを選ぶメリットは、実は好立地の物件が多いことにもあるんです。

1960年代、ちょうど東京オリンピックが開催された時代から、都心部ではマンション建設が非常に活発になり、徐々に開発の中心はその周辺部へ広がっていきました。都心のいい立地にはすでに色々な建物が建っているため、新築マンションが建設されるケースは少なくなっています。

街にこだわりたい方、好立地を狙いたい方は、古くから街の中心部に建つ中古マンションを視野に入れるときっと選択肢が広がりますよ。

人気の高い「清澄白河」エリアで中古マンションを購入したおふたり。

ふたりとも上京したばかりで土地勘がなかったので、とりあえず彼の職場に近い「武蔵小杉」のはずれに住んでいました。

近場でランチに行きたいお店も見つからなくて、次は自分の趣味に合うエリアに住みたいなって。
「新旧の文化を感じる街で」より/ふたり暮らし/フルリノベーション )

おわりに

今回はカウカモグラフで伺った「家探しのきっかけ」の上位5つをご紹介。他にも「周りが家を買い始めた(5.6%)」「家賃の支払いがもったいなく感じた(4.9%)」「ローンを組める年齢を考えて(4.2%)」etc. きっかけは様々でした。

先ほど少し触れたように、昭和の時代からマンションが大量に供給されてきた日本では、循環型社会の実現や、持続可能な開発目標(SDGs)の達成の流れに乗って、リノベーションは今よりもっと身近になるはず。そして今回ご紹介したような “一点もの” の素敵な住まいがどんどん増えていくように思います。

みなさんもそんな住まいと出会いたくなったら、ぜひカウカモを覗いてみてくださいね。

また、街選び・物件選び・リノベーション・お金などのお悩み・疑問があれば、カウカモコンシェルカウカモセミナーにてエスコートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください!